159 / 212
第6章 消えた村。
第九の猫、参上……?
しおりを挟む
女神様との連絡用のスマホが鳴った。
人のいない所に移動してかけ直す。
「どうしたの? 何かあった!?」
『いえ、今回の件で神同士でも話し合う事になりまして』
まぁ、この騒ぎなら仕方ないか。
『そこに、つかささんも同席してほしいという話になったんです』
「…………は!?」
いや、待て。
何で、神様同士の話し合いに私達が行かなきゃいけないんだよ!
何!?
自分達の国の専属にしようとか、そういう話し合いなのか!?
だったら、断る!
神様の言うことだとしても、聞いてやるもんか!!
『そうじゃなくて……』
女神様が慌てて言った。
今起きている事について、説明がしたいのだと言われたらしい。
「神様達は何か知っているってこと?」
『私は分かりませんが、火の神や海神は事情を知っているようです』
いわゆる、ふるき神々だ。
『私の神殿に集まる事になっています』
「……分かった」
事情が分かるなら行ってみる事にしようか。
理不尽な事を言われたら、くぅに一発かましてもらって逃げ出せばいい。
まぁ、そうなったら、本格的に魔王ルート突入なわけだが……。
「キング、女神様の神殿に〈空間転移〉」
神殿に行くと、女神様が出迎えてくれた。
「りゅうたろうちゃん、キングさん、大丈夫でしたか!?」
「……」
うん、まぁ、いつも通りである意味安心したわ。
「ほかの神様達は?」
「泉の所に集まっています。まだの方もいますけど」
聖域のはずの泉も今やすっかりお馴染みの場所だ。
「お、来たか」
「元気でおったか?」
「神を待たせるとはの」
海神様、農耕神様、火の神様。
知り合い(?)の神様しかいない。
んー?
何か、思っていたのと違う面倒事を押し付けられそうな気がしてきた……。
「すまない、遅くなったようだねぇ」
「?」
ほかにも誰か……。
振り返ると、キジトラ白の小柄な猫がいた。
ミーコさん……?
…………。
いや、違うな。
だって、ミーコさんにしっぽ八本もなかったし!
いや、二股ぐらいなら別れていても驚かないけどな!
「どこ行ってたんだよ、猫神」
「ちょいと、野暮用でねぇ」
猫神様!?
「あ、あの、ラーラ達の事を知りませんか!?」
思わず神様達の会話に割って入ってしまった。
あまりいい事ではないが、ラーラ達が無事かどうかを確かめたかった。
「あの子達ならあたしが保護しているよ」
狙われていたからねぇ、と猫神様が呟く。
無事なら良かった。
「それにしても」
猫神様が目を細める。
「あの泣き虫が大きくなったもんだねぇ、つかさ」
「…………」
やっぱり、ミーコさんなの!?
いや、でも、さっき猫神って……。
どっちだ!?
人のいない所に移動してかけ直す。
「どうしたの? 何かあった!?」
『いえ、今回の件で神同士でも話し合う事になりまして』
まぁ、この騒ぎなら仕方ないか。
『そこに、つかささんも同席してほしいという話になったんです』
「…………は!?」
いや、待て。
何で、神様同士の話し合いに私達が行かなきゃいけないんだよ!
何!?
自分達の国の専属にしようとか、そういう話し合いなのか!?
だったら、断る!
神様の言うことだとしても、聞いてやるもんか!!
『そうじゃなくて……』
女神様が慌てて言った。
今起きている事について、説明がしたいのだと言われたらしい。
「神様達は何か知っているってこと?」
『私は分かりませんが、火の神や海神は事情を知っているようです』
いわゆる、ふるき神々だ。
『私の神殿に集まる事になっています』
「……分かった」
事情が分かるなら行ってみる事にしようか。
理不尽な事を言われたら、くぅに一発かましてもらって逃げ出せばいい。
まぁ、そうなったら、本格的に魔王ルート突入なわけだが……。
「キング、女神様の神殿に〈空間転移〉」
神殿に行くと、女神様が出迎えてくれた。
「りゅうたろうちゃん、キングさん、大丈夫でしたか!?」
「……」
うん、まぁ、いつも通りである意味安心したわ。
「ほかの神様達は?」
「泉の所に集まっています。まだの方もいますけど」
聖域のはずの泉も今やすっかりお馴染みの場所だ。
「お、来たか」
「元気でおったか?」
「神を待たせるとはの」
海神様、農耕神様、火の神様。
知り合い(?)の神様しかいない。
んー?
何か、思っていたのと違う面倒事を押し付けられそうな気がしてきた……。
「すまない、遅くなったようだねぇ」
「?」
ほかにも誰か……。
振り返ると、キジトラ白の小柄な猫がいた。
ミーコさん……?
…………。
いや、違うな。
だって、ミーコさんにしっぽ八本もなかったし!
いや、二股ぐらいなら別れていても驚かないけどな!
「どこ行ってたんだよ、猫神」
「ちょいと、野暮用でねぇ」
猫神様!?
「あ、あの、ラーラ達の事を知りませんか!?」
思わず神様達の会話に割って入ってしまった。
あまりいい事ではないが、ラーラ達が無事かどうかを確かめたかった。
「あの子達ならあたしが保護しているよ」
狙われていたからねぇ、と猫神様が呟く。
無事なら良かった。
「それにしても」
猫神様が目を細める。
「あの泣き虫が大きくなったもんだねぇ、つかさ」
「…………」
やっぱり、ミーコさんなの!?
いや、でも、さっき猫神って……。
どっちだ!?
