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第3章<怪物と少女>編
90話「影、捕らえる」
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……ッタ
……ヘッタ
(またこの声だ……禍々しい声……!)
何も見えない真っ暗闇の中、俺の耳には以前も聞いた事のある声が聞こえる……この声の主は一体……
俺はその空間で声を出そうと必死に口を開け、そしてようやく僕の口から言葉が出てきた。
ハラガ……ヘッタ……!
「貴方は誰だ……!」
_______
次の瞬間、真っ暗闇だったはずのこの空間はいつの間にか海辺のような景色に一変していた。
赤く染まった海水?のようなものが満ち干きを繰り返している。
俺が今立ってる砂浜?もまるで灰のように白い……。
「!?」
その時、俺は背後に……赤い海がある方とは反対の方向に人の気配のようなものを感じ取り、そちらに振り向く。
そこにいたのは、砂を固めて作ったような鎖で拘束され、口周り以外の全身を包帯で巻かれた姿の人間だった。
いや、あれは人間……なのか?
「貴方は誰ですか?」
「___ヨウヤク……アエタナ……リョウタロウ。」
謎の人物は、俺の質問に対してそう呟いた後こう答える。
「オレハ……キジンゾクノ……ホンノウ……ノ、ヨウナモノダ。スベテノ、キジンノナカニ……オレノヨウナ、ヤツガイル。」
「……貴方が鬼人族の中にいるから、鬼人族は人を食べなくてはいけないのですか?」
「……ソウダ。」
続けて俺の質問にそう答える。
鬼人族の本能、と自称している彼を前にして、俺はどうしてもこう聞かざるを得なかった。
「俺が林檎を食い殺そうとしかけたのも、お前のせい……なのか?」
「__モウシヒラキノ、ヨチモナイ……オレノセキニン、ダ。オマエハオレニ、イカルケンリガ、アル。」
「じゃあ……お前のその姿は何なんだ?まさか……俺のお父さんの……鬼島花彦によって不自由にされてるんじゃないのか?」
俺がそう質問すると、彼は少し黙った後こう答えた。
「ソウダ。オレハ……ウマレタトキカラ、オマエノナカニイタガ……オマエノオヤジ、ニヨッテ……オレハフウジラレタ。ダカラオマエハ……ヒトヲクワズニ、イキテイラレタンダ……。」
「じゃあ、どうして……。」
「アルモノガ……コノフウインヲ、イチジテキニ……カイジョシタンダ。ソノセイデ、オマエハリンゴヲ……スマナイ。」
ただただ謙虚な態度で俺に頭を下げる彼を見て、なんだかこの人を責めるのは違うんじゃないかと、俺は思った……。
「お前の封印を解除した奴……そいつが黒幕なのか?」
「……アァ。ソイツニヨッテ、キジントイセカイハ……ウミダサレタ。ソイツハ……ハルカムカシカラ、チキュウニソンザイシテイタ。
ナンドモ、シンカヲクリカエシ……サイシュウテキニハ「ショクブツ」ヘトスガタヲカエタ……。」
「そいつの名前は……!?」
「……ガイ___」
◇
「……」
この日の朝はいつもより少し肌寒かった。
寝ている間に布団をほおり出してしまったからだ。
「リョータロー君……悪い夢でも見たの?」
その時寝室にマリーネが入ってきて俺にそう聞いてくる。
「いや、えっと……そうかも。」
「寝言が私の部屋にまで聞こえたわよ。鬼人族がどうこうって……色々と悩んだり考えすぎるのは心にも身体にも良くないわ。今日はゆっくり休みましょう。」
「いや、ビャッコさんから秘密兵器の鍵を貰ったんだ……それを使って秘密兵器を起動して、影の一味を__」
俺はそう言いながらベッドから降りようとするも、体は言うことを聞かずお尻から倒れ込んでしまった。
「リョータロー君!だったらこの鍵はお師匠様に渡して、お師匠様と特級冒険者……ソレイユさんやガオレオさん達に秘密兵器を取りに行ってもらうわ。だからリョータロー君は休んでて、ね?」
「……わかった。」
俺はマリーネの提案を受け入れ、とりあえずマリーネが作ってくれた朝ごはんをー食べようとしたのだけど……。
「リョータロー!マリーネ!大変よ!今すぐ貴方達に来て欲しいわ!」
その時マリーネの家に現れたのは、以前俺が友達になったリコだった。
そんなに急いで、一体何が……まさか影の一味が秘密兵器を掌握したのか……!?
