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2.平凡な俺が異世界召喚?
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「はっ」
鎧やらローブやらを着たおっさん方に取り囲まれていた俺は、赤い絨毯の上でがばっと起き上がる。赤い絨毯? 黒のラグマットじゃなくて??? 思ってキョロキョロ周りを見ようとしても、やはり暑苦しいおっさんたちに取り囲まれている俺には殆ど彼らしか見えない。ただ一か所開いている上方向を見上げると、お菓子で出来たように甘そうな、豪勢なシャンデリアが高い天井から釣り下がっていて、そう……天井が高い。匂いもどこか、自宅の匂いとは違う。まだ制服のカッターシャツにチェックのズボン姿だった俺をみたおっさん達は『おお』『これが?』『幼い、少年ではないか』などと勝手なことをのたまっている。周りが妙にざわついている。
「王よ、勇者の召喚に成功いたしました!!」
「へっ」
なかでも一番立派なローブのおじいさんが、『勇者の召喚』に『成功した』と『王』に向かって高らかに宣言すると、周りが『うおお!』『やったぞ、ついに!』とさらに沸いて、何やら俺はおっさんの一味に両腕を掴まれて立ち上がらされた。俺が向いている正面方向の道が開くと、その先に見えたのはいかにもRPGで見てきた実写版の王の玉座と、いかにもな白ひげの『王様』。王様は玉座から悠々と立ち上がると、長い赤マントを絨毯に引きずりながら、おっさん一味に両腕を掴まれている間抜け面の俺の目の前まで歩んでくる。
「おっ、王様? いや、サンタさん……いや王様か??」
赤い様相に白髭だったから、サンタさんの可能性も疑った俺だけどやっぱりこれは王様だ。ファンタジー世界の王様。えっ、なにこれ夢? 俺、頭でもぶつけたの???
「ふむ。お主が、異界よりやってくるという伝説の勇者であるか」
「でっ、でんせつのゆうしゃ!?」
「名をなんと申す」
「へっ、あっ、えっ、平太……小鳥遊 平太です」
「ヘータ、とな? よし、勇者ヘータよ!! それでは早速、お主にこの世界『キャンディーワールド』の危機的状況を説明しようぞ」
「キャンディーワールド? あっ、『エクストラ・キャンディーワールド・クエスト』。これが?」
すっげーなにこれ。VRってやつ? えっ、うちにVRのセットなんてあったっけ? えっ、やっぱり夢??? 思っていると俺は引っ掴まれたまま勇者というよりは侵入者みたいな扱いで、玉座に戻って行った王様の前にドンっと背中を押されて、跪かされた。疑問符一杯の俺に構わず、王様は頭を垂れた(流れでなんとなく……)俺に向かって彼の世界の、キャンディーワールドの情勢の話を始める。
「うむ、苦しゅうない。頭を上げよヘータ」
「あっ、はい」
「お主にはまだ、自覚がないかもしれんがの。お主はこの世界『キャンディーワールド』を救うために召喚士により召喚された、伝説の勇者なのじゃ」
「あっ、そういう設定……俺が主人公ってことデスカ」
「いまこの世界は、崩壊の危機に陥っている。皆が神と崇めてやまん……まあきな臭い話なんじゃが、ヴェイグ公爵というものがおってな。そのヴェイグ公爵が、この世界が『三十日後に滅びる』という話を信者に吹き込んで回っているのじゃ。信者はもとより、住民たちも皆が混乱し、その噂に恐怖しておる」
「そういう設定かぁ、三十日? えっ、短くないですか???」
「ゴホン。勇者であるそなたにはこの三十日間で、この世界の危機を紐解いてもらう」
「RPG? えっ、謎解き要素もあるってことでしょうか?」
「要素? ふむ……まだまだお主も混乱しているようじゃな。しかし、言った通り期間は三十日。時間は残り少ない。召喚士よ、あれを持て!」
今のRPGってこんなに進んでるんだー……って、んなわけあるか! こんなん、これ、これって夢? 思って俺は召喚士とやらが目の前にくるまでに、頬を抓ってみる。痛い。夢じゃない。これは、あっ、今流行りの異世界転生!? いやいや流行ってるのは文献ゲームアニメの世界でだけだろ。大体俺生まれ変わってないし、フツーの高校生の俺のままだし。あっ、じゃあ異世界召喚か。そっかー異世界召喚……異世界召喚???
