一緒に異世界転生した飼い猫のもらったチートがやばすぎた。もしかして、メインは猫の方ですか、女神様!?

たまご

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第3章 黒のキャラバン。

お使いクエスト発生。

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 一晩宿屋に泊まり、必要なものを買ったら出発する予定だった。
 猫達が持ってきてくれた「お土産」が売れたので、資金もたっぷりとある。

 小さな町なので店の数はあまり多くない。
 町の人達の生活必需品は、雑貨屋で取り扱っているようだった。

「……うーん、やっぱり砂糖は高いなぁ」

 砂糖の値段を聞き、顔をしかめてしまった。
 久しぶりに、スカイビーの蜜ではない甘さが欲しかったのだが。

「ここら辺にはあまり入ってこないから、どうしても値が張っちまってねぇ」

 雑貨屋のおばさんが、ため息をつく。

 仕方ない。
 今度、もっと大きな街に行った時に買おう。

「じゃあ、紅茶と油下さい」

「はいよ」

 紅茶の茶葉と、陶で出来た瓶に入った食用油を買った。

「あとは、パンとチーズと……」

「おう、まだいたか。良かった」

 買い物を終えて店を出ると、ギルドマスターが声をかけてきた。

「どうかしましたか?」

「あんたに、ギルドから依頼したくてな」

「はぁ……」

 ギルドからの直接の依頼ということは、盗賊か魔物退治だろうか。

「真珠国まで手紙を届けてほしいんだよ」

「真珠国……」

 真珠国というのは、ずっとずうっと昔、遠い遠い国から船でこの大陸に流れ着いた人達が作った国らしい。
 味噌や醤油に似た調味料は、そこの特産品だ。

 まぁ、多分、私達のお仲間だったのだろう。

「いいですけど、何で私に?」

「この町からだと、峠越えしなくちゃならなくてな」

「なるほど」

 峠は魔物や山賊が出る事が多いので、一般の人は回り道をして避けることがほとんどだ。
 無事に通り抜けたければ、冒険者を雇う。

「あんたのとこの猫なら、楽勝だろ」

「……」

 まぁ、否定はしませんけど……。
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