チートがちと強すぎるが、異世界を満喫できればそれでいい

616號

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第1章

第百十三話 カラルとの対戦

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 ルーミエ、ユウキ、レイラとで街のはずれの荒野に移動して準備を行う。

「もう一度ルールの確認をするけど、相手の胴体にタッチした方の勝ちでいいかな?」

 カラルは自信ありげに頷く。

「ええ、それで勝った方は負けた方に願い事をかなえてもらう……」

「ああ、いいよ」

 カラルは勝負のたびに、景品を賭ける。俺としては嫁なんだから何でも叶えてあげるつもりなのだが、遠慮しているのだろうか……。

 分析能力でカラルを見る。

◇ ◇ ◇
Lv6666 HP53413/MP86988
強さ:10160 守り:10800 器用さ:20120 賢さ:8803 魔法耐性:8100 魔法威力:26220 創造:16700 ボーナス:9206
◇ ◇ ◇

 カラルの封印を解いてから二度見どころではなく、何度も何度も確認したこの化け物じみた数字。まだ”契(ちぎ)りの寝具”での強さの共有は行っていない。

 項目の数は俺より一つ多く、創造というのがある。ちなみに俺のステータスと比べるほとんどが倍以上ある。

◇ ◇ ◇
Lv3206 HP32060/MP32060
強さ:4160 守り:4000、器用さ:5100 賢さ:10700 魔法耐性:4100 魔法威力:4000 ボーナス:0
◇ ◇ ◇

 低速クロック・アップ……発動。極私的絶対王国(マイキングダム)発動。

「ふふ、アキト様に包まれる感覚ですわ」

 ユウキが手をあげる。

「それじゃあ、いくよ。はじめ!」

「はあっ!」

 開始と同時にカラルは気合を入れると極私的絶対王国(マイキングダム)は壊れてしまう。これは竜魔族相手で経験済みのことだ。カラルはどや顔でこちらを見ている。

 カラルの右手から小さな魔法陣が展開される。手を突っ込み何か取り出すのかなと思ったが、背中を軽く触れられ、勝負は一瞬でついた。

 振り返るとひらひらとカラルが手を振っている。ああ、そうか、転移魔法陣の応用か……やられた。

「一本目はカラルの勝ち~」

「うふふ、驚いた?」

「ちょっと想像できなかったな」

 極私的絶対王国(マイキングダム)は通じない。ならばクロックアップで対抗する。

「二本目はじめ!」

 ユウキが高らかに叫ぶ。始まりと同時に中速クロックアップでカラルを攻める。それでもすべて見切られているようで、避けたり、手で払いのけられ、スキあらばこちらにも触れようとして手を伸ばしてくる。

 さらに速度を上げるとカラルの表情が険しくなってきた。超高速クロックアップにまで速度をあげると、さすがについてこられないようだ。

「はあっ!」

!?また気合で俺の集中を途切れさせたのか?なんだよ、その何でもありの防御方法は!

 極私的絶対王国(マイキングダム)に続いてクロックアップまで通じないのか?カラルは汗だくになりながらも防ぎ切った。

「いかがですか?アキト様」

「我が嫁ながら恐ろしくもあるし、愛おしくもあるかな……」

「あらお上手ね」

 必勝パターンが二つとも破られ後がない。奥の手で決着をつけるか。心の中でつぶやく。

『項目状態保存(セーブ・ステータスポイント)』

 カラルのステータス状態を保存する。

『全項目数値零(ムーブトゥボーナス)』

 カラルのステータス項目はすべて0にする。そして極私的絶対王国(マイキングダム)を発動。

「アキト様、それは通じませんわ」

「それはどうかな?……動くな、カラル」

「はぁ!!」

 気合で極私的絶対王国(マイキングダム)を打ち破ろうとしているが、ステータスは全てをゼロなので、力を入らないはずだ。素早く懐に入り、首筋にキスをする。

「アキトのえっち~!あ、違った。一本」

「そんな、どうして?」

「どうする、もう一度するか?」

「これは確か……わらわの封印を解かれる時に竜魔族に使われていたものと同じもの?」

「そうだ……あの状況を見ていたのか?」

「ええ、しっかりと。あとから分析しましたが、まったく理解ができませんでしたわ。それではもう一度対戦しても、同じ結果になるのかしら?」

「ああ、そうだな」

「んもう、せっかく勝てると思ったのにぃ!」

『数値読出(ロード・ステータスポイント)』

 カラルのステータスを全て元に戻す。

「勝てたら何をおねだりするつもりだったの?」

「一晩独り占め」

「そんなのいつもしているじゃないか。俺の願い事は……カラルの昔の話を詳しく聞かせてほしいと思っているんだけど、いいよね?」

「ええ、喜んで!!」
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チートがちと強すぎるが、異世界を満喫できればそれでいい(小説家になろうへのリンク)続きは小説家になろうに掲載しています

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