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……腰がとても痛い。
本当、どうなってんの。
ここの世界の人って体力って言葉はない?
身体の力は無限にあるの??
私も体力あるほうだと思っていたけれど、正直死ぬかと思った。
ここの世界っていうより、最早この人がおかしいんだと思うんだけれど……。
すっきりとした顔でスヤスヤと眠る男を恨めしそうに見つめた。
絶対この人の精力は異常だと思う。
学生のころ陸上競技で長距離をやって来たけれど、フルマラソンを完走することよりもキツいんだけど……。
ちょっとだけ自慢だった私の肺活量が悲鳴を上げるなんて……。
異世界、恐ろしい……。
さっきまでのフルマラソンよりも激しい運動に眩暈を覚え、思わず遠い目をしていたら「コンコン」と遠慮がちに扉を叩く音が聞こえた。
「陛下、起きていらっしゃいますか?」
「ああ、時間か……」
気だるそうに色気をたっぷりと撒き散らせながら起き上がる男に”イケメンもげろ!!”と心の中で吠えた。
「あとで連れていく」
「かしこまりました」
ぶっきらぼうに返事を返しただけで、一向にベッドから降りる気配のない男に”早くフェロモンをしまえ!!”と念じつつ、近くのシーツを手繰り寄せ、首元までしっかりと覆ってから声を掛ける。
「あのぅ……仕事なら早く行った方がいのでは」
おずおずと声を掛けた私に、無駄に色気を乗せた流し目を寄こしながら、呆れを多分に含んだ言葉を寄こしてきた。
「お前も一緒に行くんだよ」
バカだな、とも聞こえたが、あえてスルーさせていただく。
「え、なんで?」
何で私が一緒に行くのかわからなくて、思わずポカーンと口を空けてしまう。
「当たり前だろ。今日はお前のドレスの採寸合わせをするんだから」
「……はい?」
「おい、国王である俺の隣に立つんだぞ。そのままでは見劣りするだろ」
上から下までを舐めるように見られ、鼻で笑われた気がしてムカッとした。
「いつ、何のために、私があなた様の隣に立つのでしょうか……?」
「そんなの俺との結婚式に決まっているだろ。言ったよな結婚式は三か月後だって」
ええええ~~~~!!!
ちょっと待って!!
確かに最高潮に盛り上がった時に、そんな言葉を聞いたような気がしたけれど、
あれ、本気だったの?!
何言ってんの?! バカじゃないの?!
そんな重要なこと、あんなことしながら簡単に決めていいの?!
やっぱりバカじゃないの?!
思いっきり顔に出ていたと思うが、気にしない。
「そんなのお断り、」
『させていただきます』という前に私のお腹に手を当て、優しくお腹をさすり始めた。
「?? 何?? どうしたの?」
「昨日からたっぷりと種を注いであるからな。もしかしたら今頃根ついているんじゃないか? 国王である俺の子供だから皆泣いて喜ぶぞ」
ニヤリと笑う。
!? こ、こいつ!!
「そんなこ、」
「ああ、それと、思いっきり怪しいお前の身寄りは、俺が信頼を寄せる男に後見を頼んでおいたから心配するな。ここを出てしまえば、身よりも職もないお前は一瞬で獣の餌になるかのたれ死ぬかしかないだろうけど、実に運が良かったな。俺が一生守ってやるんだから、これ以上のないほどにお前は幸せ者だ」
それはもう、とてつもなく恩着せがましく、高貴なオーラを背に輝かせ自信満々に、最高に悪い笑顔で。
「ハイ、幸せ者でゴザイマス……? でもそれは、」
「もう一つ、俺とお前の関係は、昨日ここにきた騎士たちが正確に情報を漏らしてくれたから、国民たちも歓迎ムード満載だってさ」
昨日の夜からお祭り騒ぎだという。
~~~~!!
ベッドの上で胡坐をかいて頬杖をついたまま私を面白そうに見るこの男。
どんだけ用意周到で策略家なの!?
あぁ……外堀がガションガションとものすごい勢いで埋まっていく音が聞こえる……。
いろいろ突っ込みたいところが満載なんだけど、とりあえず一番大事なことだけを伝えておこう。
「はぁ……、疲れたし、お腹減った……」
本当、どうなってんの。
ここの世界の人って体力って言葉はない?
