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翠玉の章・溺愛√(ハッピーエンド)
ハナキとミズキ3
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ミズキは自分の考えをカナタに投げかける。
「カナタ様が仰る『ある日』は、もしかしたらハナキが以前の記憶をなくす時期と重なりませんか?
ハナキが7~8歳の頃から、周りの方々からハナキに関する記憶が無くなった。と」
「…そうですね、だいたい一致しますね」
視線を上に向け、思案顔でカナタは応える。
「そして、カナタ様は祝福持ちですね?
あなたの目から見て、私たちはどう見えていますか?」
ミズキの表情は真剣そのもので。
疑問を問いかけるよりかは、
答え合わせをするかのように。
「……2人とも、同じ花が見えます。透明に輝く玻璃の花。」
ミズキも私と同じ玻璃の花の持ち主だという。
これは初耳だったが、私の花は人より小さく、半分くらいの大きさだったそうだ。
ミズキも同じで、2人合わせて1つになる形状をしていて、大層驚いたそう。
双子でも魂の色を分け合っている人は見たことがなかったそうだ。
私とミズキは、魂を分け合った存在、とも言えるのではないか。
『2人で1つ』
そのようにしか見えないと。
カナタの言葉に、ミズキは確信を深めたように頷く。
「はい、私もその線は濃いと踏んでいます。
だって、わかるのですもの。心が告げている」
「……うん」
ミズキの視線に、私も肯定する様に頷いた。
「何故ハナキは孤児院にいたのか、私は姉妹はいないと聞かされてきましたが、その事実の真偽を知らないとなりませんね。
それは取り急ぎ両親にお聞きするとして」
緊張感の漂う面持ちで、ミズキは皆を見渡した。
「ハナキとわたくしが双子ならば、刻の巫女は2人存在することになるわ」
「私が、刻の巫女ぉ…?」
普通に考えればそうなのだろうが、考えない様にしていた。思わずアホな顔が飛び出そうになる。
「まあ、そうだろうねえ」
「その可能性は大いにありそうですね」
「いや、鼻で笑って否定して欲しかった…背負いきれないよそんな肩書き」
リュートもカナタも至って真面目に肯定するので私は正直逃げ出したい。
「ハナキ、あなたは今までに何か変わった力を使ったことはある?
私は未来予知ができます。
不完全な力なので、代償が大きいのですけれど」
「自分が知る限りでは使ったことないよ?? 魔力もないし、そんな力があるなんて知らなかったし」
そんな奇跡な力を自覚していたなら、私の在り方もだいぶ違ったのではないか。
ミズキが体が極端に弱いのは、この力のよるところが大きいそうで、今も無理をしてこの場に駆けつけてくれたと聞く。
「何故このように不完全なのか。
私達が片割れだったから、2人で完全な力を発揮できる。
そう考えれば合点は行きます」
「先程、あなたと触れ合った時、
わたくしに温かいものが流れてきました。
そして、ずっと感じていた痛みや苦しみが、少し引いたんです。
代わりにあなたには少し記憶が戻った。
それには意味があるはず」
ミズキは私の手を取り、祈るように包みこむ。
「ハナキと2人でひとつなら、ハナキにもその力があると考えてもおかしくはないですよね」
カナタの問いかけに、ミズキは肯定するように一つ頷き
「クロノスは刻の神。
従来の刻の巫女は過去と未来、時空に干渉します。
そして歴代の刻の巫女は、力の大小はあったみたいですが、皆総じて使った力の『代償』は長い眠りにつくことです。
私は未来にだけ干渉ができます。
代償は眠りではなく、健康なのでしょうね。
そのためいつも調子が悪いったらありません。
不完全な巫女なので、随分と責められましたが……」
「クソみたいな重鎮の言うことは気にしなくていい」
リュートの顔が憎々しげに歪む。
「もしあなたが片割れならば、過去に干渉ができる。
その『代償』はあなたの記憶、だったのかもしれない。
仮定ですけど、全く的外れではないように思えます」
一気に話して、ミズキは少し咳き込む。
正直私には思い当たる節がない。荒唐無稽な話に聞こえてしまう。
「その、過去に干渉する力を使って、火事があった事実を変えたかもしれない、ってこと? 」
ミズキに飲み物を勧めながら、リュート。
「生命の危機に脅かされた状況で、無意識に力を発動することはままあります。制御も知らぬ幼い子なら尚更。魔力や祝福もそうでしょう?
