121 / 207
小話
犬と首輪と1
しおりを挟む
いつも陸に上がると憂鬱になる。
軍人としてそれなりに仕事ができる方だと自負しているが、一旦船を降りるととたんに無防備になった気がして、心許なくなる。
港で待ちかまえているのは、伯爵家のきらびやかな紋章が刻まれた馬車だ。
リヒター自身が呼んだのだから、約束の時間に遅れる方が問題なのだが、子供の頃から見知った従僕とセットで停車している馬車を見ると、毎度毎度ものすごく気分が下がってしまう。
新しい年が巡ってくる時期、軍人たちも交代で休みを取る。海の男たちがまとまった日数陸に上がれる貴重な期間で、多くは家族や恋人と過ごす。
リヒターも毎年この時期には家に帰ることにしていた。一応は家長であり、爵位もあり、妻子もある。しかし、一年の大半を海で過ごすので、家の事は何もかも引退した父に任せっきりで、妻にも子供たちにも、帰宅するたびに他人を見るような目で見られていた。
リヒターの家系では、一族の男子のほとんどが軍人になり、貴族としての仕事は妻か親族に任せる者が多い。だからというわけではないが、自身が年に幾日かという短い日数しか家に戻らない生活を、特におかしいとは思っていなかった。
他家から嫁いできた妻がそのことについてどう思っているかは、年々冷えてくる目つきがすべてを物語っている。
しかし、喧嘩をするほど顔を突き合わせているわけでもなく、夫婦がお互いに不干渉を貫くことで、かろうじて形が保たれている関係だった。
恭しく頭を下げる男の、若干薄くなった頭皮を眺めながら、このまま回れ右をしてボートに戻りいという気持ちを押し殺した。
「おかえりなさいませ、旦那様」
いつもより長く頭を下げられた気がして、いぶかしく思ったのは一瞬。
開かれた馬車の扉の内側に鎮座しているキラキラしいその姿に、やはり本能に従って逃走するべきだったのだと悟った。
「……そこで何をしている」
「早く乗ってください」
言葉は丁寧語だが、お世辞にも丁寧な応えではなかった。
「提督が愛人をつれていると噂になってもいいとおっしゃるのなら話は別ですが」
久しく直接顔を見ていなかったが、記憶の中に在る通りの冷ややかな物言いに、リヒターの頬が大きく引きつった。
「初めてお目にかかります、奥方様。わたくし後宮で一等女官を務めさせていただいております、ルシエラ・マインと申します」
楚々と淑女の礼を取る女官殿に、ぞっと背筋を凍りつかせながら視線を泳がせる。
家人のすべてが、まるで罪人であるかのようにこちらを見ていた。
いつの間にか学院の制服を着るまでに大きくなっていた子供たちも、青ざめ信じがたいものを見る目をしている。
彼らが想像していることは大体わかる。
家長であるリヒターが、愛人を連れて帰ってきたと思っているのだろう。
もとより、女性関係において緩い方だというのは周知の事実で、派手な醜聞はなくとも、それなりに愛人をとっかえひっかえしてきた。
しかし、正妻の領分を侵害するような行動をとったことはないし、もちろん本邸に連れてきたことなども一度もない。そもそも、一年の大半を海で過ごす彼に側室や妾を囲いこむ暇はないのだが。
今回に関しては完全に誤解なので、声を大にして「違う!」と言えば良いものを、リヒターの血の気を下げた顔がなお一層状況を悪くしていた。
「……どういうことがご説明いただけますか?」
妻の目が険しく尖り、絞め殺しそうな表情でこちらを見た。
「まさか、後宮の女官殿を孕ませたなどということは……」
な、なんと恐ろしいことを言うのだ!!
ぶるぶると首を左右に振るリヒターを、周囲の誰もが侮蔑の目で見ている。
「まあ! とんでもございません」
ころころと、鈴が転がるような軽やかな笑い声に慄き震えた。
「提督には大変お世話になりました」
お世話?! 徹底的に鼻っ柱をへし折られ、土に頭を擦り付けて謝罪してもなお背中を踏まれるような扱いは受けたが。
「奥方様にぜひご挨拶を申し上げたくて、参りましたの」
絶対に、誤解を増長させ面白がっている。
これも贖罪のひとつなのだろうか。言い訳することなく口を閉ざしていろと?
