40 / 71
翠玉の章・溺愛√(ハッピーエンド)
ハナキとミズキ2
しおりを挟む
より鮮明に蘇る。
歳のころは7、8歳の私。
森の小さな教会の中に孤児院があった。
(ああ、そういえば、私はここで育ったんだっけ)
決して豊かではないけれど、優しいシスターと牧師様に、共に暮らす小さな仲間たち。
清貧な暮らしだけど、幸せだった。
みんな仲良くしてくれたけど、いつもどこか寂しかった。
当時の感情はまだ、記憶の鍵がかかっている。
この寂しさの正体は、まだわからないけれど。
漠然と浮かぶ情景に、私の頭もついていかない。
「……孤児院」
「痛みが引いていくわ……」
私とミズキは同時に呟き、2人してよろめいた。
「ハナ!」
「ミズキ、大丈夫かい?たちくらんだように見えたけど」
「ええ、むしろ調子がいいくらいだわ。
苦しくないし、全身の痛みも引いていくのよ、信じられないわ」
意識を飛ばしかけた私たちにカナタとリュートは支えるべく傍らに来ていた。
「ハナキ、孤児院って」
「ミズキの手を取ったら、少しだけ記憶が戻ってきた。ような……」
「!」
私の言葉にカナタは驚きに目を見開く。
「……私は小さい頃森の教会にいたんだ。小さな孤児院。そこで暮らしていた」
一つ一つ、確かめる様に言葉にする。
「うん、それで? 」
「どこかまではわからないけど、教会が火事になって、それで……」
「火事? いつのことだ? 私が知る限りではその様なことはなかったと思いますが……」
首を傾げるカナタ。
「そんなわけないよ。
夜中、みんなが寝静まった頃に火がついて
熱くて、痛くて、兄弟たちを連れて必死に逃げた。
でも、火の回りが早くて、梁が落ちて、どんどん逃げ場がなくなって。
火をつけたのは……私を麻袋に入れて連れて行こうとした奴ら」
指先が震える。おそろしく鮮明に蘇る光景に、涙も滲んでくる。
「牧師様も、シスターも礼拝堂で血を流して倒れてた。多分、殺されたんだ。
小さい兄弟たちは、煙に巻かれてどんどん倒れていったんだよ」
私は自分の両腕を抱きしめるようにして言葉をふり絞る。
1人、1人と体力の無い者から力尽きていく。
出口も塞がれて、皆もう天に昇る道しか残されていなかった。
「…そこから記憶は途絶えて、気がついたら、路地裏で死にかけていたところをおじさんに拾われて、今に繋がる……かな」
飛び飛びではあるが、記憶のパズルがはまりはじめる。
いきなり一部が鮮明に思い出せて、私も整理がつかない。
「思い出せたのは、いつ頃までの記憶ですか? 」
「まだ飛び飛びだから、完全にではないけど、
多分、私が7つか8つの頃だと思う。それ以前のはまだ怪しい」
「その頃は私はもういないな……」
私の話を聞き、カナタは難しい顔をする。
「なんか物騒な話だね、森の孤児院って、カナタが昔から気にかけてたところだよね?」
「はい、そうです。私が出た後もずっと関わりをもっていたのですが、火事の記憶はない。
隠せるようなものではありませんし……」
リュートとカナタの会話に、私もいささか不安になる。
「私、なんか思い違いしてる?
でも、リアルだったよ……今まで忘れていた身としてはそう言われると自信がなくなってくるわ」
皆で額を突き合わせるが、どうにも交わらない。
「……あの、わたくしの見解を述べてもよろしいでしょうか?」
ずっと黙って聞いていたミズキがそう切り出す。
「ハナキはその火事の後に記憶がなくなったのですよね? カナタ様はその事実を知らない。
カナタ様は、ハナキをいつ頃から見失いました?
その孤児院と今までずっと関わりを持っていたのなら、孤児院側に隠蔽するなどの悪意がない限りハナキの足どりがわからなくなることはないですよね」
「そうですね、教会絡みで隠したとしても、痕跡を綺麗に消すのは難しい。
足取りがつかめなくなるなどありえないはずでした」
「それが、何故かは皆がわからないのですが、煙の様に消えた、のです」
「煙のように?」
「はい。ある日を境に、ハナキの存在が消えました。私は支援も兼ねて義父と定期的に訪れていましたが、
姿が見当たらないのは勿論、ハナキがいないことに誰も気がつかない。
最初からいなかったかのように」
カナタとミズキは、何の話をしているのだろう?