「うえええええ、マジでかぁああああ!?」
頭を抱えて叫ぶと、頭を抱えたままの俺の二の腕を鎧のおっさん二人がまた引っ掴んで立たせてくる。ハッとしてみると、目の前には豪勢な暗い色のローブの召喚士と、そのおじいさんが差し出したタロットカードみたいなカードの束。皆だ、みんなが俺の混乱と叫びを無視してことを進めようとしている。
「この中からひとつ。一つだけ、そなたに特殊能力を授けよう」
「とっ、特殊能力!! そそそ、それって魔法とかでしょうか!?」
「その特殊能力をもってして、そなたにはこの世界を救ってもらうぞ。心して選べ」
「うええ、無視? 無視されてる俺? 勇者なんでしょ俺!?」
「さあ、選びなさい」
ずいっと顔の前に、模様の面を向いて中身が見えないようになったカードたち十数枚が突き付けられる。これじゃあババ抜きだよ……勘弁してくれ、こんな所で運要素? おれは見た目も普通だけど、勉強運動その他諸々もすっごくフツーの奴なのだ。ここで伝説の無敵能力なんか(選択肢にあるか知らないけれど)、引けるわけがない。ごくり。視線だけで周りを改めて見やる。豪勢な城だ。THE・RPGって感じの人々と、王様と、召喚士とフツー高校生の俺。全然似つかわしくない。あと俺は、異世界モノのアニメとか漫画、そんなに好みじゃないからあまり読んだこともない。どういうことがセオリーかも全然わからない。ただひとつわかるのは、『早く(カードを)引けよ』という圧力が俺にかかっているということだけ。おっさん達の圧だ。キャンディーワールドって可愛い名前のわりにおっさんだらけだな、この世界。思いながらヒュッと俺は息を吸って、吐いて、それからやっと召喚士のおじいさんの手から、カードを一枚引いて裏面を確認した。
「ええと、なになに? ん、チャーム???」
「チャーム! 勇者ヘータが得たのは魅了の能力です、王よ!!」
「ほう、チャーム(魅了)とな……ふむ、確かに勇者ヘータは美しい、稀有な黒髪と白い肌をしておる」
「みりょう、魅了? え、魔法じゃなくないですかソレ!?」
「何を言う! チャームはな、使いようによっては魔物をも従える恐ろしい魔術じゃよ」
「魔術!? 魔術ってあの、黒魔術とかの!!?」
「これは期待できるぞ、勇者ヘータよ。大臣から1000Gを受け取りなさい、餞別じゃ」
「せんべつ?」
今度は茶色いひげ面の大臣が俺に近づいて、布袋の中に入った(たぶん)硬貨を俺に握らせる。握るとはたまた俺の両腕は鎧姿のおっさん達に引っ掴まれて、そのままズルズルと、王の間から殆ど何の説明もないままに退場させられそうになる。と、いうかまさに今退場している所である。両開きの大扉が開いて、おっさん達は俺をポイっと城の外の水路上の橋の上に出しては『では』と。
「えっ、嘘。えっ、もうちょっと親切な説明ってものが……」
「勇者ヘータよ、幸運を祈る」
最後に王様の声が、遠い玉座からそう聞こえてきた……俺のゲーム世界内生活一日目の始まりだ。石畳に膝をついた俺の周りにピュンと風が吹いて、その風も生暖かくて、ああ、なんとかこの制服の、半袖シャツでも過ごせそうだ。なーんてどうでも良いことを考えて現実逃避をする、『勇者ヘータ』と呼ばれた『小鳥遊 平太』であった。
***
ピンポーン。
部活を終えて一色先生と会話して、彼の自宅の隣の小鳥遊家のインターホンを鳴らしているのは、俺の幼馴染のイケメンの良助だ。応答のない静かな小鳥遊家の二階建てを見上げて、俺の部屋の窓が開いていることを確認して、良助は再びインターホンを鳴らす。ピンポーン。
「……」
やはり応答はない。なにせこの時俺はすでにゲーム世界の『キャンディーワールド』に召喚されているのだから。俺の部屋はもぬけの殻で、別にトイレに立っているとかそういうことでもなくて、でも良助がそんなことを想像するはずもない。『部活が終わったら』『また後でな』と、約束と言うほどではないが幼馴染の阿吽で待ち合わせを取り付けた暇人な俺が自宅にいないことを良助は不審に思って、だからと言って家には俺含め誰もいないから……良助は『急用かな』くらいに思ってこの時は、小鳥遊家の隣の彼の自宅へと帰って行った。良助は、彼の部屋につくとスマホを取り出して俺にラインをする。
