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第2章<鋼の心>編
78話「蘇る記憶・その9」
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8月31日(月)
俺達はこの日、俺と一真、花菜が住んでる街と林檎が住んでる街の辺りから電車で30分程の所にある郁太市のハッピーモールに来ていた。
夏休み最後の日なので、思い出を作る為だ。
「今日は楽しむぞー!」
「おー!」
「おー。」
「お、おー……。」
林檎と一真はとてもテンションが高く、俺と花菜はいつもと変わらないテンションで……いや、林檎と一真もいつもと変わってない様子だったな。
それはそうと、まずは一真がメガネショップに行きたいと言うので4人でそこに行き、一真は色とりどりのメガネの中から好きな物を探す。
「ジャーン!どうよこれ!」
「似合ってるんじゃない?」
「なんか知的な感じで良いよ!」
「一真って目悪くなったの?」
青い縁のメガネをかけて皆にどうかと聞き、花菜と林檎から褒められてる一真。
そんな彼に対して俺はそう聞いたが、それに対する一真の答えは彼らしいものだった。
「チッチッチッ……これは伊達メガネだ。」
「だ、伊達メガネか……。」
「まぁ一真漫画よく読むから、その内本物も使う事になるかもね。」
「き、気ぃつけるよ……。」
一真の買い物は終わり、次は花菜の買い物の番。
彼女はスポーツショップに行き、学校や大会で使う水着を新調した。
「どう?」
「似合ってるぜ花菜!」
「可愛いよ花菜ちゃん!」
「お、俺もそう思う!」
「ありがとう。最近使ってた水着がキツくなってさ、新しいの欲しかったんだよね。」
俺達から水着姿を褒められた花菜は水着を新調する理由を明かす。
花菜はモデル体型って感じだったし、身体の変化に合わせて着るものも変えていく必要があるんだよな。
そう考えていると、林檎が俺の服の裾を引っ張って……。
「り、良ちゃん……?」
「ん?何?」
「わ、私も運動頑張ってるし、体型には自信あるんだけどなー!」
「……」
「す、すみません、冗談です……。」
林檎は照れながらそう言って俺から顔を逸らす。
今思うと、林檎は花菜と体型で張り合いたかったんだろう。
その時の俺は、林檎本人の言う通り彼女は実際に魅力的な体型をしていたから、どう反応すれば良いか分からず固まってしまったのだけど。
「お、俺は林檎ちゃんには林檎ちゃんの、花菜には花菜の魅力があると思うぜ!」
「え、そうかな~エヘヘ……。」
「随分と口達者になったじゃない。」
「まぁな!女の子の扱いなら心得てるぜ!」
その一方で一真は林檎と花菜のフォローをして2人を立てようとする。
自分にもそんなトークスキルがあれば、とその時の俺は思った。
◇
その後林檎がカフェに行きたいと言ったので、俺と一真と花菜もそこで休憩がてら自分たちも食べたい物を食べる事にする。
「ん~!このタピオカミルクティー美味しい~!」
「ここのクレープは美味しいわね。」
「それな!」
「うん……。」
そのお店で林檎はタピオカミルクティーを、花菜はチョコクレープを、一真はソフトクリームを、俺はバニラシェイクを注文し、各自自分が注文したメニューを堪能した。
「ねぇ、良ちゃんのバニラシェイク1口ちょうだい!私の1口と交換で!」
「え?あ、その……。」
その時林檎は自分のタピオカミルクティーの1口と俺のバニラシェイクの1口を交換しないと提案してきたのだった。
そう言う展開に遭遇した時、俺のようなナヨナヨ男が考えるのは決まって1つである。
「か、関節キスになるんじゃ……。」
「た、確かにそうだね!嫌なら断っても良いけど……。」
林檎は俺の言葉にそう返すけど、俺は何か男らしい事をしなければ……と考え、男なら関節キスなんて気にしない!と言う結論に至り、覚悟を決める。
「い、良いよ!交換しよう!林檎はバニラシェイク飲みたいから、俺に交換しようって言った……んだよね?」
「そうだけど……良いの?」
「うん!俺は大丈夫……!」
「じゃあ……。」
そう言う訳で、俺と林檎はお互いのメニューの1口を交換した。
タピオカの味はよく分からなかったけど、この時の俺の勇気に拍手を送りたい。
そんなこんなで俺達はその後、昼食を食べて、俺が希望した映画を皆で見て、日が暮れる前にモールを後にし、自分達の街に帰る為に駅へと向かった。
「今日は楽しかったね!」
「うん。また来ようね。」
「次は体育祭が終わった後にでも行くか?」
「そうだね!その次は文化祭が終わった後、その次はクリスマス、その次は……」
「ぜ、全部ハッピーモールじゃないわよね……?」
