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005 親友とのお茶会2
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天井にはシャンデリア。壁には絵画、装飾品などが飾り付けられている、豪華な部屋。
私は親友。ブレンナー伯爵夫人であるイレーネのタウンハウスでお茶をしている所だ。そして彼女と会話する中で、私の家庭教師であった、マーサ先生の事を思い出していた。
「確かにマーサ先生は厳しかったわ。けれどそれは、有り難いこと。私は今でもそう思っているけど」
私はイレーネにきっぱりと告げる。するとイレーネは困ったような、そんな表情を私に向けた。
「リディは十歳から、結婚するまで。ずっと彼女に厳しく教育されていた。そのおかげで、お転婆娘から脱して、今や誰もが認める、立派なノイラート公爵家の奥様を勤めている。それは私も認めるわ。けれど、少し完璧という言葉に呪われていると思う」
イレーネの厳しい指摘に、私は小さくため息をつく。
「誰だって満点が欲しいもの」
私の中では満点か、それ以外かしかない。
なぜなら王族の次に位の高い公爵家を支える妻になるためには、満点でなければ他の人に示しがつかないからだ。
「そこがちょっとおかしいって話なの。さっき教会でみんなの前に立って、立派に演説をされていたバルリンク伯爵夫人。彼女なんて、一日中ベッドでゴロゴロする日が必要だって、この前そう仰ってたわよ?」
「えっ!?あのバルリンク伯爵夫人が?」
私は思わず声を上げる。
バルリンク伯爵夫人と言えば、積極的に慈善活動に精を出し、地域社会のリーダー的役割も果たしている人物として有名な方だ。そして常に凛とした佇まいと、教養の高さにより、私たち貴族夫人の先頭に立つ立派な方でもある。そんな人が、まさかゴロゴロしたいなんて思うはずがないと、私は衝撃と共に思い切り眉根を寄せる。
「リディ。貴族っていうのはね、少なからず誰しも、人前では常に完璧でありたいと思っているものよ。だからリディが常に完璧であろうとする姿勢は、間違っていないわ。けれどあなたは、完璧を求めすぎているのよ」
「……求めすぎている?」
一体それのどこがいけないのだろうかと、私はイレーネの言葉を復唱し、首を傾げる。
「リディがマーサ先生の言う通りに頑張って、人並み以上の淑女教育を受けてきた。それで得たものは何?」
「公爵家に嫁ぐに相応しい、マナーや教養」
私は即答する。するとイレーネは、私の答えに大きく溜息をついた。
「リディはもう十分過ぎる程、完璧よ。でもそればかりに囚われ……。いいえ、そのせいで、自分自身の幸せを逃してしまっている。それが問題だわ」
私は言葉を失う。完璧であることの弊害など、考えたこともなかったからだ。
「でも、私は……」
「ねえ、リディ。マーサ先生に言われて、毎日勉強漬けになって、他に何も出来なかった時のことを思い出してみて」
「勉強漬けって……」
淑女教育と一言で言うと簡単に聞こえる。しかし実際、学ばなければならない内容を、ざっと述べると、こんな感じだ。
儀礼的な挨拶や手紙の書き方、テーブルマナー、服装、言葉遣い、人前での立ち居振る舞いなど、上流階級の社交に必要なマナーや礼儀作法。それに加え、外国語、詩や文学、音楽について学び、絵画や刺繍、織物、手芸などの技術の習得。さらには、家政学や料理、家庭医学、財政管理、家庭経済など、家庭運営に必要な知識のあれこれ。そして、社交、パーティーの開催方法や出席マナー、ダンスにピアノ。
それらを時に、専門の先生を講師に呼び、私は十歳から結婚する十六歳となる年。つまり六年かけてみっちり学んだのである。
しかも幼少期に遊んでしまった私は、他の令嬢よりスタートが後れた分を、必死に取り戻す必要があった。そのせいで、今よりずっと忙しく過ごしていた。
「あの頃は外で遊べないことが、とても辛かったわ。だけどマーサ先生に褒められたかったから、だから必死に頑張ってた」
私がポツリと漏らすと、イレーネは大きく頷いた。
「そう、リディはマーサ先生の期待に応えたくて、必死になっていた。そしてその頑張りの先にあるゴールは、フェリクス様のためだったんじゃないの?」
「……」
私は言葉が出てこなかった。確かに私は、母のように慕っていたマーサ先生に認めてもらう為に、必死に勉学に励んだ。でも最終目標は、確かにフェリクス様の妻になりたいからだった。