『平太、今どこにいる?』
そのメッセージが既読になることは、今後暫く、最低三十日間は無いのである。
鎧やらローブやらを着たおっさん方に取り囲まれていた俺は、赤い絨毯の上でがばっと起き上がる。赤い絨毯? 黒のラグマットじゃなくて??? 思ってキョロキョロ周りを見ようとしても、やはり暑苦しいおっさんたちに取り囲まれている俺には殆ど彼らしか見えない。ただ一か所開いている上方向を見上げると、お菓子で出来たように甘そうな、豪勢なシャンデリアが高い天井から釣り下がっていて、そう……天井が高い。匂いもどこか、自宅の匂いとは違う。まだ制服のカッターシャツにチェックのズボン姿だった俺をみたおっさん達は『おお』『これが?』『幼い、少年ではないか』などと勝手なことをのたまっている。周りが妙にざわついている。
「王よ、勇者の召喚に成功いたしました!!」
「へっ」
なかでも一番立派なローブのおじいさんが、『勇者の召喚』に『成功した』と『王』に向かって高らかに宣言すると、周りが『うおお!』『やったぞ、ついに!』とさらに沸いて、何やら俺はおっさんの一味に両腕を掴まれて立ち上がらされた。俺が向いている正面方向の道が開くと、その先に見えたのはいかにもRPGで見てきた実写版の王の玉座と、いかにもな白ひげの『王様』。王様は玉座から悠々と立ち上がると、長い赤マントを絨毯に引きずりながら、おっさん一味に両腕を掴まれている間抜け面の俺の目の前まで歩んでくる。
「おっ、王様? いや、サンタさん……いや王様か??」
赤い様相に白髭だったから、サンタさんの可能性も疑った俺だけどやっぱりこれは王様だ。ファンタジー世界の王様。えっ、なにこれ夢? 俺、頭でもぶつけたの???
「ふむ。お主が、異界よりやってくるという伝説の勇者であるか」
「でっ、でんせつのゆうしゃ!?」
「名をなんと申す」
「へっ、あっ、えっ、平太……小鳥遊 平太です」
「ヘータ、とな? よし、勇者ヘータよ!! それでは早速、お主にこの世界『キャンディーワールド』の危機的状況を説明しようぞ」
「キャンディーワールド? あっ、『エクストラ・キャンディーワールド・クエスト』。これが?」
すっげーなにこれ。VRってやつ? えっ、うちにVRのセットなんてあったっけ? えっ、やっぱり夢??? 思っていると俺は引っ掴まれたまま勇者というよりは侵入者みたいな扱いで、玉座に戻って行った王様の前にドンっと背中を押されて、跪かされた。疑問符一杯の俺に構わず、王様は頭を垂れた(流れでなんとなく……)俺に向かって彼の世界の、キャンディーワールドの情勢の話を始める。
「うむ、苦しゅうない。頭を上げよヘータ」
「あっ、はい」
「お主にはまだ、自覚がないかもしれんがの。お主はこの世界『キャンディーワールド』を救うために召喚士により召喚された、伝説の勇者なのじゃ」
「あっ、そういう設定……俺が主人公ってことデスカ」
「いまこの世界は、崩壊の危機に陥っている。皆が神と崇めてやまん……まあきな臭い話なんじゃが、ヴェイグ公爵というものがおってな。そのヴェイグ公爵が、この世界が『三十日後に滅びる』という話を信者に吹き込んで回っているのじゃ。信者はもとより、住民たちも皆が混乱し、その噂に恐怖しておる」
「そういう設定かぁ、三十日? えっ、短くないですか???」
「ゴホン。勇者であるそなたにはこの三十日間で、この世界の危機を紐解いてもらう」
「RPG? えっ、謎解き要素もあるってことでしょうか?」
「要素? ふむ……まだまだお主も混乱しているようじゃな。しかし、言った通り期間は三十日。時間は残り少ない。召喚士よ、あれを持て!」
今のRPGってこんなに進んでるんだー……って、んなわけあるか! こんなん、これ、これって夢? 思って俺は召喚士とやらが目の前にくるまでに、頬を抓ってみる。痛い。夢じゃない。これは、あっ、今流行りの異世界転生!? いやいや流行ってるのは文献ゲームアニメの世界でだけだろ。大体俺生まれ変わってないし、フツーの高校生の俺のままだし。あっ、じゃあ異世界召喚か。そっかー異世界召喚……異世界召喚???
