上 下
535 / 616
第十七章 異界のバカンス旅行

535.海遊び再び

しおりを挟む







 ◆◇◆










 食休みも終わったら、今日も海に出た。

 水着は洗浄の魔術で綺麗に出来るから、僕は昨日と同じ。他の皆さんは違うのだったり、同じだったり。フィーさんは今日は金ピカじゃなくて、髪の色くらい綺麗な真っ黒のやつだった。気分転換にかな?

 泳いだりはしゃいだりするのも、昨日と同じ……にしたかったんだけど。

 今日は、ユティリウスさんがファルミアに聞いていたからと言うことで、ビーチフラッグをすることになりました。

 ただし、女性陣は人数が少ないのとお胸がたぷんたぷん揺れるのが目の毒になるからと……ファルミアが参加を却下させたので、男性陣のみで行うことに。

 優勝賞品は、今日作る予定のシーフードパンツェロッティの豪華版だ。


「いちについて。よーい……はじめ!」


 ファルミアがスタートを務め、僕とかアナさんはゴール担当。

 うつ伏せの後ろ向きから、前を向いた男性陣の皆さんは『うぉおお!』とか声をあげて走ったりしてたけど……セヴィルさんは特に声をあげずにダッシュしていた。

 男性でも、砂の上でのダッシュは大変だからいつもよりだいぶ遅い。

 それでも、僕とアナさんがいるゴール地点までなんとか走って来られて……一位は、誰もが予想していた通り、フィーさんだった。体が大きくなっても、早いのは同じなんだなあ。


「やった! 一着!!」


 ぴょんぴょん跳ねては喜んでいたあとに、エディオスさんとサイノスさんが同着。そのあとは、セヴィルさんとユティリウスさんだった。パンツェロッティは皆さんに用意するから、具材の違いだけだもんね。仲間外れはしないよ?


「くっそー……フィーの野郎」
「無理だろ。フィーには」
「あはは、負けたー」
「……仕方がない」


 けど、ちょっとは楽しんではいたようで何よりだ。

 そのあとは、お昼ご飯まで時間があるので海でまた泳いだり貝拾いをするなど……実に平和的な海遊びをしていましたとさ。
しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

完結 そんなにその方が大切ならば身を引きます、さようなら。

音爽(ネソウ)
恋愛
相思相愛で結ばれたクリステルとジョルジュ。 だが、新婚初夜は泥酔してお預けに、その後も余所余所しい態度で一向に寝室に現れない。不審に思った彼女は眠れない日々を送る。 そして、ある晩に玄関ドアが開く音に気が付いた。使われていない離れに彼は通っていたのだ。 そこには匿われていた美少年が棲んでいて……

シンデレラ。~あなたは、どの道を選びますか?~

月白ヤトヒコ
児童書・童話
シンデレラをゲームブック風にしてみました。 選択肢に拠って、ノーマルエンド、ハッピーエンド、バッドエンドに別れます。 また、選択肢と場面、エンディングに拠ってシンデレラの性格も変わります。 短い話なので、さほど複雑な選択肢ではないと思います。 読んでやってもいいと思った方はどうぞ~。

捨てられ令嬢の恋

白雪みなと
恋愛
「お前なんかいらない」と言われてしまった子爵令嬢のルーナ。途方に暮れていたところに、大嫌いな男爵家の嫡男であるグラスが声を掛けてきてーー。

【完】婚約者には好きな人がいるようなので身を引いて婚約解消しようと思います

咲貴
恋愛
「…セレーネ、大事な話が…」 「ヴァルフレード様、婚約を解消しましょう」 「…は?」  ヴァルフレード様はプレスティ伯爵家の嫡男で、モルテード子爵家の娘である私セレーネ・モルテードの婚約者だ。  精悍な顔立ちの寡黙な方で、騎士団に所属する騎士として日々精進されていてとても素敵な方。  私達の関係は良好なはずだったのに、どうやらヴァルフレード様には別に好きな人がいるみたいで…。  わかりました、私が悪役になりましょう。 ※こちらの作品は『小説家になろう』にも投稿しています    

嫌われ婚約者は恋心を捨て去りたい

マチバリ
恋愛
 アルリナは婚約者であるシュルトへの恋心を諦める決意をした。元より子爵家と伯爵家というつり合いの取れぬ婚約だった。いつまでも自分を嫌い冷たい態度しかとらぬシュルトにアルリナはもう限界だと感じ「もうやめる」と婚約破棄を告げると、何故か強引に彼女の純潔が散らされることに‥

隣の芝は青く見える、というけれど

瀬織董李
恋愛
よくある婚約破棄物。 王立学園の卒業パーティーで、突然婚約破棄を宣言されたカルラ。 婚約者の腕にぶらさがっているのは異母妹のルーチェだった。 意気揚々と破棄を告げる婚約者だったが、彼は気付いていなかった。この騒ぎが仕組まれていたことに…… 途中から視点が変わります。 モノローグ多め。スカッと……できるかなぁ?(汗) 9/17 HOTランキング5位に入りました。目を疑いましたw ありがとうございます(ぺこり) 9/23完結です。ありがとうございました

「武器屋があるからお前など必要ない」と追放された鍛冶師は伝説の武器を作り、無双する~今更俺の武器が必要だと土下座したところでもう遅い~

平山和人
ファンタジー
Sランクパーティー【黄金の獅子王】に所属する鍛冶師のアークはパーティーに貢献してないという理由で追放される。 アークは王都を出て、自由に生きることを決意する。その道中、アークは自分の真の力に目覚め、伝説級の武器を作り出す鍛冶師として世界中に名を轟かせる。 一方、アークを追い出した【黄金の獅子王】のメンバーは、後になって知ることになる。アークが自分たちの武器をメンテしていたことでSランクになったのだと、アークを失った【黄金の獅子王】は没落の道を歩むことになり、アークが関わった人たちは皆、彼の作る伝説の武器で、幸せになっていくのだった。

異能幸運レアドロップでイキ抜く♡学校最後の男子ピネスと眼帯プラチナ女校長の不気味なダンジョン冒険記

山下敬雄
ファンタジー
年齢不詳の美人校長に捨て石にされたはずの男子生徒がダンジョンでレアドロップを掘り当て、愛しき我が学びの校舎へと戻るそんなダークでちょっとエッチな毎日がはじまる。

処理中です...