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第58話 村の再生
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「ごめんなさい……」
案の定というか、何と言うか。
ヴェロニカは頭を下げ続ける彼らを見て、泣きそうな表情で膝を突いた。彼らを立たせようとする前に、彼女も頭を下げる。
「わたしは名ばかりの聖女でした。わたしは……あなた方を苦しめた、レインデルス家の一員だったんです」
それに続いたヴェロニカの謝罪の言葉と、何があったのかという事情を説明していくと、男性たちもそれぞれ複雑ながらも納得してくれたようだ。
監禁に近い状態で生活していたことや、母親を殺されたこと、最後には生贄として南の竜の神殿で死ぬようにと連れていかれたこと。
その後の、神殿でわたしたち――白竜神に会って色々あったこと、の方が彼らにとっては衝撃だったようだ。
「白竜神、様……」
「シルフィア様って名前……?」
「え? 本当に竜神様……」
と、呆気に取られたようにわたしを見る男性たちを見て、マルガリータが余計なことをした。
甲冑の兜の面を上げて、骸骨の姿を見せたのである。
二名ほど逃げ出しました。近くの木の幹の陰に隠れた男性、ちょっと……うん、可愛いと思ったのは内緒にしておこう。もう一人は随分と遠い場所からこちらを窺っている。それ以外は逃げ出すタイミングを逃したみたいだ。
しかし、一番心臓が強いらしいリーダー氏はその表情を変えることなく、ただヴェロニカの言葉を頭の中で咀嚼しているようだった。おそらく、彼らはレインデルス家に対して恨みの感情が強いだろうと思う。ヴェロニカもそれを察しているから苦しそうなわけで。
でも。
「聖女様も、苦しんでこられた。そういうことですよね」
リーダー氏のその言葉に、他の男性たちも思うところがあったようだ。重苦しくなりがちなその空気を振り払ったのは、赤毛さんだ。
「そっか! じゃあ、聖女様にそんな悪事を働いたから、領主様……いや、クソ領主は呪いで疫病にやられたんだ!? 俺たちの復讐もしてくれたってことだ!」
――やっぱり子犬みたいだ。
わたしがそんなことを考えているうちに、その場の混乱は丸く収まりつつあった。
ヴェロニカと彼らの間に漂う空気は穏やかになっていたし、レインデルス家の人間だと理解しても彼女に怒りをぶつける人はいない。
ただし、意外と時間は経ってしまっていたせいで、次の村に行くだけの余裕がなくなってしまった。空に浮かんだ太陽はまだそれなりに高い位置にあったけれど、あっという間に夕方になってしまいそう。
「今夜はここでお泊りといきますか?」
わたしが辺りをきょろきょろと見回していると、マルガリータがあっさりとわたしの考えていることを見透かしてそう言ってきた。
「そうだね。家を補修すれば……って、マルちゃんは魔力を使うの自粛してよね。今度はわたしがやるから」
「えー」
不満げに言うマルガリータを放置して、わたしは廃村の中にある建物を使う分だけ修復していった。最初から作り出すわけじゃないから、結構簡単だ。穴の空いた場所に魔力を流し込み、埋めていく。壊れそうなところは補修、補修、補修。
気が付いたら、廃村とは思えないくらい綺麗な村になっていた。
それと、魔力をどんどん使っていたせいだろうか、自分の身体にかけていた変身の魔法が解けていて、タケノコと尻尾が復活してしまっていた。
「本当に竜神様だったんですね」
リーダー氏がそんなわたしを見て、神妙な顔つきで言ってくる。どうやらわたしの本当の姿を見て、改めて凄いことになったと再確認したらしい。
「我々が護衛でいいんでしょうか。恐れ多い気がするんですが」
「んー」
わたしは近くにあった、畑をぐるりと取り巻く柵に腰を下ろした。蘇ったばかりの畑には、何の野菜も生えていない。雑草だけが元気に大地を割って出てきている。
「わたしたちとしては、この世界のことを知ってる人に守ってもらえるならありがたいかなあ」
そう前置きした後で、わたしはリーダー氏に微笑みかけた。「でも、重荷だなあ、と思ったら別にいいよ。ちょうどここには誰も住んでない村があって、畑も苗を植えて欲しそうに待ってるわけだし。ここでのんびり作物を育てて、その実った野菜とかを他の街で売ったりして生活していくのも一つの道だと思う。それに、もしかしたら他の難民たちもこの村にやってくるかも? そうしたら、そういった人たちを助けるっていう生き方もある」
「難民……」
「まあ、その逆で、盗賊となった人たちにこの村が襲われることも考えられるかな」
「ああ、そうですね」
リーダー氏は少しだけ顔を顰めて考えこんだ。「……その気持ちは、俺たちが一番よく知ってますから。もの凄く空腹な状態で目の前に食べ物があったら、欲しくなる。解ります」
わたしはそんな彼の横顔を見上げながら、そっと笑った。
「明日はまた移動するけど、わたしたちと一緒に行くかどうか、よく考えておいて」
彼はそこでわたしを見下ろし、目を細めて笑う。
「解りました」
夜になる前にもう一仕事。
せっかくなので、この小さな村に温泉を作る。小さな家を脱衣所みたいに改装し、その横に露天風呂。男湯と女湯、ちゃんと分けた。
天然温泉ともなれば、神経痛や腰痛に効いたり、美肌効果とかあってくれた方が嬉しい。そんなことを色々考えながら作っていたら、結構本格的な湯治場みたいになっている。
さすがわたし。さすが竜神様。さあ、称えるがよい!