制御を覚えるまでは暴走も」
「…さもありなん。だよねぇ。カナタ? 」
「そうですね、制御には年数が掛かりましたね」
ティーカップに口をつける。
「ハナキの記憶通りでしたら、火事や凶行は実際に起きた惨状だったのでしょう」
「そのため無意識で使ってしまった『時間逆行』で火事の起きる前に戻した。
わたくしもですが、たくさんの人の命運に干渉すると、その力の代償は大きいわ。
ハナキはその当時の自分にまつわるほとんどの記憶を代償にしてしまった。
その為、なんらかの力が働いてハナキの存在自体が無かったことになった、とか……」
ミズキの考察は続く。
そんな不思議な力、今まで感じたこともなかった。
………本当に?
塗りつぶされた記憶が、微かに浮き上がる。
「少なくとも記憶を無くした以降は、自分にそんな力があるなど知らずに過ごしてきた。
でも……」
「嘘だぁ~って、いえる感じでもないね…
でも、それならどうしてカナタは私を忘れなかったのかな?」
皆が私のことを忘れているのに、カナタだけはしっかり覚えている感じ。
そこは1番の疑問だったりする。
「あ~~、ほら、それはねぇ。ハナちゃんのことものすごく好きだったんじゃないの? 昔から、ずーーっと。一途にねぇ」
「リュート君? 」
余計なことを言ったらただじゃ置かないオーラを醸し出すカナタに頬を引きつらす。
「えっ」
「この力も予測不能なところもありますからね、もしかしたら思いの深さか、あるいはカナタ様が祝福持ちだったからかもと考えられますね」
「祝福持ちは他者の力の影響が少なくなると聞きます」
「とにかく、カナタ様が覚えていてくださったので、わたくしはハナキに逢えた。
カナタ様の執念深さ…執拗さ…いえ、一途さに感謝しなければなりませんね」
(しれっといい直したよ……)
何事もなかったようにミズキはふんわり微笑む。
ミズキもけっこういい性格をしている。
「こうなった以上は、ハナちゃんは超絶滅危惧種|《保護対象》だから王都に来てもらうことになっちゃうねぇ。自由にしてあげられなくて、ごめんね。
ミズキの家とも話し合いが必要だし、身柄は…」
「私が責任を持って預かりますので。
もうハナキは私の妻なので離しません。
私の館で滞在させます。
ノルン侯爵家や王家だろうが異論は認めません。絶対に」
リュートの言葉を遮りカナタは畳み込んでくる。
「あら、まぁ……ふふふ」
「なんってこと言うのよ!!! 」
不敬だし、恥ずかしいし、耳まで赤くなる。
「妻の座に予約してたじゃありませんか」
「してない! 返事してないから! 」
「昨日はあんなに可愛かったのに…?
あなたは本当につれないね」
耳元でこっそり囁いてくる。
「もう! 」
とりあえず手近にあったクッションを投げつけてやる。ちょっと黙ろうか。
「あ~、はいはい。翠玉の龍の尾は踏みたくないし蹴られるのもご免なので、当面は好きにしたらいいよ」
私たちのやりとりを生暖かい目で眺めていたリュートは面倒そうに投げた。
次は王都。私の行く道はどんどん核心に近づいていく。
宵闇に混ざりながら、金色の鷲の気配は溶ける。
溶けて混ざって、姿を顰めて。
水面下で爪を研ぐ。
終幕の幕開けを、今か今かと待ち侘びて。
「カナタ様が仰る『ある日』は、もしかしたらハナキが以前の記憶をなくす時期と重なりませんか?
