チートがちと強すぎるが、異世界を満喫できればそれでいい

616號

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第1章

第百話 イメノア王国ワースル その三

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 まずはニ十五万いるモンスターを減らしていく。極私的絶対王国(マイキングダム)でMPの消費量を確認しながら、百体ずつ”絶命”を命じる。倒れたモンスターは数秒でカラルのダンジョンに取り込まれ跡形もなく消えていく。

 ゾンヌフが恐る恐る口にする。

「まさか、アキトこの状態で敵を倒していっているのか?」

「ああ、そうだ」

「念じるだけで相手の命を奪えるなんて、そんな滅茶苦茶な……戦闘とは言えん、もはや神の所業……」

 ゾンヌフは驚きのあまり言葉に詰まる。神か……殺戮の神なんているのであれば、こんな感じだろうか……。

 防ぐことのできない攻撃を静かに繰り出し、抵抗もできないまま殺される側にとってみれば、本当に理不尽な話だろうな……。

 しかし俺は少年漫画のようなぎりぎりで勝利するような戦い方をしたいわけではない。

 無慈悲なくらい圧倒的な力をもって倒さないとエソルタ島のように完全に侵略されてしまっている状態から全てを奪い返すなんて不可能に近い。

 カラル以外の三人は初めて見る俺の敵を倒す戦闘スタイルを見て、想像していた戦闘とあまりにかけ離れていたようで唖然としている。

 そんな中モニターから日本語で表記されている生存者の名前を読み上げてほしいとユウキからお願いされた。MP回復待ちのインターバル時間があるので俺が読み上げた名前をルーミエが記録する。俺は次々とユウキがモニターに指さした人の名前を読み上げていく。

 生存者の名前を読み上げていくとその中に知っている人物が数人いるといるようで、ユウキの表情が明るくなった。生まれ故郷の街であれば知り合いもいる可能性もあるだろう……ユウキの親族も生き残っているのだろうか?

 約一時間で魔人以外のおよそ五万体のモンスターを倒した。さすがに魔人たちはこの状態に気づいた。次々と消えていくモンスターたちを見ながらも、敵の存在を探し回っているようだが、あの調子では山の地中にいる俺たちを見つけ出すことはできないだろう。

 この街を攻略するにはあと四時間ほどはかかるが、視界がきかなくなる夜までには片付きそうだ。

 人質もいないのと騒ぎが大きくなってきたので、カラル用に戦術管制画面(タクティクスコンソール)を一つ作りカラルも攻撃参加するように指示をする。

「承知しました」

 戦術管制画面(タクティクスコンソール)の視点を変えながら、モンスターを探す。カラルの場合は俺と違い、視認しないと相手に攻撃を当てることができない。カラルは霊格の炎の力を借り、次々とファイアーボールを繰り出した。

 降り注ぐ炎の雨、俺とは違い攻撃が派手で見た目に美しい……。次々と倒れていっては、ダンジョンに取り込まれていく死骸。魔人以外のモンスターを倒しながら、生存者を読み上げるということを繰り返し夕方には魔人九体を残し、モンスターは絶滅させることができた。

 レベルは2656まで上がっていた。各項目にはレベルがある程度上がったら均等になるように割り当てた。

◇ ◇ ◇
Lv2656 HP26560/MP26560
強さ:4160 守り:4000 器用さ:5100 賢さ:5200 魔法耐性:4100 魔法威力:4000 ボーナス:0
◇ ◇ ◇

「俺は街に出て魔人を倒してくるよ、みんなはここで待機してくれ」

 カラルも戦術管制画面(タクティクスコンソール)をコントロールできるので街の状況をみんなに見せるために残しておく。

 ダンジョンから出るための道を作ってもらい、山の中腹に出た俺は、箱魔法でワースルに移動する。

 これまで課題としていた、魔人の速度に対応するために、極私的絶対王国(マイキングダム)からのクロックアップ発動を街の中を歩きながら練習する。動くものを極私的絶対王国(マイキングダム)でとらえたら、高速のクロックアップを発動する。それから意識を対象に向けて何物をかを判断する練習をした。街の中にはモンスターはいないが、鳥やネズミなどの動くものも多くいたため、何度も発動していい練習になった。
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チートがちと強すぎるが、異世界を満喫できればそれでいい(小説家になろうへのリンク)続きは小説家になろうに掲載しています

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