17 / 207
修道女、手厳しい洗礼を受ける
3
しおりを挟む
足元で若いメイドがうずくまって泣いている。
結った髪の右半分が無残に切り落とされ、かろうじて乗っているホワイトブリムも無残なしわになっている。
メイラはそっと膝を折り、彼女の背中に手を置いた。
「……誰に切られたの?」
ぼろぼろと頬にこぼれる涙を、ハンカチで拭ってやる。
まだ十代前半のメイドは首を振り、嗚咽をこらえてくぐもった声を漏らした。
「フラン」
濡れ布巾を頬に当てていたフランも、ちらりとユリを見ただけですぐに口を開こうとはしなかった。
「話しなさい」
「……申し訳ございません」
「謝ってほしいわけじゃないのよ。誰が……」
「リコリスをひとりで行かせなければ、こんな事には」
「わ、私が悪いんです!!」
リコリスという名の若いメイドはすっかり取り乱していて、話の要領は得なかった。
メイラは時折その涙を拭ってあげながら、辛抱強く耳を傾ける。
彼女の話をまとめると、大体こうだ。
大膳所に軽食を依頼しに行く途中、ある側妃の侍女数人とすれ違った。その侍女は大切そうに盆の上に箱を乗せていて、もちろんリコリスは頭を下げて通路の端に控えた。
しかし、丁度すれ違うところで侍女はつんのめり、転んでしまった。
それが故意なのか事故なのか、判断が難しいなどというのは状況を知らぬ者だけだ。
後宮内の通路は広い。多少人がすれ違ったところで、互いにぶつかることなどありえない。
転んだ侍女は、持っていた箱を慌てて拾い上げ、中身を見て悲鳴を上げた。
壊れていると、陛下からの拝領品になんということを! と。
リコリスはその場で取り押さえられ、側妃の部屋に連れていかれた。
もちろん彼女は、自分は何もしていない、侍女には触れてもいないし、足など引っかけていないと訴えた。
もちろん聞く耳を持ってもらえるわけがない。
ヒートアップする押し問答の中、リコリスは髪を切られ、鞭で折檻されていたという。
そこへ到着したフランが彼女を救出できたのはちょっとした幸運による。
どうやらその側妃は昨夜、陛下の閨に呼ばていたらしいのだ。それが流れてしまったので、今夜改めてと侍従が告げに来たところとタイミングよく行き合った。
慌てて取り繕う側妃も、これ以上彼女たちにかかわっている場合ではないと思ったらしい。頭を下げたフランの頬を扇子で思いっきり叩き、「もういいわ」の言葉を掛けて二人を追い払った。
メイラが後宮に入ってきたせいで、閨に侍る順番が変わってしまったのだろうか。それとも昨夜、陛下はあの後に更にまた別の方との夜伽をこなしに行く予定だったのか。
もし後者であれば、待ちぼうけをくらわされた側妃は怒るだろう。
長く待たされた末に部屋に返されたとあっては、報復を企んでもおかしくはない。
相手が己より格の高い妃であればまだしも、メイラのような新参の地味女であればなおの事。
「……鞭で叩かれたの? どこを?」
「は、はい」
リコリスは泣きじゃくりながらもぞもぞとお尻の辺りに手を当てた。
背中は万が一、ドレスアップする機会があった際に傷が目立ってしまう。
その点臀部であれば頑丈だし、多少の傷なら目立たない上に、恥ずかしい場所なので誰かに見せることもないと踏んだのか。
「痛むのなら休んでいなさい。手当が必要ならお医者様をお呼びしましょう」
メイラは気の毒になって、もう一度彼女の背中を撫でた。
鞭の傷は、服に触れるだけで火傷をしたようにヒリヒリと痛むはずだ。しばらくはまともに椅子に座ることすらできまい。