「何があったの……?」
「影の一味の1人、リュウカが……!」
リコの口から告げられた言葉は、俺にとマリーネにとって衝撃的な情報だった。
それを聞いた俺はマリーネ、リコと共に王国アストレアの王都、レガーの中にある憲兵署という所に行く。
憲兵って言うのはいわゆる警察の事だよね。
そこに俺達が向かった理由は……
◇
「署長さん、連れてきました。」
「ご苦労であります。」
憲兵署の中にある、悪い事をした人を留置所に送る前に留めておく拘束室の前。
リコはそこに俺達を連れてきて、そこに立っていたこの憲兵署の署長さんに俺達の顔を見せた。
「突然のお呼び出しに応じてくださり、誠にありがとうございます。」
「私達に一体どういう御用で……?」
「今朝方、彼女が……影の一味の1人、リュウカがこの憲兵署に出頭したのです。」
俺は署長さんの言葉を聞き、そして拘束室の覗き窓から中にいたリュウカを見る事でようやく状況を正しく理解する事ができた。
拘束室の中にいたのは、影の一味の1人……リュウカだ。
「貴方達を呼んだのは、貴方達は以前リュウカと交戦した事があると冒険者ギルドのギルドマスターからお聞きしたからであります。」
「……確かに、リュウカとは1度戦った事ありますけど……。」
「貴方達ならリュウカから影の一味に関する重要な情報を聞き出せるかもしれないと判断した所存であります。」
「そ、そんな事言われましても……。」
署長さんの言葉に戸惑うマリーネ。
俺だって「ただ1度戦った事があるだけ」って言う理由でリュウカと話さなくてはならないなんて……と思ったけど、敵とは言えリュウカだって女の子だ。
酷い拷問をされるかもしれない……それをされる前に俺達で影の一味の重要な情報を引き出す事ができれば……。
そう決意した俺はマリーネと共に面会室に入る。
面会室は魔術によって金剛石のように硬くなったガラスで隔てられている。
俺とマリーネ、そしてリュウカは椅子に座って対面した。
とりあえず、面会できる時間はそう長くないみたいなのでリュウカが何故自首したのかを聞く事にした。
「リュウカ、ひ、久しぶり。」
「……リョータローにマリーネ……ですね。」
なんだよ、久しぶりって友達みたいな会話……と心の中で自分にツッコみつつも、1つ目の質問を彼女に投げかけた。
「なんで自首したの?」
「……私の居場所はもう、影の一味の中には無いからです。」
それから語られたリュウカの話は、彼女が世界を危機に晒した悪者である事を考慮しても、心にくるものがある事だった……。
……ヘッタ
(またこの声だ……禍々しい声……!)
何も見えない真っ暗闇の中、俺の耳には以前も聞いた事のある声が聞こえる……この声の主は一体……
俺はその空間で声を出そうと必死に口を開け、そしてようやく僕の口から言葉が出てきた。
ハラガ……ヘッタ……!
「貴方は誰だ……!」
_______
次の瞬間、真っ暗闇だったはずのこの空間はいつの間にか海辺のような景色に一変していた。
赤く染まった海水?のようなものが満ち干きを繰り返している。
俺が今立ってる砂浜?もまるで灰のように白い……。
「!?」
その時、俺は背後に……赤い海がある方とは反対の方向に人の気配のようなものを感じ取り、そちらに振り向く。
そこにいたのは、砂を固めて作ったような鎖で拘束され、口周り以外の全身を包帯で巻かれた姿の人間だった。
いや、あれは人間……なのか?
