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三話 犬
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「俺はサツキさんに拾われて救われたので……だから、俺にとってサツキさんは飼い主というか、ご主人様というか。ご主人様の言いつけを守って最低限の生活ができれば充分だって、それで満足する忠犬になれって、自分をいつも戒めてました」
俺の下手な説明を聞いたサツキさんは、瞠目してからしょんぼりと肩を落とす。
「そっかあ……君がそんな風に考えたなんて、想像もしたことなかったよ。ぼくは哲くんと対等な立ち場の人間でありたいと思ってたけど、雇用の関係上それは難しいよね。気をつけて接してきたつもりだったけど、哲くんにそんな辛い思いをさせてたなんて気づかなかった。ぼくは雇い主失格だなあ。ごめん……」
「いっいや、俺が勝手にそう思ってただけなんで! サツキさんは良い雇い主ですよ」
意気消沈して頭を垂れるサツキさん。焦って両肩を支えれば、彼はゆらりと面を上げて力なく笑ってみせる。
「本当? なんかぼく、言わせてない?」
「そんなことないです。だって俺」
――あなたのことが、本当に好きなんですよ。
そう続けることを、躊躇ってしまう。
小首を傾げて「?」の表情をする雇い主に見つめられ、思わず視線を逸らす。場を取り繕おうと、話題を変えることにした。
「あの、そういえばさっき、好きな人って……」
「あー、あれは……突然変なこと言ってごめん。驚かせちゃったよね」
サツキさんは歯切れ悪く、ものすごく気まずそうな顔をして言う。ああ、と俺はやっと諒解した。何者かに取り憑かれた助手を助けるため、彼は敢えて突拍子もないことを口にしたのだ、と。俺が好きだなんて、真実であるはずがない。当然のことだ。
それなのに、視界がじわりと滲むのが情けない。俺がサツキさんと釣り合うはずがないのに。
「いえ……そんな」
「ずっと黙ってたけど、ぼくね……哲くんのこと好きなんだ。その、性的な意味で」
ほら見ろ、サツキさんは俺のことを性的な意味で好きで……え?
いま、彼は何と言った? 呆気に取られるとはこのことを言うのだろう。ぽかん、と馬鹿みたいに口を開けて相手を見つめる。
両手を無意味にわたわたと動かし、頬を紅潮させたサツキさんがそこにいた。
「こ、こんなこと急に言われても困るよね! 本当にごめん。あ、最初に声かけたときは完全にビジネスライクな気持ちで、邪な感情はなかったんだよ。信用ないと思うけど」
「あ、いや……そんなことは」
「除霊を手伝ってもらってるうちに、哲くんの無防備な顔とか、綺麗な項とか見るとムラムラ来ちゃうようになって……あ、でも無理にヤりたいとかそういう感情はないから! できれば一緒に気持ちよくなりたいっていうか……あーもう、ぼく変なこと言ってるね……」
いつも飄々としているサツキさんがあからさまに狼狽えている。ほとんど頭を抱えそうになるほど混乱している彼を見るのは初めてだった。しかも、俺に関することでこんな風になっているのだ。信じられなかった。
サツキさんの独白は自虐的な方向に転がっていく。
「除霊のときもね……哲くんを哲くんとして抱きたいから、降ろした人の名前で呼ばなかったりしてたんだ。哲くんには意識がないから、関係ないのに……気持ち悪いよね、そういうの」
