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第3章<怪物と少女>編
118話「太陽(あす)を賭けた、戦い」
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マリーネ達はすっかり大きくなり、皆冒険者となって目覚ましい活躍を立てた。
ソレイユ、ガオレオ、セリエはティアマトの子として生まれた故に元々持っていた才能というものがあり、あっという間に1級冒険者になった……それに私がいない間に特級冒険者になってたみたいだしな。
私はもう皆に教える事は無いと、もう私が皆の前からいなくなっても問題ないだろうと確信し、自分が建て、マリーネと共に過ごした家を後にした。
◇
私は王宮に向かい、自らその首を王家、アストラル家に差し出した。
最も、現国王ケン・アストラルは私の首なんか欲しくなかったらしいが。
「父上は王の座を退いたとは言え、貴方を死刑にする事は頑なに取り消さなかった……私が上手く彼を説得できなかった落ち度です……申し訳ありません……。」
「……気にするな。」
「ですが、刑の形だけは私の提案を通す事ができました。」
「何……?」
ケンは懐から1つの錠剤を取り出し、それを私に見せる。
「刑は「服毒死」です。ですがこれは……飲んだ人間を死なせるのではなく、仮死状態にする薬です。」
「なるほど……要は便宜上の死刑って事だな。」
「そして近い将来、こちらの薬を飲ませる事で貴方を生き返らせてみせます。」
今度は仮死状態を解く薬を取り出して、それによって私を生き返らせる事をケンは約束してくれた。
「貴方は化け物などではない……ディアーガ、ミズノエ、アトラ、アダン……各国での貴方の活躍は聞き及んでいます。貴方は英雄なのです。それを死刑にするなどあってはならない……せめて仮死状態にする事で父上の目ぐらいは欺いてみせる……私にできるのはこれだけです。どうかご容赦を……。」
ケンは形はどうあっても死刑は免れない事を許して欲しいと頭を下げ、私はそれを許した。
そして私は王宮の関係者達の前で仮死状態になる薬を服薬し、私の死に様を見届けに来た先代国王と、口パクで「貴方の幸福を祈る」と言ったケンの姿を見ながら眠りについた。
◇
次に目覚めた時、私は異空間にいた。
頭上と足元、それぞれに2つの大きな青い星が浮かんでいた。
「ここは……?」
「ここは異空間……そして私は異世界においてティアマトと呼ばれている者です。」
私の前に現れた、少女のような外見の人物は自らティアマトと名乗った。
本名は仁美というらしく、夫である蓮共々ティアマトとなったが、狂死郎の魂が持つ狂気に当てられた事によりそいつは闇に堕ちてしまい、狂死郎による世界の支配を手助けするべくモンスターを生み出したそうだ。
「君も私の望みを断つ者……かな?」
「そうだ。今はここから見守る事しかできないが……マリーネ達は必ずお前達の野望を止めてみせる。」
「そうか……面白い。君は最強の冒険者なんだろう?ならゲームバランスを考慮して、君にはしばらくここで大人しくしていてもらおう。」
闇のティアマトはそう言うと私に呪いをかけ、それを解かなければ蘇生できなくした。
「蓮さん……何故そんな事を!」
「これはゲームだ。いずれ現れるであろう勇者が悪と戦うゲーム。だからゲームバランスを調整する事は大事なのさ。」
蓮はしたり顔でそう語っていたが、今思えばあれは多分蓮の意思ではなかったのかもしれない。
それから2年の時が経過し、勇者は……良太郎は現れた__
◇
「私達の目的は4つ。この王都をティアマトモンスターから防衛し、影の一味を打倒し、ルスタ村の村人達を救出し、闇のティアマトを倒す事だ。」
ギルド本部が破壊された事で、冒険者の活動拠点は一時的に避難用地下シェルターを使う事にし、そこに集められた冒険者達、王宮関係者、そして俺は皆でイブさんの立てた作戦の話を聞いていた。
イブさんを中心とした作戦会議は長く続き、それなら4つの目標を達成できるかもしれないと俺は確信した。