ハナキが7~8歳の頃から、周りの方々からハナキに関する記憶が無くなった。と」
「…そうですね、だいたい一致しますね」
視線を上に向け、思案顔でカナタは応える。
「そして、カナタ様は祝福持ちですね?
あなたの目から見て、私たちはどう見えていますか?」
ミズキの表情は真剣そのもので。
疑問を問いかけるよりかは、
答え合わせをするかのように。
「……2人とも、同じ花が見えます。透明に輝く玻璃の花。」
ミズキも私と同じ玻璃の花の持ち主だという。
これは初耳だったが、私の花は人より小さく、半分くらいの大きさだったそうだ。
ミズキも同じで、2人合わせて1つになる形状をしていて、大層驚いたそう。
双子でも魂の色を分け合っている人は見たことがなかったそうだ。
私とミズキは、魂を分け合った存在、とも言えるのではないか。
『2人で1つ』
そのようにしか見えないと。
カナタの言葉に、ミズキは確信を深めたように頷く。
「はい、私もその線は濃いと踏んでいます。
だって、わかるのですもの。心が告げている」
「……うん」
ミズキの視線に、私も肯定する様に頷いた。
「何故ハナキは孤児院にいたのか、私は姉妹はいないと聞かされてきましたが、その事実の真偽を知らないとなりませんね。
それは取り急ぎ両親にお聞きするとして」
緊張感の漂う面持ちで、ミズキは皆を見渡した。
「ハナキとわたくしが双子ならば、刻の巫女は2人存在することになるわ」
「私が、刻の巫女ぉ…?」
普通に考えればそうなのだろうが、考えない様にしていた。思わずアホな顔が飛び出そうになる。
「まあ、そうだろうねえ」
「その可能性は大いにありそうですね」
「いや、鼻で笑って否定して欲しかった…背負いきれないよそんな肩書き」
リュートもカナタも至って真面目に肯定するので私は正直逃げ出したい。
「ハナキ、あなたは今までに何か変わった力を使ったことはある?
私は未来予知ができます。
不完全な力なので、代償が大きいのですけれど」
「自分が知る限りでは使ったことないよ?? 魔力もないし、そんな力があるなんて知らなかったし」
そんな奇跡な力を自覚していたなら、私の在り方もだいぶ違ったのではないか。
ミズキが体が極端に弱いのは、この力のよるところが大きいそうで、今も無理をしてこの場に駆けつけてくれたと聞く。
「何故このように不完全なのか。
私達が片割れだったから、2人で完全な力を発揮できる。
そう考えれば合点は行きます」
「先程、あなたと触れ合った時、
わたくしに温かいものが流れてきました。
そして、ずっと感じていた痛みや苦しみが、少し引いたんです。
代わりにあなたには少し記憶が戻った。
それには意味があるはず」
ミズキは私の手を取り、祈るように包みこむ。
「ハナキと2人でひとつなら、ハナキにもその力があると考えてもおかしくはないですよね」
カナタの問いかけに、ミズキは肯定するように一つ頷き
「クロノスは刻の神。
従来の刻の巫女は過去と未来、時空に干渉します。
そして歴代の刻の巫女は、力の大小はあったみたいですが、皆総じて使った力の『代償』は長い眠りにつくことです。
私は未来にだけ干渉ができます。
代償は眠りではなく、健康なのでしょうね。
そのためいつも調子が悪いったらありません。
不完全な巫女なので、随分と責められましたが……」
「クソみたいな重鎮の言うことは気にしなくていい」
リュートの顔が憎々しげに歪む。
「もしあなたが片割れならば、過去に干渉ができる。
その『代償』はあなたの記憶、だったのかもしれない。
仮定ですけど、全く的外れではないように思えます」
一気に話して、ミズキは少し咳き込む。
正直私には思い当たる節がない。荒唐無稽な話に聞こえてしまう。
「その、過去に干渉する力を使って、火事があった事実を変えたかもしれない、ってこと? 」
ミズキに飲み物を勧めながら、リュート。
「生命の危機に脅かされた状況で、無意識に力を発動することはままあります。制御も知らぬ幼い子なら尚更。魔力や祝福もそうでしょう?
