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第三章 男事不介入案件~闘え!男性保護特務警護官
第三十話 大和梅、最大のピンチ!?
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――武蔵区の倉庫街。
騒然たる雰囲気だった海土路造船倉庫F号倉庫に静寂が訪れていた。その出入口から、トレーナーのポケットに両手をつっこみ、ご機嫌で口笛を吹きならす梅がテクテクと歩いて出てくる。
少し進んだ先で、見慣れたセミロングの黒髪を揺らす後ろ姿を見つけて立ちどまった。しゃがみ込んで何やらごそごそとやっている。
「ありゃ? 深夜子じゃねえか、迎えに来てくれたのかよ」
梅の声に反応して、深夜子はびくりと肩をはねて動きを止める。そのままの体勢でぎこちなく振り向いた。
「あっ……梅ちゃん」
「お前、何してんだ――って、おい! 後ろの連中……てか、そこの坊ちゃん大丈夫なのかよ?」
そこには気絶している遠山以下三人のメンバー。そして口から泡を吹き、ピクピクと痙攣し、股下の地面を濡らしいる主の姿があった。
「ちっ、違う! 違うよ! あたし何もしてない!」
焦りながら手をパタパタとさせ、深夜子は身の潔白を主張する。
梅が理由を聞くと要領を得ない説明が帰ってくるが、そこは学生時代からの付き合いである。状況と深夜子の反応から、およその事態を把握した。
「んだよ。また勘違いされて怖がられたのか? はぁ……それなら――ってか、お前のインカムはなんのためについてんだよ? とりあえず五月に連絡すりゃいいだ――」
ピピッ、ピピッ、ピピッ。
噂をすればなんとやら。ちょうどインカムに五月からの呼びだしが入った。
「五月ちょうどよかった」
あたふたと現状を伝えようとする深夜子。だが、そこはさすがの五月である。事情を察し、梅に交代をさせて現状確認を行う。素早く把握して、すぐ対応へと移った。
Maps本部経由で病院への連絡。タクティクス本部への連絡は、梅がすでに主要メンバーを壊滅させているので、海土路造船に直接行う。残された主たちの保護と事後処理の依頼を済ませ、最後に深夜子たちへ撤収指示を出して完了だ。
「梅ちゃん。五月が色々手配したから、もう帰って来ていいって」
「もうかよ? 対応はえーな」
「あっ、そうだ! 梅ちゃん。誰も殺してない?」
「人聞き悪いな、おい!? ちゃんと半殺しでやめてやって――あっ、デカ蛇女は四分の三殺しになっちまったけど……ま、生きてっからいいだろ?」
「そっか。うん、なら多分OK。でも、今回あたし全然やることなかった……」
「そりゃまあ二分の一で運だったしな。まっ、今度ラーメンでもおごってやんよ」
五月のため息が聞こえてきそうな、実にシンプルな肉体労働派たちの会話である。
屈指の武闘派と言われた『民間男性警護会社タクティクス』。その主力メンバーを、たった一人でもれなく病院送りにした梅。かたや活躍の場がなく釈然としない深夜子。締まらない会話を続けながら、二人は帰路につくのであった。
――さて、五月と朝日は一足先に帰宅済み。後を追う形で深夜子と梅が到着する。
梅はまだ顔半分が血塗れ状態である。しかし本人は『風呂で洗ってから軟骨でも塗っときゃ問題ないだろ』と、気にも止めていない様子である。
実際にはコンテナへの激突で額の右上側に数センチの裂傷を負っている。他に擦り傷、打ち身や捻挫は数知れず。だが、恐ろしいことに額の傷がもう軽く塞がり始めていた。
もし、五月が見たなら全力でツッコミを入れたい場面である。が、深夜子は全く気にも止めていない。梅を風呂場に送りだして、朝日と五月が待つリビングへ一人で向かった。
「――うっし、こんなもんか?」
風呂場でシャワーを済ませた梅。さっそく洗面所で鏡を見ながら、額の傷に軟膏を塗りこんでいる。次に雑に切ったガーゼを傷にあて、これまた雑に包帯を巻いている。
そこにパタパタと小走りの足音が近づいて来たかと思うと、洗面所の扉がノックもなく唐突に開かれた。
