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第七章~ヒメゴト~
変化
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パンケーキ屋で昼食を摂り、今はショッピングモール内をウロウロしている。
パンケーキ屋では柚希と沙月がこれでもかと言うほど可愛かった。
パンケーキを見て喜ぶ顔や一口サイズに切って口に運ぶ動作、口に入れてからのリアクション。これら全てが可愛いで出来ていた。
柚希達の言っていた事はこれだったのかと戦慄させられた。
友華さんも控えめながら幸せそうに食べていて、見ているこっちも幸せになれた。
しかしここでもアイスココアを頼む辺り、かなり好きなんだなと思わせた。
そんな昼食を終え皆でブラブラしていると、俺達に視線が集まっている事に気づく。
前から歩いてくる人は勿論、店頭でショッピングしている人でさえこちらを振り返って見ている。
何かおかしな所でもあるのかと考え、柚希に尋ねようとすると
「♪~♪~」
物凄い笑顔で鼻歌を歌いながら歩いていた。
柚希がこんなに機嫌がいいなんて絶対に何かある!
そう思い自分の身だしなみ等をチェックするがどこもおかしなところは無い。
沙月や友華さんを見ても相変わらずの美少女だ。
いや、待て。そうか!
柚希はこの四人で居る事に優越感を感じているのだ。
傍から見ればイケメンが美少女三人を連れている様に見えているに違いない。
俺達に対する羨望の眼差しを受けて柚希の欲求が満たされているのだろう。
そんな事を考えていると
「そうだ! お兄ちゃんの服選んであげるよ」
と言ってきた。
声のボリュームも少し大きい気がする。
「じゃあ私はお姉ちゃんに選んであげる」
沙月も柚希に乗っかり、友華さんの服を選ぶと言い出した。
それに対して友華さんは
「い、いいよ~、私より自分の服買いなよ~」
と手をブンブン振りながら断っているが
「いいからいいから、私に任せて」
と強引に連れて行かれた。
そんな二人を見送った後、柚希が
「じゃあ私達も行こ♪」
と言って俺の手を取り半ば無理やり連行された。
今の俺は両手に荷物を抱えて歩いている。
服屋で買い物した後も、小物屋等も巡りそこで買った荷物を持たされているのだ。
柚希曰く
「デートでは荷物は男の人が持つが常識だからね」
と言われた。
言われたが、その位俺だって知っている。
だが荷物の量が半端ないのだ。
少しくらい持ってくれてもいいんじゃないか? と思ってしまっても仕方ない。
最寄り駅まで戻って来た時には夏だというのに日が落ちかけていた。
「今日はたのしかったね~」
「ね~、今日は沙月ちゃんと知り合えてよかったよ!」
と二人ではしゃいでいる。
何処にそんな体力が残っているのか不思議だ。
「友華さんは疲れてないですか?」
「えっと。少し疲れました」
「ですよね、俺も結構疲れました」
「ふふ、お疲れさまです」
今日一日で結構距離が縮まった気がする。
「それじゃあお姉ちゃん、私達はそろそろ帰ろうか?」
「うん、結構遅くなっちゃったもんね」
「でわ、私達はここで失礼しますね」
「今日はありがとうございました」
と挨拶して二人は帰っていった。
帰り道に今日の事を柚希に聞いてみると
「今日は気持ち良かったー! 見た? 皆の羨望の眼差し!」
「ご機嫌だったのはやっぱりそういう事だったのか」
「今度は新島先輩と水瀬先輩も呼んで、6人で出かけたいなー」
とんでもない事を言い出す。
