まさか私にも異世界転移が……

もちごめ

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「あ、んっつ、もう、無理だってばぁ」
「まだまだいけるだろ」

 ベッドがギシギシと音を立てる。



 勘弁して。
 抜かずの三回ってどうよ。
 今日も安定の鬼畜ぶりだ。

 しかも泣き顔見せるとさらに喜ぶという。
 どんだけどSなんだ。
 考え事をしていたら、繋がっている部分の少し上にある小さな豆をキュッと摘ままれた。

「ああんっ!!」

「よそ事考えるとは余裕だな。まだまだいけるってことだろ? お望み通り、朝まで付き合っやるから喜べ」

 ……無理です。喜べません。もう開放してください。


 ギシギシ揺られながら『いつ終わるんだろー、朝までには終わってくれないかな……』 と少しでも早く終わることを願った。



***

 また昼か……。
 さすがにおかしい。
 一体どうなっているの?!
 ここの夜の情事はこれが普通なの?!

 だとしたらここの女性たちはどんだけ屈強なんだろ……。

 夕方戻って来たランスロットに聞いてみた。

「この国の夜の事情? さあ、よその情事なんかおれが知るわけないだろ。まあ、でも、今までお前ほど楽しめたことはなかったな。二回目に及ぼうとしたら、どの女も泣いて嫌がったから興ざめしたしな。その点、お前は体力が底なしにあって朝まで楽しめる。おまけに感度もいいし、最高の女だ。これだけ体の相性がいいのは他にいない」


 満面の笑みで褒めてくれました。

 ……やっぱりな。そりゃそうだろう。向かいの建物に行くだけでも、馬車に乗っていくような足腰の弱そうなご令嬢たちに、あんなハードなスポーツの相手は務まらないだろう……。

 てか、私は決して淫乱でも、底なしの体力があるわけではありませんよ。
 何度もやめてと懇願していたはずですが。

 そりゃ、何度も絶頂を味合わせてくれて、身体の相性はいいのかな……、とは思うけれど。


恥ずかしくて顔を赤らめれば、ランスロットは満足そうに笑みを浮かべ、髪をひと房手に取り口付けを落とした。
その流れるようなスマートな仕草に、ときめかない女子がいるわけがない。
何度も読んだ絵本よりも、現実はもっと甘く胸がキュンキュンとときめいてしまう。

そんな私の様子に満足げな笑みを浮かべたまま、驚きを与えてきた。

「ああ、そうだ。婚約式は三日後に決まったからな」
「ええっ???」

 婚約式?!
 何言ってんの?

「こんなに相性のいい最高の相手を、俺がみすみす逃してやると思うか?  まだまだ楽しみたいこともいっぱいあるしな」

 艶を含んだ綺麗な笑顔で微笑まれる。


 何だろう。後ろは断崖絶壁。前には獰猛な肉食獣。
 逃げ場がない……??

 目の前まで迫って来た瞳に囚われ、動けなくなる。

「諦めろ。これが俺とお前の運命だ」

 熱く唇を塞がれる。

(運命か……)

  絵本の王子様よりも意地悪で、エッチで、危険な香りもするけれど、カッコよくて、強引で、ドロドロに甘くて、何だかんだ言って、この人のこと嫌じゃないんだよな。まだ出会って三日だけど、この人のこと好きになってる私って、チョロイどMなのかも……。

 絵本の王子様に憧れ、将来お姫様になりたいなんて子供の夢物語で、大人になるにつれ本気で叶うわけないと思っていたけれど、こんな形で叶うかもしれないなんて――。
それもまた、わたしの運命なのかな……。

  この後訪れる、甘く情熱的な長い夜に胸が高鳴り、そっと目を閉じた――。
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