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第4章<最終戦線>編
151話「神、愉悦」
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朦朧とする意識の中で、私は過去のことを思い出していた。
あまりにも行き過ぎた力を持った私を多くの人間達が畏怖の目で見ていた……だけど、マリーネは違った……私の事をお師匠様なんて呼んで尊敬してくれていた。
「お師匠様!私こんな魔術を使えるようになったのよ!」
「お師匠様!今日は私が夜ご飯を作るわ!本を読んでたくさん勉強したのよ!」
「お師匠様……怖い夢を見たの……おトイレに着いて来て欲しいわ……。」
「ああ……。」
あの純粋な目だけは裏切れなかった……だから私はマリーネにだけは心を許した。
これまでの苦労が、マリーネと出会った事で報われたような気がしたんだ……だからこの子達だけはあんな化け物共との戦いの道には進んでほしくなかったのに……
「マリーネ……。」
「……お師匠様……!」
マリーネと久しぶりに再会した時、あいつは戦士の目をしていた……。
だから、戦うならせめて私が皆の傍にいてやらなくちゃと思ったんだ。
そして今その戦いは佳境に突入している……この戦いの果てにマリーネ達の未来があるはずなんだ……その未来への水先案内人が私の使命。
そんな使命を背負わされる事になるなんてな……私みたいなやつが……。
◇
最強の矛と盾を併せ持つ者同士の戦いは素早く決着が着いた。
両者がただ攻撃魔術を撃ち合うだけではいつまでも戦いが長引いただろう……しかしシャナには真の目的を成す為のピースという使命が、イブにはこの戦いをすぐに片付けて他の仲間の元に駆けつけなければいけないという使命があった。
故に両者は最強の一撃の元相手を葬りこの戦いに決着を着けなければいけないと覚悟したのだ。
そして両者の最高威力の一撃は中央で交わり、互いの心臓を射抜くに至った。
しかし、決着を着けるというのと同時に自分自身も生きていなくてはいけないという事は互いに同じ……故に両者は自身の得意魔術を最大限行使して自らの治癒に専念した。
「___ッハ……ハッ、ハッ……」
先に息を吹き返したのはイブだった。
彼女は心臓を貫かれた刹那、失血よりも早く反射の魔術によって欠損箇所に細やかな反射の結界を展開し失血を免れたのだ。
判断がコンマ数秒でも遅れていたら失血によって命が脅かされただろう……自分自身の卓越した魔術操作によってイブは一命を取り留めたのだ。
「ッ……あくまで応急処置……誰かに治癒魔術を施してもらわないと危ないな……シャナは……」
立ち上がったイブはシャナがどうなっているかを確認しようとしたが……その場にシャナはいなかった。
「……いない……いや……」
何かの魔力を感じたイブはそちらに振り向く。
そこには、シャナの身体を抱えて走っていくゴーレム、グレイザーの姿があった。
シャナの向かう先と目的を察したイブは急いでそれを追いかけなくては、と決意する。
「逃がすか……!」
シャナを追いかけるイブの頭の中には、先程のシャナの言葉がずっと残っていた。
シャナはガイ・アステラの真の目的の為のピースなのだという事だ。
そして、あの異空間でいた時の闇のティアマトの事を思い出す……彼の人間性や上辺で語っていた話の内容から彼らの真の目的を考察しようとしているのだ。
狂死郎と闇のティアマトが語っていたのは「異世界の人間を食糧とする為の世界征服」……それを成せば鬼人族の狂死郎は満足に生きられる世界になるのではないのか、そこに闇のティアマト……いや、ガイ・アステラの目的も絡んでいるのか、それは何なのか……考えられるあらゆる可能性をイメージし、その中の1つが強くイブの頭の中に浮かび上がった。
「……まさか……!」
そうはさせまいと走る速度を上げ、なんとかシャナを捕まえようとするイブ。
シャナはゴーレムの腕の中で、影の魔術によって自身の治癒に専念している。
これを止められなければ、世界は__
◇
「まさかリュウカとセンジュが内に秘めた人格を呼び覚ましてしまうとは……面白い事もあるものだ。やはり人間ってのは面白い。これ程の愉悦は無いぞ……なぁ、れんクン。」
「バカな事を言うな……お前のエゴなんかで、彼らが……」
「おいおい、君だって一度は俺を頼ろうとした身だろぅ?鬼人族を全滅させてくれってさ。」
「何故その願いを叶えなかった!?」
「だってそれ……面白くなさそうだもん。それに鬼人族を全滅させなかったから良太郎クンって言う俺達に対するジョーカーキャラが生まれた訳だしさぁ。」
「それは結果論だ!それに……良太郎君は君達にとって害になる存在ではないのか!何をそんな楽しそうに__」
「チッチッチッ、楽しそうじゃない、楽しいんだよ!人間との戦争ごっこはさ!そこに現れたのは人間と鬼人の間で揺れ動く1人の少年!んんん~堪らないねぇ!」
「お前はイカレてる……!」
