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第3章 黒のキャラバン。
治安の悪化?
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「やつら、逃げていくぞ!」
こちらの戦力が微妙なので、深追いはしない方がいいだろう。
ただし。
「福助、全力で〈風魔法〉!」
「にゃ!」
無傷では帰しませんよ?
「ぎゃあああ!」
福助の起こした竜巻のような風に、盗賊どもが吹き飛ばされていく。
これで、しばらくは身動き出来ないだろう。
「助かりました」
キャラバンの隊長さんが、ぺこぺこと頭を下げてきた。
「まさか、盗賊とグルだったとは……」
「どうして、いつもの人達を雇わなかったんですか?」
別に責めているつもりはない。
キャラバンなら、こういう状況を想定しないはずがないのだ。
それなのに、どうして馴染みのパーティ以外を雇ったのか疑問に思ったのだ。
「それが、別の依頼で盗賊退治をする際に大怪我をしたとかで」
また、盗賊か。
「……最近、多いな」
「そうなんだよ」
思わず呟くと、一緒に戦った冒険者の一人がうんうんと頷いた。
無口な大剣使いが兄のナルシで、背の高い槍使いが妹のサナだそうだ。
「あたし達もさ、普段は護衛の依頼はあんまり受けないんだけど、最近はやけに多いんだよ」
「そんなに盗賊が増えているの?」
「うん。しかも、どうやらこの辺の連中じゃないらしくてさ」
「……」
つまり、よそから盗賊が集まってきているという事か?
でも、何のために?
「どこかで、大規模な盗賊狩りでもあって、逃げてきた連中じゃないんですかねぇ」
なるほど。
隊長さんの言葉に、私は頷いた。
「ところで、あなたに緊急依頼を受けてほしいのですが」
緊急依頼とは、その名の通り、緊急を要する依頼だ。
たいていは今回のように現場で直接依頼され、ギルドへの報告は依頼達成後に行われる。
「キャラバンの護衛を、引き受けてもらえませんか」
「あたし達からも頼むよ」
「……あんたがいてくれれば、助かる」
サナ達にまで頼まれては断りづらい。
実際、キャラバンには護衛の数が足りていないし。
大きなギルドのある街まで、という条件で緊急依頼を受けた。
そこで新しい冒険者を雇うまでの間、私達はキャラバンの護衛をする事になった。
こちらの戦力が微妙なので、深追いはしない方がいいだろう。
ただし。
「福助、全力で〈風魔法〉!」
「にゃ!」
無傷では帰しませんよ?
「ぎゃあああ!」
福助の起こした竜巻のような風に、盗賊どもが吹き飛ばされていく。
これで、しばらくは身動き出来ないだろう。
「助かりました」
キャラバンの隊長さんが、ぺこぺこと頭を下げてきた。
「まさか、盗賊とグルだったとは……」
「どうして、いつもの人達を雇わなかったんですか?」
別に責めているつもりはない。
キャラバンなら、こういう状況を想定しないはずがないのだ。
それなのに、どうして馴染みのパーティ以外を雇ったのか疑問に思ったのだ。
「それが、別の依頼で盗賊退治をする際に大怪我をしたとかで」
また、盗賊か。
「……最近、多いな」
「そうなんだよ」
思わず呟くと、一緒に戦った冒険者の一人がうんうんと頷いた。
無口な大剣使いが兄のナルシで、背の高い槍使いが妹のサナだそうだ。
「あたし達もさ、普段は護衛の依頼はあんまり受けないんだけど、最近はやけに多いんだよ」
「そんなに盗賊が増えているの?」
「うん。しかも、どうやらこの辺の連中じゃないらしくてさ」
「……」
つまり、よそから盗賊が集まってきているという事か?
でも、何のために?
「どこかで、大規模な盗賊狩りでもあって、逃げてきた連中じゃないんですかねぇ」
なるほど。
隊長さんの言葉に、私は頷いた。
「ところで、あなたに緊急依頼を受けてほしいのですが」
緊急依頼とは、その名の通り、緊急を要する依頼だ。
たいていは今回のように現場で直接依頼され、ギルドへの報告は依頼達成後に行われる。
「キャラバンの護衛を、引き受けてもらえませんか」
「あたし達からも頼むよ」
「……あんたがいてくれれば、助かる」
サナ達にまで頼まれては断りづらい。
実際、キャラバンには護衛の数が足りていないし。
大きなギルドのある街まで、という条件で緊急依頼を受けた。
そこで新しい冒険者を雇うまでの間、私達はキャラバンの護衛をする事になった。
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