「う、梅ちゃんっ!?」
深夜子から梅が怪我をしたと聞いて、朝日がすっ飛んできたのである。梅の姿を見て、愕然とした表情に変わる。
「そんな……梅ちゃん……ああ……ひどい」
「ぬわーーーっっ!? ちょっ、ちょっ、ちょっと待てーーー朝日!!」
風呂から出たばかりの梅が驚き声をあげる。なんせ上はノーブラで、薄手のキャミソールのみ。下もお尻部分にディフォルメ猫さんが描かれているショーツ一枚の状態だ。
「俺はまだ服を着てね――ぷあっ!?」
止める間もなく、朝日に抱きつかれる。包帯の巻き方が非常に雑だったのが災いして、見た目が大怪我っぽくなっていた。今、朝日の目にはその部分しか映っていない。
「梅ちゃん、大丈夫!? 痛くないの? こんなに包帯巻いて……可哀想……」
その密着した状態で、朝日は梅の肩に手をまわす。もう一方の手は頬に優しく添え、頭の包帯を心配そうに見つめていた。
梅にすれば、薄着で抱きしめられた上、吐息が感じれる間近さ朝日の顔がある状態。一気に心拍数が上がってしまう。
実のところ、梅は深夜子たち三人の中で一番奥手だ。しかし、今日は少々事情が違う。なんせあれだけの戦いの後であり、精神的に昂ぶった状態が完全に治まっていないのだ。
この世界の女性にとって『戦いの後に男を抱く』のは、本能に刻まれた原始的欲求の一つである。
「だ、か、ら、抱きつくなってーの! 傷も全然たいした……ことないって……あれ?」
日頃なら嬉しくても恥ずかしさから、つい遠ざけてしまう。だが今日は何かが違う。梅は身体の奥底からふつふつと湧きあがる感情に困惑する。
……ああ、目の前にある朝日の顔はなんて愛らしいのだろう。その艶やかな頬にそっと手をそえて数センチずらし、柔らかそうな唇を自分の唇でふさいでやりたい! そのまま舌を滑りこませて朝日の舌を絡めとり、口内も貪るように味わいたい! さらにその勢いで押し倒して衣服を剥ぎとり……最後は本能が赴くままに――。
そう考えている自分にハッと気づく。あれ? ヤバい!? これはマズい!!
そこから朝日が梅の下着オンリー状態に気づき、顔を真っ赤にして出ていくまでの数分間。(社会的に)本日最大のピンチを迎えた梅であった。
――翌日。
武蔵区のとある高級ホテルで、会議室を貸しきって会合がおこなわれていた。
実際にはその会議室のみならず。階層全体が人払いをされた状態になっている。通路の所々にサングラスをかけた黒服女性が立っており、常に警戒を怠らない。
会議室では二人の女性が革張りの椅子に座って立派な会議テーブルを挟み、何やら会話を交わしている。お互いの背後にはSPと思われる屈強な女性が数人立っており、そう言った立場の人間であることが伺えた。
「やれやれだね……それじゃあ、これで手打ちってことでいいかね?」
タバコに火をつけながら気だるそうに切りだしたのは、見た目四十代後半と思われる女性。ダークブラウンの高級スーツに身を包み椅子にどっしりと座っている。海土路造船代表取締役にして主の母、『海土路竜海』である。
浅黒く日焼けした血色の良い肌。ショートカットでストレートの黒髪。身長は180センチ程度で、スーツの上からでもわかる筋肉質な体格だ。下がり眉に鋭い目で端正な顔立ちは、いかにも場数を踏んだやり手ビジネスウーマンの雰囲気を醸しだしている。
「そうねー。とりあえずはーこれでー、いいんじゃないかしらー」
片やなんとも力の抜ける口調で返すのは、五月雨ホールディングス代表取締役CEOにして五月の母、『五月雨新月』である。彼女の年齢は四十代半ばなのだが、見た目は三十代前半でも通用する若々しさだ。
身長160センチに届かない(この世界の女性にしては)小柄な体格。五月と顔立ちは似ているが、勝気な雰囲気の娘とは違っておっとりタイプの美人だ。少したれ目で右目に泣き黒子があり、独特な口調がその印象を強めている。
こちらも服装はスーツだが、ピンク系な上に少々ドレスチックなヒラヒラ感ある加工が襟元や袖のすそなどに施されている。髪はロングウェーブで明るめ茶色。それをかわいい赤色の大きめなリボンでサイドアップに結んである。似合ってはいるが、なんとも実年齢とギャップを感じさせる格好だ。
