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第1章 異世界探索。
ここはどこですか……?
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「んー……」
よく寝た。
じゃなくて!!
「チャビ!?」
キョロキョロと辺りを見回すと、私の腕枕で茶トラの猫が幸せそうに眠っていた。
「良かった……」
りゅうたろうは、大きくなった時はいつもそうしてくれるように、私をもたれさせたまま、自分も一緒に眠っていた。
福助は足元で丸くなっている。
よつばは近くにあった高価そうな台座の上に、胸を張って座っていた。
「全員いるね。大丈夫だね?」
私はほっと肩の力を抜いた。
……ところで。
「ここは、どこ……?」
私達が寝ていたのは、ふかふかの高級そうな絨毯の上だった。
窓には綺麗なステンドグラスがはまっている。
天井から釣り下がっているシャンデリアが眩しいくらいに周囲を照らしていた。
……寝ている間に移動した?
「でも、チャビのスキルって……」
自分の名前を呼ばれて、チャビが目を開けた。
私の顔を見ると、嬉しそうにのどを鳴らし始めた。
……この音って、さっきの。
次第に音が大きくなっていく。
「待て、ストップ!!」
慌てて止めたが、猫がいう事をきくわけがない。
「チャビ、ごめん」
仕方なく、チャビをキャットハウスへ入れた。
……まだ聞こえるような気がする。
いや、気のせいだ、きっと、うん。
マップを出して確認すると、私達がいたのはお城だった。
位置的に、依頼のあった廃墟となっていたあのお城だ。
「…………」
チャビのスキルは〈回復〉。
つまり、廃墟のようだったお城がチャビのスキルで、ぴっかぴかの新築にまで回復してしまったという事か。
……そうか、生物以外にも効果があるのか。
ギルドのお姉さんに、何て報告しよう……。
よく寝た。
じゃなくて!!
「チャビ!?」
キョロキョロと辺りを見回すと、私の腕枕で茶トラの猫が幸せそうに眠っていた。
「良かった……」
りゅうたろうは、大きくなった時はいつもそうしてくれるように、私をもたれさせたまま、自分も一緒に眠っていた。
福助は足元で丸くなっている。
よつばは近くにあった高価そうな台座の上に、胸を張って座っていた。
「全員いるね。大丈夫だね?」
私はほっと肩の力を抜いた。
……ところで。
「ここは、どこ……?」
私達が寝ていたのは、ふかふかの高級そうな絨毯の上だった。
窓には綺麗なステンドグラスがはまっている。
天井から釣り下がっているシャンデリアが眩しいくらいに周囲を照らしていた。
……寝ている間に移動した?
「でも、チャビのスキルって……」
自分の名前を呼ばれて、チャビが目を開けた。
私の顔を見ると、嬉しそうにのどを鳴らし始めた。
……この音って、さっきの。
次第に音が大きくなっていく。
「待て、ストップ!!」
慌てて止めたが、猫がいう事をきくわけがない。
「チャビ、ごめん」
仕方なく、チャビをキャットハウスへ入れた。
……まだ聞こえるような気がする。
いや、気のせいだ、きっと、うん。
マップを出して確認すると、私達がいたのはお城だった。
位置的に、依頼のあった廃墟となっていたあのお城だ。
「…………」
チャビのスキルは〈回復〉。
つまり、廃墟のようだったお城がチャビのスキルで、ぴっかぴかの新築にまで回復してしまったという事か。
……そうか、生物以外にも効果があるのか。
ギルドのお姉さんに、何て報告しよう……。
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