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「さっきから一人でぶつぶつと何なんだ。おい、おまえは、暗殺者じゃないのか」
ずっと黙ったままで突っ立っているものだから、もしかしたらマネキンなんじゃないのか?と思っていたのだが、そのマネキンが口を開いたかと思えば、あまりにも見当違いなことを言うものだから驚いた。
え!? 暗殺者?! この私が!?
「はあ?! 暗殺者なわけないじゃない!! そもそもこんな国知らないし!! 私はただお家で寝てただけなの!!」
思わず、自分の身に起きた不可解な現状と、いきなり暗殺者だと疑われたことに、一気に腹立たしくなり、目の前のマネキンに大きな声で叫んでやった。
ご乱心!! ご乱心だ!!
次の瞬間、部屋の入り口であろう大きな扉からドンドン!! という音と、切羽詰まった男の声が聞こえてきた。
「どうされました?! 陛下!!ご無事ですか?」
「はあ~~、まったく。面倒くさいことになったな」
マネキンさんが頭を抱えて、ため息交じりに呟いた瞬間、ドアが勢いよく開き、何人もの男たちがなだれ込んできたため、ビクッと身体が震えた。
何事かと驚いて声も出せずに固まっていると、
「覚悟しろよ」と、目の前の男が私の耳元で小さく囁き、そして肩を押してそのまま押し倒してきた。
ポフンっと、身体が沈む。
「!?」
(何するの?!)
声を上げることは出来なく、冷たくて柔らかい唇に全て飲み込まれた。
ビックリとして押し返そうにも、私の両手を片手で頭の上に持って行き、易々と拘束されてしまった。
その間にも口付けは深まり、温かいヌルッとしたものが歯列を割り、差し込まれる。
ピチャピチャッと水音が響き、息苦しくなって口を開けば、「んあっ」っと甘い声が漏れてしまう。
息も全て奪われつくされるほど散々貪られ、やっと解放された時には、すっかりと力が抜け落ちて、だらしなくベッドに身体を預けている状態である。
想像と違う光景を目の前で見せつけられ、顔を赤らめながらおずおずと陛下に声を掛ける勇気ある兵士。
「へ、陛下、あの……?」
「なんだ? まだいたのか。見ての通りだが。お前たちは呼んでもないのに勝手に部屋に侵入し、お楽しみを邪魔しようっていうつもりか? もし、そうなら容赦しないが」
そういった陛下の顔は、飛び切りの美しい笑顔だった。
緊急事態かと思って、部屋に飛び入って来た兵士たちは、さっきまでの赤い顔から一転、一気に青ざめた顔をしている。
目の前で見たくもない情事も見せられ、散々な思いだろう。
ちょっとだけ同情します。
だから、誰か私のことも同情してください……。
顔色の悪い屈強な兵士たちは、皆そそくさと部屋から出て行った。
今、この部屋に残されているのは、ベットの上で向かい合っている私たち二人のみである。
えーっと……。
さて、どう切り抜けよう。
「あ、あの、……」
「どうした? さっきの続きをしようじゃないか」
「な、なんで!!?」
「お前が暗殺者じゃないっていう証拠はまだどこにもないだろ? もしかしたら下着の中に武器を隠しているかもしれないしな。しっかり確認してやる」
ニヤリとした悪い笑顔で言い、あれよあれよという間に、生まれたままの姿にされてしまった。
そして固まっている私をいとも簡単に熱く啼かせ、美味しくいただかれてしまいました。
一晩中。
ずっと黙ったままで突っ立っているものだから、もしかしたらマネキンなんじゃないのか?と思っていたのだが、そのマネキンが口を開いたかと思えば、あまりにも見当違いなことを言うものだから驚いた。
え!? 暗殺者?! この私が!?
「はあ?! 暗殺者なわけないじゃない!! そもそもこんな国知らないし!! 私はただお家で寝てただけなの!!」
思わず、自分の身に起きた不可解な現状と、いきなり暗殺者だと疑われたことに、一気に腹立たしくなり、目の前のマネキンに大きな声で叫んでやった。
ご乱心!! ご乱心だ!!
次の瞬間、部屋の入り口であろう大きな扉からドンドン!! という音と、切羽詰まった男の声が聞こえてきた。
「どうされました?! 陛下!!ご無事ですか?」
「はあ~~、まったく。面倒くさいことになったな」
マネキンさんが頭を抱えて、ため息交じりに呟いた瞬間、ドアが勢いよく開き、何人もの男たちがなだれ込んできたため、ビクッと身体が震えた。
何事かと驚いて声も出せずに固まっていると、
「覚悟しろよ」と、目の前の男が私の耳元で小さく囁き、そして肩を押してそのまま押し倒してきた。
ポフンっと、身体が沈む。
「!?」
(何するの?!)
声を上げることは出来なく、冷たくて柔らかい唇に全て飲み込まれた。
ビックリとして押し返そうにも、私の両手を片手で頭の上に持って行き、易々と拘束されてしまった。
その間にも口付けは深まり、温かいヌルッとしたものが歯列を割り、差し込まれる。
ピチャピチャッと水音が響き、息苦しくなって口を開けば、「んあっ」っと甘い声が漏れてしまう。
息も全て奪われつくされるほど散々貪られ、やっと解放された時には、すっかりと力が抜け落ちて、だらしなくベッドに身体を預けている状態である。
想像と違う光景を目の前で見せつけられ、顔を赤らめながらおずおずと陛下に声を掛ける勇気ある兵士。
「へ、陛下、あの……?」
「なんだ? まだいたのか。見ての通りだが。お前たちは呼んでもないのに勝手に部屋に侵入し、お楽しみを邪魔しようっていうつもりか? もし、そうなら容赦しないが」
そういった陛下の顔は、飛び切りの美しい笑顔だった。
緊急事態かと思って、部屋に飛び入って来た兵士たちは、さっきまでの赤い顔から一転、一気に青ざめた顔をしている。
目の前で見たくもない情事も見せられ、散々な思いだろう。
ちょっとだけ同情します。
だから、誰か私のことも同情してください……。
顔色の悪い屈強な兵士たちは、皆そそくさと部屋から出て行った。
今、この部屋に残されているのは、ベットの上で向かい合っている私たち二人のみである。
えーっと……。
さて、どう切り抜けよう。
「あ、あの、……」
「どうした? さっきの続きをしようじゃないか」
「な、なんで!!?」
「お前が暗殺者じゃないっていう証拠はまだどこにもないだろ? もしかしたら下着の中に武器を隠しているかもしれないしな。しっかり確認してやる」
ニヤリとした悪い笑顔で言い、あれよあれよという間に、生まれたままの姿にされてしまった。
そして固まっている私をいとも簡単に熱く啼かせ、美味しくいただかれてしまいました。
一晩中。
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