私の中にさっぱり入ってこないでいた。
「私、確かに孤児院にいたよ? この記憶もおかしいの…? 」
正直訳がわからない。
私の記憶はバグばかりだったのだろうか。
でも、今でも肌に感じる恐怖と火に燻され焼け付く記憶が、偽物とは思えなかった。
「ええ、あなたがあの孤児院で育ったのは紛れもない事実です。私が保証します」
カナタは緑の瞳を細め、肯定する。
「しかし、その『ある日』の境から誰に聞いても、あなたのことを尋ねても知らないと。どの人も皆嘘の『色』も無かった」
「不可能かと思われた痕跡を完全に消してしまったので、
そこから、あなたを見つけるまで随分かかりました。
偶然か運命か。巡り合わせが味方していなければ、まだ私は世界中を駆けずり回っていたでしょうね」
私の傍らにいるカナタはいろいろな思いを噛み締めるように、微笑んだ。
「運命ねぇ……どちらかといえば運の尽きだと思ったよ、ミズキ~」
カナタの熱弁に、私は冗談まじりでミズキに抱きつく。
「…リュートから詳細は聞いています。随分情熱的な殿方に見初められたのね、ハナキは」
ポンポン、とミズキは背中を優しく叩き慰めてくれる。優しい……
「運命なんてねじ曲げてかっ攫攫うの間違いだよね、カナタはぁ~」
「あなたたちは…全く」
話の腰をぽきっとやられこめかみを抑えてため息をつく。
(世界を駆けずり回るくらい探してたって、私、カナタにそんなに想われていたんだ)
ミズキに抱きついたまま、顔を隠す。照れ隠しでふざけてしまったけれど、嬉しくないわけがない。
ないのだが…カナタがここまでの好意を抱いてくれる理由がまだわからないのがただ辛かった。
「思い出して」
「あなたは変わらないな」
宝物を慈しむ様に、私を透過してむける視線は
過去の私への想いが溢れてた。
ミズキは視線を落とす私の背を再度ポンポン、と優しく撫でた。大丈夫よ、と言うように。
そして、またカナタに疑問を投げかける………
歳のころは7、8歳の私。
森の小さな教会の中に孤児院があった。
(ああ、そういえば、私はここで育ったんだっけ)
決して豊かではないけれど、優しいシスターと牧師様に、共に暮らす小さな仲間たち。
清貧な暮らしだけど、幸せだった。
みんな仲良くしてくれたけど、いつもどこか寂しかった。
当時の感情はまだ、記憶の鍵がかかっている。
この寂しさの正体は、まだわからないけれど。
漠然と浮かぶ情景に、私の頭もついていかない。
「……孤児院」
「痛みが引いていくわ……」
私とミズキは同時に呟き、2人してよろめいた。
「ハナ!」
「ミズキ、大丈夫かい?たちくらんだように見えたけど」
「ええ、むしろ調子がいいくらいだわ。
苦しくないし、全身の痛みも引いていくのよ、信じられないわ」
意識を飛ばしかけた私たちにカナタとリュートは支えるべく傍らに来ていた。
「ハナキ、孤児院って」
「ミズキの手を取ったら、少しだけ記憶が戻ってきた。ような……」
「!」
私の言葉にカナタは驚きに目を見開く。
「……私は小さい頃森の教会にいたんだ。小さな孤児院。そこで暮らしていた」
一つ一つ、確かめる様に言葉にする。
「うん、それで? 」
「どこかまではわからないけど、教会が火事になって、それで……」
「火事? いつのことだ? 私が知る限りではその様なことはなかったと思いますが……」
首を傾げるカナタ。
「そんなわけないよ。
夜中、みんなが寝静まった頃に火がついて
熱くて、痛くて、兄弟たちを連れて必死に逃げた。
でも、火の回りが早くて、梁が落ちて、どんどん逃げ場がなくなって。
火をつけたのは……私を麻袋に入れて連れて行こうとした奴ら」
指先が震える。おそろしく鮮明に蘇る光景に、涙も滲んでくる。
「牧師様も、シスターも礼拝堂で血を流して倒れてた。多分、殺されたんだ。
小さい兄弟たちは、煙に巻かれてどんどん倒れていったんだよ」
私は自分の両腕を抱きしめるようにして言葉をふり絞る。
1人、1人と体力の無い者から力尽きていく。
出口も塞がれて、皆もう天に昇る道しか残されていなかった。
「…そこから記憶は途絶えて、気がついたら、路地裏で死にかけていたところをおじさんに拾われて、今に繋がる……かな」
飛び飛びではあるが、記憶のパズルがはまりはじめる。
いきなり一部が鮮明に思い出せて、私も整理がつかない。
「思い出せたのは、いつ頃までの記憶ですか? 」
「まだ飛び飛びだから、完全にではないけど、
多分、私が7つか8つの頃だと思う。それ以前のはまだ怪しい」
「その頃は私はもういないな……」
私の話を聞き、カナタは難しい顔をする。
「なんか物騒な話だね、森の孤児院って、カナタが昔から気にかけてたところだよね?」
「はい、そうです。私が出た後もずっと関わりをもっていたのですが、火事の記憶はない。
隠せるようなものではありませんし……」
リュートとカナタの会話に、私もいささか不安になる。
「私、なんか思い違いしてる?