異空間にてアマテラス作戦の様子を見ていた蓮とその中に潜む闇のティアマト……いや、ガイ・アステラは言い合いをしていた。
ガイ・アステラの言い分に理解に苦しむ蓮は、ただその狂気に呑まれないように心を強く保つ事しかできなかった。
「お前は必ず死ぬぞ……人間の心に、可能性に、強い意志によって滅されるんだ!」
「うんうん、そうだねぇ。」
「……またのうのうと……そんな事は有り得ないとでもいいたいのか!」
「え?有り得る有り得る。」
「……は?」
「俺ぐらい倒してくれなきゃ人間に未来はないんだもの。俺は人間共にねぇ、人間の可能性って奴を示してほしいんだ。昔の人間ってのはそれはもう酷くて愉快な奴らだったよ!願いを叶える黒い花……俺という存在を知ってしまったが為に醜い争いを繰り広げて数えきれない程の人間が死んだんだよ?俺はそんなバカな人間共に試練を課すべく異世界と鬼人を作ったんだ!それによってまた新たな悲劇が繰り返された……俺にとっては喜劇だけどな!」
「なに……!?」
ガイ・アステラの言葉に耳を疑う蓮。
「俺と僕と私が考えた「世界統合計画」もその為の下準備なんだよ!争いをやめられない人類を次のステージに進める為のね!」
「そんな絵空事の為に……!?」
「素晴らしいとは思わないかい?人間が争いをやめ高次元の存在となる。そこは争いも差別もない人類の終着点にして楽園さ。全ては……そこに至る為の楽しく面白く過酷な道のりって事。楽しい楽しい2000年の歴史だったけど……それはもうすぐで終わるんだ。俺と僕と私が終わらせる。」
「じゃあ、なんだ……お前は人類の為に……人類を高次元の存在とやらにする為に世界に火種を撒いてたとでも言うのか……?その為に自分自身が倒される事すら……」
「くっくっく……」
「答えろ!」
「始めようか、皆。」
次の瞬間、蓮の身体が分裂し、2つに分かれた……。
いや、姿が蓮とそっくりだが蓮の身体からガイ・アステラが分離したのだ。
「これより!世界統合計画最終段階に入る!その為のピースは4つ!狂死郎クンの中の僕!シャナの中の私!そして俺!最後に最も重要なマスターピースである彼が集い……扉を開く!世界は混沌に包まれ、それが晴れた暁には……世界は新たな次元に突入し、人類は高次元の存在となる!人類よ……俺なんかに殺されないでくれよ!旧時代のように俺をガッカリさせないでくれぇ~~~!!」
誰かに向けながらのように声高らかにそう宣言したガイ・アステラはそのまま光の球となって異世界に降りていく。
結局ガイ・アステラの真の目的は今はまだ分からずじまいに終わった。
「くそっ……何を考えているんだ、あの化け物は……仁美……どうか無事でいてくれ!良太郎君達!どうかヤツに負けないでくれ……!」
ただひとりそこに残された蓮は、ただそう祈る事しかできなかった。
世界の命運は、我儘な神の手に握られてると言うのだろうか……。
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「ああ……。」
あの純粋な目だけは裏切れなかった……だから私はマリーネにだけは心を許した。
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「マリーネ……。」
「……お師匠様……!」
マリーネと久しぶりに再会した時、あいつは戦士の目をしていた……。
だから、戦うならせめて私が皆の傍にいてやらなくちゃと思ったんだ。
そして今その戦いは佳境に突入している……この戦いの果てにマリーネ達の未来があるはずなんだ……その未来への水先案内人が私の使命。
そんな使命を背負わされる事になるなんてな……私みたいなやつが……。
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最強の矛と盾を併せ持つ者同士の戦いは素早く決着が着いた。
両者がただ攻撃魔術を撃ち合うだけではいつまでも戦いが長引いただろう……しかしシャナには真の目的を成す為のピースという使命が、イブにはこの戦いをすぐに片付けて他の仲間の元に駆けつけなければいけないという使命があった。
故に両者は最強の一撃の元相手を葬りこの戦いに決着を着けなければいけないと覚悟したのだ。
そして両者の最高威力の一撃は中央で交わり、互いの心臓を射抜くに至った。
しかし、決着を着けるというのと同時に自分自身も生きていなくてはいけないという事は互いに同じ……故に両者は自身の得意魔術を最大限行使して自らの治癒に専念した。
「___ッハ……ハッ、ハッ……」
先に息を吹き返したのはイブだった。
彼女は心臓を貫かれた刹那、失血よりも早く反射の魔術によって欠損箇所に細やかな反射の結界を展開し失血を免れたのだ。
判断がコンマ数秒でも遅れていたら失血によって命が脅かされただろう……自分自身の卓越した魔術操作によってイブは一命を取り留めたのだ。
「ッ……あくまで応急処置……誰かに治癒魔術を施してもらわないと危ないな……シャナは……」
立ち上がったイブはシャナがどうなっているかを確認しようとしたが……その場にシャナはいなかった。
