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23、ご主人様に抱かれる
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「ち、違います! それは誤解で」
慌てて取り繕うがヒッグス様は目を見開いて固まったまま。シャーロット様が頬を赤くして両手を顔の前で合わせた。
「あら、まぁっ! お二人は恋人同士だったのですか?」
「ちょ、ちょっと待てっ! リチャード、話が違うぞ! エマちゃん、嘘だろう」
「ご主人様は本当にご冗談がお好きですよね、ヒッグス様。ふふふ」
場を収めようと笑ってごまかすが、何かに急にグイっと腕を引かれて真後ろに倒れこむ。そこにはご主人様がいて、私の体を背後から支えた。
「そういうことだからリアム。夕食はエマの部屋に持って来てくれないか? あぁ、それほど凝ったものじゃなくていい。そうだね、パンとチーズ。ワインがあれば十分です。扉の前に置いておいてください」
間違いを正したいのに、無理やりご主人様に引きずられる形で連行される。そうしてあっという間に二階の寝室に放り込まれた。
「きゃぁぁっ!」
これは比喩ではない。言葉通りに放り込まれたのだ!
私は偶然目の前にあったベッドにしがみつくようにして、何とか転ぶのを避けた。そうして床に膝をつきながら涙目でご主人様を振り返る。
「ご主人様! あの言い方では誤解されてしまいます!」
ご主人様は目の前で仁王立ちになっていて、大きな影が私の上に落とされた。私は被害者なのに、ご主人様の冷たい視線が突き刺さる。
(ひぇぇぇん、怖いですぅ)
どんな幽霊よりも怖いご主人様に、私は顔を青ざめさせることしかできない。
「何がだ? 誤解じゃない全部本当のことじゃないか。お前がどうしても俺に一緒に寝てほしいといったんでほだされてやったんだ。どこに間違いがある?」
「そ、そ、そ、そんなぁぁ」
確かにそうだ。ご主人様は一つも嘘はついていない。なのにどうしてあの発言が卑猥な誤解をうんでしまったのだろうか。理解できない。でも頭のいいご主人様ならわかってての発言のはず。
(はっ! ということはまた新しい嫌がらせですねっ!)
私がいくら元貴族だとしても今は平民。でもご主人様は名門エマーソン伯爵家を継がれるお方。身分差がありすぎて、こんなことがあっても、既成事実だからと私と結婚させられることは絶対にない。
でもそういう噂が流れれば、ご主人様は普通に結婚できるだろうが、おそらく私は一生誰とも結婚できない。
(そればかりか仕事だって――ご主人様といい仲になったメイドなどどこも雇ってはくれないに違いないです。一気に職も未来の旦那様も失うことになってしまいますぅ!)
いままでの嫌がらせも酷かったが、これはその比ではない。
「ご、ご主人様、これは酷いです! あんまりです! そんなに私がお嫌いなのですかぁ! こんなうわさが広がったら私、もう一生誰とも結婚できませんし雇っていただける場所もなくなってしまいますぅ!」
するとご主人様は頭を下げてため息をついた。
「はぁ――俺と結婚すれば全部解決じゃないか。仕事ならお前は一生俺の専属メイドだといっただろう」
「へ? ご主人様と結婚ですか? それともご主人様が結婚ですか?」
するとご主人様は更にむすっとした顔になった。なのに顔は赤らんでいる。
「俺は何度もお前に言ったはずだ。そもそも、お前だって俺が好きなんだろう?」
「え? ……んぐっ!」
そういうと、有無も言わさずにいつものキスを始める。結婚という言葉に動揺していた私は、ご主人様になされるがまま。
(えっと、わ、私。ご主人様を好きなのですかぁ? そんなこと思ったことがありませんが)
「いつ私がご主人様を好きになりましたっけ……はふっ……ん」
「お前はだから鈍感すぎるというんだ。俺にキスされるとどんな気分になるか言ってみろ」
「…………えっと、口の中がむにょっとなります」
「――ちっ!」
ご主人様は舌打ちをすると、突然お仕着せのリボンをほどき始めた。
「ご、ご主人様ぁ! な、何を一体! もしかしてご自分が買われた服を返せっていうおつもりなのですか?」
「いいから黙っていろ。それでどう感じたのか俺に話せ」
(感じたもどうも……裸で外に放り出されるかもしれない恐怖を感じますぅ!)