身体の力は無限にあるの??
私も体力あるほうだと思っていたけれど、正直死ぬかと思った。
ここの世界っていうより、最早この人がおかしいんだと思うんだけれど……。
すっきりとした顔でスヤスヤと眠る男を恨めしそうに見つめた。
絶対この人の精力は異常だと思う。
学生のころ陸上競技で長距離をやって来たけれど、フルマラソンを完走することよりもキツいんだけど……。
ちょっとだけ自慢だった私の肺活量が悲鳴を上げるなんて……。
異世界、恐ろしい……。
さっきまでのフルマラソンよりも激しい運動に眩暈を覚え、思わず遠い目をしていたら「コンコン」と遠慮がちに扉を叩く音が聞こえた。
「陛下、起きていらっしゃいますか?」
「ああ、時間か……」
気だるそうに色気をたっぷりと撒き散らせながら起き上がる男に”イケメンもげろ!!”と心の中で吠えた。
「あとで連れていく」
「かしこまりました」
ぶっきらぼうに返事を返しただけで、一向にベッドから降りる気配のない男に”早くフェロモンをしまえ!!”と念じつつ、近くのシーツを手繰り寄せ、首元までしっかりと覆ってから声を掛ける。
「あのぅ……仕事なら早く行った方がいのでは」
おずおずと声を掛けた私に、無駄に色気を乗せた流し目を寄こしながら、呆れを多分に含んだ言葉を寄こしてきた。
「お前も一緒に行くんだよ」
バカだな、とも聞こえたが、あえてスルーさせていただく。
「え、なんで?」
何で私が一緒に行くのかわからなくて、思わずポカーンと口を空けてしまう。
「当たり前だろ。今日はお前のドレスの採寸合わせをするんだから」
「……はい?」
「おい、国王である俺の隣に立つんだぞ。そのままでは見劣りするだろ」
上から下までを舐めるように見られ、鼻で笑われた気がしてムカッとした。
「いつ、何のために、私があなた様の隣に立つのでしょうか……?」
「そんなの俺との結婚式に決まっているだろ。言ったよな結婚式は三か月後だって」
ええええ~~~~!!!
ちょっと待って!!
確かに最高潮に盛り上がった時に、そんな言葉を聞いたような気がしたけれど、
あれ、本気だったの?!
何言ってんの?! バカじゃないの?!
そんな重要なこと、あんなことしながら簡単に決めていいの?!
やっぱりバカじゃないの?!
思いっきり顔に出ていたと思うが、気にしない。
「そんなのお断り、」
『させていただきます』という前に私のお腹に手を当て、優しくお腹をさすり始めた。
「?? 何?? どうしたの?」
「昨日からたっぷりと種を注いであるからな。もしかしたら今頃根ついているんじゃないか? 国王である俺の子供だから皆泣いて喜ぶぞ」
ニヤリと笑う。
!? こ、こいつ!!
「そんなこ、」
「ああ、それと、思いっきり怪しいお前の身寄りは、俺が信頼を寄せる男に後見を頼んでおいたから心配するな。ここを出てしまえば、身よりも職もないお前は一瞬で獣の餌になるかのたれ死ぬかしかないだろうけど、実に運が良かったな。俺が一生守ってやるんだから、これ以上のないほどにお前は幸せ者だ」
それはもう、とてつもなく恩着せがましく、高貴なオーラを背に輝かせ自信満々に、最高に悪い笑顔で。
「ハイ、幸せ者でゴザイマス……? でもそれは、」
「もう一つ、俺とお前の関係は、昨日ここにきた騎士たちが正確に情報を漏らしてくれたから、国民たちも歓迎ムード満載だってさ」
昨日の夜からお祭り騒ぎだという。
~~~~!!
ベッドの上で胡坐をかいて頬杖をついたまま私を面白そうに見るこの男。
どんだけ用意周到で策略家なの!?
あぁ……外堀がガションガションとものすごい勢いで埋まっていく音が聞こえる……。
いろいろ突っ込みたいところが満載なんだけど、とりあえず一番大事なことだけを伝えておこう。
「はぁ……、疲れたし、お腹減った……」
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