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第2章<鋼の心>編
68話「語る過去・その4」
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林檎と共に下校する事も、学校で林檎と話す事もなくなってから1週間が経過した。
流石にそれほどの時間が経つと林檎も俺の態度の変化に気づいたのか、俺に声をかけてきた。
「良ちゃん、最近私と話してくれないけど、何かあったの?」
「……別に何も……。」
「別に何も、じゃないよ。絶対何かあったでしょ?」
「林檎には関係ないだろ。」
俺が林檎と一緒にいることに対して周りの皆が陰口を言っている、そう正直に言えず、俺は彼女を突き放した。
ここでちゃんと素直に俺が思ってた事を林檎に言えば、彼女も理解してくれたかもしれないけど、その時の俺には勇気が無かった。
「そっか……でも、いつか元に戻るよね?また前みたいに一緒に学校とか帰り道で楽しく話そうね!」
「……林檎は俺と一緒にいちゃいけないんだよ!」
「え……なんで……?」
「それは……とにかくダメなんだ!話はこれで終わりだから、帰る……。」
「ち、ちょっと待ってよ良ちゃ……」
「俺に近寄るな!」
そこで俺は、林檎の手を振り払って家に帰った。
その日はすごくモヤモヤした気持ちで1夜を明かし、次の日の学校にいる間も先日の事を引きづってたんだけど……その日の休み時間、林檎が俺の前に3人の女子と、葵を連れてきた。
「な、何……?」
「葵ちゃん、この3人に「私と良ちゃんがいつも楽しそうにしてる」って言いふらしたんだって。それでこの3人が良ちゃんの近くでそれについて悪口を言ってたの。そうでしょ?」
「ご、ごめんなさい良太郎君……!」
確かにその3人は俺の陰口を言ってた子達だった。
その子達は先日の事を俺に謝ってきた。
咎める事もできなかったので、俺はその場で3人を許す事にした。それと、葵の事も。
「4人とも、もう悪さしないでね!」
「「は、はい……。」」
林檎は4人にもう俺の陰口は言うなと言い、4人をその場から立ち去らせた。
「これで前みたいに一緒にいられるね!」
「う、うん……ありがとう、林檎ちゃん……。」
俺は嬉しかった。林檎が俺の為にここまでしてくれるとは思ってなかったからだ。
あのまま林檎とは疎遠になって、一生口を聞かなくなるんじゃないかと思ってた俺だったけど、その日からは以前のように林檎と話す機会も増えた。
「ねぇねぇ、林檎ちゃんと良太郎君って付き合ってるの?」
「え……付き……!?」
ある日、俺と林檎が話してる所に同じクラスの女子、桃花さんが現れた。
その子はとても可愛い容姿をしていて、男子から人気だった。
俺はそんな子にいきなりそう言われて戸惑ったけど、林檎は彼女にこう答える。
「うーん、付き合ってはいないけど、そう見られたんだったら嬉しいな!」
「つ、付き合うって、そういうのは大人になってからやるものなんじゃ……。」
「別にいいじゃん!良ちゃんは嫌なの?」
「べ、別に嫌って訳じゃないけど……。」
林檎はまんざらでもない感じだったけど、その時の俺はテンパってしまって……でも、そんな会話も林檎との楽しい記憶の1つだと思ってた。
それから時は流れ、俺達は小学4年生になった。
その年の夏、俺にとって運命の分かれ目となる事件が起こる。
「何あれ……ダンボール箱……?」
「もしかして……。」
その日の帰り道、道の脇にダンボール箱が置いてあるのを見つけた俺と林檎はそれに駆け寄ってみると、中には案の定捨て犬が入っていた。
そして「拾ってください」と書かれた紙も一緒に入っていた。
「どうしよう……動物病院に連れていった方がいいかな。」
「でも……テレビで見た事がある。飼い主のいない犬は保健所って所に連れていかれて、それから長い間飼い主が見つからなかったら殺されちゃうって……。」
「酷い……!じゃあ、動物病院に連れていって、元気になった後は私達がこの子引き取ろうよ!」
「う、うん。」
そうして俺と林檎は捨て犬を動物病院に連れていって検査をしてもらった。
