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第十七章 異界のバカンス旅行
529.打開策
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怖い。
怖い怖い怖い!?
セヴィルさん、めちゃくちゃ怖い!!
元に戻ったクラウが抱っこをせがんだから、勢いで抱っこをしただけなのに……お城でエディオスさんにめちゃくちゃキレた時と全く同じだった!!
ピリピリって緊迫感が伝わってくるくらい、こーわーいー!?
思わず、ぎゅってクラウを抱きしめたら……ますますお怒りが強くなったあ!? なんでセヴィルさんはそこまで怒るんですかあ!!?
「あらあら? カティの可愛らしさを独占されるのが嫌なのかしら?」
ぷるぷるしてたら、ファルミアが来てくれたんだけど……余計にセヴィルさんを煽る言動でしかなかった。ピリピリ度合いがどんどん増して行ったんだもん!?
「どどど、どうすれば?!」
「簡単なことよ? このままダイブしちゃえばいいわ」
「無理無理無理!!」
「けど、ずっとこれよ? クラウは預かるから」
と言って、ひょいってクラウを奪ってしまい……僕はセヴィルさんの前に取り残されてしまった。他の人はと見れば、いつの間にか距離を置かれている!? これは実行するしかないのか!?
(ええい、ままよ!!)
さっきの抱きつきの勢いを取り戻すしかない!!
決意を固めてから、セヴィルさんの方にゆっくり歩き……転ばないように気をつけて、砂の上を走ってダイブすれば。セヴィルさんは、キレた顔を引っ込めて慌てて抱き止めてくれました。
「……カティア?」
「僕の一番はセヴィルさんですよ?」
クラウももちろん大事だけど、好きの一番はセヴィルさんだから。それを伝えるのに、結構厚い胸板に顔をこすりつければ……セヴィルさんはぎゅっとまた抱きしめてくださいました。
その後に、『ありがとう』って……ほっぺにチューの公開処刑してくださいましたが!?
遠くで、ファルミア含める他の女性陣からも、『きゃー!?』の声が上がった!?
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