制御を覚えるまでは暴走も」
「…さもありなん。だよねぇ。カナタ? 」
「そうですね、制御には年数が掛かりましたね」
ティーカップに口をつける。
「ハナキの記憶通りでしたら、火事や凶行は実際に起きた惨状だったのでしょう」
「そのため無意識で使ってしまった『時間逆行』で火事の起きる前に戻した。
わたくしもですが、たくさんの人の命運に干渉すると、その力の代償は大きいわ。
ハナキはその当時の自分にまつわるほとんどの記憶を代償にしてしまった。
その為、なんらかの力が働いてハナキの存在自体が無かったことになった、とか……」
ミズキの考察は続く。
そんな不思議な力、今まで感じたこともなかった。
………本当に?
塗りつぶされた記憶が、微かに浮き上がる。
「少なくとも記憶を無くした以降は、自分にそんな力があるなど知らずに過ごしてきた。
でも……」
「嘘だぁ~って、いえる感じでもないね…
でも、それならどうしてカナタは私を忘れなかったのかな?」
皆が私のことを忘れているのに、カナタだけはしっかり覚えている感じ。
そこは1番の疑問だったりする。
「あ~~、ほら、それはねぇ。ハナちゃんのことものすごく好きだったんじゃないの? 昔から、ずーーっと。一途にねぇ」
「リュート君? 」
余計なことを言ったらただじゃ置かないオーラを醸し出すカナタに頬を引きつらす。
「えっ」
「この力も予測不能なところもありますからね、もしかしたら思いの深さか、あるいはカナタ様が祝福持ちだったからかもと考えられますね」
「祝福持ちは他者の力の影響が少なくなると聞きます」
「とにかく、カナタ様が覚えていてくださったので、わたくしはハナキに逢えた。
カナタ様の執念深さ…執拗さ…いえ、一途さに感謝しなければなりませんね」
(しれっといい直したよ……)
何事もなかったようにミズキはふんわり微笑む。
ミズキもけっこういい性格をしている。
「こうなった以上は、ハナちゃんは超絶滅危惧種|《保護対象》だから王都に来てもらうことになっちゃうねぇ。自由にしてあげられなくて、ごめんね。
ミズキの家とも話し合いが必要だし、身柄は…」
「私が責任を持って預かりますので。
もうハナキは私の妻なので離しません。
私の館で滞在させます。
ノルン侯爵家や王家だろうが異論は認めません。絶対に」
リュートの言葉を遮りカナタは畳み込んでくる。
「あら、まぁ……ふふふ」
「なんってこと言うのよ!!! 」
不敬だし、恥ずかしいし、耳まで赤くなる。
「妻の座に予約してたじゃありませんか」
「してない! 返事してないから! 」
「昨日はあんなに可愛かったのに…?
あなたは本当につれないね」
耳元でこっそり囁いてくる。
「もう! 」
とりあえず手近にあったクッションを投げつけてやる。ちょっと黙ろうか。
「あ~、はいはい。翠玉の龍の尾は踏みたくないし蹴られるのもご免なので、当面は好きにしたらいいよ」
私たちのやりとりを生暖かい目で眺めていたリュートは面倒そうに投げた。
次は王都。私の行く道はどんどん核心に近づいていく。
宵闇に混ざりながら、金色の鷲の気配は溶ける。
溶けて混ざって、姿を顰めて。
水面下で爪を研ぐ。
終幕の幕開けを、今か今かと待ち侘びて。
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