そう思うが口には出せない。そんなことを言えば更に怒らせることは骨身にしみているからだ。
「ひゃぁぁぁぁんっ!」
次の瞬間、両胸を温かいもので覆われた感触がした。ご主人様が私のなけなしの乳房を両手で揉んでいるのだ。あまりのことに声を出そうとした瞬間、敏感な突起に熱を感じて唇を噛みしめた。
「んんんんっ!」
ご主人様が私の胸を舐めたのだ。それだけではない。舌で先っぽを転がして吸ったり甘く噛んだりして弄んでいる。あまりに衝撃的なことに頭の中がパニックになる。
「ご、ご主人様ぁ、そこからミルクは出ませんよぉ。あぁっ! んふぅっ!」
私が抗議しても旦那様は何も言わず、冷静な顔のまま乳房に吸い付いている。その姿を見ると、胸の奥がきゅぅぅんと絞られて苦しくなる。
(どうしたんでしょうかぁ。頭のいいご主人様ならミルクが出ないことぐらいわかっているはずですのに……あぁ、なんだか腰のあたりがむずむずしてきました)
「お前の乳首はお前よりも素直だぞ。こうやって舌で転がすと、すぐにピンと立って悦んでいる」
恥ずかしい描写に、一気に頭に血がのぼってきた。そうしてまるで風邪を引いたみたいに体が変になってくる。視線を下げると、ご主人様が乳房を咥えている姿が見える。その光景に更に全身がうずいてきた。
「ふぇぇ、ご主人様ぁ……なんだかおかしくなってきたみたいです。頭がぼうっとして、胸が苦しいんですぅ。病気かもしれません」
ぴちゃぴちゃと音を立てて乳首を吸われると、本当にミルクが出ているのかと錯覚してしまう。下腹部あたりが熱くなって初めて、ご主人様が股の間に手を入れたのだと分かった。
「そ、そこは汚いところですっ! ご主人様、手で触っちゃダ……ふぁぁあん!」
慌てて足を閉じようとするとすぐに手で阻まれ、更に大きく足を開かされる。もう頭の中はパニックだ。無理やり裸にさせられた上に、あちこちを触られている。
ご主人様の指が股間をうごめいていると思ったら、急に全身に電気が走った。まるでまな板の上の魚のように腰を跳ねさせて、私は足の指先から手の指先までを痺れさせる。
「ふぁっ! やぁっ! これなぁにっ!」
ご主人様の肩に置いた手が痙攣している。一気に頭の中が真っ白になって、すさまじい快感が腰から頭にかけて通り抜けた。巨大な波に一瞬で飲み込まれたような感じだ。
けれども快感の余韻に浸る間もなく、ご主人様は乳房から口を離した。あれほど舐められていたのだ。乳首がふやけていないか心配になったが、私の乳首はどちらもご主人様の唾液で濡れそぼりてらてらと光を放っている。
(いやぁぁぁん! は、恥ずかしいです! だったらまだ吸っていただいていた方がましでしたぁ!)
