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第十八章 バカンスも終わって

594.蟹唐揚げの美味しさもだが(クラウ視点)

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 ☆      ☆      ☆      ☆      ☆      ☆(クラウ視点)









 美味しそう!

 とってもとっても美味しそう!!

 クレインっていう、生きてたものを油で揚げた料理。

 カティアは、お肉でよく作ってた『からあげ』って料理とおんなじなんだって。

 から、って外の部分がパリパリしていて、とっても美味しいってカティアが言っていたの!

 味付けはお塩だけなんだって~!


「ふゅぅ!(食べたいー!!)」
「待って、クラウ。まだ手を綺麗にしてないよ?」
「ふゅ?(お手手きれー)」
「さっと洗っただけじゃダメー」
「ふゅー(えー)」


 カティアは『清潔』っていうのを大事にしているから、ご飯を食べる時も色々マナーを守っているんだよね? 創世神様やエディオスはガツガツ食べる時もよく注意するもん。

 それは神獣のぼくにもおんなじだー。

 とりあえず、ふきんできれいにしてからかぶりついていいって言ってもらえた。カティアにいいよって言われたら、ぼくは我慢出来ずにからあげにかぷっとかじりついた!!


「……これは」
「ふゅぅ!?(おいしー!!?)」


 セヴィルと同じ時に食べれたのか、かんだ時にパリパリしたの!!

 お塩の味だけじゃなくて、もっともっとおいしい味がしたの!!

 かんでかんでかんで、固いとか全然なくて。どこもパリパリしてておいしいの!


「うんうん! ソフトシェルだから、炒め物もいいですけど揚げた方がいいですね!」


 カティアもおいしそうに食べてるんだー。とってもいい笑顔!


「面白い食べ方だな。エディオスらも知ったら喜ぶだろう」
「こういうのを中層とかに伝えたら、食堂に並ぶかもですね。男性には好まれやすい食べ方ですし」
「シェイリティーヌは関係ないだろうが」
「そう言う意味だと、シャルロッタさんもですよね」


 仲良し仲良し。

 カティアとセヴィルはちゃんとした御名手みなてになったんだもん。

 もっともっと仲良くなっていいと思うの!

 エディオスとかは、まだって言ってたけど……セヴィルはカティアを大事にしてるのは、ぼくだって知ってるのに?

 なにがまだなんだろう??

 セヴィルだって、よく笑うようになったのに……笑うとエディオスが変な顔するんだよね??

 ぼくはいいことだと思うのになあ……??


「ふゅふゅ!(おいしーおいしー!)」


 けど、今はこれが美味しいもん!

 ばくばく食べて行ったら……毛が油でベッタベタになったのぉ。カティアにはがっつき過ぎと言われて、セヴィルといっしょにお風呂でゴシゴシされたぁ。


「次は気をつけるんだよ?」
「ふゅぅ(はぁい)」


 ピッツァでも時々やっちゃうけど、カティアは本気で怒らないから良い主なんだよね。
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