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一学期 夏休み前 編
第4話 (男)友達は俺の癒しを邪魔したい
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早苗の告白から数日が経った日曜日。
あの日から吹っ切れたのか、早苗の行動は日を重ねるごとに大胆になってきていて、偽恋人関係を守りたい笹倉も、それに合わせて日に日に一緒にいる時間を増やそうとしていた。
美少女2人から絶え間なくアピールされる日々は、確かに楽しいのだが、俺には少し荷が重かったらしい。
2人の仕合い仕返し合いがあまりにデッドヒートしすぎる場面も多々あり、その度に俺が止めに入る羽目になっているのだ。
美少女にもみくちゃにされてドキドキする一方で、別の意味でドキドキするのはかなり疲れる。
「俺を癒してくれるのはお前だけだよ」
「それはそれは。まあ、お前の癒しになれても嬉しくないんだけどな」
「そりゃ、ひでえ言い方だな~。よし、1Rゲット!」
「くそぉ……」
俺は今、友達の家に来ている。今は別のクラスだが、1年の時は同じだった山猫 千鶴だ。
運動神経抜群だった彼を体育の成績を見ながら妬んでいた俺は、『ゲームが上手い奴って、頭の回転が早いらしいぞ?』と本当か嘘か分からないことを吹き込んだことがあった。
ゲームだけは自信があったからな。俺も勝てるもので勝負したいと思ったんだろう。
ただ、それが彼にはかなり効いたらしかった。
それからだ、彼がゲームに手を出し始めたのは。新しいゲームを買っては俺を誘い、やり込んでは誘い、自信がついては誘い……と、かなりハマったご様子で。
今では俺も気を抜けば負けそうなくらいまで実力が迫ってきている。かと言って、彼の成績が落ちたとかそういうことは無く、ずっと上位をキープしているところが凄いところなんだよな。
顔も中性的でモテ顔、声も甘みを帯びている。運動も勉強も出来てゲームも伸び盛り。
俺がこいつに勝てることってなんだろう……なんて考えると悲しくなるからやめておこう。
「次は勝てる!次は絶対に!」
負けたのが相当悔しかったのか、コントローラーを握りしめて画面を睨む千鶴。
長めの前髪をヘアピンで留めている彼のその顔を見る度に、俺は思うことがある。本人に対しては絶対に言えないことなのだが――――――。
こいつ、女装しても多分バレないよな。
彼はそれくらいの容姿をしている。笑った時なんて女子にしか見えないんだよな。
頭のてっぺんから伸びているアホ毛がピコピコと揺れるのなんて、気を抜けばかわいいとさえ……はっ!いかんいかん!
ついそっちの性癖に目覚めそうになる。これじゃ、ホモの噂が本当になっちゃうだろ。
俺は両頬をペチペチと叩いて正気を保つ。
「よし、さっさと片付けてやるか」
「それはこっちのセリフだ!」
数分後。
「ぐぁぁ!何回やっても勝てないし!」
「そりゃそうだ、経験が違うっての~」
「くそぉ……まだ練習が足りてないのか……」
「そうそう、俺に勝つなんて4年は早いな」
「結構リアルな数字出すなよ」
そんなやり取りをしながら、近くにあったクッションを枕代わりにして寝転ぶ。ずっと画面を見てたからか、腰にも目にも疲れが来ているらしい。こういう時はアリ〇ミンが必要だな。
「大丈夫か?さすがのお前でも連戦は疲れたか」
「ああ、ちょっとな。少しこうしてれば大丈夫だ」
「そうだ、飲み物持ってきてやるよ。りんごジュースしかないと思うけど……」
「大好物だ」
「知ってる」
千鶴はそう言って笑うと、「少し待っててくれ」と言って部屋を出て行った。
少ししてから体を起こす。このまま寝転んでいたら、爆睡しちゃいそうだったから。友達の家まで来て寝るのは、少しもったいない気がするし。
「あの技の練習でもしておくか」
俺は最近ネットで見つけたコンボ技の練習をしようと、コントローラーを握った。
ところが、ボタンを押しても反応しない。
さっきまで使えてたんだ、故障ではないだろう。おそらく接続プラグが抜けているとか、そんなことだと思う。
俺はそれを確かめるためにゲーム機の置いてあるテレビ台に近付いた。
すると思った通りだ。プラグが半分抜けかけている状態になっていた。それをしっかりと奥まで差し込んでやる。
これで大丈夫だろう。
俺は立ち上がろうと膝に力を入れたが、途中で元の体勢に戻る。
テレビ台の奥に見えたコンセントやプラグの束がぐちゃぐちゃになっているのが見えたからだ。
こういうのって直したくなるんだよな……。
少し埃を被っているし、ついでに綺麗にしてやろう。モップとか置いてないか……?
俺は部屋の中を見渡す。
それらしいものは無い……いや、あった。
少しだけ開いているタンスにモジャモジャなものが入っているのが見える。モップかもしれない。
そう思った俺は、タンスの扉を開いた。
「あー、モップあったあった…………って、これカツラじゃねぇか!」
俺が握った黄色いモジャモジャの正体は、黄色いカツラ……いや、ウィッグだった。
それもかなり長い。
腰くらいまであるんじゃないか?
さすがに被って確かめる勇気はないけど。
えっと……ここって千鶴の部屋だよな?あいつにお姉ちゃんか妹がいるなんて話は聞いたことないし……。
俺の思考は混乱していた。まるで染色体みたいにこんがらがっていた、と言おうと思ったが、分かりにくいからやめておこう。
自分でも何がしたかったのか分からないが、俺はタンスの中を覗き込んだ。
パッと見は男物の服がかけられている。だが、どうやら奥にもハンガーをかける列があるらしく、俺は、恐る恐る手前の服をかき分けてみる。
「……」
そこにあったのは紛れもなく、女の子用の服やコスプレ衣装だった。手に取って確認してみると、有名なアニメのヒロインコスプレだったり、白のワンピースだったり、メイド服に至っては長袖と半袖があるじゃないか。
笹倉が着たら鼻血ものなそれらを所持しているのは、紛れもなく千鶴な訳で……。
「おっと……あ、危なかったぁ……。こぼすところだったな」
そんな声が部屋のすぐ外から聞こえてきた。
俺は慌てて服をタンスに戻し、ウィッグを投げ込んでヘッドスライディングするようにテレビの前へと戻った。
その直後、扉が開いた。
「な、何やってるんだよ」
「いや、ちょっと寝ちゃってなぁ。変な夢見たらしい、あはは……」
溢れてくる冷や汗を隠すためについた嘘だったが、彼は信じてくれたらしい。
「何か悩み事でもあるのか?悪い夢を見る時ってのはそういう時らしいからな」
「まあ、悩み事ならあるにはあるけど……」
笹倉と早苗のことも悩み事と言えば悩み事だが、今の状況に比べたらかなり易しいもんだ。
俺は今、男友達が女装をしているという事実に悩んでいるのだから。
「俺達も友達だ。相談くらいなら乗ってやるぞ?」
悩みの種である本人に対して言えるわけないだろ……。
俺はタンスを覗いたことを猛烈に後悔していた。好奇心って本当に厄介だな。
「いや、大丈夫だ。それより今日はもう終わりにしないか?少し頭がクラクラするんだ」
俺がそう言って立ち上がると、千鶴は慌てて俺の背中を支えてくれる。
「大丈夫かよ……。帰れるか?送って行ってやろうか?」
「いや、これくらいなら帰れる。見送りも大丈夫だから。じゃあまた明日な」
「あ、ああ……また明日……」
心配そうに手を振る彼を背に、俺は扉を閉めた。
そのまま廊下を歩いて玄関で靴を履く。
一応、頭を下げてから家を出ると、俺は逃げるように走り出した。
俺は別に女装をしている人を変だと思うわけじゃない。むしろそういう人がいる方が自然だと思う。人間って言うのは個性があってこそだからな。
俺が今信じられないのはそこじゃないんだ。
ついさっきまで『女装が似合いそう』だと思っていた相手が、本当に女装していたことが信じられないのだ。
想像すると似合いすぎていて頭がパンクしそうになる。
あいつは……山猫 千鶴は男なんだ。
あいつがメイド服を着ているなんて…………そりゃあ普通にバズるぞ!
わざわざ奥に隠していたんだ。彼にとっても隠したい事実のはず。もちろん、友達である彼が不利になるようなことは言わないし、ずっと秘密にするつもりだ。でも、何より心配なのは――――――。
「次からどんな顔で話せばいいんだよ……」
絶対変な顔になってしまう。目も合わせられないかもしれない。
これは鉢合わせなんかにはならないように気をつけとかないとな……。いきなりだと対処出来ないと思うし。
俺は心のメモにそう書き記しておいた。
とりあえずは家に帰って風呂に入ってさっぱりするか。寝て起きたら今日のことなんて忘れてるかもしれないしな!
もうほぼ現実逃避だった。それでも、人生が都合よく進んでくれることを強く期待して、コンクリートの道路の上を歩んだ。
この時の俺はまだ気付いていなかった。
慌ててしまったがために、服をタンスに戻す順番を考えていなかったことに。
あの日から吹っ切れたのか、早苗の行動は日を重ねるごとに大胆になってきていて、偽恋人関係を守りたい笹倉も、それに合わせて日に日に一緒にいる時間を増やそうとしていた。
美少女2人から絶え間なくアピールされる日々は、確かに楽しいのだが、俺には少し荷が重かったらしい。
2人の仕合い仕返し合いがあまりにデッドヒートしすぎる場面も多々あり、その度に俺が止めに入る羽目になっているのだ。
美少女にもみくちゃにされてドキドキする一方で、別の意味でドキドキするのはかなり疲れる。
「俺を癒してくれるのはお前だけだよ」
「それはそれは。まあ、お前の癒しになれても嬉しくないんだけどな」
「そりゃ、ひでえ言い方だな~。よし、1Rゲット!」
「くそぉ……」
俺は今、友達の家に来ている。今は別のクラスだが、1年の時は同じだった山猫 千鶴だ。
運動神経抜群だった彼を体育の成績を見ながら妬んでいた俺は、『ゲームが上手い奴って、頭の回転が早いらしいぞ?』と本当か嘘か分からないことを吹き込んだことがあった。
ゲームだけは自信があったからな。俺も勝てるもので勝負したいと思ったんだろう。
ただ、それが彼にはかなり効いたらしかった。
それからだ、彼がゲームに手を出し始めたのは。新しいゲームを買っては俺を誘い、やり込んでは誘い、自信がついては誘い……と、かなりハマったご様子で。
今では俺も気を抜けば負けそうなくらいまで実力が迫ってきている。かと言って、彼の成績が落ちたとかそういうことは無く、ずっと上位をキープしているところが凄いところなんだよな。
顔も中性的でモテ顔、声も甘みを帯びている。運動も勉強も出来てゲームも伸び盛り。
俺がこいつに勝てることってなんだろう……なんて考えると悲しくなるからやめておこう。
「次は勝てる!次は絶対に!」
負けたのが相当悔しかったのか、コントローラーを握りしめて画面を睨む千鶴。
長めの前髪をヘアピンで留めている彼のその顔を見る度に、俺は思うことがある。本人に対しては絶対に言えないことなのだが――――――。
こいつ、女装しても多分バレないよな。
彼はそれくらいの容姿をしている。笑った時なんて女子にしか見えないんだよな。
頭のてっぺんから伸びているアホ毛がピコピコと揺れるのなんて、気を抜けばかわいいとさえ……はっ!いかんいかん!
ついそっちの性癖に目覚めそうになる。これじゃ、ホモの噂が本当になっちゃうだろ。
俺は両頬をペチペチと叩いて正気を保つ。
「よし、さっさと片付けてやるか」
「それはこっちのセリフだ!」
数分後。
「ぐぁぁ!何回やっても勝てないし!」
「そりゃそうだ、経験が違うっての~」
「くそぉ……まだ練習が足りてないのか……」
「そうそう、俺に勝つなんて4年は早いな」
「結構リアルな数字出すなよ」
そんなやり取りをしながら、近くにあったクッションを枕代わりにして寝転ぶ。ずっと画面を見てたからか、腰にも目にも疲れが来ているらしい。こういう時はアリ〇ミンが必要だな。
「大丈夫か?さすがのお前でも連戦は疲れたか」
「ああ、ちょっとな。少しこうしてれば大丈夫だ」
「そうだ、飲み物持ってきてやるよ。りんごジュースしかないと思うけど……」
「大好物だ」
「知ってる」
千鶴はそう言って笑うと、「少し待っててくれ」と言って部屋を出て行った。
少ししてから体を起こす。このまま寝転んでいたら、爆睡しちゃいそうだったから。友達の家まで来て寝るのは、少しもったいない気がするし。
「あの技の練習でもしておくか」
俺は最近ネットで見つけたコンボ技の練習をしようと、コントローラーを握った。
ところが、ボタンを押しても反応しない。
さっきまで使えてたんだ、故障ではないだろう。おそらく接続プラグが抜けているとか、そんなことだと思う。
俺はそれを確かめるためにゲーム機の置いてあるテレビ台に近付いた。
すると思った通りだ。プラグが半分抜けかけている状態になっていた。それをしっかりと奥まで差し込んでやる。
これで大丈夫だろう。
俺は立ち上がろうと膝に力を入れたが、途中で元の体勢に戻る。
テレビ台の奥に見えたコンセントやプラグの束がぐちゃぐちゃになっているのが見えたからだ。
こういうのって直したくなるんだよな……。
少し埃を被っているし、ついでに綺麗にしてやろう。モップとか置いてないか……?
俺は部屋の中を見渡す。
それらしいものは無い……いや、あった。
少しだけ開いているタンスにモジャモジャなものが入っているのが見える。モップかもしれない。
そう思った俺は、タンスの扉を開いた。
「あー、モップあったあった…………って、これカツラじゃねぇか!」
俺が握った黄色いモジャモジャの正体は、黄色いカツラ……いや、ウィッグだった。
それもかなり長い。
腰くらいまであるんじゃないか?
さすがに被って確かめる勇気はないけど。
えっと……ここって千鶴の部屋だよな?あいつにお姉ちゃんか妹がいるなんて話は聞いたことないし……。
俺の思考は混乱していた。まるで染色体みたいにこんがらがっていた、と言おうと思ったが、分かりにくいからやめておこう。
自分でも何がしたかったのか分からないが、俺はタンスの中を覗き込んだ。
パッと見は男物の服がかけられている。だが、どうやら奥にもハンガーをかける列があるらしく、俺は、恐る恐る手前の服をかき分けてみる。
「……」
そこにあったのは紛れもなく、女の子用の服やコスプレ衣装だった。手に取って確認してみると、有名なアニメのヒロインコスプレだったり、白のワンピースだったり、メイド服に至っては長袖と半袖があるじゃないか。
笹倉が着たら鼻血ものなそれらを所持しているのは、紛れもなく千鶴な訳で……。
「おっと……あ、危なかったぁ……。こぼすところだったな」
そんな声が部屋のすぐ外から聞こえてきた。
俺は慌てて服をタンスに戻し、ウィッグを投げ込んでヘッドスライディングするようにテレビの前へと戻った。
その直後、扉が開いた。
「な、何やってるんだよ」
「いや、ちょっと寝ちゃってなぁ。変な夢見たらしい、あはは……」
溢れてくる冷や汗を隠すためについた嘘だったが、彼は信じてくれたらしい。
「何か悩み事でもあるのか?悪い夢を見る時ってのはそういう時らしいからな」
「まあ、悩み事ならあるにはあるけど……」
笹倉と早苗のことも悩み事と言えば悩み事だが、今の状況に比べたらかなり易しいもんだ。
俺は今、男友達が女装をしているという事実に悩んでいるのだから。
「俺達も友達だ。相談くらいなら乗ってやるぞ?」
悩みの種である本人に対して言えるわけないだろ……。
俺はタンスを覗いたことを猛烈に後悔していた。好奇心って本当に厄介だな。
「いや、大丈夫だ。それより今日はもう終わりにしないか?少し頭がクラクラするんだ」
俺がそう言って立ち上がると、千鶴は慌てて俺の背中を支えてくれる。
「大丈夫かよ……。帰れるか?送って行ってやろうか?」
「いや、これくらいなら帰れる。見送りも大丈夫だから。じゃあまた明日な」
「あ、ああ……また明日……」
心配そうに手を振る彼を背に、俺は扉を閉めた。
そのまま廊下を歩いて玄関で靴を履く。
一応、頭を下げてから家を出ると、俺は逃げるように走り出した。
俺は別に女装をしている人を変だと思うわけじゃない。むしろそういう人がいる方が自然だと思う。人間って言うのは個性があってこそだからな。
俺が今信じられないのはそこじゃないんだ。
ついさっきまで『女装が似合いそう』だと思っていた相手が、本当に女装していたことが信じられないのだ。
想像すると似合いすぎていて頭がパンクしそうになる。
あいつは……山猫 千鶴は男なんだ。
あいつがメイド服を着ているなんて…………そりゃあ普通にバズるぞ!
わざわざ奥に隠していたんだ。彼にとっても隠したい事実のはず。もちろん、友達である彼が不利になるようなことは言わないし、ずっと秘密にするつもりだ。でも、何より心配なのは――――――。
「次からどんな顔で話せばいいんだよ……」
絶対変な顔になってしまう。目も合わせられないかもしれない。
これは鉢合わせなんかにはならないように気をつけとかないとな……。いきなりだと対処出来ないと思うし。
俺は心のメモにそう書き記しておいた。
とりあえずは家に帰って風呂に入ってさっぱりするか。寝て起きたら今日のことなんて忘れてるかもしれないしな!
もうほぼ現実逃避だった。それでも、人生が都合よく進んでくれることを強く期待して、コンクリートの道路の上を歩んだ。
この時の俺はまだ気付いていなかった。
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