それを見て一気に全身が熱くなった。
「どうなんだ? 俺に触られてどうだった? エマ」
いつもの耳をくすぐる声が聞こえる。でももう私は半泣き状態。どうしてだか涙があとからあとから湧いてくる。
「ふぇっ……ぇ。なんだか夢の中で雲の上にいるみたい……でした。そうして急にそこから突き落とされて……おしまいには綿あめの中に鼻から突っ込んだ感じ……ですぅ」
「ふっ、お前は本当に文才がないな。これからもっと先に進むから覚悟しておけよ」
「さ、先って……ご、ご主人様ぁ?」
「リチャードだ」
一言だけ言い捨てると、ご主人様は足を持った手をグイと押し上げた。女の子の秘部が丸見えの状態。私は悲鳴に似た声を上げる。
「いやぁぁ! だめですぅ。後生ですから目を閉じててください!」
慌てて取り繕うがヒッグス様は目を見開いて固まったまま。シャーロット様が頬を赤くして両手を顔の前で合わせた。
「あら、まぁっ! お二人は恋人同士だったのですか?」
「ちょ、ちょっと待てっ! リチャード、話が違うぞ! エマちゃん、嘘だろう」
「ご主人様は本当にご冗談がお好きですよね、ヒッグス様。ふふふ」
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「そういうことだからリアム。夕食はエマの部屋に持って来てくれないか? あぁ、それほど凝ったものじゃなくていい。そうだね、パンとチーズ。ワインがあれば十分です。扉の前に置いておいてください」
間違いを正したいのに、無理やりご主人様に引きずられる形で連行される。そうしてあっという間に二階の寝室に放り込まれた。
「きゃぁぁっ!」
これは比喩ではない。言葉通りに放り込まれたのだ!
私は偶然目の前にあったベッドにしがみつくようにして、何とか転ぶのを避けた。そうして床に膝をつきながら涙目でご主人様を振り返る。
「ご主人様! あの言い方では誤解されてしまいます!」
ご主人様は目の前で仁王立ちになっていて、大きな影が私の上に落とされた。私は被害者なのに、ご主人様の冷たい視線が突き刺さる。
(ひぇぇぇん、怖いですぅ)
どんな幽霊よりも怖いご主人様に、私は顔を青ざめさせることしかできない。
「何がだ? 誤解じゃない全部本当のことじゃないか。お前がどうしても俺に一緒に寝てほしいといったんでほだされてやったんだ。どこに間違いがある?」
「そ、そ、そ、そんなぁぁ」
確かにそうだ。ご主人様は一つも嘘はついていない。なのにどうしてあの発言が卑猥な誤解をうんでしまったのだろうか。理解できない。でも頭のいいご主人様ならわかってての発言のはず。
(はっ! ということはまた新しい嫌がらせですねっ!)
私がいくら元貴族だとしても今は平民。でもご主人様は名門エマーソン伯爵家を継がれるお方。身分差がありすぎて、こんなことがあっても、既成事実だからと私と結婚させられることは絶対にない。
でもそういう噂が流れれば、ご主人様は普通に結婚できるだろうが、おそらく私は一生誰とも結婚できない。
(そればかりか仕事だって――ご主人様といい仲になったメイドなどどこも雇ってはくれないに違いないです。一気に職も未来の旦那様も失うことになってしまいますぅ!)
いままでの嫌がらせも酷かったが、これはその比ではない。
「ご、ご主人様、これは酷いです! あんまりです! そんなに私がお嫌いなのですかぁ! こんなうわさが広がったら私、もう一生誰とも結婚できませんし雇っていただける場所もなくなってしまいますぅ!」
するとご主人様は頭を下げてため息をついた。
「はぁ――俺と結婚すれば全部解決じゃないか。仕事ならお前は一生俺の専属メイドだといっただろう」
「へ? ご主人様と結婚ですか? それともご主人様が結婚ですか?」
するとご主人様は更にむすっとした顔になった。なのに顔は赤らんでいる。
「俺は何度もお前に言ったはずだ。そもそも、お前だって俺が好きなんだろう?」
「え? ……んぐっ!」
そういうと、有無も言わさずにいつものキスを始める。結婚という言葉に動揺していた私は、ご主人様になされるがまま。
(えっと、わ、私。ご主人様を好きなのですかぁ? そんなこと思ったことがありませんが)
「いつ私がご主人様を好きになりましたっけ……はふっ……ん」
「お前はだから鈍感すぎるというんだ。俺にキスされるとどんな気分になるか言ってみろ」
「…………えっと、口の中がむにょっとなります」
「――ちっ!」
ご主人様は舌打ちをすると、突然お仕着せのリボンをほどき始めた。
「ご、ご主人様ぁ! な、何を一体! もしかしてご自分が買われた服を返せっていうおつもりなのですか?」
「いいから黙っていろ。それでどう感じたのか俺に話せ」
(感じたもどうも……裸で外に放り出されるかもしれない恐怖を感じますぅ!)