「……いない……いや……」
何かの魔力を感じたイブはそちらに振り向く。
そこには、シャナの身体を抱えて走っていくゴーレム、グレイザーの姿があった。
シャナの向かう先と目的を察したイブは急いでそれを追いかけなくては、と決意する。
「逃がすか……!」
シャナを追いかけるイブの頭の中には、先程のシャナの言葉がずっと残っていた。
シャナはガイ・アステラの真の目的の為のピースなのだという事だ。
そして、あの異空間でいた時の闇のティアマトの事を思い出す……彼の人間性や上辺で語っていた話の内容から彼らの真の目的を考察しようとしているのだ。
狂死郎と闇のティアマトが語っていたのは「異世界の人間を食糧とする為の世界征服」……それを成せば鬼人族の狂死郎は満足に生きられる世界になるのではないのか、そこに闇のティアマト……いや、ガイ・アステラの目的も絡んでいるのか、それは何なのか……考えられるあらゆる可能性をイメージし、その中の1つが強くイブの頭の中に浮かび上がった。
「……まさか……!」
そうはさせまいと走る速度を上げ、なんとかシャナを捕まえようとするイブ。
シャナはゴーレムの腕の中で、影の魔術によって自身の治癒に専念している。
これを止められなければ、世界は__
◇
「まさかリュウカとセンジュが内に秘めた人格を呼び覚ましてしまうとは……面白い事もあるものだ。やはり人間ってのは面白い。これ程の愉悦は無いぞ……なぁ、れんクン。」
「バカな事を言うな……お前のエゴなんかで、彼らが……」
「おいおい、君だって一度は俺を頼ろうとした身だろぅ?鬼人族を全滅させてくれってさ。」
「何故その願いを叶えなかった!?」
「だってそれ……面白くなさそうだもん。それに鬼人族を全滅させなかったから良太郎クンって言う俺達に対するジョーカーキャラが生まれた訳だしさぁ。」
「それは結果論だ!それに……良太郎君は君達にとって害になる存在ではないのか!何をそんな楽しそうに__」
「チッチッチッ、楽しそうじゃない、楽しいんだよ!人間との戦争ごっこはさ!そこに現れたのは人間と鬼人の間で揺れ動く1人の少年!んんん~堪らないねぇ!」
「お前はイカレてる……!」
異空間にてアマテラス作戦の様子を見ていた蓮とその中に潜む闇のティアマト……いや、ガイ・アステラは言い合いをしていた。
ガイ・アステラの言い分に理解に苦しむ蓮は、ただその狂気に呑まれないように心を強く保つ事しかできなかった。
「お前は必ず死ぬぞ……人間の心に、可能性に、強い意志によって滅されるんだ!」
「うんうん、そうだねぇ。」
「……またのうのうと……そんな事は有り得ないとでもいいたいのか!」
「え?有り得る有り得る。」
「……は?」
「俺ぐらい倒してくれなきゃ人間に未来はないんだもの。俺は人間共にねぇ、人間の可能性って奴を示してほしいんだ。昔の人間ってのはそれはもう酷くて愉快な奴らだったよ!願いを叶える黒い花……俺という存在を知ってしまったが為に醜い争いを繰り広げて数えきれない程の人間が死んだんだよ?俺はそんなバカな人間共に試練を課すべく異世界と鬼人を作ったんだ!それによってまた新たな悲劇が繰り返された……俺にとっては喜劇だけどな!」
「なに……!?」
ガイ・アステラの言葉に耳を疑う蓮。
「俺と僕と私が考えた「世界統合計画」もその為の下準備なんだよ!争いをやめられない人類を次のステージに進める為のね!」
「そんな絵空事の為に……!?」
「素晴らしいとは思わないかい?人間が争いをやめ高次元の存在となる。そこは争いも差別もない人類の終着点にして楽園さ。全ては……そこに至る為の楽しく面白く過酷な道のりって事。楽しい楽しい2000年の歴史だったけど……それはもうすぐで終わるんだ。俺と僕と私が終わらせる。」
「じゃあ、なんだ……お前は人類の為に……人類を高次元の存在とやらにする為に世界に火種を撒いてたとでも言うのか……?その為に自分自身が倒される事すら……」
「くっくっく……」
「答えろ!」
「始めようか、皆。」
次の瞬間、蓮の身体が分裂し、2つに分かれた……。
いや、姿が蓮とそっくりだが蓮の身体からガイ・アステラが分離したのだ。
「これより!世界統合計画最終段階に入る!その為のピースは4つ!狂死郎クンの中の僕!シャナの中の私!そして俺!最後に最も重要なマスターピースである彼が集い……扉を開く!世界は混沌に包まれ、それが晴れた暁には……世界は新たな次元に突入し、人類は高次元の存在となる!人類よ……俺なんかに殺されないでくれよ!旧時代のように俺をガッカリさせないでくれぇ~~~!!」
誰かに向けながらのように声高らかにそう宣言したガイ・アステラはそのまま光の球となって異世界に降りていく。
結局ガイ・アステラの真の目的は今はまだ分からずじまいに終わった。
「くそっ……何を考えているんだ、あの化け物は……仁美……どうか無事でいてくれ!良太郎君達!どうかヤツに負けないでくれ……!」
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