「え」思いがけない告白に目を瞠った。言われてみれば情事の際、俺は確かに体を貸した人の名で呼ばれた覚えがない。サツキさんがそんなことを考えていたなんて。
俺は少々ばつが悪い心持ちになりながら、胸に仕舞っていた事実を伝えた。
「気持ち悪くないですよ。それに、俺も隠してたことがあります。降霊してるとき、ほんの少しだけだけど自意識があるんです。俺のままでいるとサツキさんがやりにくいかなと思って、今まで嘘ついてました。本当に、すみません」
「えっ、そうなの? うわー、恥ずかし……」
サツキさんはとうとう、両手で顔を覆ってしまう。
「じゃあ、ぼくが除霊をわざと長引かせようとしてたのも……分かってたってことだよね?」
「あ、それってマユミさんのときの……?」
「あああ、うん、そう……。哲くんの反応が可愛くて、もっと見たいと思っちゃって、それであんなことを――」
サツキさんはあのとき、俺が達しそうになるのを鈴口を塞ぐことで防いだ。あれはつまり、俺と繋がっている時間を引き伸ばそうとしたからなのか。祓い屋としては非難されるべき行為なのかもしれないが、それでも。
嬉しいと思ってしまった。だって、ずっと一方通行だと信じていた矢印が、相手からも自分に向かってきていたなんて、誰が想像するだろう。
そのとき不意に、遥か遠くの方から犬の遠吠えがかすかに響いてきた。瞬間、理解する。俺はサツキさんを噛みたいと思っていたわけではない、ということを。
この人■、■■たい――そうではない。
この人■、■■たい。
俺は本当は伝えたかったのだ。俺がどれだけ、サツキさんに好意を抱いているかを。たとえそれが、二人の関係を決定的に変え、自らの立場を危うくしてしまうことであっても。
「あの、俺も。サツキさんのこと、ずっと好きでした」
ほろりと気負いなく零れた本音。
刹那、サツキさんの目が大きく見開かれる。「えっ!?」と頓狂な声が上げ、相手が弾かれたように立ち上がる。鼻先が触れ合いそうな距離に気後れし、反射的に一歩下がったところを、相手がずいと詰めてきた。ち、近いです、サツキさん。
いつもは脱力して垂れぎみになっているサツキさんの眉が、きりりと平行に近くなっていた。緊張感漲る、迫真の表情である。
「好きって、ほんとう?」
「はい。たぶん、俺の方が先に好きになってたと思います。だからあの、全部……嫌じゃないですよ。むしろ、嬉しいというか……サツキさんに好きと言ってもらえるなんて、信じられないくらいです。――サツキさんのことを考えて、一人でしたりしてたので」
息を飲む気配がする。自慰のオカズにしているだなんて引かせてしまいそうだが、サツキさんも腹の内を明かしてくれたので、これでイーブンだ。
そろりと手が伸びてきて、こちらの指先をやんわりと握りこむ。
「そうだったんだね。ぼくたち、知らないあいだに両想いだった……ってことかあ」
「そうみたい、ですね」
腕を差し伸べれば抱擁できる距離で俺たちは見つめ合う。いつしか甘い雰囲気に飲まれていて、慣れない空気にそわそわするものの、それでも目を逸らそうとは思わない。
これまで好意を表に出さないよう、必死に圧し殺してきたけれど、いま相手に対する互いの感情は開示されてしまった。
じゃあ――もう我慢しなくていいってこと?
「ぼく、もう我慢しなくていい……?」
俺の心理を読んだような言葉にはっとする。サツキさんは切ないほど真摯な、それでいてぎらぎらした瞳を俺に向けていた。こちらがうなずききらないうちに、性急に唇が重なる。
ぶわりと体温が上がって、胸の内側に大輪の花が次々と咲くように思えた。経験したことのない多幸感にくらくらする。
「ん、ふ……」
サツキさんの指がシャツの裾から中に入ってくる。そこで気づいた。さっきまで自分がうなされながら眠っていて、汗びっしょりで飛び起きたことを。
慌てて俺よりやや小柄な体躯を押し退ける。
「しゃ、シャワー! シャワー浴びさせて下さい、いま汗臭いと思うんで……!」
「ぼくは別に気にしないけど……哲くんが気になるなら。あ、そうだ」
サツキさんが良いことを思いついたと言わんばかりににぱっと笑う。
「一緒に入ろっか」
「えっ」
「駄目かなあ? まだ今の哲くんを一人にするのは心配だし……何もしないから。ねえ、いいでしょ?」
うう、狡い。そんな上目遣いでねだられたら断れるはずがない。
ばくばくと存在を主張する心臓に鎮まれ鎮まれと念じながら、俺は小さく首を縦に振った。
俺の下手な説明を聞いたサツキさんは、瞠目してからしょんぼりと肩を落とす。
「そっかあ……君がそんな風に考えたなんて、想像もしたことなかったよ。ぼくは哲くんと対等な立ち場の人間でありたいと思ってたけど、雇用の関係上それは難しいよね。気をつけて接してきたつもりだったけど、哲くんにそんな辛い思いをさせてたなんて気づかなかった。ぼくは雇い主失格だなあ。ごめん……」
「いっいや、俺が勝手にそう思ってただけなんで! サツキさんは良い雇い主ですよ」
意気消沈して頭を垂れるサツキさん。焦って両肩を支えれば、彼はゆらりと面を上げて力なく笑ってみせる。
「本当? なんかぼく、言わせてない?」
「そんなことないです。だって俺」
――あなたのことが、本当に好きなんですよ。
そう続けることを、躊躇ってしまう。
小首を傾げて「?」の表情をする雇い主に見つめられ、思わず視線を逸らす。場を取り繕おうと、話題を変えることにした。
「あの、そういえばさっき、好きな人って……」
「あー、あれは……突然変なこと言ってごめん。驚かせちゃったよね」
サツキさんは歯切れ悪く、ものすごく気まずそうな顔をして言う。ああ、と俺はやっと諒解した。何者かに取り憑かれた助手を助けるため、彼は敢えて突拍子もないことを口にしたのだ、と。俺が好きだなんて、真実であるはずがない。当然のことだ。
それなのに、視界がじわりと滲むのが情けない。俺がサツキさんと釣り合うはずがないのに。
「いえ……そんな」
「ずっと黙ってたけど、ぼくね……哲くんのこと好きなんだ。その、性的な意味で」
ほら見ろ、サツキさんは俺のことを性的な意味で好きで……え?
いま、彼は何と言った? 呆気に取られるとはこのことを言うのだろう。ぽかん、と馬鹿みたいに口を開けて相手を見つめる。
両手を無意味にわたわたと動かし、頬を紅潮させたサツキさんがそこにいた。
「こ、こんなこと急に言われても困るよね! 本当にごめん。あ、最初に声かけたときは完全にビジネスライクな気持ちで、邪な感情はなかったんだよ。信用ないと思うけど」
「あ、いや……そんなことは」
「除霊を手伝ってもらってるうちに、哲くんの無防備な顔とか、綺麗な項とか見るとムラムラ来ちゃうようになって……あ、でも無理にヤりたいとかそういう感情はないから! できれば一緒に気持ちよくなりたいっていうか……あーもう、ぼく変なこと言ってるね……」
いつも飄々としているサツキさんがあからさまに狼狽えている。ほとんど頭を抱えそうになるほど混乱している彼を見るのは初めてだった。しかも、俺に関することでこんな風になっているのだ。信じられなかった。
サツキさんの独白は自虐的な方向に転がっていく。
「除霊のときもね……哲くんを哲くんとして抱きたいから、降ろした人の名前で呼ばなかったりしてたんだ。哲くんには意識がないから、関係ないのに……気持ち悪いよね、そういうの」
「え」思いがけない告白に目を瞠った。言われてみれば情事の際、俺は確かに体を貸した人の名で呼ばれた覚えがない。サツキさんがそんなことを考えていたなんて。
俺は少々ばつが悪い心持ちになりながら、胸に仕舞っていた事実を伝えた。
「気持ち悪くないですよ。それに、俺も隠してたことがあります。降霊してるとき、ほんの少しだけだけど自意識があるんです。俺のままでいるとサツキさんがやりにくいかなと思って、今まで嘘ついてました。本当に、すみません」
「えっ、そうなの? うわー、恥ずかし……」
サツキさんはとうとう、両手で顔を覆ってしまう。
「じゃあ、ぼくが除霊をわざと長引かせようとしてたのも……分かってたってことだよね?」
「あ、それってマユミさんのときの……?」
「あああ、うん、そう……。哲くんの反応が可愛くて、もっと見たいと思っちゃって、それであんなことを――」
サツキさんはあのとき、俺が達しそうになるのを鈴口を塞ぐことで防いだ。あれはつまり、俺と繋がっている時間を引き伸ばそうとしたからなのか。祓い屋としては非難されるべき行為なのかもしれないが、それでも。
嬉しいと思ってしまった。だって、ずっと一方通行だと信じていた矢印が、相手からも自分に向かってきていたなんて、誰が想像するだろう。
そのとき不意に、遥か遠くの方から犬の遠吠えがかすかに響いてきた。瞬間、理解する。俺はサツキさんを噛みたいと思っていたわけではない、ということを。
この人■、■■たい――そうではない。
この人■、■■たい。
俺は本当は伝えたかったのだ。俺がどれだけ、サツキさんに好意を抱いているかを。たとえそれが、二人の関係を決定的に変え、自らの立場を危うくしてしまうことであっても。
「あの、俺も。サツキさんのこと、ずっと好きでした」
ほろりと気負いなく零れた本音。
刹那、サツキさんの目が大きく見開かれる。「えっ!?」と頓狂な声が上げ、相手が弾かれたように立ち上がる。鼻先が触れ合いそうな距離に気後れし、反射的に一歩下がったところを、相手がずいと詰めてきた。ち、近いです、サツキさん。
いつもは脱力して垂れぎみになっているサツキさんの眉が、きりりと平行に近くなっていた。緊張感漲る、迫真の表情である。
「好きって、ほんとう?」
「はい。たぶん、俺の方が先に好きになってたと思います。だからあの、全部……嫌じゃないですよ。むしろ、嬉しいというか……サツキさんに好きと言ってもらえるなんて、信じられないくらいです。――サツキさんのことを考えて、一人でしたりしてたので」
息を飲む気配がする。自慰のオカズにしているだなんて引かせてしまいそうだが、サツキさんも腹の内を明かしてくれたので、これでイーブンだ。
そろりと手が伸びてきて、こちらの指先をやんわりと握りこむ。
「そうだったんだね。ぼくたち、知らないあいだに両想いだった……ってことかあ」
「そうみたい、ですね」
腕を差し伸べれば抱擁できる距離で俺たちは見つめ合う。いつしか甘い雰囲気に飲まれていて、慣れない空気にそわそわするものの、それでも目を逸らそうとは思わない。
これまで好意を表に出さないよう、必死に圧し殺してきたけれど、いま相手に対する互いの感情は開示されてしまった。
じゃあ――もう我慢しなくていいってこと?
「ぼく、もう我慢しなくていい……?」
俺の心理を読んだような言葉にはっとする。サツキさんは切ないほど真摯な、それでいてぎらぎらした瞳を俺に向けていた。こちらがうなずききらないうちに、性急に唇が重なる。
ぶわりと体温が上がって、胸の内側に大輪の花が次々と咲くように思えた。経験したことのない多幸感にくらくらする。
「ん、ふ……」
サツキさんの指がシャツの裾から中に入ってくる。そこで気づいた。さっきまで自分がうなされながら眠っていて、汗びっしょりで飛び起きたことを。
慌てて俺よりやや小柄な体躯を押し退ける。
「しゃ、シャワー! シャワー浴びさせて下さい、いま汗臭いと思うんで……!」
「ぼくは別に気にしないけど……哲くんが気になるなら。あ、そうだ」
サツキさんが良いことを思いついたと言わんばかりににぱっと笑う。
「一緒に入ろっか」
「えっ」
「駄目かなあ? まだ今の哲くんを一人にするのは心配だし……何もしないから。ねえ、いいでしょ?」
うう、狡い。そんな上目遣いでねだられたら断れるはずがない。
ばくばくと存在を主張する心臓に鎮まれ鎮まれと念じながら、俺は小さく首を縦に振った。
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