「うえええええ、マジでかぁああああ!?」
頭を抱えて叫ぶと、頭を抱えたままの俺の二の腕を鎧のおっさん二人がまた引っ掴んで立たせてくる。ハッとしてみると、目の前には豪勢な暗い色のローブの召喚士と、そのおじいさんが差し出したタロットカードみたいなカードの束。皆だ、みんなが俺の混乱と叫びを無視してことを進めようとしている。
「この中からひとつ。一つだけ、そなたに特殊能力を授けよう」
「とっ、特殊能力!! そそそ、それって魔法とかでしょうか!?」
「その特殊能力をもってして、そなたにはこの世界を救ってもらうぞ。心して選べ」
「うええ、無視? 無視されてる俺? 勇者なんでしょ俺!?」
「さあ、選びなさい」
ずいっと顔の前に、模様の面を向いて中身が見えないようになったカードたち十数枚が突き付けられる。これじゃあババ抜きだよ……勘弁してくれ、こんな所で運要素? おれは見た目も普通だけど、勉強運動その他諸々もすっごくフツーの奴なのだ。ここで伝説の無敵能力なんか(選択肢にあるか知らないけれど)、引けるわけがない。ごくり。視線だけで周りを改めて見やる。豪勢な城だ。THE・RPGって感じの人々と、王様と、召喚士とフツー高校生の俺。全然似つかわしくない。あと俺は、異世界モノのアニメとか漫画、そんなに好みじゃないからあまり読んだこともない。どういうことがセオリーかも全然わからない。ただひとつわかるのは、『早く(カードを)引けよ』という圧力が俺にかかっているということだけ。おっさん達の圧だ。キャンディーワールドって可愛い名前のわりにおっさんだらけだな、この世界。思いながらヒュッと俺は息を吸って、吐いて、それからやっと召喚士のおじいさんの手から、カードを一枚引いて裏面を確認した。
「ええと、なになに? ん、チャーム???」
「チャーム! 勇者ヘータが得たのは魅了の能力です、王よ!!」
「ほう、チャーム(魅了)とな……ふむ、確かに勇者ヘータは美しい、稀有な黒髪と白い肌をしておる」
「みりょう、魅了? え、魔法じゃなくないですかソレ!?」
「何を言う! チャームはな、使いようによっては魔物をも従える恐ろしい魔術じゃよ」
「魔術!? 魔術ってあの、黒魔術とかの!!?」
「これは期待できるぞ、勇者ヘータよ。大臣から1000Gを受け取りなさい、餞別じゃ」
「せんべつ?」
今度は茶色いひげ面の大臣が俺に近づいて、布袋の中に入った(たぶん)硬貨を俺に握らせる。握るとはたまた俺の両腕は鎧姿のおっさん達に引っ掴まれて、そのままズルズルと、王の間から殆ど何の説明もないままに退場させられそうになる。と、いうかまさに今退場している所である。両開きの大扉が開いて、おっさん達は俺をポイっと城の外の水路上の橋の上に出しては『では』と。
「えっ、嘘。えっ、もうちょっと親切な説明ってものが……」
「勇者ヘータよ、幸運を祈る」
最後に王様の声が、遠い玉座からそう聞こえてきた……俺のゲーム世界内生活一日目の始まりだ。石畳に膝をついた俺の周りにピュンと風が吹いて、その風も生暖かくて、ああ、なんとかこの制服の、半袖シャツでも過ごせそうだ。なーんてどうでも良いことを考えて現実逃避をする、『勇者ヘータ』と呼ばれた『小鳥遊 平太』であった。
***
ピンポーン。
部活を終えて一色先生と会話して、彼の自宅の隣の小鳥遊家のインターホンを鳴らしているのは、俺の幼馴染のイケメンの良助だ。応答のない静かな小鳥遊家の二階建てを見上げて、俺の部屋の窓が開いていることを確認して、良助は再びインターホンを鳴らす。ピンポーン。
「……」
やはり応答はない。なにせこの時俺はすでにゲーム世界の『キャンディーワールド』に召喚されているのだから。俺の部屋はもぬけの殻で、別にトイレに立っているとかそういうことでもなくて、でも良助がそんなことを想像するはずもない。『部活が終わったら』『また後でな』と、約束と言うほどではないが幼馴染の阿吽で待ち合わせを取り付けた暇人な俺が自宅にいないことを良助は不審に思って、だからと言って家には俺含め誰もいないから……良助は『急用かな』くらいに思ってこの時は、小鳥遊家の隣の彼の自宅へと帰って行った。良助は、彼の部屋につくとスマホを取り出して俺にラインをする。
『平太、今どこにいる?』
そのメッセージが既読になることは、今後暫く、最低三十日間は無いのである。
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