とある冒険者セルジュ

変化編

66 変化編 あとがき その他

・化け物級とは。
　他とは一線を画す実力の持ち主の事。突出しているので、生まれながらの才能が必要。
　体が丈夫で力が強く、体力も精力もある。彼らは剣も魔法も、努力せずとも巧みに扱えるようになる。
・準級とは
　化け物級には敵わないがやや突出している冒険者の事を準化け物級、略して準級と呼ぶ。
　人の枠からは出ないが凄い人。
・中級とは。
　普通に拠点で稼げる冒険者のこと。
・底辺とは。
　拠点で稼ぐのが大変な冒険者のこと。大人しくひとつ前の拠点に戻った方がいい。

❤ギルド長からの各ギルド員に対する評価。
★ロイ
　突出したものはないが、総合力が高い。経験を積んでから中央都市へ行けば、最初から中堅として活躍できるだろう。
　中堅でも上位になれるといいな。
『容姿はその他大勢になれるから、あの腰布をやめさせなければ……』

★クルト
　魔法の実力は高いが習い始めが遅いか途中でさぼっていたのか、頭打ち。
　これ以上魔法の実力が伸びないのなら、中央都市では底辺になる。
『性格的に、このままオイデンの上澄みでいる方が合っているだろう』

★スノウ
　努力すればロイを超える可能性がある総合力を持つ逸材。但し、伸びてもギルド長と同じ準級レベル。
　中央都市の話をしたら、本人にやる気がなくなった。
『面倒見もいいし愛されキャラなので、このままオイデンにいてくれると助かる』

★モナカ
　努力すればロイより少し劣る総合力になると判断している。中央都市では中堅ど真ん中か下位くらい。
　ただモナカも中央都市に行く気はなさそう。
『モナカの容姿なら、中央都市には行かない方が無難だろう』

★セルジュ
　体力や体の強さは既に化け物級で力は準級。魔法は話にならないダメダメ。
　ラウリーとのペアは能力的に互いの不足分を補えていいと思っている。
『仲の良いラウリーと、いいとこどりをしたら化け物級になるのになぁ』

★ラウリー
　基礎がしっかりしていて総合力が高く、特に魔法が素晴らしい。クルトの実力を既に抜いていると思われる。
　体格に恵まれず、力がないのが残念なところ。
　魔法はまだまだ伸びそうなので、中央都市なら中堅上位になりそう。
『でも、危ないから行っちゃダメ』

★地形的なこと
　中央都市を中心に北部、西部、東部、南部と言われている。大森林が各地方を分断しているが、中央都市を経由すれば遠くはない。
　中央都市周辺は強い魔物がうじゃうじゃしているので、強い護衛を雇わないと経由が出来ない。
　時間の短縮にはなるが、お金が物凄くかかる。

★北部
　未開拓の大森林。馬鹿みたいに強い魔物がいるので、中央都市でも開拓はしない方向。

★南部
　人が最初に大森林を開拓したところ。未だに自分たちが中央だと思っている人もいる。
　最初の開拓の成功者がそのまま権力と財産を維持しているので、ここだけ異常なほど権威主義。
　実際に権力と財産があれば大抵のことは捻じ曲げることが出来る。
　ラウリーの出身は南部でも一番最初に開拓された場所で、特に権威主義が強い。
　全体的な考え方としては、やられる方が悪い。

★西部
　おおらかで善良な気質の人が多い地域。西部の中でも西側が特にそう。
　東側は西側の中でも田舎にあたるので、集団による虐めがあったりする。
　南側は南部の影響が強いのか、南部のような雰囲気がある。ラウリーに言わせればそれでも大分穏やか。

★中央都市
　一番周囲を開拓していて、揃わないものはないと言われている。化け物級の人材は必要だが、扱いにも神経を使っている。
　全冒険者や商人の憧れの土地。南部と違い実力主義なので、何かをなしたい人は中央都市を目指す。
　全地域から人が集まっているので、油断するとすぐに食われる場所。
　秘かに人身売買が横行していて、大抵の人は南部に売られている。