チートがちと強すぎるが、異世界を満喫できればそれでいい

616號

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第1章

第八十一話 エソルタ島へ再び

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 仮面舞踏会から一夜明けた朝、朝食後にイドンでの拠点となる貸し家をみんなで見に行く。早朝のイドンはカラッとした空気で気持ちがいい。そして高級リゾート地だけのことはあって街の中も綺麗に掃除や手入れがされてある。見つけてきてくれた家は月額金貨三十枚の一戸建てで、偶然にもゾンヌフの別荘と近かった。

 必要な家具類は備え付けの物があるので、買い足すものといえば鍋や皿などの食器関係だけだ。

 拠点となる家も決まり、後のことはルーミエたちに任せて、俺とカラルは食料をたっぷりと買い込み、再びエソルタ島へ向かうことにした。

 箱魔法でイドンを飛び立ち、移動しながらエソルタ島攻略に向けて対策を考える。やはり今後課題となるのは、今もなお囚われている人たちを助け出した後の輸送についてだ。

 異世界転移魔法という選択肢もあるのだが、魔人と遭遇する可能性もありリスクは高い。俺もずいぶん強くなったはずだが、まだ魔人相手に苦手意識がある。

 とにかくまだ一つの街しか攻略していないので回数を重ねていけば、また新たな道が開けるかもしれない。
 
 俺は昨日のことを思い出しカラルにお礼を伝える。

「カラル、昨日はクレアのことを隠してくれてありがとう」

「いいえ、お礼を頂くことでもありませんわ。アキト様の生態を知りたいのと、彼女たちの不安も解消させたかったの」

「生態ってカラルにとって俺は調査対象なの?」

「ええ、もちろんよ。愛しいお方のがどのような女性に興味を持っているのか知りたいわね」

 確かに四人の嫁の中ではカラルが一番俺の好みを把握している気がする。研究者であり開発者気質がここでも発揮されているな。

「クレアという女性とどういったことになっていようとも、わらわはアキト様とレイラたちとの仲は守るつもりだったのよ。あの場面ではクレアともアレをするのは当たり前のような気がしたのですが、何かお気に召さなかったのかしら?」

「そこまでは女性に困っていないというのが一番の理由だよ。魅力的な女性ではあったけれど、みんなには及ばないよ」

「それはありがたいお言葉ね。今度みんなにも聞かせてあげてね」

 カラルは俺にキスをする。

「それではずっと延び延びになっていました、儀式を行いましょう!わらわも強くなりたいの、アキト様」

 そういって契りの寝具を出してきた。俺としてはカラルには強くなってほしいし、アレをするのも嫌いじゃない。自動航行で進みながら、いちゃいちゃしたあとにカラルのレベルをみてみると672から783まで上がっていた。

 気分は極上キャビンアテンダント付きのビジネスクラスの飛行機だ。……あ、今度はミニのタイトスカートなんかもはいてもらおうかな~。

 そんな感じで、エソルタ島にはあっという間についてしまった。

 エソルタ島を見下ろし、スキャニング機能を発動させ、どれだけの人が生き残っているのかを確認する。

 エソルタ島にいる殆どがモンスターで、その数は百万体以上だ。生き残りの人族、竜人族、獣人族合わせて二千人ほど存在しているようだ。

 リストをスクロールしていくと、魔人が表示された。力が強い奴らは魔法陣を通り抜けられないと聞いていたが、なぜかこちらの世界で十二体も存在している。

 凝視して、島ので中央付近を確認すると五つの魔法陣が展開されているのが見える。

 全体的な調査も簡単に済ませ、続いて前回に攻略の完了したコウルンの港町に向かった。カラルと物理的なつながりを持ちながら極私的絶対王国(マイキングダム)を展開し、ダンジョンとなった箱魔法の中で倒されたモンスターたちの精気はすべてカラルの持つダンジョン・コアに集まる。

 コウルンの街には何も存在していない。そしてここから内陸部へと進む。途中に出会うモンスターたちは即座に”絶命”を命じて倒しつつ、街道沿いにしばらく進むと、湖のほとりの街にたどり着く。

 スキャニング機能で敵の数を把握する。……ここにはモンスターは一万体ほど存在し、生き残りの人々はいないようだが、魔人がいる。

 極私的絶対王国(マイキングダム)で荒廃した街並みを感じ取る。かつては煉瓦造りの家々が綺麗に並んでいたのだろう。
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チートがちと強すぎるが、異世界を満喫できればそれでいい(小説家になろうへのリンク)続きは小説家になろうに掲載しています

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