「……」
そう話しながら4人で駅に向かう途中、俺は林檎にある事を言った。
言おうかどうかと躊躇ってた事だけど、言わないといけない気がしたから……。
「林檎、今日ずっと……そのネックレス付けてたんだね。」
「……!」
俺の言葉を聞いた林檎は足を止め、顔を赤くして俺の方を見る。
そしてこう呟いた。
「……気づいてくれて、ありがとう。このネックレス、綺麗だから付けてきちゃった。」
「……。」
「……。」
俺と林檎はしばらく黙って俯いてたが、その空気を一真と花菜が変えようとしてくれた。
「良太郎!林檎に何か言う事あるんじゃかいか!」
「林檎もでしょ。」
「え、あ、うん!そ、そう……だね。」
「え、言いたい事って……何?」
林檎にそう聞かれ、腹を括って俺は胸に秘めた林檎への思いを口に出そうとする。
いつもは言わない言葉、口に出すには勇気がいる言葉、そんな言葉を俺は口に出そうと……
「雄介!道路に飛び出しちゃ危ないわよ!こっちに戻ってきなさい!」
「……?」
その時、俺がふと声がした方を見ると、そこにはボールを持って道路の真ん中に立ってる男の子がいた。
そして、向こうの方からトラックが走ってくる。
スピードを落とす気配は無かった。きっとよそ見をしてたんだろう。
「助けなきゃ……!!」
「良ちゃん……!?」
俺の身体は自然と動いていた。俺が好きなヒーローの皆なら、きっとそうしたと思ったからだ。
◇
「良ちゃん!しっかりして!……嫌だ……嫌だよこんなの……良ちゃん……!」
「お兄ちゃん……ありがとう……!」
気がついたら俺は道路に倒れていた。
全身が痛くて、耐えられないぐらいの痛さと、林檎、一真、花菜、少年の声が10秒ほど続いて、そこで俺は事切れた___
◇
「……リョータロー?」
「……マリーネ……?」
俺はどうやら長い夢を見ていたみたいだ。
気がつくとそこはマリーネの家の寝室だった。
そう言えば俺、ゴーレムから人間……いや、鬼人族に戻ったんだな。
「何か……怖い夢でも見たの……?」
「……いや、とっても楽しい夢だったよ。」
マリーネによると、俺は寝ている間うわ言を呟いていたらしい。
林檎、一真、花菜……と。
「林檎って……貴方の友達?」
「……うん。もう一度会えたらなって思ったから夢に出てきたのかな……。」
「会えると……良いわね。私はそう願ってるわ。」
マリーネは俺に笑顔でそう言ってくれた。
きっと会えるよね?一真、花菜、林檎……。
俺達はこの日、俺と一真、花菜が住んでる街と林檎が住んでる街の辺りから電車で30分程の所にある郁太市のハッピーモールに来ていた。
夏休み最後の日なので、思い出を作る為だ。
「今日は楽しむぞー!」
「おー!」
「おー。」
「お、おー……。」
林檎と一真はとてもテンションが高く、俺と花菜はいつもと変わらないテンションで……いや、林檎と一真もいつもと変わってない様子だったな。
それはそうと、まずは一真がメガネショップに行きたいと言うので4人でそこに行き、一真は色とりどりのメガネの中から好きな物を探す。
「ジャーン!どうよこれ!」
「似合ってるんじゃない?」
「なんか知的な感じで良いよ!」
「一真って目悪くなったの?」
青い縁のメガネをかけて皆にどうかと聞き、花菜と林檎から褒められてる一真。
そんな彼に対して俺はそう聞いたが、それに対する一真の答えは彼らしいものだった。
「チッチッチッ……これは伊達メガネだ。」
「だ、伊達メガネか……。」
「まぁ一真漫画よく読むから、その内本物も使う事になるかもね。」
「き、気ぃつけるよ……。」
一真の買い物は終わり、次は花菜の買い物の番。
彼女はスポーツショップに行き、学校や大会で使う水着を新調した。
「どう?」
「似合ってるぜ花菜!」
「可愛いよ花菜ちゃん!」
「お、俺もそう思う!」
「ありがとう。最近使ってた水着がキツくなってさ、新しいの欲しかったんだよね。」
俺達から水着姿を褒められた花菜は水着を新調する理由を明かす。
花菜はモデル体型って感じだったし、身体の変化に合わせて着るものも変えていく必要があるんだよな。
そう考えていると、林檎が俺の服の裾を引っ張って……。
「り、良ちゃん……?」
「ん?何?」
「わ、私も運動頑張ってるし、体型には自信あるんだけどなー!」
「……」
「す、すみません、冗談です……。」
林檎は照れながらそう言って俺から顔を逸らす。
今思うと、林檎は花菜と体型で張り合いたかったんだろう。
その時の俺は、林檎本人の言う通り彼女は実際に魅力的な体型をしていたから、どう反応すれば良いか分からず固まってしまったのだけど。
「お、俺は林檎ちゃんには林檎ちゃんの、花菜には花菜の魅力があると思うぜ!」
