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後日譚 鏡映し
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颯季さんは何気ない風に俺の体にも手を伸ばして、粘液にまみれた下半身を綺麗にしてくれた。主人であり上司でもある恋人にさせるには心苦しいことなのに、一方でひどく嬉しくもある。颯季さんといると、相反する気持ちに翻弄されてばかりだ。
俺の上に半ば覆い被さった彼が、ねえ哲くん、とぽつりと漏らした。
「君だけじゃない。ぼくだってね、不安なんだよ」
「え?」
いつも飄々としている颯季さんには似合わないその単語。まじまじと相手の顔を見つめてしまう。
暗がりの中で、颯季さんは寂しげな笑みを浮かべていた。
「哲くん、気づいてた? 君が外を歩いてるときに、色んな人が君をじっと見てるの」
「あ……」身に覚えは、ある。でも、あれって。
「あの視線って……霊じゃないんですか?」
質問を質問で返すと、颯季さんの笑顔が苦笑に変わる。
「やっぱり、そんな風に思ってたんだね。哲くん、生身の人間に狙われてるんだよお。それも、いっぱい」
「狙われるって……命を? あ、お金ですか?」
颯季さんがふっと噴き出した。そんなにも俺の質問は頓珍漢なものだったらしい。
「違う違う。君が魅力的な人だから、どうにか取り入る隙がないかなっていやらしい目で見てるの」
「そんな、こと……」
にわかには信じがたい。だって俺はこんなにみすぼらしくて、なんの取り柄もない、薄汚れた野良犬みたいな人間なのに。颯季さんと付き合うようになって、多少は人間性を取り戻したとは思うけれど、自分に魅力があるだなんて――遠い異国の言葉みたいに聞こえる。
颯季さんが無言で俺の腰あたりに馬乗りになってきた。伸びてきた指先にパジャマのボタンをぷつぷつと外され、熱い手にじかに肌をまさぐられる。掌が俺の胸に押し当てられて。
「君がそうやって無自覚で無防備だから余計心配なんだ。ほんとうはね、ぼく以外が哲くんの魅力に気づかないように、君をどこかに閉じこめておきたいくらいなんだよ?」
胸をやや強い力で揉みながら、いつもより低い声で颯季さんが言い募る。その響きには常にない翳りが含まれていて、ぞわりと全身が総毛立つような凄みがあった。
心がざわざわと揺れる。でも、決して嫌ではないざわざわだ。
颯季さんが俺に対して抱いていたという気持ち。俺と同じような思いを抱えていたなんて知らなかった。だって颯季さんがまさか、嫉妬するなんて。
「ねえ哲くん。ぼくより背が高くて、イケメンで、真っ当な仕事で稼いでて、タワーマンションの最上階に住んでるような人に好かれたらどうする?」
胸の尖端をきゅっと摘まみながら颯季さんが訊いてくる。こんなときなのに、俺は笑いそうになった。彼が持ち出してきたシチュエーションが、あまりに現実離れしていて。
「哲くん、答えてよ」
「んっ……そんなの、関係ないです。俺はあなたを、条件で好きになったわけじゃないですから」
「本当に?」
「本当に本当です!」
眉尻を下げて重ねて尋ねてくる颯季さん。もしかして彼は、俺より小柄なことを気にしていたりするのだろうか? だとしたら可愛いな、と場違いにもきゅんとする。
俺の胸に舌先を這わせ、甘噛みしている颯季さんの髪をそっと撫でる。こうしていると、彼に甘えられているみたいだ。こういうのもいいな、としなやかな髪の感触を楽しみながら思う。
胸元に顔を埋めた颯季さんに「ねえ、哲くん」と名前を呼ばれる。
「さっきはかっこつけたこと言ったけど、実はね……同窓会に行ってるあいだ、君が一人で何してるかなって気になってたんだ。気になりすぎて、早く帰ってきたんだよ」
「え……?」
思わぬタイミングでの、思わぬ告白。不意打ちだ、こんなの。
じゃあ、俺が颯季さんを想っていたのと時を同じくして、彼も同様のことを想っていた、ということなのか。
颯季さんの双眸が月明かりの下でぎらりと光る。
「哲くんに出会ってから、ぼくはいつも君のことばかり考えてるんだよ。責任取ってもらわなきゃだね」
「責任、って……どういう――」
彼の口調は冗談めかしているが、視線は射抜くように鋭い。俺に取れる責任。ふたつある臓器を売って、まとまったお金を作るとか?
混乱する俺に、颯季さんは至近距離から囁く。
「ぼくをずっと、君の隣にいさせてほしい」
思わず目を瞠ってしまった。だってそんなの――責任を取るどころか、ただのご褒美じゃないか。
「そんな責任なら、喜んで取ります」
笑ってしまった俺の唇に、颯季さんのそれが重なった。
ちゃぷん、と湯が跳ねる音が浴室に響く。
お互い気が済むまで肌を合わせて、今は二人で湯船に体を沈めているところだった。ホテルの浴槽とは違い、このビルの風呂桶は大きくない。普段から脚を折り畳んで入浴しているくらいなのだから、颯季さんと二人で入ったらもう、みちみちである。
俺の腕の中に颯季さんがいる。彼の項を見ながらお風呂に入るなんて、もちろん初めてのことだ。
恋人が逆方向を見ているのをいいことに、颯季さんの体をじっくりと眺める。肩と肩甲骨の中間あたり、俺がさっきしがみついたところが、指の形に赤い痕になっていた。俺の体にもキスマークやら何やらが散っていて、それらはお互いにお互いを刻みこんだ証のようで、肋骨の内側がこそばゆくなる。
さっきはごめんね、とやや項垂れた颯季さんが口を開く。
「ちょっと暴走しすぎだったよね。哲くんが可愛すぎて理性が飛んじゃって……いや、これは言い訳だよなあ」
「大丈夫ですよ! 本当に嫌なら嫌って言いますから。全然、平気です」
颯季さんの反省会はまだやまないようだ。気にしなくていいのに、と俺はもどかしい気持ちでいる。いつも優しい颯季さんの、剥き出しの本能を垣間見られて、むしろ幸せなくらいだ。
「哲くんはぼくを甘やかすよねえ。そんなんじゃどんどん増長するよ?」
恋人が上体をこちらに預けてくる。からかうような口ぶりに頬のあたりが熱くなった。甘やかす、なんて。いつも俺が颯季さんに感じていることなのに。
「ねえ、哲くん」
「は、はい?」
「ぼくに言いたいことがあったら、我慢せずに言うんだよ。君がどんなことを言っても嫌ったりしないから。哲くんの本音が聞けたら嬉しいな。まあ、ぼくがこんなだから信用できないのかもしれないけど……」
そんなことないです、と頭を振れば、お湯がちゃぷちゃぷと音を立てる。
俺がなかなか本音を口にできないのは、もちろん彼を信頼していないからではない。信頼できないのは、俺自身だ。自分の意見に価値があると思えないから、いつも口を噤んでしまう。でも、「本音が聞けたら嬉しい」という颯季さんの言葉を信じて、彼の心の大海に飛びこむように、ありのままの気持ちを伝えられる人間になりたい。
「……今度、二人で遠出しませんか。どこか、泊まりで」
意を決して提案すると、すぐに「いいね~」と弾んだ声が返ってくる。
「君が望むなら、キャンプでも海水浴でもなんでも付き合うよ」
さりげなく続けられ、俺ははっとした。大の虫嫌いの颯季さんが、俺のためにアウトドアでもどこでも付き合うと言ってくれている。それってもしかして――愛されている、ということなのでは。
颯季さんから見えないのをいいことに俺は盛大に照れ、こみ上げてくる笑みをこらえきれずににやにやした。
「……温泉とか、どうですか」
「お、最高だねえ。哲くんと旅館でしっぽりかあ。ふふふ……」
密着した肌から颯季さんの含み笑いの振動が伝わってくる。何を想像しているのかは分からないが、提案は彼のお気に召したようだ。
俺は今まで旅館に宿泊したことがない。学校の修学旅行すら理由をつけて自宅で過ごしていた。だからドラマや漫画の知識しかないが、旅館では浴衣で懐石料理を食べたり卓球をしたりするのだろう。そして夜も深まり、寝床に横たわる俺の上に覆い被さってくる颯季さん。彼の浴衣の袷ははだけていて、そこから鍛えられた肉体がちらちらと見えている――。
「哲くん、いま何考えてるの?」