この一年、破天荒な女官殿には散々振り回され、いいように使われた。最終的には陛下にお褒めの言葉をいただけたので、悪い結果ではないのだろうが、そもそもその過程がいけない。
一見非の打ちどころのない美貌の才女であるこの女官殿が、どんなに人使いが荒く、どんなに恐ろしい采配を振るうかなど、誰も想像もできないに違いない。できれば二度と関わりあいになりたくない。そう思っているのに、どうして彼女の言葉を否定することすらできないのだろう。
もはや死刑判決を受けた罪人の気持ちになって、リヒターは遠くを見た。
年頃の娘の、地虫をみるような目が地味に辛い。
しばらくして、状況を楽しんでいたに違いない女官殿が、ふっと真顔になった。
「藤の宮の御方さまから、書状を預かっております。奥方様と、皆々様へ」
これまでは嫋やかで育ちの良い淑女にしか見えなかった彼女の急な表情の変化に、まず最初に気づいたのはに妻だった。
「第四皇妃さまから?」
「グリセンダ妃のブドウ荘園について、御方さまのお耳に入ったのはほんの数日前なのです。陛下は一言も話しておられなかったようで……」
「そうなのですか?」
妻がちらり、とリヒターの方を見た。
「本来であれば直接ご挨拶に出向きたいところですが、手紙で申し訳ないと御伝言を承って参りました」
いつの間にか、女官殿の手には漆塗りの小さな文箱が掲げ持たれていた。
手荷物などなかった気がするが、どこから出してきたのだろう。
その文箱はごくシンプルな黒いもので、表には以前に見た事のある鹿の角と藤の花の紋章。結ばれた組みひもが繊細な花の形になっていて、地味ではあるが上品で洗練された雰囲気だった。
「陛下と御連名の感状です」
意図的に最後に告げたのであろうその一言に、妻をはじめとして家人すべてが息を飲んだ。
慌てて深く礼を取ろうとしたが、女官殿がその必要はないと首を振る。
「陛下も、御方さまも、大げさなことは望まれておりません。この一年ほど、リヒター提督にも大変ご尽力いただいたので、その恩賞を含め、後日きちんと形にして礼をするとのことでした」
女官殿の至って事務的な口調に、ようやく事態を理解したのだろう。
むしろ顔色を悪くした妻が、すっかり険をおさめた表情で項垂れた。
「失礼な態度をとってしまい申し訳ございません、てっきり夫が、その……」
女官殿が、ほのかに眦を下げてほほ笑んだ。
下手に造形が整っているから、そんなささやかな表情の動きでも一瞬にして周囲の好意を惹きつける。
「わたくしが奥方様に一度お会いしたいと思っていたのは事実ですよ。以前からお名前は伺っておりましたので」
「まあ、どのような噂でしょう」
「若手をよく取りまとめ、派閥のバランスをそつなく保っておられるとか。提督が長く海に出られているのに、よく領地をご差配なさっていると聞いております」
「とんでもございませんわ。義父や子供たち、有能な家人に助けられているからこそです」
「良ければ一度、後宮にいらっしゃいませんか? 御方さまにグリセンダ妃のブドウ荘園について話して頂けると大変喜ばれるかと思います」
「機会がございましたら是非」
待て待て。勝手に話を進めるな!
リヒターはトントン拍子に進んでいく内容に口を挟もうとした。しかし言葉を発しかけた唇は、薄い青銀色の女官殿の一瞥で凍り付いてしまった。
政略で娶り、疎遠としか言えない妻の事で、ここまで本能的に危機感を抱くなど思ってもいなかった。彼女まで女官殿の蜘蛛の糸に絡め取られてしまうと、焦りばかりが募る。
「い、いや。御方さまは最近また大変なことに巻き込まれたばかり。ご体調に触ってはならないし」
喉が締め付けられそうな思いをしながらなんとかひねり出したその言葉に、じろり、と妻が探るような目を向けてきた。焦る様を、隠し事があるのではと勘繰ったのだろう。
とんだ濡れ衣だ。
「ふさぎ込んでおられるのでしたら、なおの事お慰めしなければ」
「では改めて招待状をお送りいたします」
後宮なので滅多なことで外からの客を入れることはないが、許可証あるいは皇妃殿下の招待状を持つ女性であれば、一部入ることが許されている。
妻の目が、見た事がないほどにきらきらと光った。