「貴方は誰ですか?」
「___ヨウヤク……アエタナ……リョウタロウ。」
謎の人物は、俺の質問に対してそう呟いた後こう答える。
「オレハ……キジンゾクノ……ホンノウ……ノ、ヨウナモノダ。スベテノ、キジンノナカニ……オレノヨウナ、ヤツガイル。」
「……貴方が鬼人族の中にいるから、鬼人族は人を食べなくてはいけないのですか?」
「……ソウダ。」
続けて俺の質問にそう答える。
鬼人族の本能、と自称している彼を前にして、俺はどうしてもこう聞かざるを得なかった。
「俺が林檎を食い殺そうとしかけたのも、お前のせい……なのか?」
「__モウシヒラキノ、ヨチモナイ……オレノセキニン、ダ。オマエハオレニ、イカルケンリガ、アル。」
「じゃあ……お前のその姿は何なんだ?まさか……俺のお父さんの……鬼島花彦によって不自由にされてるんじゃないのか?」
俺がそう質問すると、彼は少し黙った後こう答えた。
「ソウダ。オレハ……ウマレタトキカラ、オマエノナカニイタガ……オマエノオヤジ、ニヨッテ……オレハフウジラレタ。ダカラオマエハ……ヒトヲクワズニ、イキテイラレタンダ……。」
「じゃあ、どうして……。」
「アルモノガ……コノフウインヲ、イチジテキニ……カイジョシタンダ。ソノセイデ、オマエハリンゴヲ……スマナイ。」
ただただ謙虚な態度で俺に頭を下げる彼を見て、なんだかこの人を責めるのは違うんじゃないかと、俺は思った……。
「お前の封印を解除した奴……そいつが黒幕なのか?」
「……アァ。ソイツニヨッテ、キジントイセカイハ……ウミダサレタ。ソイツハ……ハルカムカシカラ、チキュウニソンザイシテイタ。
ナンドモ、シンカヲクリカエシ……サイシュウテキニハ「ショクブツ」ヘトスガタヲカエタ……。」
「そいつの名前は……!?」
「……ガイ___」
◇
「……」
この日の朝はいつもより少し肌寒かった。
寝ている間に布団をほおり出してしまったからだ。
「リョータロー君……悪い夢でも見たの?」
その時寝室にマリーネが入ってきて俺にそう聞いてくる。
「いや、えっと……そうかも。」
「寝言が私の部屋にまで聞こえたわよ。鬼人族がどうこうって……色々と悩んだり考えすぎるのは心にも身体にも良くないわ。今日はゆっくり休みましょう。」
「いや、ビャッコさんから秘密兵器の鍵を貰ったんだ……それを使って秘密兵器を起動して、影の一味を__」
俺はそう言いながらベッドから降りようとするも、体は言うことを聞かずお尻から倒れ込んでしまった。
「リョータロー君!だったらこの鍵はお師匠様に渡して、お師匠様と特級冒険者……ソレイユさんやガオレオさん達に秘密兵器を取りに行ってもらうわ。だからリョータロー君は休んでて、ね?」
「……わかった。」
俺はマリーネの提案を受け入れ、とりあえずマリーネが作ってくれた朝ごはんをー食べようとしたのだけど……。
「リョータロー!マリーネ!大変よ!今すぐ貴方達に来て欲しいわ!」
その時マリーネの家に現れたのは、以前俺が友達になったリコだった。
そんなに急いで、一体何が……まさか影の一味が秘密兵器を掌握したのか……!?
「何があったの……?」
「影の一味の1人、リュウカが……!」
リコの口から告げられた言葉は、俺にとマリーネにとって衝撃的な情報だった。
それを聞いた俺はマリーネ、リコと共に王国アストレアの王都、レガーの中にある憲兵署という所に行く。
憲兵って言うのはいわゆる警察の事だよね。
そこに俺達が向かった理由は……
◇
「署長さん、連れてきました。」
「ご苦労であります。」
憲兵署の中にある、悪い事をした人を留置所に送る前に留めておく拘束室の前。
リコはそこに俺達を連れてきて、そこに立っていたこの憲兵署の署長さんに俺達の顔を見せた。
「突然のお呼び出しに応じてくださり、誠にありがとうございます。」
「私達に一体どういう御用で……?」
「今朝方、彼女が……影の一味の1人、リュウカがこの憲兵署に出頭したのです。」
俺は署長さんの言葉を聞き、そして拘束室の覗き窓から中にいたリュウカを見る事でようやく状況を正しく理解する事ができた。
拘束室の中にいたのは、影の一味の1人……リュウカだ。
「貴方達を呼んだのは、貴方達は以前リュウカと交戦した事があると冒険者ギルドのギルドマスターからお聞きしたからであります。」
「……確かに、リュウカとは1度戦った事ありますけど……。」
「貴方達ならリュウカから影の一味に関する重要な情報を聞き出せるかもしれないと判断した所存であります。」
「そ、そんな事言われましても……。」
署長さんの言葉に戸惑うマリーネ。
俺だって「ただ1度戦った事があるだけ」って言う理由でリュウカと話さなくてはならないなんて……と思ったけど、敵とは言えリュウカだって女の子だ。
酷い拷問をされるかもしれない……それをされる前に俺達で影の一味の重要な情報を引き出す事ができれば……。
そう決意した俺はマリーネと共に面会室に入る。
面会室は魔術によって金剛石のように硬くなったガラスで隔てられている。
俺とマリーネ、そしてリュウカは椅子に座って対面した。
とりあえず、面会できる時間はそう長くないみたいなのでリュウカが何故自首したのかを聞く事にした。
「リュウカ、ひ、久しぶり。」
「……リョータローにマリーネ……ですね。」
なんだよ、久しぶりって友達みたいな会話……と心の中で自分にツッコみつつも、1つ目の質問を彼女に投げかけた。
「なんで自首したの?」
「……私の居場所はもう、影の一味の中には無いからです。」
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