「フラン、あなたの方はどう?」
「大丈夫です」
「良く見せて。口の中は切れなかった?」
メイラは遠慮する彼女の傍に寄り、濡れ布巾を当てている頬に手を伸ばした。
扇子で殴られたという細長い傷は、赤から紫色に変化してきていた。口の端が切れ、血がにじんでいる。
「金具の部分が当たったのではなくて?」
相当に痛ましい傷だが、跡が残るようなものではないのが救いか。
メイラはするりとフランの頬を撫で、下げていた布巾に手を添え再びそっと押し当てさせた。
「薬を塗っておいたほうがよさそうね」
「いえ、メルシェイラさま。本当に大丈夫です。この程度の怪我なら慣れております」
「……慣れているの?」
「あっ、その、いえ……子供のころに」
「まあ」
メイラは小さく目だけで微笑んだ。男勝りなフランの様子が目に浮かぶようだったからだ。
少年に混じって遊んでいたのだろうか。鬼ごっこをしたり、かくれんぼをしたり? 剣士ごっこはいつでも少年たちの大好きな遊びだ。
「お転婆さんだったのね」
「……はい」
いったん思い出すともう駄目で、メイラは孤児院の子供たちが恋しくてたまらなくなった。
ろくな挨拶もせずに別れてきた。
宿題はちゃんとしているだろうか。喧嘩なんてしていないだろうか。
傍にいるときは手がかかり、腹が立つことも多い子たちだが、会えなくなるとその騒がしさすら懐かしい。
「ふたりとも、今日はもう下がりなさい。特にリコリス、夜に熱が出るかもしれないから気を付けて」
まだ泣いているリコリスの頭に手を置いた。子供たちのことを思い出したせいだろう、宥めるように二・三度撫でる。
「その髪、切られた房はどうしたの? 充分な長さがあれば付け毛が作れるけれど」
「……あっ」
リコリスは思いつかなかったとばかりに声を上げ、次いでまたボロリと大粒の涙をこぼした。
拾ってはこれなかったようだ。
「その側妃さまの部屋付きメイドに声を掛けて、取り戻せないかやってみましょう」
他人の髪などさっさとメイドに掃除させ、すでに側妃の部屋にはないだろう。早く動けば綺麗な状態で回収できるかもしれない。
メイラのその言葉に、リコリスはまたヒクリと大きくしゃくりあげた。
「すぐに聞いてまいります。ポメラ」
ユリが指名するその名前に、思わず顔を上げて周囲を見回した。
明るい茶色の髪の部屋付きメイドは、当たり前の顔をして扉の脇に控えていた。
彼女はさっきからそこにいただろうか。いや、部屋に誰かが入ってくればさすがに気づくから、いたのだろう。
相変わらず視線は合わない。リコリスは見るからに普通のお嬢さんだが、彼女はどうもそうではない気がする。
「……お願い。行くときには絶対に誰かと一緒にね」
ポメラは低く腰を落とし、礼をとった。
結った髪の右半分が無残に切り落とされ、かろうじて乗っているホワイトブリムも無残なしわになっている。
メイラはそっと膝を折り、彼女の背中に手を置いた。
「……誰に切られたの?」
ぼろぼろと頬にこぼれる涙を、ハンカチで拭ってやる。
まだ十代前半のメイドは首を振り、嗚咽をこらえてくぐもった声を漏らした。
「フラン」
濡れ布巾を頬に当てていたフランも、ちらりとユリを見ただけですぐに口を開こうとはしなかった。
「話しなさい」
「……申し訳ございません」
「謝ってほしいわけじゃないのよ。誰が……」
「リコリスをひとりで行かせなければ、こんな事には」
「わ、私が悪いんです!!」
リコリスという名の若いメイドはすっかり取り乱していて、話の要領は得なかった。