それなりに向き合っていた新婚の時ですら見た事がない、嬉しそうな表情だった。
リヒターはますます喉が詰まってきた気がしてゴクリ、とつばを飲み込んだ。
軍人としてそれなりに仕事ができる方だと自負しているが、一旦船を降りるととたんに無防備になった気がして、心許なくなる。
港で待ちかまえているのは、伯爵家のきらびやかな紋章が刻まれた馬車だ。
リヒター自身が呼んだのだから、約束の時間に遅れる方が問題なのだが、子供の頃から見知った従僕とセットで停車している馬車を見ると、毎度毎度ものすごく気分が下がってしまう。
新しい年が巡ってくる時期、軍人たちも交代で休みを取る。海の男たちがまとまった日数陸に上がれる貴重な期間で、多くは家族や恋人と過ごす。
リヒターも毎年この時期には家に帰ることにしていた。一応は家長であり、爵位もあり、妻子もある。しかし、一年の大半を海で過ごすので、家の事は何もかも引退した父に任せっきりで、妻にも子供たちにも、帰宅するたびに他人を見るような目で見られていた。
リヒターの家系では、一族の男子のほとんどが軍人になり、貴族としての仕事は妻か親族に任せる者が多い。だからというわけではないが、自身が年に幾日かという短い日数しか家に戻らない生活を、特におかしいとは思っていなかった。
他家から嫁いできた妻がそのことについてどう思っているかは、年々冷えてくる目つきがすべてを物語っている。
しかし、喧嘩をするほど顔を突き合わせているわけでもなく、夫婦がお互いに不干渉を貫くことで、かろうじて形が保たれている関係だった。
恭しく頭を下げる男の、若干薄くなった頭皮を眺めながら、このまま回れ右をしてボートに戻りいという気持ちを押し殺した。
「おかえりなさいませ、旦那様」
いつもより長く頭を下げられた気がして、いぶかしく思ったのは一瞬。
開かれた馬車の扉の内側に鎮座しているキラキラしいその姿に、やはり本能に従って逃走するべきだったのだと悟った。
「……そこで何をしている」
「早く乗ってください」
言葉は丁寧語だが、お世辞にも丁寧な応えではなかった。
「提督が愛人をつれていると噂になってもいいとおっしゃるのなら話は別ですが」
久しく直接顔を見ていなかったが、記憶の中に在る通りの冷ややかな物言いに、リヒターの頬が大きく引きつった。
「初めてお目にかかります、奥方様。わたくし後宮で一等女官を務めさせていただいております、ルシエラ・マインと申します」
楚々と淑女の礼を取る女官殿に、ぞっと背筋を凍りつかせながら視線を泳がせる。
家人のすべてが、まるで罪人であるかのようにこちらを見ていた。
いつの間にか学院の制服を着るまでに大きくなっていた子供たちも、青ざめ信じがたいものを見る目をしている。
彼らが想像していることは大体わかる。
家長であるリヒターが、愛人を連れて帰ってきたと思っているのだろう。
もとより、女性関係において緩い方だというのは周知の事実で、派手な醜聞はなくとも、それなりに愛人をとっかえひっかえしてきた。
しかし、正妻の領分を侵害するような行動をとったことはないし、もちろん本邸に連れてきたことなども一度もない。そもそも、一年の大半を海で過ごす彼に側室や妾を囲いこむ暇はないのだが。
今回に関しては完全に誤解なので、声を大にして「違う!」と言えば良いものを、リヒターの血の気を下げた顔がなお一層状況を悪くしていた。
「……どういうことがご説明いただけますか?」
妻の目が険しく尖り、絞め殺しそうな表情でこちらを見た。
「まさか、後宮の女官殿を孕ませたなどということは……」
な、なんと恐ろしいことを言うのだ!!
ぶるぶると首を左右に振るリヒターを、周囲の誰もが侮蔑の目で見ている。
「まあ! とんでもございません」
ころころと、鈴が転がるような軽やかな笑い声に慄き震えた。
「提督には大変お世話になりました」
お世話?! 徹底的に鼻っ柱をへし折られ、土に頭を擦り付けて謝罪してもなお背中を踏まれるような扱いは受けたが。
「奥方様にぜひご挨拶を申し上げたくて、参りましたの」
絶対に、誤解を増長させ面白がっている。
これも贖罪のひとつなのだろうか。言い訳することなく口を閉ざしていろと?
