とある冒険者セルジュ

相伽

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変化編

53 続・ご褒美。

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「ラウ、ラーウー」

 セルジュに揺すられてラウリーは目が覚めた。

「昼飯食おうぜ」

 ラウリーが寝ている間に買い物に行ってくれたようだった。まだ眠気は強いが起きようとした。
 だが起きられなかった。ラウリーの下半身に力が全く入らない。

「ラウ?」

「動けない……」

 にやにやしたセルジュに抱き起こしてもらい、そのままベッドの上で飯を食べた。その後抱き込まれて寝た。
 ラウリーはトイレに行きたくて目が覚めた。思えば昨日の夜から一度も行っていなかった。

 腰の感覚がまだ薄いのでセルジュを遠慮なく起こそうと思ったのだが、セルジュを見て何かイラっとした。
 だからそっと鼻を塞いでから、口も塞いでみた。

「ん? んむ?」

 自分が息を吸えないことに困惑しているっぽいセルジュに留飲を下げ、手を下ろした。

「ぷはぁ!」

「どした?」

「……何か? 苦しかった」

「そっ。トイレ」

 凄いいやらしい顔でにたぁっとしたセルジュを見て、もっと苦しめれば良かったとラウリーは思った。

「終わったー」

 声をかけるとセルジュが扉を開けたのだが、臨戦態勢だった。しかも既に自分のに潤滑剤を塗っていた。

「……」

「ご褒美」

「……」

 挿入されてからベッドに運ばれ、枕を腰の下に入れられた。セルジュは立ったままで始まった。元気過ぎる。

「うっ、ふぅ、ふっ」

「もう開いた」

 にやりとセルジュが笑ったのを最後に、ラウリーの記憶は途絶えた。



 セルジュはラウリーにトイレと言われ、あの目に焼き付けた光景を思い出してしまっていた。
 ご褒美と言ったら受け入れてくれたので、セルジュが二回出すまでヤったらラウリーは静かに泣いていた。

 幾らラウリーの内が凄く良くても、これだけヤっていれば長持ちする。ラウリーはもうぐったりしている。
 ヤり過ぎなのはわかっているので、そのまま泣き止むまで撫でてから抱きしめて寝た。

 夕方過ぎに目覚めたセルジュは、夕飯を作った。ベッドサイドのテーブルに全て並べ、飲み物を取りに戻った。

「セルジュー、セジュぅ」

 甘い声に呼ばれて戻ると、ラウリーがとろんとした目でセルジュを見た。そして無言で両手を広げた。
 飲み物を置いたセルジュはトイレだと思ってそのままラウリーを抱きかかえたのだが、くっつくだけで何も言われなかった。

「ラウ?」

「んー」

 ただすりすりされるだけだった。ただの妄想かもしれないが、ラウリーが目覚めた時にいなかったから寂しかったのだろうかと思うときゅんとした。

「夕飯出来たから、食べよう?」

「んー?」

 離れたがらないラウリーをはがして抱えなおし、ぐらぐらするラウリーを支えながら飯を食べた。
 もそもそとしてはいるが、ラウリーもちゃんと用意した分は完食した。

「まだ食うか?」

 ラウリーはただ首を横に振った。起きてもトんだままなのか、寝ぼけているのかは不明だが可愛い。

 そのまま押し倒して片足を持ち上げてハメ続け、ラウリーが息も絶え絶えになったところでバック。
 背中全体にのしかかり、両手で乳首をこね回しながら耳を犯した。ラウリーはあんあんひんひん言っていた。

 自力ではもう上がらないラウリーの腰を持ち上げそのまま堪能。
 離れた体温が寂しかったのか、おねだりされて抱きしめながらも致した。

 セルジュは元々体力馬鹿で、さらに寝るとほぼ回復する。とはいえ、流石に自分で自分が怖くなった。
 日付が少し変わった辺りで名残惜しくも終わらせた。静かに泣いていたラウリーもそのまま寝たようだった。

 朝にほぼ完全回復でセルジュは目覚めたが、ラウリーは眠ったままなので一人で食事を済ませた。
 起きる気配はない。離れて寂しがらせるのもなと思い、また隣に潜り込むとラウリーもすり寄って来た。

 そのまま昼になるがラウリーは目覚めなかった。撫でながら魔法の練習をして、昼飯を作って一人で食べた。
 夕方になっても起きないラウリーに流石にセルジュは心配になって来た。



 ほぼずっとヤり続け、ここ数日はちゃんと寝れていなかった影響で流石のラウリーも完全に体力が尽きていた。
 事後死んだかのように眠り続けたらしく、死なせたかもと心配したセルジュに起こされた。

 セルジュは夕飯を用意してくれていて、眠気が抜けないままご飯を食べたラウリーはまた寝た。
 セルジュは流石にラウリーに無理をさせ過ぎたと反省して、部屋でしょんもりしながらラウリーを見守った。

 ラウリーが翌朝やっと上半身だけはしゃっきりと起きた時、セルジュは泣いてラウリーを驚かせた。

「いや、泣くほど?」

「もうだめかと思った」

「危篤の人だったみたいな言い方すんな」

 セルジュはラウリーが生きているのを確かめるように、ひしと抱き着いてしばらく離れなかった。
 一日寝たがラウリーの腰は回復せず、泣きながら介護するセルジュがちょっと鬱陶しかった。それで邪険にしたらセルジュがもっと泣いた。

 翌朝ようやく動き出せるようになったラウリーだが、本調子とは言い難い状態だった。
 狩りへの復帰は明日からとして、食料の買い出しが必要だった。
 普通に歩く程度なら平気なくらいには回復しているのに、心配したセルジュが付いて来ると聞かなかった。

「もう歩くくらいは出来るって!」

「でも……」

「にやにやすんな!」

 ラウリーの腰の調子がイった回数と直結することに、セルジュはもう気が付いている。
 だから腰の話をするとすぐににやつくのでイラっとする。けれど自分もそれだけイったのだと考えるとちょっと腰にクる。

 お互いにえっちが好き過ぎる変態だなと再認識させられた。
 出る前にと自分の足でお風呂に入った時、体中にある鬱血痕の多さにさすがのラウリーも引いた。

「ご褒美だからって、これはやり過ぎだろ……」
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