そう思うが口には出せない。そんなことを言えば更に怒らせることは骨身にしみているからだ。
「ひゃぁぁぁぁんっ!」
次の瞬間、両胸を温かいもので覆われた感触がした。ご主人様が私のなけなしの乳房を両手で揉んでいるのだ。あまりのことに声を出そうとした瞬間、敏感な突起に熱を感じて唇を噛みしめた。
「んんんんっ!」
ご主人様が私の胸を舐めたのだ。それだけではない。舌で先っぽを転がして吸ったり甘く噛んだりして弄んでいる。あまりに衝撃的なことに頭の中がパニックになる。
「ご、ご主人様ぁ、そこからミルクは出ませんよぉ。あぁっ! んふぅっ!」
私が抗議しても旦那様は何も言わず、冷静な顔のまま乳房に吸い付いている。その姿を見ると、胸の奥がきゅぅぅんと絞られて苦しくなる。
(どうしたんでしょうかぁ。頭のいいご主人様ならミルクが出ないことぐらいわかっているはずですのに……あぁ、なんだか腰のあたりがむずむずしてきました)
「お前の乳首はお前よりも素直だぞ。こうやって舌で転がすと、すぐにピンと立って悦んでいる」
恥ずかしい描写に、一気に頭に血がのぼってきた。そうしてまるで風邪を引いたみたいに体が変になってくる。視線を下げると、ご主人様が乳房を咥えている姿が見える。その光景に更に全身がうずいてきた。
「ふぇぇ、ご主人様ぁ……なんだかおかしくなってきたみたいです。頭がぼうっとして、胸が苦しいんですぅ。病気かもしれません」
ぴちゃぴちゃと音を立てて乳首を吸われると、本当にミルクが出ているのかと錯覚してしまう。下腹部あたりが熱くなって初めて、ご主人様が股の間に手を入れたのだと分かった。
「そ、そこは汚いところですっ! ご主人様、手で触っちゃダ……ふぁぁあん!」
慌てて足を閉じようとするとすぐに手で阻まれ、更に大きく足を開かされる。もう頭の中はパニックだ。無理やり裸にさせられた上に、あちこちを触られている。
ご主人様の指が股間をうごめいていると思ったら、急に全身に電気が走った。まるでまな板の上の魚のように腰を跳ねさせて、私は足の指先から手の指先までを痺れさせる。
「ふぁっ! やぁっ! これなぁにっ!」
ご主人様の肩に置いた手が痙攣している。一気に頭の中が真っ白になって、すさまじい快感が腰から頭にかけて通り抜けた。巨大な波に一瞬で飲み込まれたような感じだ。
けれども快感の余韻に浸る間もなく、ご主人様は乳房から口を離した。あれほど舐められていたのだ。乳首がふやけていないか心配になったが、私の乳首はどちらもご主人様の唾液で濡れそぼりてらてらと光を放っている。
(いやぁぁぁん! は、恥ずかしいです! だったらまだ吸っていただいていた方がましでしたぁ!)
それを見て一気に全身が熱くなった。
「どうなんだ? 俺に触られてどうだった? エマ」
いつもの耳をくすぐる声が聞こえる。でももう私は半泣き状態。どうしてだか涙があとからあとから湧いてくる。
「ふぇっ……ぇ。なんだか夢の中で雲の上にいるみたい……でした。そうして急にそこから突き落とされて……おしまいには綿あめの中に鼻から突っ込んだ感じ……ですぅ」
「ふっ、お前は本当に文才がないな。これからもっと先に進むから覚悟しておけよ」
「さ、先って……ご、ご主人様ぁ?」
「リチャードだ」
一言だけ言い捨てると、ご主人様は足を持った手をグイと押し上げた。女の子の秘部が丸見えの状態。私は悲鳴に似た声を上げる。
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