でも、リアルだったよ……今まで忘れていた身としてはそう言われると自信がなくなってくるわ」
皆で額を突き合わせるが、どうにも交わらない。
「……あの、わたくしの見解を述べてもよろしいでしょうか?」
ずっと黙って聞いていたミズキがそう切り出す。
「ハナキはその火事の後に記憶がなくなったのですよね? カナタ様はその事実を知らない。
カナタ様は、ハナキをいつ頃から見失いました?
その孤児院と今までずっと関わりを持っていたのなら、孤児院側に隠蔽するなどの悪意がない限りハナキの足どりがわからなくなることはないですよね」
「そうですね、教会絡みで隠したとしても、痕跡を綺麗に消すのは難しい。
足取りがつかめなくなるなどありえないはずでした」
「それが、何故かは皆がわからないのですが、煙の様に消えた、のです」
「煙のように?」
「はい。ある日を境に、ハナキの存在が消えました。私は支援も兼ねて義父と定期的に訪れていましたが、
姿が見当たらないのは勿論、ハナキがいないことに誰も気がつかない。
最初からいなかったかのように」
カナタとミズキは、何の話をしているのだろう?
私の中にさっぱり入ってこないでいた。
「私、確かに孤児院にいたよ? この記憶もおかしいの…? 」
正直訳がわからない。
私の記憶はバグばかりだったのだろうか。
でも、今でも肌に感じる恐怖と火に燻され焼け付く記憶が、偽物とは思えなかった。
「ええ、あなたがあの孤児院で育ったのは紛れもない事実です。私が保証します」
カナタは緑の瞳を細め、肯定する。
「しかし、その『ある日』の境から誰に聞いても、あなたのことを尋ねても知らないと。どの人も皆嘘の『色』も無かった」
「不可能かと思われた痕跡を完全に消してしまったので、
そこから、あなたを見つけるまで随分かかりました。
偶然か運命か。巡り合わせが味方していなければ、まだ私は世界中を駆けずり回っていたでしょうね」
私の傍らにいるカナタはいろいろな思いを噛み締めるように、微笑んだ。
「運命ねぇ……どちらかといえば運の尽きだと思ったよ、ミズキ~」
カナタの熱弁に、私は冗談まじりでミズキに抱きつく。
「…リュートから詳細は聞いています。随分情熱的な殿方に見初められたのね、ハナキは」
ポンポン、とミズキは背中を優しく叩き慰めてくれる。優しい……
「運命なんてねじ曲げてかっ攫攫うの間違いだよね、カナタはぁ~」
「あなたたちは…全く」
話の腰をぽきっとやられこめかみを抑えてため息をつく。
(世界を駆けずり回るくらい探してたって、私、カナタにそんなに想われていたんだ)
ミズキに抱きついたまま、顔を隠す。照れ隠しでふざけてしまったけれど、嬉しくないわけがない。
ないのだが…カナタがここまでの好意を抱いてくれる理由がまだわからないのがただ辛かった。
「思い出して」
「あなたは変わらないな」
宝物を慈しむ様に、私を透過してむける視線は
過去の私への想いが溢れてた。
ミズキは視線を落とす私の背を再度ポンポン、と優しく撫でた。大丈夫よ、と言うように。
そして、またカナタに疑問を投げかける………
0
お気に入りに追加
30
あなたにおすすめの小説

雪解けの白い結婚 〜触れることもないし触れないでほしい……からの純愛!?〜
川奈あさ
恋愛
セレンは前世で夫と友人から酷い裏切りを受けたレスられ・不倫サレ妻だった。
前世の深い傷は、転生先の心にも残ったまま。
恋人も友人も一人もいないけれど、大好きな魔法具の開発をしながらそれなりに楽しい仕事人生を送っていたセレンは、祖父のために結婚相手を探すことになる。
だけど凍り付いた表情は、舞踏会で恐れられるだけで……。
そんな時に出会った壁の花仲間かつ高嶺の花でもあるレインに契約結婚を持ちかけられる。
「私は貴女に触れることもないし、私にも触れないでほしい」
レインの条件はひとつ、触らないこと、触ることを求めないこと。
実はレインは女性に触れられると、身体にひどいアレルギー症状が出てしまうのだった。
