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第3章 黒のキャラバン。
冒険者のつとめ。
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「えーと、今ここだから……」
マップを表示して現在位置を確認する。
不意に、せりがキャットハウスから出てきた。
耳を伏せたイカミミ、つまり警戒体制だ。
肩に乗っているりゅうたろうが、ふんふんと匂いを嗅いでいる。
……この感じだと魔物ではなく盗賊の類いか?
この世界では国や都市同士の争い事はほとんどない。
どこの国や都市にも守護してくれる神様がいて、争いが起きそうになると干渉してくるからだ。
しかし、魔導の塔の連中や盗賊のような悪党は存在する。
そういう連中が何か悪さをした場合、騎士団や街が作った防衛組織、それとギルドに所属している冒険者が対応する事になっていた。
冒険者の場合、報告、偵察、撃退、捕縛、殲滅など、個人のレベルにあった対応が求められている。
うーん、どうするかな。
私のレベルなら、偵察まですれば十分なのだが。
「きゃあああっ!」
「!」
悲鳴だ!
「りゅうたろう、大きくなって!」
大きくなったりゅうたろうの背中に乗り、悲鳴の聞こえてきた方向へ急いだ。
あれか!
馬車の回りを、十人くらいの男達が取り囲んでいた。
「……!」
風に乗って、血の匂いがしてきた。
倒れている男は御者だろうか。
苦しそうにもがいている。
まだ生きているのか。
良かった、間に合った!
「チャビ、〈回復〉! くぅは、チャビと馬車を守って!」
「なんだ、てめえ」
「……その、でっけぇのは何だ?」
馬車を取り囲んでいた男達は、突然現れた私へと視線を移した。
馬車の幌の中には、親子らしき人達や、震えながらナイフを構えている男性の姿が見えた。
どうやら、乗り合い馬車のようだ。
「冒険者ですけど?」
「てめえが?」
盗賊が訝しげに眉をひそめる。
冒険者でもなければ、わざわざこんな所に首突っ込まないでしょうが。
「おかしら、どうします?」
「女とガキだけ捕まえろ。男は殺せ」
「こいつは?」
下っぱが私に剣を向けながら言う。
「……殺せ」
おい、こら。
今、胸見てから言いやがったな!?
「……」
よし、殲滅だ。
「りゅうたろう、叩きのめして! くぅ、〈剣魔法〉!」
生まれてきた事を後悔しろ!!
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うーん、どうするかな。
私のレベルなら、偵察まですれば十分なのだが。
「きゃあああっ!」
「!」
悲鳴だ!
「りゅうたろう、大きくなって!」
大きくなったりゅうたろうの背中に乗り、悲鳴の聞こえてきた方向へ急いだ。
あれか!
馬車の回りを、十人くらいの男達が取り囲んでいた。
「……!」
風に乗って、血の匂いがしてきた。
倒れている男は御者だろうか。
苦しそうにもがいている。
まだ生きているのか。
良かった、間に合った!
「チャビ、〈回復〉! くぅは、チャビと馬車を守って!」
「なんだ、てめえ」
「……その、でっけぇのは何だ?」
馬車を取り囲んでいた男達は、突然現れた私へと視線を移した。
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どうやら、乗り合い馬車のようだ。
「冒険者ですけど?」
「てめえが?」
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冒険者でもなければ、わざわざこんな所に首突っ込まないでしょうが。
「おかしら、どうします?」
「女とガキだけ捕まえろ。男は殺せ」
「こいつは?」
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「……殺せ」
おい、こら。
今、胸見てから言いやがったな!?
「……」
よし、殲滅だ。
「りゅうたろう、叩きのめして! くぅ、〈剣魔法〉!」
生まれてきた事を後悔しろ!!
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