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登に突飛ばされたレイナは無表情で、登を見つめる。
「ワタシハホンモノ」
登は怒り、レイナの胸ぐらを掴む。
「ふざけんなよ。」
「どこだ!言え。」
「本物はどこだぁ!」
レイナは無表情のまま登を見つめ続ける。
胸ぐらを掴んだままレイナを睨む登。
「トジコメタ」
「モウデレナイ」
(閉じ込めただと?)
「どこだ?」
「どこに閉じ込めた?」
少しの沈黙の後…。
レイナは答えた。
「ヤカタノカガミ」
(館の鏡?)
(鏡…あれか?)
登は、思い出した。
(れいなが怖がっていた鏡か?)
(不気味だとは思っていたが…。)
「その鏡に秘密があるんだな?」
「おい!」
レイナは無表情で答えた。
「カガミハワレタ」
「ノボル…スキ」
(割れた?)
(まぁいいや、割れてるなら…直せば良い!)
「それで?」
「鏡をどうしたら良いんだ?」
レイナは登を見つめ続ける。
「イワナイ」
それからレイナは黙ったまま…。
「どうしたら良いんだよ?」
「なぁ?」
(ダメか…。)
(これ以上聞いても言わないな…。)
(自分でなんとかするか。)
登は明日の朝、館へ行く事にした。
登の部屋で、レイナと登の二人。
沈黙が続く…。
(…。)
(…。)
「あ、あのさ、れいな?」
無表情で登を見るレイナ。
「ナニ」
「さっきは悪かったな。」
「突き飛ばして…大丈夫か?」
レイナは無表情ではあるが、レイナはれいな…。
登は、可哀想な事をしてしまったと後悔した。
「スキヨ…ノボル」
無表情のレイナ。
(こんな感情の無いれいなは…)
(…れいなじゃない。)
レイナは、登に抱きついてきた。
「スキヨ」
登は、軽くレイナを抱きしめた。
(れいな…逢いたい)
(無事でいてくれよ…。)
そのまま登は、眠った…。
そして朝がきた…。
登は、外着に着替えて家を出る。
レイナは、登に付いてくる。
(どうしたものか?)
(もしこのれいなが悪いれいなだったら…。)
そう思っていた時…。
「ヤカタニイクノ」
「ダメイカナイデ」
感情が伝わってこないレイナを見る登…。
(こいつは…違う…違うんだ!)
登は走りだす。
レイナは追いかけてくる。
(やっぱり付いてくるかぁ…)
登は立ち止まりレイナに言う。
「コンビニに買い物いくだけだよ。」
「れいなは、ここで待ってて…。」
そう言って少し遠くのコンビニへ向かう。
レイナは、そこに立ち登を待つ。
(よし!うまくいった。)
コンビニに入り、瞬間接着剤を買う登。
(れいなにバレないように)
レイナのいる所から、違う道で行く登。
だが…。
レイナの声が少し遠く、後ろから聞こえた。
「ドコニイクノ」
「ノボル」
「ノボル」
「イカナイデ」
後ろを見ながら走り続ける登。
(見つかったか。)
(もうケースから出してと。)
ポイ…。
ケースのゴミを捨てる登。
(あーポイ捨てすいません、急いでます。)
全速力で走る登。
森の奥にある館を目指す。
(久しぶりに来たな。)
館の扉を開け、中に入り鏡を探す。
(あーと、どこだっけ?鏡、鏡、鏡?)
(あっちか。)
倒れた鏡の前に着く登。
鏡を立てる。
(少し割れてるだけか?)
(これなら)
破片を拾い、瞬間接着剤で直す。
(どうだ…ん?)
登の姿は、映らない鏡…。
(なんだこれ?鏡じゃないのか?)
追いかけてきたレイナの声がする。
「イカナイデ」
「イカナイデ」
「ノボルダメ」
不思議に思う登。
(行かないで?)
(館に居るのに?)
(まさかだろ?…。)
鏡にそっと手を当てる。
(なんだこれ?入っていく…。)
「イカナイデ」
レイナの姿が見えた。
焦る登。
腹を決め、登は鏡に入っていく。
(後ろに鏡がある…入れたぞ…。)
(よくわかんねぇけど、待ってろよ!)
(れいな…今行くからな!)
