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変化編
42 ライバル?
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スノウは赤髪で軽薄な雰囲気だが、強そうな顔をしている。背はラウリーと同じくらいなのに、体付きはしっかりしているオールラウンダー。
モナカは茶髪でスノウより軽薄な雰囲気が漂う垂れ目。こっちはいい顔をしているのでかなりモテる。
モナカはやや魔法寄りだが、スノウより少しパワーが劣る程度な立派なオールラウンダー。
二人は仲が良くていつも一緒にいるタチ同士。四人中三人がタチで泊まりとかラウリーは大丈夫なのか。
いや、前も共同依頼を受けたことがあるし、そういうのは関係ないか。
ただラウリーとスノウはとても仲が良い。スノウが直ぐに肩を組むし、ラウリーもそれを拒否しない。
スノウは元から交友関係も広く他人との距離感が近い奴ではあるが、ラウリーは違うはずなのに。
会っただけで抱き着くな、スノウ! 俺には抱き着いて来ない癖に。いや、抱き着かれたくはないが。
セルジュだってラウリーに抱き着いたりしたいが、それがネコバレに繋がるかもしれないので出来ない。ぐぬぬ。羨ましい。
でも大丈夫。この後にラウリーを抱くのは俺だ。そう、俺。そう思わないと嫉妬が顔に出そうだった。
席はセルジュの隣にラウリーが来るので、スノウの手は届かなくなる。よし、一旦落ち着こう。
「複数出ても二人も馬鹿力がいれば、どうとでも出来るよねぇ」
モナカは緩い話し方をするが、狩りのスタイルはごりごりのごりだ。
この四人が揃うと、垂れ目なのに目がイってしまうくらい好戦的になる。
何故かと言うと探索範囲が一番広いのはラウリーで、スノウが力負けしそうな時はセルジュがいる。
だからスノウもモナカも狩りに集中しても問題がない。それが楽しいからと格上の二人が結構狩りに誘ってくれるので、儲けが良くて非常に有難い。
「いやでも、解体が大変だからな。モナはほどほどにしろよ」
「えー」
スノウが言う通り熊は毛皮と爪が金になるので、宿営地まで運んだ後の方が時間がかかる。
前回は熊がいい感じにいたこととモナカが浮かれた結果、四人で十体以上を倒して荒稼ぎが出来た。
稼ぎは嬉しかったが、解体に時間がかかり過ぎて面倒だった。
モナカがスノウに怒られて一番解体も頑張っていたが、稼ぎが山分けなのでこちらも頑張らなければならない。
「金の為に頑張るしかねぇよ」
この辺ラウリーは割り切っていて、淡々と作業をする。多分その感じも二人に気に入られている。
待ち合わせ時間とか荷物などの軽い打ち合わせをする。
「前の時、セルジュが熊を素手でぶん殴った時は笑ったな」
スノウに言われてそういうこともあったなと思い出した。無駄な動きが多い分、剣が間に合わなくて殴った。
熊も吹っ飛んだし下手なところに傷が付くと買取価格が下がるので、悪い判断ではなかったと思う。
「んーでも、力押しではいずれ限界が来るよ。だからセルジュは剣の練習をもっとしないとねぇ。それとラウリーは俺らにも教えてくれよなぁ」
「ああ」
二人が声をかけてくれるのは、ラウリーの剣技の基礎がしっかりしているからというのも理由の一つ。
モナカはほぼ我流で来ていて、スノウに多少修正された程度でまだまだ。
スノウは最初にみっちりやっていたらしいが、段々癖が強くなってしまったとかで今また学びなおしている。
本人曰く忘れしまっているし、気が付いて指摘してくれるラウリーが有難いそうだ。
俺の(仮)ラウリーが先輩にも頼りにされていて格好良い。好きだ。俺も剣は頑張らなきゃいけない。
「でもモナカはともかく、スノウはもういらなくないか?」
「いや、まだまだだ」
ラウリーの言う通り、スノウの剣は充分に綺麗だとセルジュは思う。
だが見た目と違い、スノウはとても真面目。モナカもそれなりに。二人揃って下半身クズと言われているが。
癖のある剣技は知能が高い魔物には有効だが、そうでない魔物に対しては無駄が多いとされている。
だからやれるようになって損をすることはない。後は単純に怪我をしにくくなる。
他にも話をして昼飯と共に打ち合わせは終わった。これからはラウリーと二人の時間だ。うへへ。
「まっ、こんなもんか。俺らは午後の狩りにも行くわ」
「いってらっしゃい。気を付けて。俺らは今日は終わる予定なんで」
「そうなの? 余裕だねぇ」
「俺、携帯食切れそうだから作ろうかと思ってて」
ラウリーの言葉に全員の視線が集まる。携帯食は普通は買う。そしてラウリー手作りの携帯食は美味い。
店のも不味くはないが、同じ味で飽きてしまうというのが正しい。ラウリーのは種類が豊富で飽きない。
「ラウリー様、金を払うので俺の分も作ってくれないだろうか」
「俺も!」
さり気なくラウリーの手を握って言ったのはモナカで、横から抱き着いて言ったのはスノウだった。出遅れた。
「俺のも」
「いいけど」
「やった~」
「やりぃ!」
「俺は手伝うから、作り方を教えて欲しい」
「いいけど」
「その手もあるな!」
