とある冒険者セルジュ

相伽

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若気の至り編

04 若気の至り、大惨事に

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 思考を巡らせているとぬるんと尻に冷たいスライムが飛びつき、陰嚢からアナルにかけて貼りつかれた。

「ふっ」

 毒の影響で口が開いたまま閉じられず、吐息混じりの音が口から出た。

 無防備なアナルはスライムの格好の餌食だ。セルジュも冒険者資格を取得する際の必須技能のため、スライムをアナルに入れたことはある。
 だがそれ以降はしていなかった。掘られる予定がないなら、裂けない為の準備をする必要はないと考えていた。

「ん、んんーっ」

 アナルにスライムを触れさせるのは確かに久々だが、その冷たさと今までとは全く違う感覚に腰を震わせた。
 毒の影響で実際に震えたかはわからないが、そう体を動かそうとしたのは間違いなかった。

(蜜壺蜂の毒の効果、ヤバっ)

 違和感と気持ち悪さだけだった拡張の時とは違い、蠢かれると陰嚢やアナルが気持ち良いと感じてしまう。
 開発していないアナルなのに。動けなくなるのに媚薬として売れる理由がわからなかったが、この効果は素直に凄いと思った。

 セルジュはアナルの定期的な拡張もしていなかったからか、スライムが入り口から順にほぐし始めた。
 スライムが初物のアナルを完全にほぐすまでにかかる時間は、およそ五分だと言われている。
 セルジュがほぐしたのは半年ほど前になるので、ほぼ初物と同じだろう。

 毒の効果時間を考えれば、最後まで無抵抗のままほぐされる。今になってセルジュは、ゴブリンに見付からないことを真剣に祈った。
 ゴブリンは物音に寄って来るので、静かにしていれば大丈夫だとは思う。だが、たまたまでも近くを通りかかられれば見付かる。

 タチなセルジュのネコデビューが、媚薬使用でゴブリンに掘られるとか何の悪夢だと思った。
 冒険者ならいつかは命を優先して二足に掘られる可能性はある。その覚悟はしていたが、その相手がゴブリンになる予定は全くなかった。

 スライムの緩い動きはあまりに緩過ぎて、もどかしく感じた。
 けれど体を動かせないセルジュは、ただスライムが気が済んで出ていくのを待つしかなかった。

 ゴブリンに見付かる可能性を考えれば、そのまま毒が消えるまで滞在して欲しいという考えさえある。
 潤滑剤なしで挿入され、アナルが傷つくのは嫌だった。治療に通えば掘られたのが丸わかりだ。
 逆にスライムなしで傷つかないというのも、セルジュが濡れていたというになるのでどちらにしろ嫌だった。

 じっくり時間をかけてアナルをほぐしたスライムが、ようやく全てセルジュの体内に納まった。
 軟体なのにここまでほぐす理由がわからないが、じっくりほぐしてから侵入するのがスライムの習性。

 中で栄養を摂取する為にスライムが蠢きだした。前立腺が直接的にけれどゆるゆると刺激された。
 気持ちはいいが、それだけ。体に力が入らないからか射精目前だった陰茎も今は萎えている。



 そんなセルジュを後方から見つめる視線があった。道程に現れたヒトの気配を感じていたが、弱者を避けて迂回する気は全くなかった。
 だが実際に見かけたヒトは、なぜか地面で小さく丸まっている。しかも生きているのに動かない。

 よく見れば腰布の下から動いているスライムが見えた。アナルを弄らせてお楽しみの最中のようだった。
 むしろ楽しみはその先に求めている可能性の方が高いが。

『悪趣味な奴もいたものだ』

 最初はそのまま立ち去ろうと思った。けれど元来好奇心旺盛な性格だった為、ヒトとの性交に興味を持った。

『あれ程淫乱ならば、少しは楽しめるかもしれない』

 ゆるゆると自身の陰茎に刺激を与えながら、静かにヒトに近付く。こちらに気付く気配も、逃げる気配もない。
 随分と夢中なようだ。彼はセルジュの背後でにやりと笑い、こちらに向けて開かれているアナルに自身を埋めるべく膝をついた。



 セルジュはまだ蠢くスライムによって緩く続く快感にぼんやりとしていたが、草を踏む音が聞こえて思考を取り戻した。

(今日はとことんついてない! 音からして四つ足じゃない、二足? だとしたらゴブリン!? 最悪だ!)

 セルジュは反射的に体を動かそうとしたが、動けなかった。

 ぬぷぷぷ。

「はっ、はっ、はっ、」

 後ろから全身に覆いかぶさられるとほぼ同時に、アナルに熱いモノが宛がわれ侵入して来た。
 アナルが広がる際に感じる快感に、セルジュから大量の息が吐きだされた。

(あっ、あっ、スライムと全然違う)

 自分が温めた訳ではない熱さ。絶妙な弾力と芯のあるモノが、前立腺を抉りながらセルジュの内に入った。

「ふっ、ふっ、ふぅぅぅーーー」

 前立腺だけでも強い快感を感じたのに、モノはセルジュの一つ目の開いた弁の部分を、ぞりぞりと刺激する。
 その後に腸壁全体に刺激を与えながら引き抜かれていく。かなりカリ高なのか激しくこすられている気がした。

 それに。セルジュは毒の効果があるとはいえ、弁を擦られるのがこんなに気持ちがいいとは思わなかった。
 ゾクゾクとした快感が内側から腰に向けて走り、セルジュは無意識のうちにお尻を震わせようとした。

 じゅぷぷ、ずろろろ。じゅぷぅ、ずろろろ。じゅぷぅ、にゅちゅちゅ。

 セルジュも愛用しているが、スライムを潤滑剤にすると卑猥な音がしやすい。耳からも犯されている気がした。
 セルジュにとって早くも遅くもない一定のストロークで、熱いモノが抜き差しされる。

「あっ、あっ、あーーーー、あぅ、」

 ストロークの度に内側から腰付近に甘い痺れが走り、何かが溜まっていくような感覚がした。
 思わずもっと激しくと思うが、そんな考えを慌てて振り払った。
 セルジュは今までゴブリンに掘られたことがないのが自慢だった。自分の迂闊さが悔しくて、けれど経験したことのない快楽に頭が混乱する。
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