131
お気に入りに追加
344
あなたにおすすめの小説
(完結)もふもふと幼女の異世界まったり旅
あかる
ファンタジー
死ぬ予定ではなかったのに、死神さんにうっかり魂を狩られてしまった!しかも証拠隠滅の為に捨てられて…捨てる神あれば拾う神あり?
異世界に飛ばされた魂を拾ってもらい、便利なスキルも貰えました!
完結しました。ところで、何位だったのでしょう?途中覗いた時は150~160位くらいでした。応援、ありがとうございました。そのうち新しい物も出す予定です。その時はよろしくお願いします。
愛しのお姉様(悪役令嬢)を守る為、ぽっちゃり双子は暗躍する
清澄 セイ
ファンタジー
エトワナ公爵家に生を受けたぽっちゃり双子のケイティベルとルシフォードは、八つ歳の離れた姉・リリアンナのことが大嫌い、というよりも怖くて仕方がなかった。悪役令嬢と言われ、両親からも周囲からも愛情をもらえず、彼女は常にひとりぼっち。溢れんばかりの愛情に包まれて育った双子とは、天と地の差があった。
たった十歳でその生を終えることとなった二人は、死の直前リリアンナが自分達を助けようと命を投げ出した瞬間を目にする。
神の気まぐれにより時を逆行した二人は、今度は姉を好きになり協力して三人で生き残ろうと決意する。
悪役令嬢で嫌われ者のリリアンナを人気者にすべく、愛らしいぽっちゃりボディを武器に、二人で力を合わせて暗躍するのだった。
転生先ではゆっくりと生きたい
ひつじ
ファンタジー
勉強を頑張っても、仕事を頑張っても誰からも愛されなかったし必要とされなかった藤田明彦。
事故で死んだ明彦が出会ったのは……
転生先では愛されたいし必要とされたい。明彦改めソラはこの広い空を見ながらゆっくりと生きることを決めた
小説家になろうでも連載中です。
なろうの方が話数が多いです。
https://ncode.syosetu.com/n8964gh/
積みかけアラフォーOL、公爵令嬢に転生したのでやりたいことをやって好きに生きる!
ぽらいと
ファンタジー
アラフォー、バツ2派遣OLが公爵令嬢に転生したので、やりたいことを好きなようにやって過ごす、というほのぼの系の話。
悪役等は一切出てこない、優しい世界のお話です。
裏の林にダンジョンが出来ました。~異世界からの転生幼女、もふもふペットと共に~
あかる
ファンタジー
私、異世界から転生してきたみたい?
とある田舎町にダンジョンが出来、そこに入った美優は、かつて魔法学校で教師をしていた自分を思い出した。
犬と猫、それと鶏のペットと一緒にダンジョンと、世界の謎に挑みます!
RD令嬢のまかないごはん
雨愁軒経
ファンタジー
辺境都市ケレスの片隅で食堂を営む少女・エリカ――またの名を、小日向絵梨花。
都市を治める伯爵家の令嬢として転生していた彼女だったが、性に合わないという理由で家を飛び出し、野望のために突き進んでいた。
そんなある日、家が勝手に決めた婚約の報せが届く。
相手は、最近ケレスに移住してきてシアリーズ家の預かりとなった子爵・ヒース。
彼は呪われているために追放されたという噂で有名だった。
礼儀として一度は会っておこうとヒースの下を訪れたエリカは、そこで彼の『呪い』の正体に気が付いた。
「――たとえ天が見放しても、私は絶対に見放さないわ」
元管理栄養士の伯爵令嬢は、今日も誰かの笑顔のためにフライパンを握る。
大さじの願いに、夢と希望をひとつまみ。お悩み解決異世界ごはんファンタジー!
異世界の片隅で引き篭りたい少女。
月芝
ファンタジー
玄関開けたら一分で異世界!
見知らぬオッサンに雑に扱われただけでも腹立たしいのに
初っ端から詰んでいる状況下に放り出されて、
さすがにこれは無理じゃないかな? という出オチ感漂う能力で過ごす新生活。
生態系の最下層から成り上がらずに、こっそりと世界の片隅で心穏やかに過ごしたい。
世界が私を見捨てるのならば、私も世界を見捨ててやろうと森の奥に引き篭った少女。
なのに世界が私を放っておいてくれない。
自分にかまうな、近寄るな、勝手に幻想を押しつけるな。
それから私を聖女と呼ぶんじゃねぇ!
己の平穏のために、ふざけた能力でわりと真面目に頑張る少女の物語。
※本作主人公は極端に他者との関わりを避けます。あとトキメキLOVEもハーレムもありません。
ですので濃厚なヒューマンドラマとか、心の葛藤とか、胸の成長なんかは期待しないで下さい。
システムバグで輪廻の輪から外れましたが、便利グッズ詰め合わせ付きで他の星に転生しました。
大国 鹿児
ファンタジー
輪廻転生のシステムのバグで輪廻の輪から外れちゃった!
でも神様から便利なチートグッズ(笑)の詰め合わせをもらって、
他の星に転生しました!特に使命も無いなら自由気ままに生きてみよう!
主人公はチート無双するのか!? それともハーレムか!?
はたまた、壮大なファンタジーが始まるのか!?
いえ、実は単なる趣味全開の主人公です。
色々な秘密がだんだん明らかになりますので、ゆっくりとお楽しみください。
*** 作品について ***
この作品は、真面目なチート物ではありません。
コメディーやギャグ要素やネタの多い作品となっております
重厚な世界観や派手な戦闘描写、ざまあ展開などをお求めの方は、
この作品をスルーして下さい。
*カクヨム様,小説家になろう様でも、別PNで先行して投稿しております。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる