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第二章 その魂、奮い立つ
第65話 テレサの見たもの
しおりを挟む窓の外の世界を見やる。何かを求めるように。
ぽつんと窓辺に立ちつくす少女――テレサは、ある男を捜していた。
いつまで眺めても、あの姿が見つからない。
村内を歩く男の背を見つけては食い入るように確かめ、別人と判明しては落胆し肩を落とす。
時は過ぎ、どれだけ待てども特徴的な顔、特徴的な容姿に合致する人物は現れなかった。
「シンジさん……」
逃がす息と一緒に、つい最近まで一緒に居た者の名を呟く。
何を行動するにも落ち着かない。気もそぞろだ。
井戸水を汲んでも、草むしりをしても、洗濯をしても、隣人を手伝っても、本を読んでいても、一人の男に対する懸念が消えなかった。
今ごろ何処にいる? 目の届かぬ所で何をしている?
見慣れたはずの世界が違うように感じる。シンジが居ないだけで落ち着かない事がかつてあったか。
……尤も、姿を消しているのは、昨日の出来事が起因しているのだが。
あの時の行動を悔やむ。どうしてあんな酷い事を言ってしまったのか。
自分の為に頑張ってくれていると言うのに、感情を御せず叩いてまで拒否してしまった。
シンジに非はあらず。悪いのは自分の方だ。
窓から視線を外すと、毛繕いで足を舐めている獣と目が合った。
「キュ?」
何気ない仕草が思い出させる。シンジが……ミーミルの令嬢の足に舌先を当て、靴磨きのように這わせていたのを。
信じられなかった。あの行為が。
どうしてあんな状況になったのか経緯を知らないが、シンジが自らやってるように見えたし、ロザリーヌも嫌悪を漏らしていた。
異性に欲情することは理解できても――前科があるとしても――あのようなことを実行するとは予想がつかなかった。
最低だと軽蔑した。動揺してその場を去った。
…………時に。他人に足を舐められるのは気持ち良いものだろうか?
妙な事を考えてしまう。あたかも受けてみたいと望んでるようではないか。
そんな自分の姿を想像してしまう。相手役は勿論シンジだ。
「…………っ」
ぼっ、顔が熱を帯びる。不埒な想像は、純粋な生娘には刺激が強い。
本当に何を考えてるのか、と羞恥を覚え、改めてシンジのだらし無さに鬱憤をぶつけた。
「キュー」
足元に寄って、身を擦り寄せるレト。心配してくれたのだろう。
不思議な生き物だ。犬のはずだが、別の生き物ではないかと思えてくる。
優しくしてくれるレトの前で跪く。毛並みの良い体表を撫で、ふと尋ねてみた。
「レトさんは……シンジさんをどんな風に思っているんですか?」
知りたかった。獣が見たシンジの一面を。
小さな瞳に焼き付いた記憶の一片から彼に関する事柄を共有したかった。
「キュー? キュ……キュキュ」
賢き生き物は少し考えて、前足で本棚を指す。本を取れと言ってるようだ。
棚から適当な本を取り、レトの前に置く。文字の羅列をじっと眺め、前足が動いた。
「ば……?」
小さな足が一つ目の文字を指す。
記された文字を使って伝えようとしている。他の動物では簡単に真似できない手段だ。
本を取ってほしかったのはそういう事かと、改めて知能の高さに感心する。
レトが選んだ言葉は、いくつかの単語であると判明した。
『バカ』『アホ』『スケベ』
……散々な評価だ。
ひどい言いようだ。当て嵌まっている箇所はあるが。
辛辣な言葉を覚えていることにも驚いたが、シンジに対してそんな風に思っていたとは……。
これまでにそう思う所があったのだろう。仲が良いのやら悪いのやら、彼らの心の距離はまちまちだ。
どうして共にいるのか? なぜ彼と歩みを同じくしたのか?
答えは、意思を汲み取ったかのように動くレトの示した文字が教えてくれた。
『オモシロイヤツ』
それは、シンジに対する総評だった。
出会う前、自分が居ない時の彼を、レトは傍で見ていた。
どんな事があったか、どんな事を受けたか。
共に過ごした経験から総評して、この言葉を選んだのだろう。
意味の重なりを感じる。この子の記憶には、そのシンジが存在しているのだ。
少し羨ましくもある。シンジとの思い出を内包しているレトを。
伝えてくれた文字に、微笑んで返す。そんな時、扉を軽く打つ音が響いた。
来客だろうか。もしかしたらシンジが来た可能性もある。
まだそうとは決まっていないのに、テレサはすっかりその気になっていた。
なんと言葉を掛ける?
まずは「おかえりなさい」言って迎え入れよう。聞きたい話はその後だ。
「待ってください。すぐ出ますので」
軽く身嗜みを整える。顔に変なものはついてないか。髪型はおかしくないか。
準備を済ませ、戸に手を掛ける。外の空気が入り込んできた。
訪ねてきたのは、シンジではなかった。
「あ、カルドさん……」
想定より高めの背丈の人物は仲間の一人、カルドであった。
きりっとした顔貌なのに、無愛想でいるのが勿体無い。近寄りがたい雰囲気だが、自分の命を助けてくれた恩人だ。
「こんにちは。お久しぶりです」
「ああ……お前だけか?」
「いるのは私とレトさんだけです」
「キュッ」
挨拶代わりに前足を上げるレトと遭遇した途端、じっと見下ろすカルド。冷たい視線がどこか釘付けになっているように感じる。
接触を果たした時からそうだが、この人は何故かレトに興味を寄せている。悟られまいと隠そうとしているが、片鱗は何となく見えていた。
「あの、お家に入ってお話しませんか?」
「ここでいい。すぐに終わる。シンジから頼みを受けてな」
「シンジさんがっ?」
「お前との間に起きた事は既に知っている。ミリアムと言う女もな」
顛末を聞いたらしく、相当に気が滅入っている事をテレサは知ることとなった。
「許してやれ。用件はそれだけだ」
淡白な口調は、関心が薄いことの証左。間に見えない距離が存在している。というより見えない壁で隔てられている。
仕方無く頼まれたようにも感じるが、些細な事だ。
シンジのことを聞けただけでも良かったし、カルドと話ができて充足を得た。
「あのっ!」
あっさりと遠ざかる青年を呼び止める。冷めた視線が振り返った。
感情を含まない表情のカルドに対し、テレサは対照的に明るく繊細な優しさを見せる。
「また来てくださいね。カルドさんも仲間ですから」
「…………アイツと同じことを言う」
「え?」
「気にするな。オレはもう行く」
次はいつ会えるだろうか。
カルドは単独を好む。パーティに入ってもそれは変わらなかった。
それでも自分達にとっては頼もしい仲間だ。
近いうちにまた会えるよう見送った後、レトが見上げていることに気付いた。
勘によると「どうする?」と。
「シンジさんの帰りを待ちましょう。今日はご馳走です」
と、テレサはレトを連れて支度に取り掛かることにした。
もうすぐ帰ってくるであろう人の為に。
…………遅い。
日が沈んでから何時間もの時が過ぎた。小さな子供が寝ている時刻だ。
何処で道草を食っているのか。やはりミリアムのもとへ行ってしまったのか……。
家の外は夜が支配している。迎えに行くには危険が多い。
「キュッ」
足元でレトが呼びかけたかと光を蓄えたソーラダイトを咥えている。どうやらそれを使って捜しに行くつもりだ。
レトだけで行かせるのは憚る。やめさせようとしたが、小さな身を止めさせることはできなかった。
この獣は賢くすばしっこく、自分よりも早く彼を見つけてくれる。
不本意にもテレサは委ねることにした。
任せられたレトは闇の中へ駆け、溶け込んでいった。
決して短くもない時が過ぎた。
危険な目に遭っていないことを祈りながら待っていると、ゆらゆら動く灯光が見え始めた。
レトは無事だった。
自分のところへ目指す獣の背後に続いて、不安定な足取りでついて行く人影が出現した。
――シンジだ。
暗くて見えにくいものの、その姿は間違いなくシンジである。
日中から求めていた存在がそこにいる。ようやく会えたことに嬉しさと興奮が胸の内を満たす。
何かを背負った彼のところへ走ろうとして、足が止まった。
「シンジ、さん……!?」
見違えるような外見。彼は破れた雑巾のような状態に変わり果てていた。
胸は引っ掻き傷が深く、抉れている。
血に染まっていたと思っていた顔の半分がズタズタに、齧られた果実のように型を崩している。
皮が剥げ、筋肉は露出。目を背けたくなるくらい痛々しい有り様だ。
まるで猛獣に削り落とされたような深い傷。歩いていられるのが不思議だ。
これ程になるまでに……一体どのような目に遭ったのか想像がつかない。いや、恐ろしさで出来ないのだ。
「あ……あぁ、テレサか……」
声に気付いたシンジは一目見て彼女の存在に軽く驚くも、酷い傷だらけの顔でにっと笑ってみせた。
「ちょっと……やられちまってな。ミリアムがひどい怪我を負ってるんだ」
シンジが背負っていたものは、人だ。少女だ。
肩に乗せられている少女が降ろされ、その身がぐんぐんと体格を増す。増大が止まった時、少女の正体がシンジにベッタリくっ付いていた女だと判明した。
ミリアムの状態も酷い。体中に鋭利なもので刺されたような傷がある。彼女も何があったというのか……。
ちょっと、どころなんかじゃない。笑っていられる状況じゃない。
痛いのに……苦しいはずなのに……それでも彼は笑っていた。
やりきれたぞ、という満足感と達成感のある笑顔で。
「人を……呼んでくれないか? でないとミリアムが……」
自らの足で支えるまで限界だった身体が倒れる。ドサリ、という音によってようやく足が動いた。
地面に崩れ伏したシンジの口からは、何かが譫言のように呟かれていた。
「早く、早く……俺はいいから、コイツを……」
彼は最後までミリアムの身を案じていた。
レトが呼びかけるように吠える。どうやら自分が居てやると買って出ている。
この場をレトに任せ、テレサは動いた。
まずは、人を呼ばなくては――。
ミリアムは村の診療所に預けられた。
今頃、集中的に治療を受けているだろう。
ぐるぐる巻きの包帯だらけの姿でベッドに眠るシンジを、テレサはソーラダイトの淡い光に照らされた部屋の下で見守っていた。
シンジも当初は診療所に預けられる予定ではあったが、自分の家に運ぶように願い出た。
家に運ばせたのは、思い当たる節があったから。
確信とも言っていい。シンジにはミリアムほどの治療が必要無い。
その答え合わせとして、テレサが包帯の一部を解いた。
……やはり。傷が治っている。
浅い傷の部分は塞がり、跡すらも消えかけている。
どう考えても治るのが早い。時が早く過ぎたかのようだ。
誤って彼を殴打した時も同じような現象が起きたのを、この目でしっかり記憶している。
シンジは言った。
自分は死んでも生き返る、どれだけの傷をたちまち治る。
なぜなら、自分は神であり、この世界を創った神――オリジンであると。
神だから治る、というのも腑に落ちない理屈――オリジンという存在も知らない――だが、シンジが高位的存在であるとすれば相槌が打てる。この治りの早さも納得できた。
死にかねない傷――シンジには意味の無いものかもしれないだろうが――も、これなら明日には完治できよう。
ひよまず胸を撫で下ろすと、夜の静けさが顕著になる。
今やれる事は無く、時だけが過ぎていく。
寝顔を見続けていると、何だかうずうずしてくる。
当然ながら此処は自分の家。今は自分とシンジと先に眠っているレトだけ。
誰にも見られないことを確かめたテレサは、指をそっとシンジの顔に近付けた。
「えへへへ♪」
つん、と指先を頬に当てる。
怪我人であるが、これくらいの事をしても罰は当たるまい。
このような行為を始めたのは、シンジと関わった女達との間に起きた出来事に起因する。
行動を起こしてみたかったのだ。彼に対して。
夜の雰囲気も手伝って気分が高じ、テレサは隣に横たわってみた。
寝顔、寝息がこんなにも近くにある。同じ屋根の下に居たのに不思議にも初めて見たような感覚が芽生える。
包帯から覗くシンジの横顔は、痛みによる苦渋が微塵もなく穏やかだ。
衣が擦れ、間が縮まる。
邪魔するものはいない。ならば、好きなようにできる。と胸を高鳴らせながら顔を近付けていく。
甘噛みしてやろう、と勇気を持って口を開けた。
だが――
「キュ、キュー……」
獣の鳴き声が静寂の空気を揺るがし、秘密の行為を妨げた。
「ふえ……? レ、ト……さんっ……?」
ベッドの上にいるのは、眠っていたはずのレト。それがテレサの奇行を凝視している。
おかしな雰囲気に気付いて目を覚ましたらしい。
見られてしまった……。
空気の温度が下がった気がする。
レトは「変なものを見てしまった」と唖然。意外な一面を目撃し、返してやれる反応が思い付かなかったようだ。
「あ……こ、これは違うんですっ! これは、その……!」
一体何が違うと言うのか。自ら望んでやったというのに。
どう足掻いても、レトにはそう映っていた。
その夜、とある家では少女が生き物に弁解するという奇妙な光景があった。
《リザルト》
・シュヴェルタルと戦い、生き残った。
・シュヴェルタルからミリアムを守った。
・モンスターからミリアムを守り、逃げ切った。
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