「今のあなたは、一番大事な人の想いが見えていないように思えるの」
「そんなこと……」
ないわと言いかけ、フェリクス様から今朝かけられたばかり、「最近笑わない」と言われた事実を思い出し何も言えなくなる。
「リディはフェリクス様の隣に並ぶに相応しい女性になろうと頑張っているわ。だから完璧な自分であり続けなければと、思い込んでいる。でもそれは、本当にフェリクス様の望むことなの?」
イレーネに真っ直ぐな視線を向けられ、私は思わず顔をそらす。
「でも、私にはそれくらいしか取り柄がないもの」
子供を授かる事の出来ない私は、せめて完璧な妻でいなくてはならない。この思いは、きっと子に恵まれたイレーネには分からないだろう。けれど、私の心の中に巣食う焦燥感を、イレーネは見抜いていた。
「跡継ぎの件で、あなたが後ろめたい気持ちになる。その気持が、今の私に全て理解出来るなんて、言わない。だけど、子に恵まれなくて申し訳なく思う気持ち。それってフェリクス様だって、感じていらっしゃるんじゃないの?」
私はハッとして顔を上げる。するとイレーネは、私以上に悲しそうな表情をこちらに向けていた。
「そもそも、完璧な人間なんか、この世にはいない。誰だってどんなに気をつけていたってオナラが出ちゃう時があるし、夫の隣で安眠していたら、よだれだって垂れちゃう。それは全部不可抗力だし、だからって私は、完璧な妻じゃないと、自分ではそう思わない」
イレーネの鋭い指摘に、私は目を伏せる。
「それに、完璧な人間になりたいなんて、それは結局のところ、あなたの自己満足でしかない。誰かの為に何かをしてあげたいと願う気持ちこそが、本当の優しさだし、愛情だと私は思う」
「……」
「マーサ先生の言葉に従うことは、確かに大切。けれど、もしマーサ先生の理想とする完璧な公爵夫人になれなくても、あなたはそれでいい。だってフェリクス様は、パン屑をうっかり頬につけちゃう、そんなリディの事も愛しているはずだから」
「イレーネ……」
イレーネの瞳は真剣そのもの。そして私を見つめるその視線は、とても優しかった。
「リディ。あなたは少し、自分を追い詰め過ぎているように、私には見えるの」
「……うん」
確かに最近の私は離縁に怯え、そのことで自分を責め続けている。
「マーサ先生の言うことは正しい。だけど、全てに従えばいいというわけでもない。時には自分の意思を持って、行動することも必要よ」
「自分の意思を持つ……」
私はイレーネの言葉を復唱し、考え込む。
マーサ先生の教えに背くことなど、私には想像もつかなかった。それに、イレーネが提案したように、自分の意志を持つ。その意味も良くわからない。でもそれが今の私に足りない事のようだ。
「じゃあ、私がこれからすべき事は?」
私は俯いていた顔を上げ、真っ直ぐにイレーネを見つめる。すると彼女は、ふわりと微笑んだ。
「たまには立ち止まって、周りを見てごらんなさい。そしてそこにあるものを、素直に受け止めてみることよ」
「周りを見る?」
「ええ。あなたには支えてくれる夫がいるじゃない。だからフェリクス様と、もっと踏み込んだ会話をするべきだし、きちんと自分の今の気持ちを、伝えるべきだと思う」
リディアの提案に私は慌てて首を振る。
「いやよ。そんな事を言ったら、フィル様はここぞとばかり、離縁の話をするに違いないもの」
私が咄嗟に発した言葉に、イレーネは悲しそうな表情を浮かべた。
「実はね、領地からここまでの移動は、それなりに体に負担がかかるの。だから、来月はもう来られないかも知れない」
イレーネは無意識に、お腹をさすりながら告げる。私は彼女からもたらされた告白に驚きつつ、確かに仕方のない事だと、納得する気持ちになる。
母になるイレーネにとって何より大事なのは、私じゃない。お腹の中にいる子なのだから。
「だからリディ、私はあなたが心配なのよ」
イレーネは不安げな眼差しを向ける。私は、彼女の言葉に胸が締め付けられる。
私はイレーネの事が好きだ。それは何でも話せる大事な親友だから。けれどこの時、私の心の中に、「ずるい」と、思う気持ち。子に恵まれたイレーネを妬む気持ちが私の中にわいていた。
そんな自分に嫌気がさしつつも、私は懸命に笑みを浮かべる。
「ありがとう。私は大丈夫。あなたとお腹の赤ちゃんの無事を祈ってるわ。頑張ってね」