その状況を想像して身震いした。
今日は夏休み最後のバイトという事でいつもよりも早く店に着いた。
さっさと着替えてのんびりしようと思いながら事務所に入ると、いつもはギリギリに来る沙月が居た。
「あ! 友也さんおじゃようございます!」
「おじゃようございます?」
「す、すみません噛みました!」
「お、おう」
挨拶を済ませ更衣室で着替えようとしてロッカーを開けると、ラッピングされた箱があった。
何だろうと思い手に持ってみると、メッセージカードが挟まっていた。
『この間はありがとうございました。これはお礼です PS.沙月』
沙月がこんな事するとは驚いた。
もっとサバサバしていると思ってた。
プレゼントを開けてみるとネックレスが入っていた。
今までこういった物には興味は無かったけど、折角なので付けてみる。
更衣室から出た俺を見た沙月が
「どうでしたか私からのプレゼント!」
「この為に早く来てたんだな。ありがとう、嬉しいよ」
「そんなに高くないですけどね。あっ! 付けてくれたんですね!」
「折角貰ったからな」
「へへ~、ありがとうございます♪」
照れた様な笑顔を見せる。
その笑顔に不覚にもドキッとさせられた。
その後、仕事中でも沙月はいつもと雰囲気や言動が違った。
離れたテーブルで仕事をしていてもふとした瞬間に目があったり、ゆったりとした動作が大人っぽさを感じさせた。
ピークタイムが過ぎ、お客さんが落ち着くと
「友也さん、おつかれさまです」
と言って、ドリンクを差し出してきた。
これも今までに無かった事だ。
「ありがとう」
「いえいえ、どういたしまして」
受け取ったドリンクを一口飲み沙月に問いかける。
「今日は何か良い事でもあったのか?」
「どうしてですか?」
「いつもと大分様子が違うからな」
「もー! どういう意味ですか、それ」
「なんていうか、可愛い後輩みたいだと思って」
「それじゃあいつもは可愛くないみたいじゃないですか!」
「そういう意味じゃなくて、今日はなんだかしおらしいっていうか、大人っぽいっていうか」
今日の沙月は本当に言葉にするのが難しい。
可愛いと思う部分もあれば、大人っぽく見える瞬間もある。
それにプレゼントだって今までの沙月ならこんな事はしなかった筈だ。
何か企んでいるんじゃないか?
と考えていると、袖をクイクイッと引っ張られた。
「どうした?」
と聞くと、チョイチョイと手招きをされて顔を近づけると、耳元で囁くように
「今日の帰り……一緒に帰ってくれませんか?」
と顔を真っ赤にしながら誘われた。
パンケーキ屋では柚希と沙月がこれでもかと言うほど可愛かった。
パンケーキを見て喜ぶ顔や一口サイズに切って口に運ぶ動作、口に入れてからのリアクション。これら全てが可愛いで出来ていた。
柚希達の言っていた事はこれだったのかと戦慄させられた。
友華さんも控えめながら幸せそうに食べていて、見ているこっちも幸せになれた。
しかしここでもアイスココアを頼む辺り、かなり好きなんだなと思わせた。
そんな昼食を終え皆でブラブラしていると、俺達に視線が集まっている事に気づく。
前から歩いてくる人は勿論、店頭でショッピングしている人でさえこちらを振り返って見ている。
何かおかしな所でもあるのかと考え、柚希に尋ねようとすると
「♪~♪~」
物凄い笑顔で鼻歌を歌いながら歩いていた。
柚希がこんなに機嫌がいいなんて絶対に何かある!
そう思い自分の身だしなみ等をチェックするがどこもおかしなところは無い。
沙月や友華さんを見ても相変わらずの美少女だ。
いや、待て。そうか!