「え、そうかな~エヘヘ……。」
「随分と口達者になったじゃない。」
「まぁな!女の子の扱いなら心得てるぜ!」
その一方で一真は林檎と花菜のフォローをして2人を立てようとする。
自分にもそんなトークスキルがあれば、とその時の俺は思った。
◇
その後林檎がカフェに行きたいと言ったので、俺と一真と花菜もそこで休憩がてら自分たちも食べたい物を食べる事にする。
「ん~!このタピオカミルクティー美味しい~!」
「ここのクレープは美味しいわね。」
「それな!」
「うん……。」
そのお店で林檎はタピオカミルクティーを、花菜はチョコクレープを、一真はソフトクリームを、俺はバニラシェイクを注文し、各自自分が注文したメニューを堪能した。
「ねぇ、良ちゃんのバニラシェイク1口ちょうだい!私の1口と交換で!」
「え?あ、その……。」
その時林檎は自分のタピオカミルクティーの1口と俺のバニラシェイクの1口を交換しないと提案してきたのだった。
そう言う展開に遭遇した時、俺のようなナヨナヨ男が考えるのは決まって1つである。
「か、関節キスになるんじゃ……。」
「た、確かにそうだね!嫌なら断っても良いけど……。」
林檎は俺の言葉にそう返すけど、俺は何か男らしい事をしなければ……と考え、男なら関節キスなんて気にしない!と言う結論に至り、覚悟を決める。
「い、良いよ!交換しよう!林檎はバニラシェイク飲みたいから、俺に交換しようって言った……んだよね?」
「そうだけど……良いの?」
「うん!俺は大丈夫……!」
「じゃあ……。」
そう言う訳で、俺と林檎はお互いのメニューの1口を交換した。
タピオカの味はよく分からなかったけど、この時の俺の勇気に拍手を送りたい。
そんなこんなで俺達はその後、昼食を食べて、俺が希望した映画を皆で見て、日が暮れる前にモールを後にし、自分達の街に帰る為に駅へと向かった。
「今日は楽しかったね!」
「うん。また来ようね。」
「次は体育祭が終わった後にでも行くか?」
「そうだね!その次は文化祭が終わった後、その次はクリスマス、その次は……」
「ぜ、全部ハッピーモールじゃないわよね……?」
「……」
そう話しながら4人で駅に向かう途中、俺は林檎にある事を言った。
言おうかどうかと躊躇ってた事だけど、言わないといけない気がしたから……。
「林檎、今日ずっと……そのネックレス付けてたんだね。」
「……!」
俺の言葉を聞いた林檎は足を止め、顔を赤くして俺の方を見る。
そしてこう呟いた。
「……気づいてくれて、ありがとう。このネックレス、綺麗だから付けてきちゃった。」
「……。」
「……。」
俺と林檎はしばらく黙って俯いてたが、その空気を一真と花菜が変えようとしてくれた。
「良太郎!林檎に何か言う事あるんじゃかいか!」
「林檎もでしょ。」
「え、あ、うん!そ、そう……だね。」
「え、言いたい事って……何?」
林檎にそう聞かれ、腹を括って俺は胸に秘めた林檎への思いを口に出そうとする。
いつもは言わない言葉、口に出すには勇気がいる言葉、そんな言葉を俺は口に出そうと……
「雄介!道路に飛び出しちゃ危ないわよ!こっちに戻ってきなさい!」
「……?」
その時、俺がふと声がした方を見ると、そこにはボールを持って道路の真ん中に立ってる男の子がいた。
そして、向こうの方からトラックが走ってくる。
スピードを落とす気配は無かった。きっとよそ見をしてたんだろう。
「助けなきゃ……!!」
「良ちゃん……!?」
俺の身体は自然と動いていた。俺が好きなヒーローの皆なら、きっとそうしたと思ったからだ。
◇
「良ちゃん!しっかりして!……嫌だ……嫌だよこんなの……良ちゃん……!」
「お兄ちゃん……ありがとう……!」
気がついたら俺は道路に倒れていた。
全身が痛くて、耐えられないぐらいの痛さと、林檎、一真、花菜、少年の声が10秒ほど続いて、そこで俺は事切れた___
◇
「……リョータロー?」
「……マリーネ……?」
俺はどうやら長い夢を見ていたみたいだ。
気がつくとそこはマリーネの家の寝室だった。
そう言えば俺、ゴーレムから人間……いや、鬼人族に戻ったんだな。
「何か……怖い夢でも見たの……?」
「……いや、とっても楽しい夢だったよ。」
マリーネによると、俺は寝ている間うわ言を呟いていたらしい。
林檎、一真、花菜……と。
「林檎って……貴方の友達?」
「……うん。もう一度会えたらなって思ったから夢に出てきたのかな……。」
「会えると……良いわね。私はそう願ってるわ。」
マリーネは俺に笑顔でそう言ってくれた。
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