上部だけ取り繕うような、どこか後ろ暗い気持ちを抱えた言葉を、私はイレーネに笑顔で告げたのであった。
私は親友。ブレンナー伯爵夫人であるイレーネのタウンハウスでお茶をしている所だ。そして彼女と会話する中で、私の家庭教師であった、マーサ先生の事を思い出していた。
「確かにマーサ先生は厳しかったわ。けれどそれは、有り難いこと。私は今でもそう思っているけど」
私はイレーネにきっぱりと告げる。するとイレーネは困ったような、そんな表情を私に向けた。
「リディは十歳から、結婚するまで。ずっと彼女に厳しく教育されていた。そのおかげで、お転婆娘から脱して、今や誰もが認める、立派なノイラート公爵家の奥様を勤めている。それは私も認めるわ。けれど、少し完璧という言葉に呪われていると思う」
イレーネの厳しい指摘に、私は小さくため息をつく。
「誰だって満点が欲しいもの」
私の中では満点か、それ以外かしかない。
なぜなら王族の次に位の高い公爵家を支える妻になるためには、満点でなければ他の人に示しがつかないからだ。
「そこがちょっとおかしいって話なの。さっき教会でみんなの前に立って、立派に演説をされていたバルリンク伯爵夫人。彼女なんて、一日中ベッドでゴロゴロする日が必要だって、この前そう仰ってたわよ?」
「えっ!?あのバルリンク伯爵夫人が?」
私は思わず声を上げる。
バルリンク伯爵夫人と言えば、積極的に慈善活動に精を出し、地域社会のリーダー的役割も果たしている人物として有名な方だ。そして常に凛とした佇まいと、教養の高さにより、私たち貴族夫人の先頭に立つ立派な方でもある。そんな人が、まさかゴロゴロしたいなんて思うはずがないと、私は衝撃と共に思い切り眉根を寄せる。
「リディ。貴族っていうのはね、少なからず誰しも、人前では常に完璧でありたいと思っているものよ。だからリディが常に完璧であろうとする姿勢は、間違っていないわ。けれどあなたは、完璧を求めすぎているのよ」
「……求めすぎている?」
一体それのどこがいけないのだろうかと、私はイレーネの言葉を復唱し、首を傾げる。
「リディがマーサ先生の言う通りに頑張って、人並み以上の淑女教育を受けてきた。それで得たものは何?」
「公爵家に嫁ぐに相応しい、マナーや教養」
私は即答する。するとイレーネは、私の答えに大きく溜息をついた。
「リディはもう十分過ぎる程、完璧よ。でもそればかりに囚われ……。いいえ、そのせいで、自分自身の幸せを逃してしまっている。それが問題だわ」
私は言葉を失う。完璧であることの弊害など、考えたこともなかったからだ。
「でも、私は……」
「ねえ、リディ。マーサ先生に言われて、毎日勉強漬けになって、他に何も出来なかった時のことを思い出してみて」
「勉強漬けって……」
淑女教育と一言で言うと簡単に聞こえる。しかし実際、学ばなければならない内容を、ざっと述べると、こんな感じだ。
儀礼的な挨拶や手紙の書き方、テーブルマナー、服装、言葉遣い、人前での立ち居振る舞いなど、上流階級の社交に必要なマナーや礼儀作法。それに加え、外国語、詩や文学、音楽について学び、絵画や刺繍、織物、手芸などの技術の習得。さらには、家政学や料理、家庭医学、財政管理、家庭経済など、家庭運営に必要な知識のあれこれ。そして、社交、パーティーの開催方法や出席マナー、ダンスにピアノ。
それらを時に、専門の先生を講師に呼び、私は十歳から結婚する十六歳となる年。つまり六年かけてみっちり学んだのである。
しかも幼少期に遊んでしまった私は、他の令嬢よりスタートが後れた分を、必死に取り戻す必要があった。そのせいで、今よりずっと忙しく過ごしていた。
「あの頃は外で遊べないことが、とても辛かったわ。だけどマーサ先生に褒められたかったから、だから必死に頑張ってた」
私がポツリと漏らすと、イレーネは大きく頷いた。
「そう、リディはマーサ先生の期待に応えたくて、必死になっていた。そしてその頑張りの先にあるゴールは、フェリクス様のためだったんじゃないの?」
「……」
私は言葉が出てこなかった。確かに私は、母のように慕っていたマーサ先生に認めてもらう為に、必死に勉学に励んだ。でも最終目標は、確かにフェリクス様の妻になりたいからだった。
「今のあなたは、一番大事な人の想いが見えていないように思えるの」
「そんなこと……」