とか悦に入りながら、陽が暮れないうちからお風呂でのんびり。
わたしとヴェロニカがお風呂に入るのは何となく当たり前な感じがしていたけれど、マルガリータは洗う場所があるんだろうか、と思いながら湯船につかる骨格標本を見つめることになった。何ともシュール。
「白竜神様が使った温泉、とか看板を立てたらきっといい収益が」
湯船の中でいい出汁を発していそうなマルガリータがそんなことをぶつぶつ言っている。「いやむしろ、このお湯を売ってもいいお金に」
「やめてよね。そのうち、ここで壺とか印鑑とか鍋とか売り出したら怒るよ?」
「えええええ」
残念そうに声を上げたマルガリータを見て、ちょっとは考えていたらしいと知る。この骸骨やべえ。
とりあえずその後は皆の食事を作り、それぞれ適当な家で休む。
わたしたちは相変わらず、仮の宿だというのに大きめのベッドを作って置き、また川の字になった。
わたしも昼間、結構な魔力を使ってしまったからだろう。その夜もまた、お兄さんと会えないまま夜が明けた。そろそろ寂しくなってきた。結構前に、ウサギが寂しいと死ぬとかいう都市伝説があったけれども、この時ばかりは自分がウサギに生まれ変わらなくてよかったと思った。
翌朝、リーダー氏はわたしたちが休んでいた家の前で出迎えてくれた。
まだ朝の鋭い光が空に存在している中で、リーダー氏以外もずらりと背筋を伸ばして立っていて、何事かと思ったけれど。
「シルフィア様、半数がこの村に残り、村の再生に努めさせていただきたいと思います」
礼儀正しくそう言ってくれたリーダー氏は、もう完全に盗賊だったころとは別人だ。他の男性たちも皆、似たような感じで、いかにも善良そうな雰囲気になっている。彼らも昨夜温泉に入ったためか、随分とすっきりとした見た目になっているし。
そして、わたしたちの護衛として一緒に来てくれるのは、リーダー氏、赤毛さん、その他に三人。村に残るのは、どちらかというと体つきが細い人たち。でも、その目は未来に対する希望のようなものが見え隠れしていて、さらにわたしたちに対する感謝の気持ちも含まれていて、ちょっとだけ圧倒された。
「うん、ありがとう。移動の間、よろしくね」
わたしはリーダー氏にそう微笑みかけ、さらに村に残る人たちにはこう続けた。「何か困ったことがあったら、神殿にきてね。留守が多いかもしれないけど、多分、来てくれたらうちの骸骨娘……いえ、マルガリータが気が付くから」
「骸骨娘……」
マルガリータがわたしの言葉を聞いて、「そんな呼び方も可愛い……」と呟いていた。やっぱりうちのマルガリータはちょっとおかしい。
そして、村を出る前に畑の様子を見る。
一晩明けて、さらに大地に魔力が行き渡ったからだろう。元々、その畑で育てていたらしい野菜の根が残っていたのか、雑草とは違う葉っぱが出始めている。枯れかけていた果樹も息を吹き返し、新しい葉が芽吹き始めていた。
ある意味、こういったところで自給自足の生活をするのがスローライフなのかもしれないなあ、と思いながら、またわたしは大地に魔力を注いでおいた。
多分、近いうちにこの村は豊かな自然に覆われることになるだろう。
案の定というか、何と言うか。
ヴェロニカは頭を下げ続ける彼らを見て、泣きそうな表情で膝を突いた。彼らを立たせようとする前に、彼女も頭を下げる。
「わたしは名ばかりの聖女でした。わたしは……あなた方を苦しめた、レインデルス家の一員だったんです」
それに続いたヴェロニカの謝罪の言葉と、何があったのかという事情を説明していくと、男性たちもそれぞれ複雑ながらも納得してくれたようだ。
監禁に近い状態で生活していたことや、母親を殺されたこと、最後には生贄として南の竜の神殿で死ぬようにと連れていかれたこと。
その後の、神殿でわたしたち――白竜神に会って色々あったこと、の方が彼らにとっては衝撃だったようだ。
「白竜神、様……」
「シルフィア様って名前……?」
「え? 本当に竜神様……」
と、呆気に取られたようにわたしを見る男性たちを見て、マルガリータが余計なことをした。
甲冑の兜の面を上げて、骸骨の姿を見せたのである。
