一緒に異世界転生した飼い猫のもらったチートがやばすぎた。もしかして、メインは猫の方ですか、女神様!?

たまご

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第6章 消えた村。

結果オーライ。

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「運命にさえ囚われない、気まぐれで、自分勝手なものが、この世界には必要だったのさ」

 それで猫なわけか……。
 ん? ちょっと待て。

「この世界の猫じゃダメだったの?」

「ああ、こっちの猫は生まれた時、いや、その前から《ことわり》に組み込まれてしまっているからねぇ」

 それを書きかえるだけの影響力がなかったのさ、とミーコさんはやれやれという風にため息をついた。

 たまたま目の前で事故にあったのが、個性豊かな猫達と暮らしていた私だった。
 それが、昔ミーコさんと一緒に暮らしていた子供だったのは偶然だった。
 そして、こちらの世界に猫達と一緒に私を転生させたという事か。

 なるほど。

 もしかして、猫神が色んな世界を行き来していたのは《ことわり》を書きかえられる猫を探していた……?

 ん?
 そういや、さっきから女神様は一言も話してないな。

 ちらりと見ると、女神様はぽかんとした様子で話を聞いていた。
 ……この様子だと女神様は何も知らされていなかったようだ。

「何で、私達の世話を女神様がする事になったの?」

 自分の話だと気づいて、女神様がはっとした顔になった。

「ああ、幸運の女神はなんというか……」

 ミーコさんが言葉を濁した。

「いや、あちらの世界でいうところのドジっ子というか……」

「……」

 女神様、神様達にもポンコツ扱いされていたのか……。

「ただ、不思議と全てがうまくいくようになっていての」

「そこが、幸運の女神たる所以じゃからのう」

 火の神様達が笑って言う。

「実際、そうなっただろ?」

 海神様が私を見て言った。

「え?」

「猫達が逃げ出したから、つかさは元の姿と記憶を持ってこの世界に転生する事になったんだしねぇ」

 そのおかげで、《ことわり》の影響を受けずにすんだという事らしい。
 それどころか、逃げた猫達がやらかしたからこそ、この世界の《ことわり》を書きかえ始める事が出来たのだそうだ。

 言われてみれば……。

 よつばがオパール王国の食糧を食い荒らしたから、魔物の大発生を未然に防げている。

 それだけではない。

 ドラゴンちゃんやクラーケンが襲ってきた現場に居合わせたのも、猫達を探していたからだ。
 ラーラ達の住むラピスラズリに行ったのも、キングが逃げ回っていたから。
 そして、くぅが狙われていたから魔導の塔にも行き、「とおみ」の力を持つエルフのみうを救う事が出来た。

 つまり、女神様のやらかしと猫達の気まぐれで、この世界は運命神の書きかえてしまった《ことわり》からはずれる事が出来たのか。











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