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2.サンリオを求めて
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マリアはマックで一杯のコーヒーを飲み、庶民の味を楽しんだ後、大きな百均の店舗に来ていた。
「ここよ、ここ」
マリアは小さな声で呟くと、フリルのついた白いスカートをなびかせながら、店へ入っていく。マリアの目的は、サンリオグッズのパトロールである。
(また増殖しているわ、サンリオの商品が)
マリアは心の中でひとりごちた。近頃のサンリオの人気ぶりは異常だと、マリアは思う。ある意味バブルというべきか、サンリオ教なるものがあり、その信者が急速に増えていく光景が、ぼわんと頭の中で浮かび上がった。自分がサンリオに惚れてしまう理由も、何となくだが掴めている。可愛いから、というのは、一つの理由、かつ表面的な理由に過ぎない。サンリオのキャラを見ていると、ほっこりしてしまうのだ。それはまるでおばあちゃんの作った大福を食べているかのような……。安心感と、可愛さと、ホーム感が、雪崩となって自分に襲い掛かり、包み込み、気付くとこう呟いている。
かわいい、と。
マリアは入口に戻り、ガシッとかごを掴むと、まずキキララのティッシュをかごに入れた。キキララはマストだ。キャラもデザインも、まず女子の好みを外さない。次にマイメロディのタワーケースなるものを、かごに入れる。過去にマイメロディのアニメが放映され、その闇っぷりが話題を呼んだものだが、影が薄っすら存在している所が、マイメロディの魅力でもあると思う。クロミちゃんのヘアクリップも買った。マイメロディがメインで、後から誕生したクロミちゃんは、セカンドの立ち位置にいるのだが、だからこそ、クロミちゃんグッズは大事である。百均でクロミちゃんグッズを見つけたら、即買うべし。
(ハンギョドンやマロンクリームのグッズも、色々あるといいのにね)
そう心で呟きつつ、ばしっとポムポムプリンのシールを掴んでかごに入れた。改めて手に取り、シールをじっと眺めると、プリンくんが蜂の姿にコスプレしていて、可愛さに微かに手が震える。
さらにポチャッコのシール、タキシードサムの超ミニポーチ、シナモンロールのアクリルキーホルダーなど、ポイポイかごに入れていき、数も数えずにレジへ向かった。お店の人が無表情でレジ打ちをしていくのを、マリアも無表情で眺め、千三百二十円という金額が告げられると、フッと心で笑ってこう思った。
(サンリオだけに、一日千三百二十円も使いという、この贅沢)
レジ袋はいらないと言ってお金を払い、巨大なすみっこぐらしのエコバッグに、ポイポイとグッズを放り込んでゆく。もちろんマリアだって、百均ではなく、正規のグッズを売っているサンリオショップなるものがあることを知っているし、行ったこともあるが、百均で、安くていいものを買う背徳感がたまらない。それはまるでよくできた違法のコピー商品でも買うかのような……。
「ここよ、ここ」
マリアは小さな声で呟くと、フリルのついた白いスカートをなびかせながら、店へ入っていく。マリアの目的は、サンリオグッズのパトロールである。
(また増殖しているわ、サンリオの商品が)
マリアは心の中でひとりごちた。近頃のサンリオの人気ぶりは異常だと、マリアは思う。ある意味バブルというべきか、サンリオ教なるものがあり、その信者が急速に増えていく光景が、ぼわんと頭の中で浮かび上がった。自分がサンリオに惚れてしまう理由も、何となくだが掴めている。可愛いから、というのは、一つの理由、かつ表面的な理由に過ぎない。サンリオのキャラを見ていると、ほっこりしてしまうのだ。それはまるでおばあちゃんの作った大福を食べているかのような……。安心感と、可愛さと、ホーム感が、雪崩となって自分に襲い掛かり、包み込み、気付くとこう呟いている。
かわいい、と。
マリアは入口に戻り、ガシッとかごを掴むと、まずキキララのティッシュをかごに入れた。キキララはマストだ。キャラもデザインも、まず女子の好みを外さない。次にマイメロディのタワーケースなるものを、かごに入れる。過去にマイメロディのアニメが放映され、その闇っぷりが話題を呼んだものだが、影が薄っすら存在している所が、マイメロディの魅力でもあると思う。クロミちゃんのヘアクリップも買った。マイメロディがメインで、後から誕生したクロミちゃんは、セカンドの立ち位置にいるのだが、だからこそ、クロミちゃんグッズは大事である。百均でクロミちゃんグッズを見つけたら、即買うべし。
(ハンギョドンやマロンクリームのグッズも、色々あるといいのにね)
そう心で呟きつつ、ばしっとポムポムプリンのシールを掴んでかごに入れた。改めて手に取り、シールをじっと眺めると、プリンくんが蜂の姿にコスプレしていて、可愛さに微かに手が震える。
さらにポチャッコのシール、タキシードサムの超ミニポーチ、シナモンロールのアクリルキーホルダーなど、ポイポイかごに入れていき、数も数えずにレジへ向かった。お店の人が無表情でレジ打ちをしていくのを、マリアも無表情で眺め、千三百二十円という金額が告げられると、フッと心で笑ってこう思った。
(サンリオだけに、一日千三百二十円も使いという、この贅沢)
レジ袋はいらないと言ってお金を払い、巨大なすみっこぐらしのエコバッグに、ポイポイとグッズを放り込んでゆく。もちろんマリアだって、百均ではなく、正規のグッズを売っているサンリオショップなるものがあることを知っているし、行ったこともあるが、百均で、安くていいものを買う背徳感がたまらない。それはまるでよくできた違法のコピー商品でも買うかのような……。
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