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後編
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夫人が深い眠りについていた頃、屋敷に設けられた愛人とまだ幼い娘の部屋で、侯爵は首元を緩めて寛いでいました。
「キャシー、これからはずっとお父様と暮らせるのよ。良かったわね。」
「‥‥。」
「キャシー、おいで。」
侯爵が両手を広げて娘を呼びますが、娘は侯爵と目を合わせてはくれませんでした。
「キャシー、急にどうしたのよ?今までのようにお父様に甘えても良いのよ。」
「‥。」
「‥いいんだよ、アイシア。急に住む家が変わって驚いているのだろう。‥それよりも今日は久しぶりに親子3人水入らずで朝まで過ごそうじゃないか。」
「ええ。」
侯爵がそう言って愛人のアイシアの肩を抱いた時、部屋をノックする者がいました。
「チッ、誰だ!こんな時間に‥。」
「私ですよ。魔術師のジークです。‥侯爵様のご子息ラウール様の命でやってきました。」
「‥急ぎの用事なのか?」
「はい。」
「‥アイシア、キャシー。すぐに戻るから、先に寝ていておくれ。」
侯爵がそう言って部屋を出ようとすると、魔術師のジークがズカズカと部屋の中に入り、奥にいるキャシーに可愛いキャンディーを手渡しました。
「美味しいよ、食べてごらん。」
「‥うん、わかった。」
キャシーはジークに渡された飴をすぐに口に放り込みました。
「うえっ、酸っぱい!」
ペッ!
キャシーがあまりの酸っぱさに耐えかねて飴を吐き出すと‥ジークはそれを拾い上げて懐から取り出した赤い液体に浸けました。
「ジーク!キャシーに何を食べさせた!」
侯爵がジークの胸ぐらを掴んで殴りかかろうとした時です。
ジークの持っていた赤い液体が黒く変色していきました。
「‥やっぱりそうか。ラウール様の言う通りだ。」
「‥ジーク、ラウールから何を指示されたんだ?」
「侯爵、私が手にしているのはラウール様の血液です。そこにわたしが魔法水を入れて、血縁関係者でない者の体液に触れると黒く染まるようにしてあったのです。」
「‥何が言いたい?」
「‥侯爵。大変言いにくいのですが、娘さんは侯爵家の血縁ではありません。全くの他人です。」
「‥馬鹿な!」
「侯爵は娘さんの姿を見ても何も感じないのですか?ラウール様はすぐに気付きましたよ。」
「‥。」
「娘さんの薄茶色の髪色や焦茶の瞳は‥ロクシー侯爵家の金髪碧眼でもなく、愛人であられるアイシア様のピンク色の髪と赤い瞳でもないですよね?‥誰に似たのでしょう?」
魔術師ジークの言葉をきいて、侯爵はジークを掴んでいた手を力なく離しました。
そして‥悲しみを浮かべた瞳でキャシーを見つめました。
すると、キャシーがニコニコしながら言いました。
「うん、キャシーの本当のお父様は別にいるのよ。優しくて若くてカッコいいお父様なの!‥お母様には内緒にしておくように言われたけど、私は隠し事は嫌いなの。
‥それにどうせもうすぐお母様が偽物の太っちょのお父様を毒を飲ませて殺してしまうから。そうしたらやっと本物のお父様と暮らすようになるんだって。どう?素敵でしょ。‥もう偽物のお父様に愛想を振りまかなくて済むのよ。ウフフ。」
「‥キャシー!悪い夢でも見たのね?変な事を言っていないで、お父様に早く謝りなさい!」
「もう!私は嘘ついてないもん!お母様の馬鹿!」
キャシーはそう言って、ベッドへ行って不貞寝してしまいました。
「あなた‥、私を信じて。」
「‥。」
侯爵は、自分に抱きつき縋って来るアイシアを‥まるで恐ろしいものを見るかのような目で見つめました。
「お前は‥なんて恐ろしい女だ。俺を殺そうとしていたのか‥。」
「あなた!私を信じてって言ってるのに!」
怒りと悲しみからか‥体を震わせ立ちすくむ侯爵の横で、魔術師ジークが呼んだ護衛達が愛人のアイシアと娘キャシーを部屋から連れ出しました。
「‥侯爵様、後の事はラウール様にお任せください。」
「‥。」
侯爵は愛人に騙され続けていた自分の不甲斐なさを嘆きました。
そして、これまで蔑ろにしていた妻のイブリンを今度こそは大切にしていこう‥と心に強く誓ったのでした。