二名ほど逃げ出しました。近くの木の幹の陰に隠れた男性、ちょっと……うん、可愛いと思ったのは内緒にしておこう。もう一人は随分と遠い場所からこちらを窺っている。それ以外は逃げ出すタイミングを逃したみたいだ。
しかし、一番心臓が強いらしいリーダー氏はその表情を変えることなく、ただヴェロニカの言葉を頭の中で咀嚼しているようだった。おそらく、彼らはレインデルス家に対して恨みの感情が強いだろうと思う。ヴェロニカもそれを察しているから苦しそうなわけで。
でも。
「聖女様も、苦しんでこられた。そういうことですよね」
リーダー氏のその言葉に、他の男性たちも思うところがあったようだ。重苦しくなりがちなその空気を振り払ったのは、赤毛さんだ。
「そっか! じゃあ、聖女様にそんな悪事を働いたから、領主様……いや、クソ領主は呪いで疫病にやられたんだ!? 俺たちの復讐もしてくれたってことだ!」
――やっぱり子犬みたいだ。
わたしがそんなことを考えているうちに、その場の混乱は丸く収まりつつあった。
ヴェロニカと彼らの間に漂う空気は穏やかになっていたし、レインデルス家の人間だと理解しても彼女に怒りをぶつける人はいない。
ただし、意外と時間は経ってしまっていたせいで、次の村に行くだけの余裕がなくなってしまった。空に浮かんだ太陽はまだそれなりに高い位置にあったけれど、あっという間に夕方になってしまいそう。
「今夜はここでお泊りといきますか?」
わたしが辺りをきょろきょろと見回していると、マルガリータがあっさりとわたしの考えていることを見透かしてそう言ってきた。
「そうだね。家を補修すれば……って、マルちゃんは魔力を使うの自粛してよね。今度はわたしがやるから」
「えー」
不満げに言うマルガリータを放置して、わたしは廃村の中にある建物を使う分だけ修復していった。最初から作り出すわけじゃないから、結構簡単だ。穴の空いた場所に魔力を流し込み、埋めていく。壊れそうなところは補修、補修、補修。
気が付いたら、廃村とは思えないくらい綺麗な村になっていた。
それと、魔力をどんどん使っていたせいだろうか、自分の身体にかけていた変身の魔法が解けていて、タケノコと尻尾が復活してしまっていた。
「本当に竜神様だったんですね」
リーダー氏がそんなわたしを見て、神妙な顔つきで言ってくる。どうやらわたしの本当の姿を見て、改めて凄いことになったと再確認したらしい。
「我々が護衛でいいんでしょうか。恐れ多い気がするんですが」
「んー」
わたしは近くにあった、畑をぐるりと取り巻く柵に腰を下ろした。蘇ったばかりの畑には、何の野菜も生えていない。雑草だけが元気に大地を割って出てきている。
「わたしたちとしては、この世界のことを知ってる人に守ってもらえるならありがたいかなあ」
そう前置きした後で、わたしはリーダー氏に微笑みかけた。「でも、重荷だなあ、と思ったら別にいいよ。ちょうどここには誰も住んでない村があって、畑も苗を植えて欲しそうに待ってるわけだし。ここでのんびり作物を育てて、その実った野菜とかを他の街で売ったりして生活していくのも一つの道だと思う。それに、もしかしたら他の難民たちもこの村にやってくるかも? そうしたら、そういった人たちを助けるっていう生き方もある」
「難民……」
「まあ、その逆で、盗賊となった人たちにこの村が襲われることも考えられるかな」
「ああ、そうですね」
リーダー氏は少しだけ顔を顰めて考えこんだ。「……その気持ちは、俺たちが一番よく知ってますから。もの凄く空腹な状態で目の前に食べ物があったら、欲しくなる。解ります」
わたしはそんな彼の横顔を見上げながら、そっと笑った。
「明日はまた移動するけど、わたしたちと一緒に行くかどうか、よく考えておいて」
彼はそこでわたしを見下ろし、目を細めて笑う。
「解りました」
夜になる前にもう一仕事。
せっかくなので、この小さな村に温泉を作る。小さな家を脱衣所みたいに改装し、その横に露天風呂。男湯と女湯、ちゃんと分けた。
天然温泉ともなれば、神経痛や腰痛に効いたり、美肌効果とかあってくれた方が嬉しい。そんなことを色々考えながら作っていたら、結構本格的な湯治場みたいになっている。
さすがわたし。さすが竜神様。さあ、称えるがよい!
