三年で人ができること

桃青

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50.マリーゴールド

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 諦めろ。晴彦はそんなことを言っていた。何でだ。どうして諦めなくてはならないんだ。ただただ俺は、生きていたいだけなのに。まだ微かな希望を捨てられない。晴彦の占いが外れる可能性を。今の自分が欲しているのは、現実ではなく、夢だ。花の咲く楽園で、妖精達に囲まれて、たわむれていたい、ずっと、……ずっと、いつまでも。

 だが、分かっている。足を地面につけて、一歩一歩確実に歩いてゆく。それがまともな人生というものだ。その先に人生の道が開けてゆく。

 その方法を、今の俺は知りたい。
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