翌朝、侯爵は花束と宝石を抱えて早速妻のイブリンの元を訪れました。
ところが妻のイブリンは昨日からずっと眠り続けたまま、まだ目覚めないと言うのです。
心配した侯爵が医師や魔術師を呼び、やっとのことで目覚めた夫人でしたが‥
「イブリン!やっと目覚めたのか。‥今まですまなかった。これからは君だけをずっと大切にするよ。」
そう言って自分を抱きしめてくれる侯爵の顔を、何の感情もない虚な目で見つめるだけでした。
「‥イブリン?」
「侯爵様、奥様は心の病を患っているようです。」
「そうです。これは呪いでも何でもない、心の病です。奥様は‥よほど悲しい事があったのでしょうね、心を閉ざしてしまわれたようです。」
「‥‥!」
医師と魔術師の言葉に、侯爵は絶望しました。
「‥俺のせいか、俺のせいでイブリンはこんな事に‥。すまない、イブリン!」
侯爵は泣きながら夫人を再び抱きしめました。
侯爵の腕の中の夫人は‥細くて弱々しくてまるで綿毛のように儚げでした。
「うっ、うう‥。可哀想に、俺のせいで。」
侯爵はこれまで妻に対してとっていた素っ気ない態度を、後悔しきれないほど後悔しました。
それに、夫人が悲しみのあまり病んでしまうほどに自分を愛していたことを、この時初めて知ったのです。
「‥旦那様、奥様はラウール様の結婚式の時、旦那様に裏切られた悲しみで立ち上がる事もできない状態だったのです。それでも奥様は必死に侯爵夫人の役割を果たそうとしていました。‥差し出がましい事を言いますが‥奥様の事をどうか労ってあげて下さい。」
「‥ああ、そうだな。‥君はサラと言ったな。これからも妻の世話を頼むよ。‥いや、これからは俺も妻のそばになるべくついててやる事にするよ。」
「‥ありがとうございます!」
サラは侯爵に深々と礼をしました。
それから何ヶ月か後、侯爵は爵位を息子に譲り、領地の外れにある小さな屋敷で妻と数人の使用人だけで暮らすようになりました。
ラウールは侯爵として立派につとめているようです。
ラウールは、結婚式後のゴタゴタの後、キャシーの養子縁組の話を取り消し、父の愛人アイシアを侯爵の殺害未遂の罪で処刑させ、アイシアの娘キャシーを外国の孤児院へと送りました。
「‥イブリン、今日も俺が髪をといてやろう。」
「‥‥。」
「イブリン、ご覧。遠くの山に日が沈んでいくよ。夕日に照らされて、君の金色の髪も輝いてるよ。君は今でもとても美しいよ。」
「‥。」
夕日が沈む頃、屋敷のテラスでいつものように夫が自分の髪を櫛で優しくとくのを、夫人は楽しみにしていました。目を閉じてソファーに横になり、夫にその身を委ねます。そして、夫に心の中で話しかけます。
『‥あなた。私ね、あの日‥ラウールの結婚式の後、あなたが愛人の元へ行ってしまった夜に白い仮面のせいで暫く心を失っていたようだけど、実は‥この田舎の屋敷であなたと暮らすようになってすぐに心を取り戻していたのよ。
ああ、白い仮面‥って言ってもあなたにはきっと分からないわよね?
白い仮面は、死にたいほど辛くなった時に顔につけると‥心を無にしてくれる仮面なの。結婚する時にお母様が持たせてくれた仮面なの。お母様の家系に代々伝わる宝物なんですって。
だから私はそれをつけて、死にたくなった気持ちをなんとか堪えたの。
‥あなたが愛人と隠し子と屋敷で暮らし、私を捨てるなんて‥死にたくなって当然よね?
だけど、息子の結婚式のすぐ後に私が死んだら息子に申し訳ないでしょ?だから死ぬ事を必死に思いとどまろうとしたの。
‥仮面は24時間つけ続けると、副作用が出るってお母様から聞いていたけど、まさか丸二日も眠ってしまい、しかも長い期間感情も無くしていたなんて‥。
こらからは何があっても、もう二度と仮面はつけない事にするわ。
だって‥仮面の副作用は本当に怖いのよ。その証拠に‥ここにきて感情は取り戻したけど、声はまだ失ったままなの。‥もうどうやっても戻らないみたいなの。
でもまあ、声を失っても正直なところ全く支障はないけど。
それどころか今は、あなたにこうして世話をされながら穏やかに過ごす日々にこの上ない幸せを感じでいるの。
だから、あなたには私が心を取り戻した事は教えてあげないわ。
‥あなたはこの事実を知ったら、私を酷い妻だと罵るかしら?