メイラは時折その涙を拭ってあげながら、辛抱強く耳を傾ける。
彼女の話をまとめると、大体こうだ。
大膳所に軽食を依頼しに行く途中、ある側妃の侍女数人とすれ違った。その侍女は大切そうに盆の上に箱を乗せていて、もちろんリコリスは頭を下げて通路の端に控えた。
しかし、丁度すれ違うところで侍女はつんのめり、転んでしまった。
それが故意なのか事故なのか、判断が難しいなどというのは状況を知らぬ者だけだ。
後宮内の通路は広い。多少人がすれ違ったところで、互いにぶつかることなどありえない。
転んだ侍女は、持っていた箱を慌てて拾い上げ、中身を見て悲鳴を上げた。
壊れていると、陛下からの拝領品になんということを! と。
リコリスはその場で取り押さえられ、側妃の部屋に連れていかれた。
もちろん彼女は、自分は何もしていない、侍女には触れてもいないし、足など引っかけていないと訴えた。
もちろん聞く耳を持ってもらえるわけがない。
ヒートアップする押し問答の中、リコリスは髪を切られ、鞭で折檻されていたという。
そこへ到着したフランが彼女を救出できたのはちょっとした幸運による。
どうやらその側妃は昨夜、陛下の閨に呼ばていたらしいのだ。それが流れてしまったので、今夜改めてと侍従が告げに来たところとタイミングよく行き合った。
慌てて取り繕う側妃も、これ以上彼女たちにかかわっている場合ではないと思ったらしい。頭を下げたフランの頬を扇子で思いっきり叩き、「もういいわ」の言葉を掛けて二人を追い払った。
メイラが後宮に入ってきたせいで、閨に侍る順番が変わってしまったのだろうか。それとも昨夜、陛下はあの後に更にまた別の方との夜伽をこなしに行く予定だったのか。
もし後者であれば、待ちぼうけをくらわされた側妃は怒るだろう。
長く待たされた末に部屋に返されたとあっては、報復を企んでもおかしくはない。
相手が己より格の高い妃であればまだしも、メイラのような新参の地味女であればなおの事。
「……鞭で叩かれたの? どこを?」
「は、はい」
リコリスは泣きじゃくりながらもぞもぞとお尻の辺りに手を当てた。
背中は万が一、ドレスアップする機会があった際に傷が目立ってしまう。
その点臀部であれば頑丈だし、多少の傷なら目立たない上に、恥ずかしい場所なので誰かに見せることもないと踏んだのか。
「痛むのなら休んでいなさい。手当が必要ならお医者様をお呼びしましょう」
メイラは気の毒になって、もう一度彼女の背中を撫でた。
鞭の傷は、服に触れるだけで火傷をしたようにヒリヒリと痛むはずだ。しばらくはまともに椅子に座ることすらできまい。
「フラン、あなたの方はどう?」
「大丈夫です」
「良く見せて。口の中は切れなかった?」
メイラは遠慮する彼女の傍に寄り、濡れ布巾を当てている頬に手を伸ばした。
扇子で殴られたという細長い傷は、赤から紫色に変化してきていた。口の端が切れ、血がにじんでいる。
「金具の部分が当たったのではなくて?」
相当に痛ましい傷だが、跡が残るようなものではないのが救いか。
メイラはするりとフランの頬を撫で、下げていた布巾に手を添え再びそっと押し当てさせた。
「薬を塗っておいたほうがよさそうね」
「いえ、メルシェイラさま。本当に大丈夫です。この程度の怪我なら慣れております」
「……慣れているの?」
「あっ、その、いえ……子供のころに」
「まあ」
メイラは小さく目だけで微笑んだ。男勝りなフランの様子が目に浮かぶようだったからだ。
少年に混じって遊んでいたのだろうか。鬼ごっこをしたり、かくれんぼをしたり? 剣士ごっこはいつでも少年たちの大好きな遊びだ。