この一年、破天荒な女官殿には散々振り回され、いいように使われた。最終的には陛下にお褒めの言葉をいただけたので、悪い結果ではないのだろうが、そもそもその過程がいけない。
一見非の打ちどころのない美貌の才女であるこの女官殿が、どんなに人使いが荒く、どんなに恐ろしい采配を振るうかなど、誰も想像もできないに違いない。できれば二度と関わりあいになりたくない。そう思っているのに、どうして彼女の言葉を否定することすらできないのだろう。
もはや死刑判決を受けた罪人の気持ちになって、リヒターは遠くを見た。
年頃の娘の、地虫をみるような目が地味に辛い。
しばらくして、状況を楽しんでいたに違いない女官殿が、ふっと真顔になった。
「藤の宮の御方さまから、書状を預かっております。奥方様と、皆々様へ」
これまでは嫋やかで育ちの良い淑女にしか見えなかった彼女の急な表情の変化に、まず最初に気づいたのはに妻だった。
「第四皇妃さまから?」
「グリセンダ妃のブドウ荘園について、御方さまのお耳に入ったのはほんの数日前なのです。陛下は一言も話しておられなかったようで……」
「そうなのですか?」
妻がちらり、とリヒターの方を見た。
「本来であれば直接ご挨拶に出向きたいところですが、手紙で申し訳ないと御伝言を承って参りました」
いつの間にか、女官殿の手には漆塗りの小さな文箱が掲げ持たれていた。
手荷物などなかった気がするが、どこから出してきたのだろう。
その文箱はごくシンプルな黒いもので、表には以前に見た事のある鹿の角と藤の花の紋章。結ばれた組みひもが繊細な花の形になっていて、地味ではあるが上品で洗練された雰囲気だった。
「陛下と御連名の感状です」
意図的に最後に告げたのであろうその一言に、妻をはじめとして家人すべてが息を飲んだ。
慌てて深く礼を取ろうとしたが、女官殿がその必要はないと首を振る。
「陛下も、御方さまも、大げさなことは望まれておりません。この一年ほど、リヒター提督にも大変ご尽力いただいたので、その恩賞を含め、後日きちんと形にして礼をするとのことでした」
女官殿の至って事務的な口調に、ようやく事態を理解したのだろう。
むしろ顔色を悪くした妻が、すっかり険をおさめた表情で項垂れた。
「失礼な態度をとってしまい申し訳ございません、てっきり夫が、その……」
女官殿が、ほのかに眦を下げてほほ笑んだ。
下手に造形が整っているから、そんなささやかな表情の動きでも一瞬にして周囲の好意を惹きつける。
「わたくしが奥方様に一度お会いしたいと思っていたのは事実ですよ。以前からお名前は伺っておりましたので」
「まあ、どのような噂でしょう」
「若手をよく取りまとめ、派閥のバランスをそつなく保っておられるとか。提督が長く海に出られているのに、よく領地をご差配なさっていると聞いております」
「とんでもございませんわ。義父や子供たち、有能な家人に助けられているからこそです」
「良ければ一度、後宮にいらっしゃいませんか? 御方さまにグリセンダ妃のブドウ荘園について話して頂けると大変喜ばれるかと思います」
「機会がございましたら是非」
待て待て。勝手に話を進めるな!
リヒターはトントン拍子に進んでいく内容に口を挟もうとした。しかし言葉を発しかけた唇は、薄い青銀色の女官殿の一瞥で凍り付いてしまった。
政略で娶り、疎遠としか言えない妻の事で、ここまで本能的に危機感を抱くなど思ってもいなかった。彼女まで女官殿の蜘蛛の糸に絡め取られてしまうと、焦りばかりが募る。
「い、いや。御方さまは最近また大変なことに巻き込まれたばかり。ご体調に触ってはならないし」
喉が締め付けられそうな思いをしながらなんとかひねり出したその言葉に、じろり、と妻が探るような目を向けてきた。焦る様を、隠し事があるのではと勘繰ったのだろう。
とんだ濡れ衣だ。
「ふさぎ込んでおられるのでしたら、なおの事お慰めしなければ」
「では改めて招待状をお送りいたします」
後宮なので滅多なことで外からの客を入れることはないが、許可証あるいは皇妃殿下の招待状を持つ女性であれば、一部入ることが許されている。
妻の目が、見た事がないほどにきらきらと光った。
それなりに向き合っていた新婚の時ですら見た事がない、嬉しそうな表情だった。
リヒターはますます喉が詰まってきた気がしてゴクリ、とつばを飲み込んだ。
0
お気に入りに追加
655
あなたにおすすめの小説
命を狙われたお飾り妃の最後の願い
幌あきら
恋愛
【異世界恋愛・ざまぁ系・ハピエン】
重要な式典の真っ最中、いきなりシャンデリアが落ちた――。狙われたのは王妃イベリナ。
イベリナ妃の命を狙ったのは、国王の愛人ジャスミンだった。
短め連載・完結まで予約済みです。設定ゆるいです。