それとも「お互い様だ。」と言って許してくれるのかしら。フフフ。』
end.
「キャシー、これからはずっとお父様と暮らせるのよ。良かったわね。」
「‥‥。」
「キャシー、おいで。」
侯爵が両手を広げて娘を呼びますが、娘は侯爵と目を合わせてはくれませんでした。
「キャシー、急にどうしたのよ?今までのようにお父様に甘えても良いのよ。」
「‥。」
「‥いいんだよ、アイシア。急に住む家が変わって驚いているのだろう。‥それよりも今日は久しぶりに親子3人水入らずで朝まで過ごそうじゃないか。」
「ええ。」
侯爵がそう言って愛人のアイシアの肩を抱いた時、部屋をノックする者がいました。
「チッ、誰だ!こんな時間に‥。」
「私ですよ。魔術師のジークです。‥侯爵様のご子息ラウール様の命でやってきました。」
「‥急ぎの用事なのか?」
「はい。」
「‥アイシア、キャシー。すぐに戻るから、先に寝ていておくれ。」
侯爵がそう言って部屋を出ようとすると、魔術師のジークがズカズカと部屋の中に入り、奥にいるキャシーに可愛いキャンディーを手渡しました。
「美味しいよ、食べてごらん。」
「‥うん、わかった。」
キャシーはジークに渡された飴をすぐに口に放り込みました。
「うえっ、酸っぱい!」
ペッ!
キャシーがあまりの酸っぱさに耐えかねて飴を吐き出すと‥ジークはそれを拾い上げて懐から取り出した赤い液体に浸けました。
「ジーク!キャシーに何を食べさせた!」
侯爵がジークの胸ぐらを掴んで殴りかかろうとした時です。
ジークの持っていた赤い液体が黒く変色していきました。
「‥やっぱりそうか。ラウール様の言う通りだ。」
「‥ジーク、ラウールから何を指示されたんだ?」
「侯爵、私が手にしているのはラウール様の血液です。そこにわたしが魔法水を入れて、血縁関係者でない者の体液に触れると黒く染まるようにしてあったのです。」
「‥何が言いたい?」
「‥侯爵。大変言いにくいのですが、娘さんは侯爵家の血縁ではありません。全くの他人です。」
「‥馬鹿な!」
「侯爵は娘さんの姿を見ても何も感じないのですか?ラウール様はすぐに気付きましたよ。」
「‥。」
「娘さんの薄茶色の髪色や焦茶の瞳は‥ロクシー侯爵家の金髪碧眼でもなく、愛人であられるアイシア様のピンク色の髪と赤い瞳でもないですよね?‥誰に似たのでしょう?」
魔術師ジークの言葉をきいて、侯爵はジークを掴んでいた手を力なく離しました。
そして‥悲しみを浮かべた瞳でキャシーを見つめました。
すると、キャシーがニコニコしながら言いました。
「うん、キャシーの本当のお父様は別にいるのよ。優しくて若くてカッコいいお父様なの!‥お母様には内緒にしておくように言われたけど、私は隠し事は嫌いなの。
‥それにどうせもうすぐお母様が偽物の太っちょのお父様を毒を飲ませて殺してしまうから。そうしたらやっと本物のお父様と暮らすようになるんだって。どう?素敵でしょ。‥もう偽物のお父様に愛想を振りまかなくて済むのよ。ウフフ。」
「‥キャシー!悪い夢でも見たのね?変な事を言っていないで、お父様に早く謝りなさい!」
「もう!私は嘘ついてないもん!お母様の馬鹿!」
キャシーはそう言って、ベッドへ行って不貞寝してしまいました。
「あなた‥、私を信じて。」
「‥。」
侯爵は、自分に抱きつき縋って来るアイシアを‥まるで恐ろしいものを見るかのような目で見つめました。
「お前は‥なんて恐ろしい女だ。俺を殺そうとしていたのか‥。」
「あなた!私を信じてって言ってるのに!」
怒りと悲しみからか‥体を震わせ立ちすくむ侯爵の横で、魔術師ジークが呼んだ護衛達が愛人のアイシアと娘キャシーを部屋から連れ出しました。
「‥侯爵様、後の事はラウール様にお任せください。」
「‥。」
侯爵は愛人に騙され続けていた自分の不甲斐なさを嘆きました。
そして、これまで蔑ろにしていた妻のイブリンを今度こそは大切にしていこう‥と心に強く誓ったのでした。
翌朝、侯爵は花束と宝石を抱えて早速妻のイブリンの元を訪れました。
ところが妻のイブリンは昨日からずっと眠り続けたまま、まだ目覚めないと言うのです。
心配した侯爵が医師や魔術師を呼び、やっとのことで目覚めた夫人でしたが‥