柚希はこの四人で居る事に優越感を感じているのだ。
傍から見ればイケメンが美少女三人を連れている様に見えているに違いない。
俺達に対する羨望の眼差しを受けて柚希の欲求が満たされているのだろう。
そんな事を考えていると
「そうだ! お兄ちゃんの服選んであげるよ」
と言ってきた。
声のボリュームも少し大きい気がする。
「じゃあ私はお姉ちゃんに選んであげる」
沙月も柚希に乗っかり、友華さんの服を選ぶと言い出した。
それに対して友華さんは
「い、いいよ~、私より自分の服買いなよ~」
と手をブンブン振りながら断っているが
「いいからいいから、私に任せて」
と強引に連れて行かれた。
そんな二人を見送った後、柚希が
「じゃあ私達も行こ♪」
と言って俺の手を取り半ば無理やり連行された。
今の俺は両手に荷物を抱えて歩いている。
服屋で買い物した後も、小物屋等も巡りそこで買った荷物を持たされているのだ。
柚希曰く
「デートでは荷物は男の人が持つが常識だからね」
と言われた。
言われたが、その位俺だって知っている。
だが荷物の量が半端ないのだ。
少しくらい持ってくれてもいいんじゃないか? と思ってしまっても仕方ない。
最寄り駅まで戻って来た時には夏だというのに日が落ちかけていた。
「今日はたのしかったね~」
「ね~、今日は沙月ちゃんと知り合えてよかったよ!」
と二人ではしゃいでいる。
何処にそんな体力が残っているのか不思議だ。
「友華さんは疲れてないですか?」
「えっと。少し疲れました」
「ですよね、俺も結構疲れました」
「ふふ、お疲れさまです」
今日一日で結構距離が縮まった気がする。
「それじゃあお姉ちゃん、私達はそろそろ帰ろうか?」
「うん、結構遅くなっちゃったもんね」
「でわ、私達はここで失礼しますね」
「今日はありがとうございました」
と挨拶して二人は帰っていった。
帰り道に今日の事を柚希に聞いてみると
「今日は気持ち良かったー! 見た? 皆の羨望の眼差し!」
「ご機嫌だったのはやっぱりそういう事だったのか」
「今度は新島先輩と水瀬先輩も呼んで、6人で出かけたいなー」
とんでもない事を言い出す。
その状況を想像して身震いした。
今日は夏休み最後のバイトという事でいつもよりも早く店に着いた。
さっさと着替えてのんびりしようと思いながら事務所に入ると、いつもはギリギリに来る沙月が居た。
「あ! 友也さんおじゃようございます!」
「おじゃようございます?」
「す、すみません噛みました!」
「お、おう」
挨拶を済ませ更衣室で着替えようとしてロッカーを開けると、ラッピングされた箱があった。
何だろうと思い手に持ってみると、メッセージカードが挟まっていた。
『この間はありがとうございました。これはお礼です PS.沙月』
沙月がこんな事するとは驚いた。
もっとサバサバしていると思ってた。
プレゼントを開けてみるとネックレスが入っていた。
今までこういった物には興味は無かったけど、折角なので付けてみる。
更衣室から出た俺を見た沙月が
「どうでしたか私からのプレゼント!」
「この為に早く来てたんだな。ありがとう、嬉しいよ」
「そんなに高くないですけどね。あっ! 付けてくれたんですね!」
「折角貰ったからな」
「へへ~、ありがとうございます♪」
照れた様な笑顔を見せる。
その笑顔に不覚にもドキッとさせられた。
その後、仕事中でも沙月はいつもと雰囲気や言動が違った。
離れたテーブルで仕事をしていてもふとした瞬間に目があったり、ゆったりとした動作が大人っぽさを感じさせた。
ピークタイムが過ぎ、お客さんが落ち着くと
「友也さん、おつかれさまです」
と言って、ドリンクを差し出してきた。
これも今までに無かった事だ。
「ありがとう」
「いえいえ、どういたしまして」
受け取ったドリンクを一口飲み沙月に問いかける。
「今日は何か良い事でもあったのか?」
「どうしてですか?」
「いつもと大分様子が違うからな」
「もー! どういう意味ですか、それ」
「なんていうか、可愛い後輩みたいだと思って」
「それじゃあいつもは可愛くないみたいじゃないですか!」
「そういう意味じゃなくて、今日はなんだかしおらしいっていうか、大人っぽいっていうか」
今日の沙月は本当に言葉にするのが難しい。
可愛いと思う部分もあれば、大人っぽく見える瞬間もある。
それにプレゼントだって今までの沙月ならこんな事はしなかった筈だ。
何か企んでいるんじゃないか?
と考えていると、袖をクイクイッと引っ張られた。
「どうした?」
と聞くと、チョイチョイと手招きをされて顔を近づけると、耳元で囁くように
「今日の帰り……一緒に帰ってくれませんか?」
と顔を真っ赤にしながら誘われた。
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