『ベビ待ち』の女性の心情がでてきます。『逆マタハラ』などの表現もあります。苦手な方はお控えください、すみません。

この度、皆さんの予想通り婚約者候補から外れることになりました。ですが、すぐに結婚することになりました。
鶯埜 餡
恋愛
ある事件のせいでいろいろ言われながらも国王夫妻の働きかけで王太子の婚約者候補となったシャルロッテ。
しかし当の王太子ルドウィックはアリアナという男爵令嬢にべったり。噂好きな貴族たちはシャルロッテに婚約者候補から外れるのではないかと言っていたが

人生の全てを捨てた王太子妃
八つ刻
恋愛
突然王太子妃になれと告げられてから三年あまりが過ぎた。
傍目からは“幸せな王太子妃”に見える私。
だけど本当は・・・
受け入れているけど、受け入れられない王太子妃と彼女を取り巻く人々の話。
※※※幸せな話とは言い難いです※※※
タグをよく見て読んでください。ハッピーエンドが好みの方(一方通行の愛が駄目な方も)はブラウザバックをお勧めします。
※本編六話+番外編六話の全十二話。
※番外編の王太子視点はヤンデレ注意報が発令されています。
僕は君を思うと吐き気がする
月山 歩
恋愛
貧乏侯爵家だった私は、お金持ちの夫が亡くなると、次はその弟をあてがわれた。私は、母の生活の支援もしてもらいたいから、拒否できない。今度こそ、新しい夫に愛されてみたいけど、彼は、私を思うと吐き気がするそうです。再び白い結婚が始まった。

私は幼い頃に死んだと思われていた侯爵令嬢でした
さこの
恋愛
幼い頃に誘拐されたマリアベル。保護してくれた男の人をお母さんと呼び、父でもあり兄でもあり家族として暮らしていた。
誘拐される以前の記憶は全くないが、ネックレスにマリアベルと名前が記されていた。
数年後にマリアベルの元に侯爵家の遣いがやってきて、自分は貴族の娘だと知る事になる。
お母さんと呼ぶ男の人と離れるのは嫌だが家に戻り家族と会う事になった。
片田舎で暮らしていたマリアベルは貴族の子女として学ぶ事になるが、不思議と読み書きは出来るし食事のマナーも悪くない。
お母さんと呼ばれていた男は何者だったのだろうか……? マリアベルは貴族社会に馴染めるのか……
っと言った感じのストーリーです。

義妹が大事だと優先するので私も義兄を優先する事にしました
さこの
恋愛
婚約者のラウロ様は義妹を優先する。
私との約束なんかなかったかのように…
それをやんわり注意すると、君は家族を大事にしないのか?冷たい女だな。と言われました。
そうですか…あなたの目にはそのように映るのですね…
分かりました。それでは私も義兄を優先する事にしますね!大事な家族なので!

「お前を妻だと思ったことはない」と言ってくる旦那様と離婚した私は、幼馴染の侯爵から溺愛されています。
木山楽斗
恋愛
第二王女のエリームは、かつて王家と敵対していたオルバディオン公爵家に嫁がされた。
因縁を解消するための結婚であったが、現当主であるジグールは彼女のことを冷遇した。長きに渡る因縁は、簡単に解消できるものではなかったのである。
そんな暮らしは、エリームにとって息苦しいものだった。それを重く見た彼女の兄アルベルドと幼馴染カルディアスは、二人の結婚を解消させることを決意する。
彼らの働きかけによって、エリームは苦しい生活から解放されるのだった。
晴れて自由の身になったエリームに、一人の男性が婚約を申し込んできた。
それは、彼女の幼馴染であるカルディアスである。彼は以前からエリームに好意を寄せていたようなのだ。
幼い頃から彼の人となりを知っているエリームは、喜んでその婚約を受け入れた。二人は、晴れて夫婦となったのである。
二度目の結婚を果たしたエリームは、以前とは異なる生活を送っていた。
カルディアスは以前の夫とは違い、彼女のことを愛して尊重してくれたのである。
こうして、エリームは幸せな生活を送るのだった。

魔法のせいだから許して?
ましろ
恋愛
リーゼロッテの婚約者であるジークハルト王子の突然の心変わり。嫌悪を顕にした眼差し、口を開けば暴言、身に覚えの無い出来事までリーゼのせいにされる。リーゼは学園で孤立し、ジークハルトは美しい女性の手を取り愛おしそうに見つめながら愛を囁く。
どうしてこんなことに?それでもきっと今だけ……そう、自分に言い聞かせて耐えた。でも、そろそろ一年。もう終わらせたい、そう思っていたある日、リーゼは殿下に罵倒され頬を張られ怪我をした。
──もう無理。王妃様に頼み、なんとか婚約解消することができた。
しかしその後、彼の心変わりは魅了魔法のせいだと分かり……
魔法のせいなら許せる?
基本ご都合主義。ゆるゆる設定です。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる