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第十四章 異界の春へ
432.嫌……(クラウ視点)
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いいな……いいな。
カティアの……記憶が戻ったのは良いことだけど。
僕と……まだちゃんとはお話、出来ない。
アナとセリカに抱っこされるのも良かったけど。
カティアにも、もっと抱っこされたい!
セヴィルもずるい!
皆、皆カティアを取り合いっこするんだもん!!
カティアは僕の主なのに!!
もちろん……御名手のセヴィルはだいぶ特別だけど。
カティアが……嬉しそうだから、良いかな?
記憶が戻っても……カティアは笑顔だもん。
もっともっと、美味しいものをたくさん作るって言ったのも……嬉しい。
僕も、もっといっぱい食べたい!!
もっと……大きくなりたい!!
でも……大きくなり過ぎたら、カティアに抱っこしてもらえないかな?
他の皆の守護獣のように……あんなにも大きくなっちゃうのかな?
そうすると……朝晩、カティアと一緒に寝られなくなっちゃう!?
それはヤダ!!
イシャールとセヴィルの間にいるカティアに向かって、僕は飛んですぐに頭にしがみついた!!
「ふゅぅう!!(嫌だ!!)」
カティアとずっとが良いのに、離れ離れは嫌だよぉ!!
ぎゅーぎゅーにしがみつくと、カティアに抱っこされて……僕の顔を見てくれた。
「……クラウ?」
「ふゅ(……カティア)」
「今……なんかしゃべった?」
「ふゅ?(え?)」
カティアに……僕の声が聞こえた?
もう一度言うと、カティアは綺麗な虹の瞳を丸くしたんだ!!
「え? え? 可愛い、声だね?」
「ふゅぅ!(本当!?)」
「うん、本当」
僕がまたぎゅーっと抱きつきに行くと……後ろから誰かにぽんぽんされた。
「やーっと、絆が完了したってとこかな?」
創世神様だった。
振り返れば、少し困ったような笑顔になっていたけど。
「ふゅぅ!!(カティアとお話出来た!!)」
「うんうん、そうだね」
「……フィーさんには、前から聞こえていたんですか?」
「そりゃ、僕は神だし」
やっと……お話出来た!!
すっごく嬉しい!!
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