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魔の島で家を建てました
しおりを挟む私は今、魔の島の山の中を歩いています。
私の住処は綺麗な湖の側が良いので、湖を探して歩いています。
「お嬢さん、この島では見かけない方ですね。どうしましたか。」
あっ、ユニコーンです。彼には特別な癒しの力があり、角には解毒作用があるとされ、角を有毒な水につけると水が浄化されるという、あのユニコーンです。
「私はカテリーナと申します。マンドラゴラ達と共にこちらの島で暮らす事になりました。宜しくお願いします。」
「ご丁寧に、どうも。ところで何かお探しでは?」
「あっ、はい。実は綺麗な湖の側に家を建てて住むつもりで、今その湖を探しているところなんです。」
「ふむ。では、私が案内しましょう。ついて来なさい。」
「はい。宜しくお願いします。」
私は大人しくユニコーンに付いて行きました。そしてたどり着いたのは、とても美しい湖でした。
「わぁ綺麗。日射しで湖面がキラキラ反射して、湖のほとりには小さな動物達もいますね。とても幸せそうです。それに、空気が澄んでいてとても美味しいです。私、ここに住んでもいいでしょうか。」
「ここは私が浄化した湖です。褒めて頂けて嬉しいです。ええ、良いでしょう。あなたはここに住むと良い。私はこの湖を守るユニコーンです。こちらこそ宜しくお願いしますね。」
こうして、私は山の中の湖に住む事になりました。目の前には綺麗な湖と、その湖を守るユニコーンもいます。
なんて素敵なんでしょう。
「大地の神様、私がここに住む為のお家を作りたいです。お力を貸して下さい。お願いします。」
そう言って、私は頭の中に住みたいお家のイメージを具体的に思い浮かべました。
すると、なんということでしょう!
私の想像を超えた素敵なお家が出てきました。
中に入ると、台所にお風呂、お手洗いに、食糧庫、そして寝室にリビングがあります。上を見上げると、ロフトがありました。
「大地の神様、こんなに素敵なお家をありがとうございます!大切に住みます。」
私は大地の神様にお礼を言って、喜びの舞を捧げました。
特にそんな儀式は、この世界に存在はしてませんが、いかに私が喜んでいるかを神様に伝えたくて、勝手に踊ってしまいました。
すると、お家のまわりが騒がしくなり、窓から何かがユラユラと動くのが見えました。
もしや!
私は急いでお家の外へ出ました。そして、窓の下の草むらにユラユラ動くものを見つけました!
「マンドラゴラ~。また生まれて来てくれたのね。」
キュキュキュキュ、キュ
「うん、そっか。あなた達はこの湖や私のお家のそばで暮らしてくれるのね。嬉しい!」
キュキュ、キュ、キューキュー!
「あっ、あなた達、頭に紫の綺麗なお花が咲いてるわよ。」
キュキュ
「えっ、進化したの?あなた達は、ただのマンドラゴラじゃなくて、進化したマンドラゴラなのね。凄い!」
キュキュキュキュキュキュ
「えっ、この島のマンドラゴラの長は、進化を繰り返した超スーパーマンドラゴラなの!?私の想像が追いつかないわ。まぁ、とにかくとても凄い方なのね。‥‥私、長に挨拶しなくていいのかしら?」
キュキュ
「いつでも長の所へ案内するよって言ってくれてるのね。ありがとう。でも今日は遅いから明日にするわ。お休みなさい。」
キュ
そう言って、私は新しい素敵なお家のベッドで気持ち良く眠りにつきました。
その頃、カテリーナのいた国では‥‥
「レガシー様、これからどうするんですかぁ。私はまた王都へ行けますかぁ?」
「チッ。ミチル、お前の聖なる力で何とかならんのか!食べ物や住む所とか!」
「レガシー様、ひどぉい!レガシー様こそ、ミチルをこんな目に合わせて、これからどうするんですかぁ。ミチルは王妃になるのでしょう?レガシー様の嘘つき!
何よ、食べ物?住む所?私が何とかできる訳ないでしょ!レガシー様のバカ!
もう、別れます!ミチルは他の方を見つけて幸せになります!」
「あっ、ミチル待て!俺一人でどうやって生きろと言うんだ!ミチルー!」
ミチル様はレガシー様を捨てて、新たな出会いを求めて旅立つようです。
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