「お転婆さんだったのね」
「……はい」
いったん思い出すともう駄目で、メイラは孤児院の子供たちが恋しくてたまらなくなった。
ろくな挨拶もせずに別れてきた。
宿題はちゃんとしているだろうか。喧嘩なんてしていないだろうか。
傍にいるときは手がかかり、腹が立つことも多い子たちだが、会えなくなるとその騒がしさすら懐かしい。
「ふたりとも、今日はもう下がりなさい。特にリコリス、夜に熱が出るかもしれないから気を付けて」
まだ泣いているリコリスの頭に手を置いた。子供たちのことを思い出したせいだろう、宥めるように二・三度撫でる。
「その髪、切られた房はどうしたの? 充分な長さがあれば付け毛が作れるけれど」
「……あっ」
リコリスは思いつかなかったとばかりに声を上げ、次いでまたボロリと大粒の涙をこぼした。
拾ってはこれなかったようだ。
「その側妃さまの部屋付きメイドに声を掛けて、取り戻せないかやってみましょう」
他人の髪などさっさとメイドに掃除させ、すでに側妃の部屋にはないだろう。早く動けば綺麗な状態で回収できるかもしれない。
メイラのその言葉に、リコリスはまたヒクリと大きくしゃくりあげた。
「すぐに聞いてまいります。ポメラ」
ユリが指名するその名前に、思わず顔を上げて周囲を見回した。
明るい茶色の髪の部屋付きメイドは、当たり前の顔をして扉の脇に控えていた。
彼女はさっきからそこにいただろうか。いや、部屋に誰かが入ってくればさすがに気づくから、いたのだろう。
相変わらず視線は合わない。リコリスは見るからに普通のお嬢さんだが、彼女はどうもそうではない気がする。
「……お願い。行くときには絶対に誰かと一緒にね」
ポメラは低く腰を落とし、礼をとった。
0
お気に入りに追加
656
あなたにおすすめの小説
断る――――前にもそう言ったはずだ
鈴宮(すずみや)
恋愛
「寝室を分けませんか?」
結婚して三年。王太子エルネストと妃モニカの間にはまだ子供が居ない。
周囲からは『そろそろ側妃を』という声が上がっているものの、彼はモニカと寝室を分けることを拒んでいる。
けれど、エルネストはいつだって、モニカにだけ冷たかった。
他の人々に向けられる優しい言葉、笑顔が彼女に向けられることない。
(わたくし以外の女性が妃ならば、エルネスト様はもっと幸せだろうに……)
そんな時、侍女のコゼットが『エルネストから想いを寄せられている』ことをモニカに打ち明ける。
ようやく側妃を娶る気になったのか――――エルネストがコゼットと過ごせるよう、私室で休むことにしたモニカ。
そんな彼女の元に、護衛騎士であるヴィクトルがやってきて――――?
夫の色のドレスを着るのをやめた結果、夫が我慢をやめてしまいました
氷雨そら
恋愛
夫の色のドレスは私には似合わない。
ある夜会、夫と一緒にいたのは夫の愛人だという噂が流れている令嬢だった。彼女は夫の瞳の色のドレスを私とは違い完璧に着こなしていた。噂が事実なのだと確信した私は、もう夫の色のドレスは着ないことに決めた。
小説家になろう様にも掲載中です
新婚なのに旦那様と会えません〜公爵夫人は宮廷魔術師〜
秋月乃衣
恋愛
ルクセイア公爵家の美形当主アレクセルの元に、嫁ぐこととなった宮廷魔術師シルヴィア。
宮廷魔術師を辞めたくないシルヴィアにとって、仕事は続けたままで良いとの好条件。
だけど新婚なのに旦那様に中々会えず、すれ違い結婚生活。旦那様には愛人がいるという噂も!?