「イブ殿。私から1つ、ここにいる皆に言いたい事がある。」
「どうぞ。」
そして会議が終わる間際、護衛をつけてここに来ていたケン国王が皆の前に立ち、ここにいる皆に向けてメッセージを送りたい、と前置きをしてこう続ける。
「影の一味による各国の襲撃から今日まで、この一月足らずの間に世界は……我々の生活は大きく変化した。しかし、イブ殿曰く……奴らは1ヶ月などという短い時間よりもずっと昔から人々を苦しめ続けていた。転生者、リョータロー殿がいた世界がその大きな被害を受けていたそうだ。鬼人族、キョーシローはリョータロー殿の世界を混乱に陥れ、そして人間から報復を受け、リョータロー殿同様、この世界に転生した。リョータロー殿の世界でなし得なかった世界の支配をこの世界でこそは成し遂げてみせる、という事なのかもしれない。
事は既に始まっていたのだ。この王都は皆知っての通り1度壊滅した。その場に居合わせたイブ殿曰く、それを引き起こした者こそ影の一味の首謀者、キョーシローであるとの事だ。そしてその背後には……2人のティアマトの内の1人、闇に堕ち、モンスターを生み出し、世界を混沌に陥れた闇のティアマトがいる……と。
影の一味による世界の支配など……鬼人族の為に人間が食糧となるなど、あってはならないのだ!我々は影の一味、そして闇のティアマトに勝たなければならないのだ!」
「うおおおおおお!!」
「我々人類は明日を掴み取る為に戦う!この戦いに終止符を打つべく、イブ殿の提案した作戦にリョータロー殿の世界における太陽神の名を冠したこの作戦……「アマテラス作戦」を、明日決行する!」
「やるぞお前らぁ!!」
「この世界を守るんだ!!」
「やってやるぜぇぇぇ!!」
「影の一味なんかに負けない!!」
ケン国王の言葉を聞いた冒険者達は皆やる気に満ちている……皆この世界を守る為に一丸になっているんだ……!
そう考えていると、俺の隣にいたマリーネが俺に声をかける。
「リョータロー君!」
「え?」
「絶対、絶対にこの戦いを皆で生き延びて……勝ちましょうね!」
「……うん!絶対勝とう!」
俺とマリーネは互いにそう誓い、冒険者緊急会議は終了した。
アマテラス作戦……昨日イブさんと1部の冒険者で考えた作戦だけど……まさか俺の世界の神様の名前がつけられるとはなぁ……よし!俺も頑張らないとな!
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私はもう皆に教える事は無いと、もう私が皆の前からいなくなっても問題ないだろうと確信し、自分が建て、マリーネと共に過ごした家を後にした。
◇
私は王宮に向かい、自らその首を王家、アストラル家に差し出した。
最も、現国王ケン・アストラルは私の首なんか欲しくなかったらしいが。
「父上は王の座を退いたとは言え、貴方を死刑にする事は頑なに取り消さなかった……私が上手く彼を説得できなかった落ち度です……申し訳ありません……。」
「……気にするな。」
「ですが、刑の形だけは私の提案を通す事ができました。」
「何……?」
ケンは懐から1つの錠剤を取り出し、それを私に見せる。
「刑は「服毒死」です。ですがこれは……飲んだ人間を死なせるのではなく、仮死状態にする薬です。」
「なるほど……要は便宜上の死刑って事だな。」
「そして近い将来、こちらの薬を飲ませる事で貴方を生き返らせてみせます。」
今度は仮死状態を解く薬を取り出して、それによって私を生き返らせる事をケンは約束してくれた。
「貴方は化け物などではない……ディアーガ、ミズノエ、アトラ、アダン……各国での貴方の活躍は聞き及んでいます。貴方は英雄なのです。それを死刑にするなどあってはならない……せめて仮死状態にする事で父上の目ぐらいは欺いてみせる……私にできるのはこれだけです。どうかご容赦を……。」
ケンは形はどうあっても死刑は免れない事を許して欲しいと頭を下げ、私はそれを許した。
そして私は王宮の関係者達の前で仮死状態になる薬を服薬し、私の死に様を見届けに来た先代国王と、口パクで「貴方の幸福を祈る」と言ったケンの姿を見ながら眠りについた。