笑いを含んだ颯季さんの声にはっとする。いけないいけない、本人がそばにいるのに妄想に浸ってしまうとは。
「おっきくなってるよお。哲くんのすけべ」
「えっ? あ! すみません……!」
指摘されて顔がかあっと熱くなる。腰を引こうとするも逃げ場などない。慌てていると、ふっと颯季さんが笑う気配がする。
「とか言っておいて、ぼくも同じなんだけどねえ」
颯季さんが俺の手を取り、彼の股間へ導いていく。もう親しんでしまった硬さが掌に触れて、心臓がどくりと強く脈打つ。
「せっかくお風呂入ったけど……上がったらもう一回しようか。ね? 哲くん」
「……はい。俺も、したいです」
そこで互いに首を伸ばし傾けて、唇を重ね合う。好きな人と同じことを考えているのが、こんなにも嬉しいなんて。
俺と颯季さんは何もかも違うと思っていたけれど、実はけっこう、似ているのかもしれない。それか――一緒にいるうちに似てきたのか。
これからもっと同じところ、違うところ、たくさん見つけていけたらいい。大切で大好きな、この人の隣で。
俺の上に半ば覆い被さった彼が、ねえ哲くん、とぽつりと漏らした。
「君だけじゃない。ぼくだってね、不安なんだよ」
「え?」
いつも飄々としている颯季さんには似合わないその単語。まじまじと相手の顔を見つめてしまう。
暗がりの中で、颯季さんは寂しげな笑みを浮かべていた。
「哲くん、気づいてた? 君が外を歩いてるときに、色んな人が君をじっと見てるの」
「あ……」身に覚えは、ある。でも、あれって。
「あの視線って……霊じゃないんですか?」
質問を質問で返すと、颯季さんの笑顔が苦笑に変わる。
「やっぱり、そんな風に思ってたんだね。哲くん、生身の人間に狙われてるんだよお。それも、いっぱい」
「狙われるって……命を? あ、お金ですか?」
颯季さんがふっと噴き出した。そんなにも俺の質問は頓珍漢なものだったらしい。
「違う違う。君が魅力的な人だから、どうにか取り入る隙がないかなっていやらしい目で見てるの」
「そんな、こと……」
にわかには信じがたい。だって俺はこんなにみすぼらしくて、なんの取り柄もない、薄汚れた野良犬みたいな人間なのに。颯季さんと付き合うようになって、多少は人間性を取り戻したとは思うけれど、自分に魅力があるだなんて――遠い異国の言葉みたいに聞こえる。
颯季さんが無言で俺の腰あたりに馬乗りになってきた。伸びてきた指先にパジャマのボタンをぷつぷつと外され、熱い手にじかに肌をまさぐられる。掌が俺の胸に押し当てられて。
「君がそうやって無自覚で無防備だから余計心配なんだ。ほんとうはね、ぼく以外が哲くんの魅力に気づかないように、君をどこかに閉じこめておきたいくらいなんだよ?」
胸をやや強い力で揉みながら、いつもより低い声で颯季さんが言い募る。その響きには常にない翳りが含まれていて、ぞわりと全身が総毛立つような凄みがあった。
心がざわざわと揺れる。でも、決して嫌ではないざわざわだ。
颯季さんが俺に対して抱いていたという気持ち。俺と同じような思いを抱えていたなんて知らなかった。だって颯季さんがまさか、嫉妬するなんて。
「ねえ哲くん。ぼくより背が高くて、イケメンで、真っ当な仕事で稼いでて、タワーマンションの最上階に住んでるような人に好かれたらどうする?」
胸の尖端をきゅっと摘まみながら颯季さんが訊いてくる。こんなときなのに、俺は笑いそうになった。彼が持ち出してきたシチュエーションが、あまりに現実離れしていて。
「哲くん、答えてよ」
「んっ……そんなの、関係ないです。俺はあなたを、条件で好きになったわけじゃないですから」
「本当に?」
「本当に本当です!」
眉尻を下げて重ねて尋ねてくる颯季さん。もしかして彼は、俺より小柄なことを気にしていたりするのだろうか? だとしたら可愛いな、と場違いにもきゅんとする。
俺の胸に舌先を這わせ、甘噛みしている颯季さんの髪をそっと撫でる。こうしていると、彼に甘えられているみたいだ。こういうのもいいな、としなやかな髪の感触を楽しみながら思う。
胸元に顔を埋めた颯季さんに「ねえ、哲くん」と名前を呼ばれる。
「さっきはかっこつけたこと言ったけど、実はね……同窓会に行ってるあいだ、君が一人で何してるかなって気になってたんだ。気になりすぎて、早く帰ってきたんだよ」
「え……?」
思わぬタイミングでの、思わぬ告白。不意打ちだ、こんなの。
じゃあ、俺が颯季さんを想っていたのと時を同じくして、彼も同様のことを想っていた、ということなのか。
颯季さんの双眸が月明かりの下でぎらりと光る。
「哲くんに出会ってから、ぼくはいつも君のことばかり考えてるんだよ。責任取ってもらわなきゃだね」
「責任、って……どういう――」
彼の口調は冗談めかしているが、視線は射抜くように鋭い。俺に取れる責任。ふたつある臓器を売って、まとまったお金を作るとか?
混乱する俺に、颯季さんは至近距離から囁く。
「ぼくをずっと、君の隣にいさせてほしい」
思わず目を瞠ってしまった。だってそんなの――責任を取るどころか、ただのご褒美じゃないか。
「そんな責任なら、喜んで取ります」
笑ってしまった俺の唇に、颯季さんのそれが重なった。
ちゃぷん、と湯が跳ねる音が浴室に響く。
お互い気が済むまで肌を合わせて、今は二人で湯船に体を沈めているところだった。ホテルの浴槽とは違い、このビルの風呂桶は大きくない。普段から脚を折り畳んで入浴しているくらいなのだから、颯季さんと二人で入ったらもう、みちみちである。
俺の腕の中に颯季さんがいる。彼の項を見ながらお風呂に入るなんて、もちろん初めてのことだ。
恋人が逆方向を見ているのをいいことに、颯季さんの体をじっくりと眺める。肩と肩甲骨の中間あたり、俺がさっきしがみついたところが、指の形に赤い痕になっていた。俺の体にもキスマークやら何やらが散っていて、それらはお互いにお互いを刻みこんだ証のようで、肋骨の内側がこそばゆくなる。
さっきはごめんね、とやや項垂れた颯季さんが口を開く。
「ちょっと暴走しすぎだったよね。哲くんが可愛すぎて理性が飛んじゃって……いや、これは言い訳だよなあ」
「大丈夫ですよ! 本当に嫌なら嫌って言いますから。全然、平気です」
颯季さんの反省会はまだやまないようだ。気にしなくていいのに、と俺はもどかしい気持ちでいる。いつも優しい颯季さんの、剥き出しの本能を垣間見られて、むしろ幸せなくらいだ。
「哲くんはぼくを甘やかすよねえ。そんなんじゃどんどん増長するよ?」
恋人が上体をこちらに預けてくる。からかうような口ぶりに頬のあたりが熱くなった。甘やかす、なんて。いつも俺が颯季さんに感じていることなのに。
「ねえ、哲くん」
「は、はい?」
「ぼくに言いたいことがあったら、我慢せずに言うんだよ。君がどんなことを言っても嫌ったりしないから。哲くんの本音が聞けたら嬉しいな。まあ、ぼくがこんなだから信用できないのかもしれないけど……」
そんなことないです、と頭を振れば、お湯がちゃぷちゃぷと音を立てる。
俺がなかなか本音を口にできないのは、もちろん彼を信頼していないからではない。信頼できないのは、俺自身だ。自分の意見に価値があると思えないから、いつも口を噤んでしまう。でも、「本音が聞けたら嬉しい」という颯季さんの言葉を信じて、彼の心の大海に飛びこむように、ありのままの気持ちを伝えられる人間になりたい。
「……今度、二人で遠出しませんか。どこか、泊まりで」
意を決して提案すると、すぐに「いいね~」と弾んだ声が返ってくる。
「君が望むなら、キャンプでも海水浴でもなんでも付き合うよ」