女性アレルギーのスノープリンス侯爵 × 誰かを愛することが怖いブリザード令嬢。
過去に深い傷を抱えて、人を愛することが怖い。
二人がゆっくり夫婦になっていくお話です。

【完結】勤労令嬢、街へ行く〜令嬢なのに下働きさせられていた私を養女にしてくれた侯爵様が溺愛してくれるので、国いちばんのレディを目指します〜
鈴木 桜
恋愛
貧乏男爵の妾の子である8歳のジリアンは、使用人ゼロの家で勤労の日々を送っていた。
誰よりも早く起きて畑を耕し、家族の食事を準備し、屋敷を隅々まで掃除し……。
幸いジリアンは【魔法】が使えたので、一人でも仕事をこなすことができていた。
ある夏の日、彼女の運命を大きく変える出来事が起こる。
一人の客人をもてなしたのだ。
その客人は戦争の英雄クリフォード・マクリーン侯爵の使いであり、ジリアンが【魔法の天才】であることに気づくのだった。
【魔法】が『武器』ではなく『生活』のために使われるようになる時代の転換期に、ジリアンは戦争の英雄の養女として迎えられることになる。
彼女は「働かせてください」と訴え続けた。そうしなければ、追い出されると思ったから。
そんな彼女に、周囲の大人たちは目一杯の愛情を注ぎ続けた。
そして、ジリアンは少しずつ子供らしさを取り戻していく。
やがてジリアンは17歳に成長し、新しく設立された王立魔法学院に入学することに。
ところが、マクリーン侯爵は渋い顔で、
「男子生徒と目を合わせるな。微笑みかけるな」と言うのだった。
学院には幼馴染の謎の少年アレンや、かつてジリアンをこき使っていた腹違いの姉もいて──。
☆第2部完結しました☆
旦那様、前世の記憶を取り戻したので離縁させて頂きます
結城芙由奈@コミカライズ発売中
恋愛
【前世の記憶が戻ったので、貴方はもう用済みです】
ある日突然私は前世の記憶を取り戻し、今自分が置かれている結婚生活がとても理不尽な事に気が付いた。こんな夫ならもういらない。前世の知識を活用すれば、この世界でもきっと女1人で生きていけるはず。そして私はクズ夫に離婚届を突きつけた―。
側妃は捨てられましたので
なか
恋愛
「この国に側妃など要らないのではないか?」
現王、ランドルフが呟いた言葉。
周囲の人間は内心に怒りを抱きつつ、聞き耳を立てる。
ランドルフは、彼のために人生を捧げて王妃となったクリスティーナ妃を側妃に変え。
別の女性を正妃として迎え入れた。
裏切りに近い行為は彼女の心を確かに傷付け、癒えてもいない内に廃妃にすると宣言したのだ。
あまりの横暴、人道を無視した非道な行い。
だが、彼を止める事は誰にも出来ず。
廃妃となった事実を知らされたクリスティーナは、涙で瞳を潤ませながら「分かりました」とだけ答えた。
王妃として教育を受けて、側妃にされ
廃妃となった彼女。
その半生をランドルフのために捧げ、彼のために献身した事実さえも軽んじられる。
実の両親さえ……彼女を慰めてくれずに『捨てられた女性に価値はない』と非難した。
それらの行為に……彼女の心が吹っ切れた。
屋敷を飛び出し、一人で生きていく事を選択した。
ただコソコソと身を隠すつまりはない。
私を軽んじて。
捨てた彼らに自身の価値を示すため。
捨てられたのは、どちらか……。
後悔するのはどちらかを示すために。
どうやら夫に疎まれているようなので、私はいなくなることにします
文野多咲
恋愛
秘めやかな空気が、寝台を囲う帳の内側に立ち込めていた。
夫であるゲルハルトがエレーヌを見下ろしている。
エレーヌの髪は乱れ、目はうるみ、体の奥は甘い熱で満ちている。エレーヌもまた、想いを込めて夫を見つめた。
「ゲルハルトさま、愛しています」
ゲルハルトはエレーヌをさも大切そうに撫でる。その手つきとは裏腹に、ぞっとするようなことを囁いてきた。
「エレーヌ、俺はあなたが憎い」
エレーヌは凍り付いた。

まだ20歳の未亡人なので、この後は好きに生きてもいいですか?