捨て犬は身体に付いてたダニを取られ、身体を清潔な状態にしてもらい、2日後に俺達は動物病院で捨て犬を引き取った。
「林檎ちゃんの家、マンションなんだよね?なら犬は飼えないんじゃない?」
「う、うん……良ちゃんの家は?」
「俺の家なら大丈夫。昨日お母さんに犬飼っていいかって話したら、ちゃんと世話するなら飼っていいって言われたんだ。だから家で引き取るよ。」
「ありがとう良ちゃん!で、犬の名前は決まってるの?」
「うん。クルーガー。カッコイイ名前でしょ。」
「そうだね!」
その日俺の家に一匹の家族が増えた。クルーガーという名前の柴犬だ。
クルーガーは鬼島家に住み慣れるのに1週間ほどかかり、彼が鬼島家に住み慣れたその日に林檎ちゃんが家に遊びに来た。クルーガーと一緒に遊ぶ為だ。
「じゃーん!犬が喜ぶおもちゃ買ってきたよ!」
「ありがとう林檎ちゃん。クルーガー!こっちおいでー!」
「ワン!」
俺がクルーガーを呼ぶと、クルーガーは俺達の元に駆け寄ってきて、彼は久しぶりに見る林檎の姿に興味を示していた。
「ワン!」
「こんにちは!林檎だよ!」
林檎は犬が大好きだったらしく、クルーガーに怖がる事なく接して、クルーガーも林檎にすぐに懐いていた。
それから俺と林檎はクルーガーと一緒に遊び、楽しい時間を満喫した。
だけどその時、俺の頭の中に謎の人物の声が響いた。
誰かは分からない。母にそれを言おうとするが、その日母は出かけていたことを思い出し、どうしようかと悩んでいた俺だったが……。
「っ……!」
「どうしたの良ちゃん……良ちゃん?」
頭の中に響く声はだんだん大きく、強くなっていき、俺はその声に苛まれ、次第に身体の内側から熱が込み上げてくる感覚に襲われ、そして……
人を喰らえ、鬼島良太郎。
その声が聞こえたのを最後に、俺の意識は深く深く落ちていき、意識を取り戻した頃には、林檎はお腹からおびただしい量の血を流し、倒れていた。
何が起きたか分からなかった。どうして林檎がああなっていたのかも、意識が覚醒したばかりの時は到底理解できなかった。
しかし、窓ガラスに映る自分の姿を見て確信した。そこには人の姿をした化け物が写ってた。
そうだ、俺がやったんだ______
流石にそれほどの時間が経つと林檎も俺の態度の変化に気づいたのか、俺に声をかけてきた。
「良ちゃん、最近私と話してくれないけど、何かあったの?」
「……別に何も……。」
「別に何も、じゃないよ。絶対何かあったでしょ?」
「林檎には関係ないだろ。」
俺が林檎と一緒にいることに対して周りの皆が陰口を言っている、そう正直に言えず、俺は彼女を突き放した。
ここでちゃんと素直に俺が思ってた事を林檎に言えば、彼女も理解してくれたかもしれないけど、その時の俺には勇気が無かった。
「そっか……でも、いつか元に戻るよね?また前みたいに一緒に学校とか帰り道で楽しく話そうね!」
「……林檎は俺と一緒にいちゃいけないんだよ!」
「え……なんで……?」
「それは……とにかくダメなんだ!話はこれで終わりだから、帰る……。」
「ち、ちょっと待ってよ良ちゃ……」
「俺に近寄るな!」
そこで俺は、林檎の手を振り払って家に帰った。
その日はすごくモヤモヤした気持ちで1夜を明かし、次の日の学校にいる間も先日の事を引きづってたんだけど……その日の休み時間、林檎が俺の前に3人の女子と、葵を連れてきた。
「な、何……?」
「葵ちゃん、この3人に「私と良ちゃんがいつも楽しそうにしてる」って言いふらしたんだって。それでこの3人が良ちゃんの近くでそれについて悪口を言ってたの。そうでしょ?」
「ご、ごめんなさい良太郎君……!」
確かにその3人は俺の陰口を言ってた子達だった。
その子達は先日の事を俺に謝ってきた。
咎める事もできなかったので、俺はその場で3人を許す事にした。それと、葵の事も。
「4人とも、もう悪さしないでね!」
「「は、はい……。」」
林檎は4人にもう俺の陰口は言うなと言い、4人をその場から立ち去らせた。
「これで前みたいに一緒にいられるね!」
「う、うん……ありがとう、林檎ちゃん……。」
俺は嬉しかった。林檎が俺の為にここまでしてくれるとは思ってなかったからだ。