さりげなく続けられ、俺ははっとした。大の虫嫌いの颯季さんが、俺のためにアウトドアでもどこでも付き合うと言ってくれている。それってもしかして――愛されている、ということなのでは。
颯季さんから見えないのをいいことに俺は盛大に照れ、こみ上げてくる笑みをこらえきれずににやにやした。
「……温泉とか、どうですか」
「お、最高だねえ。哲くんと旅館でしっぽりかあ。ふふふ……」
密着した肌から颯季さんの含み笑いの振動が伝わってくる。何を想像しているのかは分からないが、提案は彼のお気に召したようだ。
俺は今まで旅館に宿泊したことがない。学校の修学旅行すら理由をつけて自宅で過ごしていた。だからドラマや漫画の知識しかないが、旅館では浴衣で懐石料理を食べたり卓球をしたりするのだろう。そして夜も深まり、寝床に横たわる俺の上に覆い被さってくる颯季さん。彼の浴衣の袷ははだけていて、そこから鍛えられた肉体がちらちらと見えている――。
「哲くん、いま何考えてるの?」
笑いを含んだ颯季さんの声にはっとする。いけないいけない、本人がそばにいるのに妄想に浸ってしまうとは。
「おっきくなってるよお。哲くんのすけべ」
「えっ? あ! すみません……!」
指摘されて顔がかあっと熱くなる。腰を引こうとするも逃げ場などない。慌てていると、ふっと颯季さんが笑う気配がする。
「とか言っておいて、ぼくも同じなんだけどねえ」
颯季さんが俺の手を取り、彼の股間へ導いていく。もう親しんでしまった硬さが掌に触れて、心臓がどくりと強く脈打つ。
「せっかくお風呂入ったけど……上がったらもう一回しようか。ね? 哲くん」
「……はい。俺も、したいです」
そこで互いに首を伸ばし傾けて、唇を重ね合う。好きな人と同じことを考えているのが、こんなにも嬉しいなんて。
俺と颯季さんは何もかも違うと思っていたけれど、実はけっこう、似ているのかもしれない。それか――一緒にいるうちに似てきたのか。
これからもっと同じところ、違うところ、たくさん見つけていけたらいい。大切で大好きな、この人の隣で。
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こんばんは。最後まで読み終わりましたので感想失礼します🙇🙇
もう、すっっっごく好きです。
オカルトBLが好きなこともあり冒頭から一瞬で引き込まれて、あっという間にはまっていました。本当に面白かったです。
哲くんもサツキさんもあまりにもかわいくて、言葉にならないくらい2人とも好きです。2人の人となりもセリフも遣り取りも展開も何もかもが素晴らしくて、切ないところもキュンとするところもあり、心を鷲掴みにされました。
そして文章がハッとするほど端正で、表現力に感動しながら一行一行噛み締めて読んでました。終わってしまったのが寂しい😭もう一度最初から読み返したいと思います。
本当に素敵なお話をありがとうございます。
憑き犬を最後までお読み下さいましてありがとうございました。素敵なご感想まで賜り感謝の気持ちで胸がいっぱいです…!
オカルト要素のあるBL、私は好きだけど読む人は選ぶだろうな…と思いつつ書いたので、同じ嗜好の方に見つけて頂けて本当に嬉しいです。
自分の手癖として、書いているうちにどんどん攻めが可愛くなっていくというのがあるのですが、そこも好いて頂けたことに安堵もしています…!
作品の全てを肯定して頂けて、涌き上がる嬉しさをなかなか言葉にできません。表現力を褒めて頂いたのに、いざこういう時にどうしたらいいかわからなくなってしまうという体たらくです…。
こちらこそ本当に本当にありがとうございました!頂いた一字一句を宝物にしますね。
もし良ければまた哲成やサツキに会いに来て頂けたら幸いです。