登は、レイナの家に向かう。
「ワタシハホンモノ」
登は怒り、レイナの胸ぐらを掴む。
「ふざけんなよ。」
「どこだ!言え。」
「本物はどこだぁ!」
レイナは無表情のまま登を見つめ続ける。
胸ぐらを掴んだままレイナを睨む登。
「トジコメタ」
「モウデレナイ」
(閉じ込めただと?)
「どこだ?」
「どこに閉じ込めた?」
少しの沈黙の後…。
レイナは答えた。
「ヤカタノカガミ」
(館の鏡?)
(鏡…あれか?)
登は、思い出した。
(れいなが怖がっていた鏡か?)
(不気味だとは思っていたが…。)
「その鏡に秘密があるんだな?」
「おい!」
レイナは無表情で答えた。
「カガミハワレタ」
「ノボル…スキ」
(割れた?)
(まぁいいや、割れてるなら…直せば良い!)
「それで?」
「鏡をどうしたら良いんだ?」
レイナは登を見つめ続ける。
「イワナイ」
それからレイナは黙ったまま…。
「どうしたら良いんだよ?」
「なぁ?」
(ダメか…。)
(これ以上聞いても言わないな…。)
(自分でなんとかするか。)
登は明日の朝、館へ行く事にした。
登の部屋で、レイナと登の二人。
沈黙が続く…。
(…。)
(…。)
「あ、あのさ、れいな?」
無表情で登を見るレイナ。
「ナニ」
「さっきは悪かったな。」
「突き飛ばして…大丈夫か?」
レイナは無表情ではあるが、レイナはれいな…。
登は、可哀想な事をしてしまったと後悔した。
「スキヨ…ノボル」
無表情のレイナ。
(こんな感情の無いれいなは…)
(…れいなじゃない。)
レイナは、登に抱きついてきた。
「スキヨ」
登は、軽くレイナを抱きしめた。
(れいな…逢いたい)
(無事でいてくれよ…。)
そのまま登は、眠った…。
そして朝がきた…。
登は、外着に着替えて家を出る。
レイナは、登に付いてくる。
(どうしたものか?)
(もしこのれいなが悪いれいなだったら…。)
そう思っていた時…。
「ヤカタニイクノ」
「ダメイカナイデ」
感情が伝わってこないレイナを見る登…。
(こいつは…違う…違うんだ!)
登は走りだす。
レイナは追いかけてくる。
(やっぱり付いてくるかぁ…)
登は立ち止まりレイナに言う。
「コンビニに買い物いくだけだよ。」
「れいなは、ここで待ってて…。」
そう言って少し遠くのコンビニへ向かう。
レイナは、そこに立ち登を待つ。
(よし!うまくいった。)
コンビニに入り、瞬間接着剤を買う登。
(れいなにバレないように)
レイナのいる所から、違う道で行く登。
だが…。
レイナの声が少し遠く、後ろから聞こえた。
「ドコニイクノ」
「ノボル」
「ノボル」
「イカナイデ」
後ろを見ながら走り続ける登。
(見つかったか。)
(もうケースから出してと。)
ポイ…。
ケースのゴミを捨てる登。
(あーポイ捨てすいません、急いでます。)
全速力で走る登。
森の奥にある館を目指す。
(久しぶりに来たな。)
館の扉を開け、中に入り鏡を探す。
(あーと、どこだっけ?鏡、鏡、鏡?)
(あっちか。)
倒れた鏡の前に着く登。
鏡を立てる。
(少し割れてるだけか?)
(これなら)
破片を拾い、瞬間接着剤で直す。
(どうだ…ん?)
登の姿は、映らない鏡…。
(なんだこれ?鏡じゃないのか?)
追いかけてきたレイナの声がする。
「イカナイデ」
「イカナイデ」
「ノボルダメ」
不思議に思う登。
(行かないで?)
(館に居るのに?)
(まさかだろ?…。)
鏡にそっと手を当てる。
(なんだこれ?入っていく…。)
「イカナイデ」
レイナの姿が見えた。
焦る登。
腹を決め、登は鏡に入っていく。
(後ろに鏡がある…入れたぞ…。)
(よくわかんねぇけど、待ってろよ!)
(れいな…今行くからな!)
登は、レイナの家に向かう。
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