そんな可愛い系ママの五月雨新月。彼女は五月から、朝日の後見人として海土路造船との交渉、という名の抑え込み依頼を受けていた。
騒然たる雰囲気だった海土路造船倉庫F号倉庫に静寂が訪れていた。その出入口から、トレーナーのポケットに両手をつっこみ、ご機嫌で口笛を吹きならす梅がテクテクと歩いて出てくる。
少し進んだ先で、見慣れたセミロングの黒髪を揺らす後ろ姿を見つけて立ちどまった。しゃがみ込んで何やらごそごそとやっている。
「ありゃ? 深夜子じゃねえか、迎えに来てくれたのかよ」
梅の声に反応して、深夜子はびくりと肩をはねて動きを止める。そのままの体勢でぎこちなく振り向いた。
「あっ……梅ちゃん」
「お前、何してんだ――って、おい! 後ろの連中……てか、そこの坊ちゃん大丈夫なのかよ?」
そこには気絶している遠山以下三人のメンバー。そして口から泡を吹き、ピクピクと痙攣し、股下の地面を濡らしいる主の姿があった。
「ちっ、違う! 違うよ! あたし何もしてない!」
焦りながら手をパタパタとさせ、深夜子は身の潔白を主張する。
梅が理由を聞くと要領を得ない説明が帰ってくるが、そこは学生時代からの付き合いである。状況と深夜子の反応から、およその事態を把握した。
「んだよ。また勘違いされて怖がられたのか? はぁ……それなら――ってか、お前のインカムはなんのためについてんだよ? とりあえず五月に連絡すりゃいいだ――」
ピピッ、ピピッ、ピピッ。
噂をすればなんとやら。ちょうどインカムに五月からの呼びだしが入った。
「五月ちょうどよかった」
あたふたと現状を伝えようとする深夜子。だが、そこはさすがの五月である。事情を察し、梅に交代をさせて現状確認を行う。素早く把握して、すぐ対応へと移った。
Maps本部経由で病院への連絡。タクティクス本部への連絡は、梅がすでに主要メンバーを壊滅させているので、海土路造船に直接行う。残された主たちの保護と事後処理の依頼を済ませ、最後に深夜子たちへ撤収指示を出して完了だ。
「梅ちゃん。五月が色々手配したから、もう帰って来ていいって」
「もうかよ? 対応はえーな」
「あっ、そうだ! 梅ちゃん。誰も殺してない?」
「人聞き悪いな、おい!? ちゃんと半殺しでやめてやって――あっ、デカ蛇女は四分の三殺しになっちまったけど……ま、生きてっからいいだろ?」
「そっか。うん、なら多分OK。でも、今回あたし全然やることなかった……」
「そりゃまあ二分の一で運だったしな。まっ、今度ラーメンでもおごってやんよ」
五月のため息が聞こえてきそうな、実にシンプルな肉体労働派たちの会話である。
屈指の武闘派と言われた『民間男性警護会社タクティクス』。その主力メンバーを、たった一人でもれなく病院送りにした梅。かたや活躍の場がなく釈然としない深夜子。締まらない会話を続けながら、二人は帰路につくのであった。
――さて、五月と朝日は一足先に帰宅済み。後を追う形で深夜子と梅が到着する。
梅はまだ顔半分が血塗れ状態である。しかし本人は『風呂で洗ってから軟骨でも塗っときゃ問題ないだろ』と、気にも止めていない様子である。
実際にはコンテナへの激突で額の右上側に数センチの裂傷を負っている。他に擦り傷、打ち身や捻挫は数知れず。だが、恐ろしいことに額の傷がもう軽く塞がり始めていた。
もし、五月が見たなら全力でツッコミを入れたい場面である。が、深夜子は全く気にも止めていない。梅を風呂場に送りだして、朝日と五月が待つリビングへ一人で向かった。
「――うっし、こんなもんか?」
風呂場でシャワーを済ませた梅。さっそく洗面所で鏡を見ながら、額の傷に軟膏を塗りこんでいる。次に雑に切ったガーゼを傷にあて、これまた雑に包帯を巻いている。
そこにパタパタと小走りの足音が近づいて来たかと思うと、洗面所の扉がノックもなく唐突に開かれた。
「う、梅ちゃんっ!?」
深夜子から梅が怪我をしたと聞いて、朝日がすっ飛んできたのである。梅の姿を見て、愕然とした表情に変わる。