スノウも自炊しているので作り方さえわかれば作れるだろう。必要な材料は全て部屋にあると言うので、そのままラウリーの部屋に行った。
モナカは茶髪でスノウより軽薄な雰囲気が漂う垂れ目。こっちはいい顔をしているのでかなりモテる。
モナカはやや魔法寄りだが、スノウより少しパワーが劣る程度な立派なオールラウンダー。
二人は仲が良くていつも一緒にいるタチ同士。四人中三人がタチで泊まりとかラウリーは大丈夫なのか。
いや、前も共同依頼を受けたことがあるし、そういうのは関係ないか。
ただラウリーとスノウはとても仲が良い。スノウが直ぐに肩を組むし、ラウリーもそれを拒否しない。
スノウは元から交友関係も広く他人との距離感が近い奴ではあるが、ラウリーは違うはずなのに。
会っただけで抱き着くな、スノウ! 俺には抱き着いて来ない癖に。いや、抱き着かれたくはないが。
セルジュだってラウリーに抱き着いたりしたいが、それがネコバレに繋がるかもしれないので出来ない。ぐぬぬ。羨ましい。
でも大丈夫。この後にラウリーを抱くのは俺だ。そう、俺。そう思わないと嫉妬が顔に出そうだった。
席はセルジュの隣にラウリーが来るので、スノウの手は届かなくなる。よし、一旦落ち着こう。
「複数出ても二人も馬鹿力がいれば、どうとでも出来るよねぇ」
モナカは緩い話し方をするが、狩りのスタイルはごりごりのごりだ。
この四人が揃うと、垂れ目なのに目がイってしまうくらい好戦的になる。
何故かと言うと探索範囲が一番広いのはラウリーで、スノウが力負けしそうな時はセルジュがいる。
だからスノウもモナカも狩りに集中しても問題がない。それが楽しいからと格上の二人が結構狩りに誘ってくれるので、儲けが良くて非常に有難い。
「いやでも、解体が大変だからな。モナはほどほどにしろよ」
「えー」
スノウが言う通り熊は毛皮と爪が金になるので、宿営地まで運んだ後の方が時間がかかる。
前回は熊がいい感じにいたこととモナカが浮かれた結果、四人で十体以上を倒して荒稼ぎが出来た。
稼ぎは嬉しかったが、解体に時間がかかり過ぎて面倒だった。
モナカがスノウに怒られて一番解体も頑張っていたが、稼ぎが山分けなのでこちらも頑張らなければならない。
「金の為に頑張るしかねぇよ」
この辺ラウリーは割り切っていて、淡々と作業をする。多分その感じも二人に気に入られている。
待ち合わせ時間とか荷物などの軽い打ち合わせをする。
「前の時、セルジュが熊を素手でぶん殴った時は笑ったな」
スノウに言われてそういうこともあったなと思い出した。無駄な動きが多い分、剣が間に合わなくて殴った。
熊も吹っ飛んだし下手なところに傷が付くと買取価格が下がるので、悪い判断ではなかったと思う。
「んーでも、力押しではいずれ限界が来るよ。だからセルジュは剣の練習をもっとしないとねぇ。それとラウリーは俺らにも教えてくれよなぁ」
「ああ」
二人が声をかけてくれるのは、ラウリーの剣技の基礎がしっかりしているからというのも理由の一つ。
モナカはほぼ我流で来ていて、スノウに多少修正された程度でまだまだ。
スノウは最初にみっちりやっていたらしいが、段々癖が強くなってしまったとかで今また学びなおしている。
本人曰く忘れしまっているし、気が付いて指摘してくれるラウリーが有難いそうだ。
俺の(仮)ラウリーが先輩にも頼りにされていて格好良い。好きだ。俺も剣は頑張らなきゃいけない。
「でもモナカはともかく、スノウはもういらなくないか?」
「いや、まだまだだ」
ラウリーの言う通り、スノウの剣は充分に綺麗だとセルジュは思う。
だが見た目と違い、スノウはとても真面目。モナカもそれなりに。二人揃って下半身クズと言われているが。
癖のある剣技は知能が高い魔物には有効だが、そうでない魔物に対しては無駄が多いとされている。
だからやれるようになって損をすることはない。後は単純に怪我をしにくくなる。
他にも話をして昼飯と共に打ち合わせは終わった。これからはラウリーと二人の時間だ。うへへ。
「まっ、こんなもんか。俺らは午後の狩りにも行くわ」
「いってらっしゃい。気を付けて。俺らは今日は終わる予定なんで」
「そうなの? 余裕だねぇ」
「俺、携帯食切れそうだから作ろうかと思ってて」
ラウリーの言葉に全員の視線が集まる。携帯食は普通は買う。そしてラウリー手作りの携帯食は美味い。
店のも不味くはないが、同じ味で飽きてしまうというのが正しい。ラウリーのは種類が豊富で飽きない。
「ラウリー様、金を払うので俺の分も作ってくれないだろうか」
「俺も!」
さり気なくラウリーの手を握って言ったのはモナカで、横から抱き着いて言ったのはスノウだった。出遅れた。
「俺のも」
「いいけど」
「やった~」
「やりぃ!」
「俺は手伝うから、作り方を教えて欲しい」
「いいけど」
「その手もあるな!」
スノウも自炊しているので作り方さえわかれば作れるだろう。必要な材料は全て部屋にあると言うので、そのままラウリーの部屋に行った。
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