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弟ガルーナの想い
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エリーゼがミシェルとロレーヌのメイクを済ませてから、急いで厨房へ戻ろうとすると‥背後に誰かの気配を感じました。
振り向くとそこには‥弟ガルーナがいました。柱の影からじーっとエリーゼを見ていたのです。
「おい、痴女!昨日はなぜ僕の部屋にやってこなかったんだ!僕は‥寝ずに待っていたというのに。」
「‥‥‥。」
エリーゼはそれを聞いた途端、顔を引き攣らせて言葉を失ってしまいました。
『何で私がガルーナの部屋に行かなきゃなんないのよ!‥っていうか、私ってば夢遊病状態の時に、ガルーナに何かした?‥何をしたの?部屋で待ってたって事は‥私がガルーナの部屋に行ったって事?
これはまずいわ、早く夢遊病を治すべきね。‥急いで医師に相談しなくちゃ。』
エリーゼはそう思うと、居ても立っても居られなくなり、すぐさま屋敷を抜けて医師の元へと向かいました。
「ちょっとおい、痴女‥。どこに行くか知らないけど、朝食は食べていけよ‥って聞こえてねーか。」
ガルーナは独り言のようにそう言うと、窓からエリーゼが屋敷の外へと走って行くのを見つめていました。
「ガルーナ様、いかがされました?」
ガルーナの侍従が心配そうにそう声をかけると‥
「‥いや、なんでもない。」
と答えました。
ガルーナは、本来なら監禁中であるはずのエリーゼが外へと出て行ったのを見逃してやったのです。
「‥痴女、いつか僕がお前と結婚してお前のことを面倒みてやるからな。」
ガルーナはそう言ってニヤニヤしながら食堂へと向かうのでした。
振り向くとそこには‥弟ガルーナがいました。柱の影からじーっとエリーゼを見ていたのです。
「おい、痴女!昨日はなぜ僕の部屋にやってこなかったんだ!僕は‥寝ずに待っていたというのに。」
「‥‥‥。」
エリーゼはそれを聞いた途端、顔を引き攣らせて言葉を失ってしまいました。
『何で私がガルーナの部屋に行かなきゃなんないのよ!‥っていうか、私ってば夢遊病状態の時に、ガルーナに何かした?‥何をしたの?部屋で待ってたって事は‥私がガルーナの部屋に行ったって事?
これはまずいわ、早く夢遊病を治すべきね。‥急いで医師に相談しなくちゃ。』
エリーゼはそう思うと、居ても立っても居られなくなり、すぐさま屋敷を抜けて医師の元へと向かいました。
「ちょっとおい、痴女‥。どこに行くか知らないけど、朝食は食べていけよ‥って聞こえてねーか。」
ガルーナは独り言のようにそう言うと、窓からエリーゼが屋敷の外へと走って行くのを見つめていました。
「ガルーナ様、いかがされました?」
ガルーナの侍従が心配そうにそう声をかけると‥
「‥いや、なんでもない。」
と答えました。
ガルーナは、本来なら監禁中であるはずのエリーゼが外へと出て行ったのを見逃してやったのです。
「‥痴女、いつか僕がお前と結婚してお前のことを面倒みてやるからな。」
ガルーナはそう言ってニヤニヤしながら食堂へと向かうのでした。
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