「そんな……梅ちゃん……ああ……ひどい」
「ぬわーーーっっ!? ちょっ、ちょっ、ちょっと待てーーー朝日!!」
風呂から出たばかりの梅が驚き声をあげる。なんせ上はノーブラで、薄手のキャミソールのみ。下もお尻部分にディフォルメ猫さんが描かれているショーツ一枚の状態だ。
「俺はまだ服を着てね――ぷあっ!?」
止める間もなく、朝日に抱きつかれる。包帯の巻き方が非常に雑だったのが災いして、見た目が大怪我っぽくなっていた。今、朝日の目にはその部分しか映っていない。
「梅ちゃん、大丈夫!? 痛くないの? こんなに包帯巻いて……可哀想……」
その密着した状態で、朝日は梅の肩に手をまわす。もう一方の手は頬に優しく添え、頭の包帯を心配そうに見つめていた。
梅にすれば、薄着で抱きしめられた上、吐息が感じれる間近さ朝日の顔がある状態。一気に心拍数が上がってしまう。
実のところ、梅は深夜子たち三人の中で一番奥手だ。しかし、今日は少々事情が違う。なんせあれだけの戦いの後であり、精神的に昂ぶった状態が完全に治まっていないのだ。
この世界の女性にとって『戦いの後に男を抱く』のは、本能に刻まれた原始的欲求の一つである。
「だ、か、ら、抱きつくなってーの! 傷も全然たいした……ことないって……あれ?」
日頃なら嬉しくても恥ずかしさから、つい遠ざけてしまう。だが今日は何かが違う。梅は身体の奥底からふつふつと湧きあがる感情に困惑する。
……ああ、目の前にある朝日の顔はなんて愛らしいのだろう。その艶やかな頬にそっと手をそえて数センチずらし、柔らかそうな唇を自分の唇でふさいでやりたい! そのまま舌を滑りこませて朝日の舌を絡めとり、口内も貪るように味わいたい! さらにその勢いで押し倒して衣服を剥ぎとり……最後は本能が赴くままに――。
そう考えている自分にハッと気づく。あれ? ヤバい!? これはマズい!!
そこから朝日が梅の下着オンリー状態に気づき、顔を真っ赤にして出ていくまでの数分間。(社会的に)本日最大のピンチを迎えた梅であった。
――翌日。
武蔵区のとある高級ホテルで、会議室を貸しきって会合がおこなわれていた。
実際にはその会議室のみならず。階層全体が人払いをされた状態になっている。通路の所々にサングラスをかけた黒服女性が立っており、常に警戒を怠らない。
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「やれやれだね……それじゃあ、これで手打ちってことでいいかね?」
タバコに火をつけながら気だるそうに切りだしたのは、見た目四十代後半と思われる女性。ダークブラウンの高級スーツに身を包み椅子にどっしりと座っている。海土路造船代表取締役にして主の母、『海土路竜海』である。
浅黒く日焼けした血色の良い肌。ショートカットでストレートの黒髪。身長は180センチ程度で、スーツの上からでもわかる筋肉質な体格だ。下がり眉に鋭い目で端正な顔立ちは、いかにも場数を踏んだやり手ビジネスウーマンの雰囲気を醸しだしている。
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片やなんとも力の抜ける口調で返すのは、五月雨ホールディングス代表取締役CEOにして五月の母、『五月雨新月』である。彼女の年齢は四十代半ばなのだが、見た目は三十代前半でも通用する若々しさだ。
身長160センチに届かない(この世界の女性にしては)小柄な体格。五月と顔立ちは似ているが、勝気な雰囲気の娘とは違っておっとりタイプの美人だ。少したれ目で右目に泣き黒子があり、独特な口調がその印象を強めている。
こちらも服装はスーツだが、ピンク系な上に少々ドレスチックなヒラヒラ感ある加工が襟元や袖のすそなどに施されている。髪はロングウェーブで明るめ茶色。それをかわいい赤色の大きめなリボンでサイドアップに結んである。似合ってはいるが、なんとも実年齢とギャップを感じさせる格好だ。
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