せいめ
恋愛
政略結婚で愛することもなかった旦那様が魔物討伐中の事故で亡くなったのが1年前。
喪が明け、子供がいない私はこの家を出て行くことに決めました。
そんな時でした。高額報酬の良い仕事があると声を掛けて頂いたのです。
その仕事内容とは高貴な身分の方の閨指導のようでした。非常に悩みましたが、家を出るのにお金が必要な私は、その仕事を受けることに決めたのです。
閨指導って、そんなに何度も会う必要ないですよね?しかも、指導が必要には見えませんでしたが…。
でも、高額な報酬なので文句は言いませんわ。
家を出る資金を得た私は、今度こそ自由に好きなことをして生きていきたいと考えて旅立つことに決めました。
その後、新しい生活を楽しんでいる私の所に現れたのは……。
まずは亡くなったはずの旦那様との話から。
ご都合主義です。
設定は緩いです。
誤字脱字申し訳ありません。
主人公の名前を途中から間違えていました。
アメリアです。すみません。

いくら政略結婚だからって、そこまで嫌わなくてもいいんじゃないですか?いい加減、腹が立ってきたんですけど!
夢呼
恋愛
伯爵令嬢のローゼは大好きな婚約者アーサー・レイモンド侯爵令息との結婚式を今か今かと待ち望んでいた。
しかし、結婚式の僅か10日前、その大好きなアーサーから「私から愛されたいという思いがあったら捨ててくれ。それに応えることは出来ない」と告げられる。
ローゼはその言葉にショックを受け、熱を出し寝込んでしまう。数日間うなされ続け、やっと目を覚ました。前世の記憶と共に・・・。
愛されることは無いと分かっていても、覆すことが出来ないのが貴族間の政略結婚。日本で生きたアラサー女子の「私」が八割心を占めているローゼが、この政略結婚に臨むことになる。
いくら政略結婚といえども、親に孫を見せてあげて親孝行をしたいという願いを持つローゼは、何とかアーサーに振り向いてもらおうと頑張るが、鉄壁のアーサーには敵わず。それどころか益々嫌われる始末。
一体私の何が気に入らないんだか。そこまで嫌わなくてもいいんじゃないんですかね!いい加減腹立つわっ!
世界観はゆるいです!
カクヨム様にも投稿しております。
※10万文字を超えたので長編に変更しました。
とまどいの花嫁は、夫から逃げられない
椎名さえら
恋愛
エラは、親が決めた婚約者からずっと冷淡に扱われ
初夜、夫は愛人の家へと行った。
戦争が起こり、夫は戦地へと赴いた。
「無事に戻ってきたら、お前とは離婚する」
と言い置いて。
やっと戦争が終わった後、エラのもとへ戻ってきた夫に
彼女は強い違和感を感じる。
夫はすっかり改心し、エラとは離婚しないと言い張り
突然彼女を溺愛し始めたからだ
______________________
✴︎舞台のイメージはイギリス近代(ゆるゆる設定)
✴︎誤字脱字は優しくスルーしていただけると幸いです
✴︎なろうさんにも投稿しています
私の勝手なBGMは、懐かしすぎるけど鬼束ちひろ『月光』←名曲すぎ
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる