チートがちと強すぎるが、異世界を満喫できればそれでいい

616號

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第1章

第八十六話 魔法陣の向こう側

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 昨晩は何者も襲ってこなかったし、いたって平和だったのと、地中の深くにいたせいか、ぐっすりと眠ることが出来た。簡単にことが進みすぎているが、それだけ俺の力も付いてきたということかもしれない。

  今日は島の中央付近にある五つ魔法陣を通り、魔人の世界に行く。

 「魔人はこの島から出ていない」

 魔法陣を展開するにも数日かかるようなので、魔人抜きでこちらの世界の攻略は成功する確率は低いのだろう。それ故エソルタ島の被害は多大だが、世界的にみれば島一つの最小限犠牲に抑えられたということになる。
 今日は島の中央付近にある魔法陣を通り、魔人の世界に行く。

 魔法陣の近くにあるキンガーニという街が転移ポイントに追加されたことを確認して魔法陣に向かう。しばらくすると眼下に魔法陣が見えた。

「それじゃあ、カラル昨日言った通りで頼む」

「はい」

 カラルはショートカットで女子高生くらいの女の子に擬態した。

「それでは失礼します」

 俺はしゃがんで、カラルをおんぶすると甘い香りがした。

「しっかりつかまってろよ」

 箱魔法を極私的絶対王国(マイキングダム)に切り替え、続いて継続治癒魔法を俺とカラルにかける。カラルには極私的絶対王国(マイキングダム)内部をダンジョン化してもらう

 手には妖刀ロウブレンと”常世の姿見”を持ち、できる限りの最強の装備で身を固めると両手がふさがってしまうが、カラルにはしっかりと抱きついていてもらっている。

 速度を上げ斜めに降下していく。

 五つ展開されている魔法陣は五角形に布陣してあり、地上から四つの魔法陣に向けてそれぞれ光の柱が突き刺さっていて、残り一つが何もない状態だ。

 昨日倒した魔人が地脈エネルギーを送っていると言っていた。となれば地脈エネルギーを送っていない魔法陣から入った方が良いな。

 魔法陣の地上側から回り込み、中に入る。

 ……光が全身を包み、数秒ののちに魔人の世界に降り立った。三百六十度見渡すと周りは高い塀に囲まれていて、重厚な石造りの建物が遠くに見えた。

 足元には魔法陣があり、付近には魔法陣はこの一つだけのようだ。魔法陣を維持している空間魔導士が数名いて、こちらを指さして大声を上げて仲間を呼んでいる。

 ”ロンデン”という街の名前が転移先に追加されるのを確認した。長居は無用だ、さっさと元の世界に戻ろるためにクロックアップ発動する

 発動後に魔人が大剣を持ちこちらに向かってきているのが見えた。低速クロックアップでも魔人の身体能力が高いため、結構な速さでこちらに向かっていることがわかる。魔法陣の展開は一旦諦めて付近を制圧することにした。

 高速クロックアップに引き上げると魔人の動きはスローモーションのように遅く感じる。

 妖刀ロウブレンで相手の振り上げた腕と首を切り飛ばす。倒した相手は全てカラルのダンジョンコアに吸いとられる。

 極私的絶対王国(マイキングダム)の広げて周囲にいる敵の居場所を把握と数を確認する。三百メートル内には空間魔導士が八体、魔人が十四体いる。

 およそ三百メートル内には空間魔導士が八体、魔人が十四体いる。

 偶然にもエソルタ島にいる魔人の数に近い。こいつらを一気に倒すことができるのであればエソルタ島は問題なく攻略ができる。

 一メートル大の圧縮火炎球(マグマボール)を八個作り、それぞれの空間魔導士目がけて超高速で飛ばす。着弾と共に激しい爆発音がとどろく。

 これでエソルタ島に通じる魔法陣は消えた。

 続いて"常世の姿見"を構えて、魔人が数人いるところにぶち込んでやる。

「風景切取(カット・ザ・ワールド)」

 カシャンという音と共に建物もろとも魔人を切り取った。

 相変わらずえげつないチートアイテムだな……。三回連続発動させて、四回目を発動させようと下が発動しなかった。回数制限があると判断して宝具ストレージにしまう。

 全ての魔人を倒したと思ったが、あの攻撃を防いでいる魔人が二体いて遠くからこちらを見ている。

 分析能力で確認する。

 レベルは3500前後、他の魔人とあまり変わらないが、”魔法騎士”と”魔導士”と表示がある。これまで相手をしてきた魔人とは違う、魔人の上級版なのだろう。

 ”常世の姿見”が使えない今、近接戦闘で戦うしかない……そんなことを思っていると魔人二体は姿を消した。

 深追いすることはない、エソルタ島に戻ろう。
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チートがちと強すぎるが、異世界を満喫できればそれでいい(小説家になろうへのリンク)続きは小説家になろうに掲載しています

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