とか悦に入りながら、陽が暮れないうちからお風呂でのんびり。
わたしとヴェロニカがお風呂に入るのは何となく当たり前な感じがしていたけれど、マルガリータは洗う場所があるんだろうか、と思いながら湯船につかる骨格標本を見つめることになった。何ともシュール。
「白竜神様が使った温泉、とか看板を立てたらきっといい収益が」
湯船の中でいい出汁を発していそうなマルガリータがそんなことをぶつぶつ言っている。「いやむしろ、このお湯を売ってもいいお金に」
「やめてよね。そのうち、ここで壺とか印鑑とか鍋とか売り出したら怒るよ?」
「えええええ」
残念そうに声を上げたマルガリータを見て、ちょっとは考えていたらしいと知る。この骸骨やべえ。
とりあえずその後は皆の食事を作り、それぞれ適当な家で休む。
わたしたちは相変わらず、仮の宿だというのに大きめのベッドを作って置き、また川の字になった。
わたしも昼間、結構な魔力を使ってしまったからだろう。その夜もまた、お兄さんと会えないまま夜が明けた。そろそろ寂しくなってきた。結構前に、ウサギが寂しいと死ぬとかいう都市伝説があったけれども、この時ばかりは自分がウサギに生まれ変わらなくてよかったと思った。
翌朝、リーダー氏はわたしたちが休んでいた家の前で出迎えてくれた。
まだ朝の鋭い光が空に存在している中で、リーダー氏以外もずらりと背筋を伸ばして立っていて、何事かと思ったけれど。
「シルフィア様、半数がこの村に残り、村の再生に努めさせていただきたいと思います」
礼儀正しくそう言ってくれたリーダー氏は、もう完全に盗賊だったころとは別人だ。他の男性たちも皆、似たような感じで、いかにも善良そうな雰囲気になっている。彼らも昨夜温泉に入ったためか、随分とすっきりとした見た目になっているし。
そして、わたしたちの護衛として一緒に来てくれるのは、リーダー氏、赤毛さん、その他に三人。村に残るのは、どちらかというと体つきが細い人たち。でも、その目は未来に対する希望のようなものが見え隠れしていて、さらにわたしたちに対する感謝の気持ちも含まれていて、ちょっとだけ圧倒された。
「うん、ありがとう。移動の間、よろしくね」
わたしはリーダー氏にそう微笑みかけ、さらに村に残る人たちにはこう続けた。「何か困ったことがあったら、神殿にきてね。留守が多いかもしれないけど、多分、来てくれたらうちの骸骨娘……いえ、マルガリータが気が付くから」
「骸骨娘……」
マルガリータがわたしの言葉を聞いて、「そんな呼び方も可愛い……」と呟いていた。やっぱりうちのマルガリータはちょっとおかしい。
そして、村を出る前に畑の様子を見る。
一晩明けて、さらに大地に魔力が行き渡ったからだろう。元々、その畑で育てていたらしい野菜の根が残っていたのか、雑草とは違う葉っぱが出始めている。枯れかけていた果樹も息を吹き返し、新しい葉が芽吹き始めていた。
ある意味、こういったところで自給自足の生活をするのがスローライフなのかもしれないなあ、と思いながら、またわたしは大地に魔力を注いでおいた。
多分、近いうちにこの村は豊かな自然に覆われることになるだろう。
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