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一章 変身
5話
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満腹になった俺はロビーを横切り、ギルドの受付窓口に向かう。
広いロビーには等間隔でいくつか掲示板が立っていて、冒険者ランクごとに依頼が貼り出されているようだ。
しかし、ここにはD~F級までの物しか無いようだ。
監察官から聞いた話だと、A~F級までの6段階にランク分けされているはずだが、これはどういう事なんだろうか?
俺はC級なので、依頼を探す事が出来ないのか?
不思議に思いながらも、考えても仕方ないのでさっさと窓口に向かう。
窓口は受注と発注に別れており、俺が行くのはもちろん受注の方だ。
受注窓口もランク別になっているようだ。
D級とE級の窓口が一番多い。
ここのギルドで主に動いているのがその二つなんだろう。
B級とC級の窓口は一つだけ。A級に至っては窓口すらないようだ。
「いらっしゃいませ」
「どうも」
受付嬢に促されて俺は窓口に用意された椅子に腰掛ける。
冒険者カードを提示すると、受付嬢は机の下からファイルを取り出した。
「ユースケ様はこちら初めてだと思いますが、本日はクエストを受けていただくということでよろしいですか?」
「あぁ、ちょっと旅の途中で寄ったんだ。路銀がちょっと心許なくてね、割の良い仕事があると嬉しい。
後、しばらく逗留するつもりだから、部屋が空いてたら手配してほしい」
「かしこまりました。お部屋の方はギルド宿舎でもよろしいですか?」
「もちろんだ」
「ありがとうございます。では、後程お部屋の鍵をお渡ししますね」
「ありがとう」
「では、クエストですがこちらとなっております」
クエスト依頼は大きく分けて討伐、採取、それから護衛の三つだ。
駆け出しのF級なんかはもっと雑用みたいなクエストもあるみたいだが、C級冒険者にそんなことをさせようものならコストが合わないのだろう。
渡されたファイルをペラペラ捲るものの、そんなに多くないようだ。
正直、魔物との戦闘はまだ未経験なので、最初は採取の依頼を受けて徐々に慣らしていきたいというのが本音だ。
そんな事を考えながらファイルを見ていると、発注受付から怒鳴り声が聞こえてきた。
広いロビーには等間隔でいくつか掲示板が立っていて、冒険者ランクごとに依頼が貼り出されているようだ。
しかし、ここにはD~F級までの物しか無いようだ。
監察官から聞いた話だと、A~F級までの6段階にランク分けされているはずだが、これはどういう事なんだろうか?
俺はC級なので、依頼を探す事が出来ないのか?
不思議に思いながらも、考えても仕方ないのでさっさと窓口に向かう。
窓口は受注と発注に別れており、俺が行くのはもちろん受注の方だ。
受注窓口もランク別になっているようだ。
D級とE級の窓口が一番多い。
ここのギルドで主に動いているのがその二つなんだろう。
B級とC級の窓口は一つだけ。A級に至っては窓口すらないようだ。
「いらっしゃいませ」
「どうも」
受付嬢に促されて俺は窓口に用意された椅子に腰掛ける。
冒険者カードを提示すると、受付嬢は机の下からファイルを取り出した。
「ユースケ様はこちら初めてだと思いますが、本日はクエストを受けていただくということでよろしいですか?」
「あぁ、ちょっと旅の途中で寄ったんだ。路銀がちょっと心許なくてね、割の良い仕事があると嬉しい。
後、しばらく逗留するつもりだから、部屋が空いてたら手配してほしい」
「かしこまりました。お部屋の方はギルド宿舎でもよろしいですか?」
「もちろんだ」
「ありがとうございます。では、後程お部屋の鍵をお渡ししますね」
「ありがとう」
「では、クエストですがこちらとなっております」
クエスト依頼は大きく分けて討伐、採取、それから護衛の三つだ。
駆け出しのF級なんかはもっと雑用みたいなクエストもあるみたいだが、C級冒険者にそんなことをさせようものならコストが合わないのだろう。
渡されたファイルをペラペラ捲るものの、そんなに多くないようだ。
正直、魔物との戦闘はまだ未経験なので、最初は採取の依頼を受けて徐々に慣らしていきたいというのが本音だ。
そんな事を考えながらファイルを見ていると、発注受付から怒鳴り声が聞こえてきた。
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