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一章 変身
2話
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「お、町が見えてきたな」
俺と一緒に転送された荷物を持ち、森の中の一本道をテクテク三時間くらい歩いていると、行く手にそれなりの大きさの集落が見えてきた。
監察官からは道をどっちに行っても同じような距離に町があると聞いていた。
確か南に行けばガンソウ、北に行けばエナンって言ってたけど、どっちが北か南か分からなかったんだけど、取り敢えず到着出来たようで良かった。
まぁ、町の規模も変わらないって話だったしどっちでも良かったしな。
「ガンソウの町にようこそ」
簡素な鎧を装備し、片手に槍を持った大男がにこやかに話しかけてきた。
どうやら俺は南に向かって歩いてきたようだ。
「身分証をお願いします」
「身分証………はいはい」
俺は肩に担いでいた袋を下ろし、そこから一枚のカードを取り出して差し出された掌に置いた。
「はい、冒険者カードですね。え~と、C級のユースケさんですね。ありがとうございます、お戻ししますね」
やけに腰の低い門番にカードを返してもらい、俺は町の外壁に設えられた門をくぐった。
因みに冒険者カードはあらかじめ監察官から受け取っていた。
このスールアであちこち旅するには冒険者が一番良いんだそうだ。
国をまたいで各地に支部があり、身分を保証してもらえるらしい。
特にC級からはベテランとして扱われ、入国審査等もD級未満よりかなり緩いみたいだ。
なので、俺はC級のカードを渡されている。
そして何故監察官がそんな冒険者カードを用意出来るのか聞いたら、「根幹のシステムは私が管理しているからね」だそうだ。
宇宙人パワースゴいな。
人通りの邪魔にならない場所でギルド章と等級、それから俺の名前が刻まれたカードを袋にしまうと、再度肩に担ぎ直した。
「さて、最初は冒険者ギルドに行くんだったな」
門から程近くにあるという冒険者ギルドを探して、俺はまた歩きだすのだった。
俺と一緒に転送された荷物を持ち、森の中の一本道をテクテク三時間くらい歩いていると、行く手にそれなりの大きさの集落が見えてきた。
監察官からは道をどっちに行っても同じような距離に町があると聞いていた。
確か南に行けばガンソウ、北に行けばエナンって言ってたけど、どっちが北か南か分からなかったんだけど、取り敢えず到着出来たようで良かった。
まぁ、町の規模も変わらないって話だったしどっちでも良かったしな。
「ガンソウの町にようこそ」
簡素な鎧を装備し、片手に槍を持った大男がにこやかに話しかけてきた。
どうやら俺は南に向かって歩いてきたようだ。
「身分証をお願いします」
「身分証………はいはい」
俺は肩に担いでいた袋を下ろし、そこから一枚のカードを取り出して差し出された掌に置いた。
「はい、冒険者カードですね。え~と、C級のユースケさんですね。ありがとうございます、お戻ししますね」
やけに腰の低い門番にカードを返してもらい、俺は町の外壁に設えられた門をくぐった。
因みに冒険者カードはあらかじめ監察官から受け取っていた。
このスールアであちこち旅するには冒険者が一番良いんだそうだ。
国をまたいで各地に支部があり、身分を保証してもらえるらしい。
特にC級からはベテランとして扱われ、入国審査等もD級未満よりかなり緩いみたいだ。
なので、俺はC級のカードを渡されている。
そして何故監察官がそんな冒険者カードを用意出来るのか聞いたら、「根幹のシステムは私が管理しているからね」だそうだ。
宇宙人パワースゴいな。
人通りの邪魔にならない場所でギルド章と等級、それから俺の名前が刻まれたカードを袋にしまうと、再度肩に担ぎ直した。
「さて、最初は冒険者ギルドに行くんだったな」
門から程近くにあるという冒険者ギルドを探して、俺はまた歩きだすのだった。
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