◇
次に目覚めた時、私は異空間にいた。
頭上と足元、それぞれに2つの大きな青い星が浮かんでいた。
「ここは……?」
「ここは異空間……そして私は異世界においてティアマトと呼ばれている者です。」
私の前に現れた、少女のような外見の人物は自らティアマトと名乗った。
本名は仁美というらしく、夫である蓮共々ティアマトとなったが、狂死郎の魂が持つ狂気に当てられた事によりそいつは闇に堕ちてしまい、狂死郎による世界の支配を手助けするべくモンスターを生み出したそうだ。
「君も私の望みを断つ者……かな?」
「そうだ。今はここから見守る事しかできないが……マリーネ達は必ずお前達の野望を止めてみせる。」
「そうか……面白い。君は最強の冒険者なんだろう?ならゲームバランスを考慮して、君にはしばらくここで大人しくしていてもらおう。」
闇のティアマトはそう言うと私に呪いをかけ、それを解かなければ蘇生できなくした。
「蓮さん……何故そんな事を!」
「これはゲームだ。いずれ現れるであろう勇者が悪と戦うゲーム。だからゲームバランスを調整する事は大事なのさ。」
蓮はしたり顔でそう語っていたが、今思えばあれは多分蓮の意思ではなかったのかもしれない。
それから2年の時が経過し、勇者は……良太郎は現れた__
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「私達の目的は4つ。この王都をティアマトモンスターから防衛し、影の一味を打倒し、ルスタ村の村人達を救出し、闇のティアマトを倒す事だ。」
ギルド本部が破壊された事で、冒険者の活動拠点は一時的に避難用地下シェルターを使う事にし、そこに集められた冒険者達、王宮関係者、そして俺は皆でイブさんの立てた作戦の話を聞いていた。
イブさんを中心とした作戦会議は長く続き、それなら4つの目標を達成できるかもしれないと俺は確信した。
「イブ殿。私から1つ、ここにいる皆に言いたい事がある。」
「どうぞ。」
そして会議が終わる間際、護衛をつけてここに来ていたケン国王が皆の前に立ち、ここにいる皆に向けてメッセージを送りたい、と前置きをしてこう続ける。
「影の一味による各国の襲撃から今日まで、この一月足らずの間に世界は……我々の生活は大きく変化した。しかし、イブ殿曰く……奴らは1ヶ月などという短い時間よりもずっと昔から人々を苦しめ続けていた。転生者、リョータロー殿がいた世界がその大きな被害を受けていたそうだ。鬼人族、キョーシローはリョータロー殿の世界を混乱に陥れ、そして人間から報復を受け、リョータロー殿同様、この世界に転生した。リョータロー殿の世界でなし得なかった世界の支配をこの世界でこそは成し遂げてみせる、という事なのかもしれない。
事は既に始まっていたのだ。この王都は皆知っての通り1度壊滅した。その場に居合わせたイブ殿曰く、それを引き起こした者こそ影の一味の首謀者、キョーシローであるとの事だ。そしてその背後には……2人のティアマトの内の1人、闇に堕ち、モンスターを生み出し、世界を混沌に陥れた闇のティアマトがいる……と。
影の一味による世界の支配など……鬼人族の為に人間が食糧となるなど、あってはならないのだ!我々は影の一味、そして闇のティアマトに勝たなければならないのだ!」
「うおおおおおお!!」
「我々人類は明日を掴み取る為に戦う!この戦いに終止符を打つべく、イブ殿の提案した作戦にリョータロー殿の世界における太陽神の名を冠したこの作戦……「アマテラス作戦」を、明日決行する!」
「やるぞお前らぁ!!」
「この世界を守るんだ!!」
「やってやるぜぇぇぇ!!」
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そう考えていると、俺の隣にいたマリーネが俺に声をかける。
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「え?」
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