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第4章 地下迷宮。

地下迷宮。

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「ここが、地下迷宮か……」

 洞窟のような入り口をのぞくと、ゆっくりとした下り坂になっていた。
 先の方は暗くてよく見えない。

「りゅうたろう、大きくなって」

 肩からひらりと飛び降りたりゅうたろうが、虎ほどの大きさに姿を変えた。

 ひもをつけられるように、ナロクに炎鉱石の明かりを加工してもらった。
 それを、りゅうたろうの首にぶら下げる。
 触っても熱くないから大丈夫だ。

「せりと一緒に、先を歩いて」

 せり、真っ黒だから見失いそうなんだよな……。

 猫達は暗くても大丈夫だから、さっさと行ってしまいそうだし。

「よつばは、りゅうたろうの後ろを歩いて。罠があったら〈解除〉してね」

 よつばは、もふもふのしっぽをぴんと立てた。

 私は片手に炎鉱石の明かりを持った。
 念のため、ナイフはすぐ使えるように腰に下げてある。

 草刈り鎌の方が、本当は使いやすいのだが……。

「せり、サナとナルシを〈気配察知〉」

 さて、行くか。

 せりはひげをぴくぴくさせながら歩いている。
 その横を、明かりを首から下げたりゅうたろうが歩く。

 天井が高いせいか、思っていたより圧迫感はない。

 んー?

 どう見ても、自然に出来たものじゃないよな……。
 壁なども加工してあるようだ。

 ナロクに聞いたが、ドワーフ達が火山の麓に住み着くより前からあったらしい。

 道が、三ツ又に別れていた。
 せりは迷わず、真ん中の道を進んだ。

「サナ達、迷わなかったのかな……」

 地下迷宮の中では、マップ機能も使えない。
 さっきから、やたらと分かれ道ばかりある。

 まぁ、うちにはせりがいるから何の問題もないけどな。

 せりとりゅうたろうが立ち止まった。

「扉か……」

 扉の前には、幾つかの小さな像がばらばらに置かれていた。

 なるほど、像を正しい位置に置かないと扉が開かない仕組みか。

 …………。

「よつば。〈解除〉」

 すまんな、名も知らぬ製作者よ。
 チートで、無理矢理まかり通らせてもらう!

 よつばが前足をちょいちょいと動かすと、がこんっと扉が開いた。

 気のせいか、像が恨みがましい表情になったように見えた。

「さあ、どんどん行こうか!」







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