「イブリン!やっと目覚めたのか。‥今まですまなかった。これからは君だけをずっと大切にするよ。」
そう言って自分を抱きしめてくれる侯爵の顔を、何の感情もない虚な目で見つめるだけでした。
「‥イブリン?」
「侯爵様、奥様は心の病を患っているようです。」
「そうです。これは呪いでも何でもない、心の病です。奥様は‥よほど悲しい事があったのでしょうね、心を閉ざしてしまわれたようです。」
「‥‥!」
医師と魔術師の言葉に、侯爵は絶望しました。
「‥俺のせいか、俺のせいでイブリンはこんな事に‥。すまない、イブリン!」
侯爵は泣きながら夫人を再び抱きしめました。
侯爵の腕の中の夫人は‥細くて弱々しくてまるで綿毛のように儚げでした。
「うっ、うう‥。可哀想に、俺のせいで。」
侯爵はこれまで妻に対してとっていた素っ気ない態度を、後悔しきれないほど後悔しました。
それに、夫人が悲しみのあまり病んでしまうほどに自分を愛していたことを、この時初めて知ったのです。
「‥旦那様、奥様はラウール様の結婚式の時、旦那様に裏切られた悲しみで立ち上がる事もできない状態だったのです。それでも奥様は必死に侯爵夫人の役割を果たそうとしていました。‥差し出がましい事を言いますが‥奥様の事をどうか労ってあげて下さい。」
「‥ああ、そうだな。‥君はサラと言ったな。これからも妻の世話を頼むよ。‥いや、これからは俺も妻のそばになるべくついててやる事にするよ。」
「‥ありがとうございます!」
サラは侯爵に深々と礼をしました。
それから何ヶ月か後、侯爵は爵位を息子に譲り、領地の外れにある小さな屋敷で妻と数人の使用人だけで暮らすようになりました。
ラウールは侯爵として立派につとめているようです。
ラウールは、結婚式後のゴタゴタの後、キャシーの養子縁組の話を取り消し、父の愛人アイシアを侯爵の殺害未遂の罪で処刑させ、アイシアの娘キャシーを外国の孤児院へと送りました。
「‥イブリン、今日も俺が髪をといてやろう。」
「‥‥。」
「イブリン、ご覧。遠くの山に日が沈んでいくよ。夕日に照らされて、君の金色の髪も輝いてるよ。君は今でもとても美しいよ。」
「‥。」
夕日が沈む頃、屋敷のテラスでいつものように夫が自分の髪を櫛で優しくとくのを、夫人は楽しみにしていました。目を閉じてソファーに横になり、夫にその身を委ねます。そして、夫に心の中で話しかけます。
『‥あなた。私ね、あの日‥ラウールの結婚式の後、あなたが愛人の元へ行ってしまった夜に白い仮面のせいで暫く心を失っていたようだけど、実は‥この田舎の屋敷であなたと暮らすようになってすぐに心を取り戻していたのよ。
ああ、白い仮面‥って言ってもあなたにはきっと分からないわよね?
白い仮面は、死にたいほど辛くなった時に顔につけると‥心を無にしてくれる仮面なの。結婚する時にお母様が持たせてくれた仮面なの。お母様の家系に代々伝わる宝物なんですって。
だから私はそれをつけて、死にたくなった気持ちをなんとか堪えたの。
‥あなたが愛人と隠し子と屋敷で暮らし、私を捨てるなんて‥死にたくなって当然よね?
だけど、息子の結婚式のすぐ後に私が死んだら息子に申し訳ないでしょ?だから死ぬ事を必死に思いとどまろうとしたの。
‥仮面は24時間つけ続けると、副作用が出るってお母様から聞いていたけど、まさか丸二日も眠ってしまい、しかも長い期間感情も無くしていたなんて‥。
こらからは何があっても、もう二度と仮面はつけない事にするわ。
だって‥仮面の副作用は本当に怖いのよ。その証拠に‥ここにきて感情は取り戻したけど、声はまだ失ったままなの。‥もうどうやっても戻らないみたいなの。
でもまあ、声を失っても正直なところ全く支障はないけど。
それどころか今は、あなたにこうして世話をされながら穏やかに過ごす日々にこの上ない幸せを感じでいるの。
だから、あなたには私が心を取り戻した事は教えてあげないわ。
‥あなたはこの事実を知ったら、私を酷い妻だと罵るかしら?
それとも「お互い様だ。」と言って許してくれるのかしら。フフフ。』
end.
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