ないわと言いかけ、フェリクス様から今朝かけられたばかり、「最近笑わない」と言われた事実を思い出し何も言えなくなる。
「リディはフェリクス様の隣に並ぶに相応しい女性になろうと頑張っているわ。だから完璧な自分であり続けなければと、思い込んでいる。でもそれは、本当にフェリクス様の望むことなの?」
イレーネに真っ直ぐな視線を向けられ、私は思わず顔をそらす。
「でも、私にはそれくらいしか取り柄がないもの」
子供を授かる事の出来ない私は、せめて完璧な妻でいなくてはならない。この思いは、きっと子に恵まれたイレーネには分からないだろう。けれど、私の心の中に巣食う焦燥感を、イレーネは見抜いていた。
「跡継ぎの件で、あなたが後ろめたい気持ちになる。その気持が、今の私に全て理解出来るなんて、言わない。だけど、子に恵まれなくて申し訳なく思う気持ち。それってフェリクス様だって、感じていらっしゃるんじゃないの?」
私はハッとして顔を上げる。するとイレーネは、私以上に悲しそうな表情をこちらに向けていた。
「そもそも、完璧な人間なんか、この世にはいない。誰だってどんなに気をつけていたってオナラが出ちゃう時があるし、夫の隣で安眠していたら、よだれだって垂れちゃう。それは全部不可抗力だし、だからって私は、完璧な妻じゃないと、自分ではそう思わない」
イレーネの鋭い指摘に、私は目を伏せる。
「それに、完璧な人間になりたいなんて、それは結局のところ、あなたの自己満足でしかない。誰かの為に何かをしてあげたいと願う気持ちこそが、本当の優しさだし、愛情だと私は思う」
「……」
「マーサ先生の言葉に従うことは、確かに大切。けれど、もしマーサ先生の理想とする完璧な公爵夫人になれなくても、あなたはそれでいい。だってフェリクス様は、パン屑をうっかり頬につけちゃう、そんなリディの事も愛しているはずだから」
「イレーネ……」
イレーネの瞳は真剣そのもの。そして私を見つめるその視線は、とても優しかった。
「リディ。あなたは少し、自分を追い詰め過ぎているように、私には見えるの」
「……うん」
確かに最近の私は離縁に怯え、そのことで自分を責め続けている。
「マーサ先生の言うことは正しい。だけど、全てに従えばいいというわけでもない。時には自分の意思を持って、行動することも必要よ」
「自分の意思を持つ……」
私はイレーネの言葉を復唱し、考え込む。
マーサ先生の教えに背くことなど、私には想像もつかなかった。それに、イレーネが提案したように、自分の意志を持つ。その意味も良くわからない。でもそれが今の私に足りない事のようだ。
「じゃあ、私がこれからすべき事は?」
私は俯いていた顔を上げ、真っ直ぐにイレーネを見つめる。すると彼女は、ふわりと微笑んだ。
「たまには立ち止まって、周りを見てごらんなさい。そしてそこにあるものを、素直に受け止めてみることよ」
「周りを見る?」
「ええ。あなたには支えてくれる夫がいるじゃない。だからフェリクス様と、もっと踏み込んだ会話をするべきだし、きちんと自分の今の気持ちを、伝えるべきだと思う」
リディアの提案に私は慌てて首を振る。
「いやよ。そんな事を言ったら、フィル様はここぞとばかり、離縁の話をするに違いないもの」
私が咄嗟に発した言葉に、イレーネは悲しそうな表情を浮かべた。
「実はね、領地からここまでの移動は、それなりに体に負担がかかるの。だから、来月はもう来られないかも知れない」
イレーネは無意識に、お腹をさすりながら告げる。私は彼女からもたらされた告白に驚きつつ、確かに仕方のない事だと、納得する気持ちになる。
母になるイレーネにとって何より大事なのは、私じゃない。お腹の中にいる子なのだから。
「だからリディ、私はあなたが心配なのよ」
イレーネは不安げな眼差しを向ける。私は、彼女の言葉に胸が締め付けられる。
私はイレーネの事が好きだ。それは何でも話せる大事な親友だから。けれどこの時、私の心の中に、「ずるい」と、思う気持ち。子に恵まれたイレーネを妬む気持ちが私の中にわいていた。
そんな自分に嫌気がさしつつも、私は懸命に笑みを浮かべる。
「ありがとう。私は大丈夫。あなたとお腹の赤ちゃんの無事を祈ってるわ。頑張ってね」
上部だけ取り繕うような、どこか後ろ暗い気持ちを抱えた言葉を、私はイレーネに笑顔で告げたのであった。
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