※魔法のある特殊な世界なので公爵夫人がお仕事しています。
「君以外を愛する気は無い」と婚約者様が溺愛し始めたので、異世界から聖女が来ても大丈夫なようです。
海空里和
恋愛
婚約者のアシュリー第二王子にべた惚れなステラは、彼のために努力を重ね、剣も魔法もトップクラス。彼にも隠すことなく、重い恋心をぶつけてきた。
アシュリーも、そんなステラの愛を静かに受け止めていた。
しかし、この国は20年に一度聖女を召喚し、皇太子と結婚をする。アシュリーは、この国の皇太子。
「たとえ聖女様にだって、アシュリー様は渡さない!」
聖女と勝負してでも彼を渡さないと思う一方、ステラはアシュリーに切り捨てられる覚悟をしていた。そんなステラに、彼が告げたのは意外な言葉で………。
※本編は全7話で完結します。
※こんなお話が書いてみたくて、勢いで書き上げたので、設定が緩めです。
【電子書籍化進行中】声を失った令嬢は、次期公爵の義理のお兄さまに恋をしました
八重
恋愛
※発売日少し前を目安に作品を引き下げます
修道院で生まれ育ったローゼマリーは、14歳の時火事に巻き込まれる。
その火事の唯一の生き残りとなった彼女は、領主であるヴィルフェルト公爵に拾われ、彼の養子になる。
彼には息子が一人おり、名をラルス・ヴィルフェルトといった。
ラルスは容姿端麗で文武両道の次期公爵として申し分なく、社交界でも評価されていた。
一方、怠惰なシスターが文字を教えなかったため、ローゼマリーは読み書きができなかった。
必死になんとか義理の父や兄に身振り手振りで伝えようとも、なかなか伝わらない。
なぜなら、彼女は火事で声を失ってしまっていたからだ──
そして次第に優しく文字を教えてくれたり、面倒を見てくれるラルスに恋をしてしまって……。
これは、義理の家族の役に立ちたくて頑張りながら、言えない「好き」を内に秘める、そんな物語。
※小説家になろうが先行公開です
愛されていたのだと知りました。それは、あなたの愛をなくした時の事でした。
桗梛葉 (たなは)
恋愛
リリナシスと王太子ヴィルトスが婚約をしたのは、2人がまだ幼い頃だった。
それから、ずっと2人は一緒に過ごしていた。
一緒に駆け回って、悪戯をして、叱られる事もあったのに。
いつの間にか、そんな2人の関係は、ひどく冷たくなっていた。
変わってしまったのは、いつだろう。
分からないままリリナシスは、想いを反転させる禁忌薬に手を出してしまう。
******************************************
こちらは、全19話(修正したら予定より6話伸びました🙏)
7/22~7/25の4日間は、1日2話の投稿予定です。以降は、1日1話になります。
将来を誓い合った王子様は聖女と結ばれるそうです
きぬがやあきら
恋愛
「聖女になれなかったなりそこない。こんなところまで追って来るとはな。そんなに俺を忘れられないなら、一度くらい抱いてやろうか?」
5歳のオリヴィエは、神殿で出会ったアルディアの皇太子、ルーカスと恋に落ちた。アルディア王国では、皇太子が代々聖女を妻に迎える慣わしだ。しかし、13歳の選別式を迎えたオリヴィエは、聖女を落選してしまった。
その上盲目の知恵者オルガノに、若くして命を落とすと予言されたオリヴィエは、せめてルーカスの傍にいたいと、ルーカスが団長を務める聖騎士への道へと足を踏み入れる。しかし、やっとの思いで再開したルーカスは、昔の約束を忘れてしまったのではと錯覚するほど冷たい対応で――?
王子殿下の慕う人
夕香里
恋愛
エレーナ・ルイスは小さい頃から兄のように慕っていた王子殿下が好きだった。
しかし、ある噂と事実を聞いたことで恋心を捨てることにしたエレーナは、断ってきていた他の人との縁談を受けることにするのだが──?
「どうして!? 殿下には好きな人がいるはずなのに!!」
好きな人がいるはずの殿下が距離を縮めてくることに戸惑う彼女と、我慢をやめた王子のお話。
※小説家になろうでも投稿してます
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる