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第十四章 異界の春へ
411.お風呂タイムで(クラウ視点)
しおりを挟む☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆(クラウ視点)
カティアが、大きく!
今の僕を、余裕で抱えられるくらいに……大きくなったんだ!!
おじいちゃん神様達のお陰で……僕の成長も、うまく合わさり……カティアの身体も大きくなれたんだ。
大人じゃないけど、可愛いんだ。
手足もすらっと伸びて。
髪も伸びて。
顔も大人っぽくなったんだよ!!
(……セヴィルが、思わずチューしちゃうくらい)
まだまだ大人じゃないカティアなのに、我慢出来なかったんだろうね……。
カティアも本気で嫌がっていなかったから、いいんだとは思うけど。
(次は……僕がカティアとお話出来るようになってからかなあ?)
創世神様が倒れて大変なこともあったけど……あれ以来、僕もカティアも特に大きな変化はない。
でも、皆はお互い大好きな人と御名手になれたんだ。これ以上にないってくらい、いいことだ。
「ふぁ~……気持ちいい」
おやつに、たっぷりとフルーツサンドイッチと言うのを食べた夜。
僕らはいつものように、アナのお部屋にあるお風呂にやってきていた。僕は男でも女でもないから、カティア達とお風呂に入っても何にも問題はない。
今更な部分もあるけど。
「そうですわね? 今日は少し肌寒い感じでしたから」
アナは、カティアにはずっと丁寧な話し方だ。
カティアは自分が歳下だし、いいって言っても異界から来た存在だからそう言うわけにはいかないと、ずっと言っている。セリカには普通なのに、僕も変なのとは思っているけど。
「ですね。プチカは美味しかったですし……ジャムとかコンポートにして、四角パンをトーストにしたのに塗っても」
「まあ。とても美味しそうですわ」
「贅沢にバターたっぷりを炙って……夜食欲しくなりますね」
「ふふ。夜半の間食はほどほどにしませんと。今頃はエディお兄様とフィルザス神様が晩酌をなさっているはずですわ」
「……お酒、いいですね」
「今のカティアさんですと、どうでしょう?」
一回、カティアはお酒の臭いだけで酔っ払いになりかけたから……今はどうかは僕もわからない。
いくら、カティアが転生する前はちゃんと飲んでよかった年齢でもだ。
「ピッツァに合うお酒も色々あるんですよね。ポワゾン酒以外に、カクテルってお酒も」
「まあ、どのようなお酒ですの?」
「僕が好きだったのは、ジュースを甘いお酒と割ったのですね」
「そうですの?」
僕もお酒って飲んだことは無いけど……カティアの話を聞くと、少し飲んでみたくなった。
カティアが絶対許してくれないだろうけど。
「お酒じゃなくても、ジュースを混ぜただけのもお洒落にノンアルコールカクテルとか言いますね?」
「でしたら、この後……作っていただけます?」
「厨房に行くんですか?」
「寝酒はしませんが、ジュースでしたら私の部屋にありますの」
「なるほど!」
「ふゅぅ!(僕もぉ!)」
美味しいのは、僕も飲みたかった。
お湯から出ると、ちょうどカティアの胸に当たったんだけど……セリカやアナほどじゃなくても、カティアの胸もちゃんと膨らんでいて、ちょっとだけほっとした。セヴィルが知ったら……触ったりしないか心配にはなったけど。
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