あのまま林檎とは疎遠になって、一生口を聞かなくなるんじゃないかと思ってた俺だったけど、その日からは以前のように林檎と話す機会も増えた。
「ねぇねぇ、林檎ちゃんと良太郎君って付き合ってるの?」
「え……付き……!?」
ある日、俺と林檎が話してる所に同じクラスの女子、桃花さんが現れた。
その子はとても可愛い容姿をしていて、男子から人気だった。
俺はそんな子にいきなりそう言われて戸惑ったけど、林檎は彼女にこう答える。
「うーん、付き合ってはいないけど、そう見られたんだったら嬉しいな!」
「つ、付き合うって、そういうのは大人になってからやるものなんじゃ……。」
「別にいいじゃん!良ちゃんは嫌なの?」
「べ、別に嫌って訳じゃないけど……。」
林檎はまんざらでもない感じだったけど、その時の俺はテンパってしまって……でも、そんな会話も林檎との楽しい記憶の1つだと思ってた。
それから時は流れ、俺達は小学4年生になった。
その年の夏、俺にとって運命の分かれ目となる事件が起こる。
「何あれ……ダンボール箱……?」
「もしかして……。」
その日の帰り道、道の脇にダンボール箱が置いてあるのを見つけた俺と林檎はそれに駆け寄ってみると、中には案の定捨て犬が入っていた。
そして「拾ってください」と書かれた紙も一緒に入っていた。
「どうしよう……動物病院に連れていった方がいいかな。」
「でも……テレビで見た事がある。飼い主のいない犬は保健所って所に連れていかれて、それから長い間飼い主が見つからなかったら殺されちゃうって……。」
「酷い……!じゃあ、動物病院に連れていって、元気になった後は私達がこの子引き取ろうよ!」
「う、うん。」
そうして俺と林檎は捨て犬を動物病院に連れていって検査をしてもらった。
捨て犬は身体に付いてたダニを取られ、身体を清潔な状態にしてもらい、2日後に俺達は動物病院で捨て犬を引き取った。
「林檎ちゃんの家、マンションなんだよね?なら犬は飼えないんじゃない?」
「う、うん……良ちゃんの家は?」
「俺の家なら大丈夫。昨日お母さんに犬飼っていいかって話したら、ちゃんと世話するなら飼っていいって言われたんだ。だから家で引き取るよ。」
「ありがとう良ちゃん!で、犬の名前は決まってるの?」
「うん。クルーガー。カッコイイ名前でしょ。」
「そうだね!」
その日俺の家に一匹の家族が増えた。クルーガーという名前の柴犬だ。
クルーガーは鬼島家に住み慣れるのに1週間ほどかかり、彼が鬼島家に住み慣れたその日に林檎ちゃんが家に遊びに来た。クルーガーと一緒に遊ぶ為だ。
「じゃーん!犬が喜ぶおもちゃ買ってきたよ!」
「ありがとう林檎ちゃん。クルーガー!こっちおいでー!」
「ワン!」
俺がクルーガーを呼ぶと、クルーガーは俺達の元に駆け寄ってきて、彼は久しぶりに見る林檎の姿に興味を示していた。
「ワン!」
「こんにちは!林檎だよ!」
林檎は犬が大好きだったらしく、クルーガーに怖がる事なく接して、クルーガーも林檎にすぐに懐いていた。
それから俺と林檎はクルーガーと一緒に遊び、楽しい時間を満喫した。
だけどその時、俺の頭の中に謎の人物の声が響いた。
誰かは分からない。母にそれを言おうとするが、その日母は出かけていたことを思い出し、どうしようかと悩んでいた俺だったが……。
「っ……!」
「どうしたの良ちゃん……良ちゃん?」
頭の中に響く声はだんだん大きく、強くなっていき、俺はその声に苛まれ、次第に身体の内側から熱が込み上げてくる感覚に襲われ、そして……
人を喰らえ、鬼島良太郎。
その声が聞こえたのを最後に、俺の意識は深く深く落ちていき、意識を取り戻した頃には、林檎はお腹からおびただしい量の血を流し、倒れていた。
何が起きたか分からなかった。どうして林檎がああなっていたのかも、意識が覚醒したばかりの時は到底理解できなかった。
しかし、窓ガラスに映る自分の姿を見て確信した。そこには人の姿をした化け物が写ってた。
そうだ、俺がやったんだ______
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